今回は4月富士見ファンタジア文庫の新刊感想まとめです。内訳は続巻5点、新作2点の計7点になります。気になる本があったらこの機会にぜひ読んでみて下さい。
※紹介作品のタイトルリンクは該当書籍のBookWalkerページに飛びます。
ロクでなし魔術講師と禁忌教典22 (富士見ファンタジア文庫)
ロクでなし魔術講師と禁忌教典22
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羊太郎/三嶋 くろね KADOKAWA 2023年04月20日
突如現れたジャティスによって衝撃の結末を迎えたフェジテでの決戦。世界を未曾有の危機に陥れる彼を相手に、全ての因縁に決着をつけるべくメルガリウスの天空城に向かう第二十二弾。壊滅状態の天の智慧研究会、帝国の被害も甚大という状況で、己を阻むものが消えて正義を実現するため、ついに禁忌教典に手を出すジャティス。ヤバさが天元突破している彼に唯一立ち向かえる存在として、いつもの三人娘とともに天空城へと向かう過程で、明らかになってゆく知られざる過去の因縁。怒涛の展開はなかなか厳しい状況で、最後にそう来たか…と思いましたけど、どう決着をつけるのか最終巻に期待しています。
公女殿下の家庭教師 14 星約違いの天使 (富士見ファンタジア文庫)
公女殿下の家庭教師14 星約違いの天使
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七野りく/cura KADOKAWA 2023年04月20日
謎の儀式場に囚われたアレンと天使化したステラ。混迷する状況の中、聖霊教の使徒首座と共に既に死んだはずのアレンの親友・ゼルが現れる第十四弾。二人の救出を計画するものの、政敵や大樹の守護獣達の妨害と、大樹自体の拒絶により一時撤退を余儀なくされる地上の教え子たち。姿を変えて再び姿を現した死んだはずの親友、明らかになってゆく王家の因縁、アレンと友人たちの過去があって、教え子たちの成長、聖霊教の思惑も絡めた構図で、今回はアレンの友人関係の掘り下げがだいぶ進んだ印象ですけど、アレンとステラが閉じ込められ多くのヒロインたちがやきもきする中、やはりそこに乗り込んでゆくリディヤの存在が際立っていましたね(苦笑)
王様のプロポーズ 4 黄金の神子 (富士見ファンタジア文庫)
王様のプロポーズ4 黄金の神子
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橘 公司/つなこ KADOKAWA 2023年04月20日
はぐれ魔術師から偶然助けた少女スーリヤ。突然父と呼び、甘えてくる彼女の存在をアンヴィエット・スヴァルナーは否定するものの、隠し子発覚のニュースが駆け巡る第四弾。そんな騒動に庭園が騒がしくなる中、黒衣がいるにも関わらず無色と融合したはずの彩禍が現れ、大真面目にかつてのプロポーズの約束を果たすため、不可解な事件を解決しようとする無色。明らかになってゆく彩禍とアンヴィエットの過去の因縁、事情を知った瑠璃は相変わらず彩禍と無色が大好き過ぎて、彩禍のためならどんな困難も乗り越える無色の頑張りも光りましたけど、そんな奮闘する彼の姿にも影響を受けながら事態の決着をつけた彩禍の優しさが効いていました。
じつは義妹でした。5 ~最近できた義理の弟の距離感がやたら近いわけ~ (富士見ファンタジア文庫)
じつは義妹でした。5 ~最近できた義理の弟の距離感がやたら近いわけ~
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白井 ムク/千種 みのり KADOKAWA 2023年04月20日
演劇部部長・西山の提案で演劇部の面々とスパ施設のプールに行くことになった涼太。水着選びから意見を求められて、兄妹としても演劇部員としても楽しく大忙しの第五弾。兄に水着姿を見て欲しいと意気込む晶や演劇部員たちに振り回される涼太が、同級生の月森結菜から相談される家庭の事情。結菜が抱える秘密や家族を想う気持ちや、その弟・夏樹の複雑な想いを知って、自らの過去を重ね合わせて、何とかしようと奔走するのがとても涼太らしいですね。そんな状況に内心危惧感を抱いて一緒に頑張ってくれた晶との絆も深まって良かったですけど、今度はオーデションと上田兄妹回になるんですかね。二人の頑張りに期待してます。
うしろの席のぎゃるに好かれてしまった。3 もう俺はダメかもしれない。 (富士見ファンタジア文庫)
うしろの席のぎゃるに好かれてしまった。3 もう俺はダメかもしれない。
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陸奥 こはる/緋月 ひぐれ KADOKAWA 2023年04月20日
バレンタインが近づいて、誰も彼も浮かれている季節。委員長にプレゼントしたい高砂のチョコ作りを手伝いながら、志乃自身も三代のために手作りチョコを作る第三弾。少し前までぼっちだった三代に、キャラの濃すぎる後輩女子からまさかの告白。函館への修学旅行で委員長や同室男子の恋の相談を受けたり、スキー実習で遭難しかけたり。二人の世界がすっかり出来上がっていて、もはや何事もお互いさえ一緒にいれば…みたいな感じになっている三代と志乃のマイペースっぷりが突き抜けていますが、三代に近寄る輩が現れると、女でも男でも容赦しない志乃の重い愛が可愛かったですし、それを当たり前のように受け止めている三代はやはりお似合いだな…としみじみ思いました(苦笑)
蜘蛛と制服 (富士見ファンタジア文庫)
入江 君人/茨乃 KADOKAWA 2023年04月20日
電車に惹かれそうになったカラスアゲハを救おうとして、異世界に転移した女子高生・琥珀。三匹の人食い蜘蛛を助け、彼らとともに迷宮を旅するダークファンタジー。異世界で他の人々と一緒に母の人食い蜘蛛に捕らえられ、繭に閉じ込められ食料とされてしまった琥珀。自分の身体を子供の三匹の人食い蜘蛛たちの餌としながら、徐々にコミュニケーションを取るようになっていった彼女が、出会った冒険者を倒したり、蜘蛛の糸で綺麗な服を作ったり、一緒に食料を探したりする展開で、虫好きを隠さなければいけない前世からすると、彼女にとっては充実した日々だったんですかね…。人食い蜘蛛たちと育んでゆくその絆がなかなか印象的な物語でした。
死亡退場するはずの“設定上最強キャラ”に転生した俺は、すべての死亡フラグを叩き折ることにした (富士見ファンタジア文庫)
としぞう/motto KADOKAWA 2023年04月20日
前世で好きだったゲーム『ヴァリアブレイド』の謎多き戦士ジル・ハーストに転生して、そこから生き残るために試行錯誤が始まる学園ファンタジー。生したのが本編開始前に死亡している設定上最強と呼ばれる謎多き戦士だったことで、ゲームの世界は知り尽くしているのに「自分がいつ、なぜ死ぬのか」だけわからない。何とか死を回避しようと試みるも、彼が護衛をしていた王女セレインと、運命の出会いを果たしてしまうジル。いきなり一緒に攫われて強敵サルヴァとの激闘があったり、また入学した学園でも現段階でジルに絶対的な強さがあるわけでもなくて、魅力的なキャラたちを絡めたこれからの展開が楽しみな期待の新シリーズですね。