今回は2月のGA文庫・富士見L文庫・講談社タイガの新刊感想まとめです。 内訳はGA文庫の続刊3点と新作2点、富士見L文庫の新作1点と講談社タイガの続刊1点の計7点です。気になる作品があったらぜひ読んでみてください。
※紹介作品のタイトルリンクは該当書籍のBookWalkerページに飛びます。
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝 ソード・オラトリア13 (GA文庫)
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝 ソード・オラトリア13
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大森藤ノ/はいむらきよたか SBクリエイティブ 2023年02月15日頃
『狂乱の戦譚』の幕が閉じ、日常を取り戻しつつある迷宮都市。そんな中、喪失を経たレフィーヤは過去の自分と決別し、新たな力を求める外伝十三弾。失われたものを追い求めて『魔法剣士』としてのあり方求めて生き急ぐレフィーヤ。周囲も心配する中でもたらされた学区への派遣。凹むアイズはなかなか微笑ましかったですけど、確実に強くなってはいてもどこか危うさが漂っていたレフィーヤも、今回の出来事を通じて自分らしさを取り戻せましたかね。それにしても彼女の宿敵ともいうべきベルは今回一体何をしていたのか…そのあたりも気になるところですけど本編に期待ということで(苦笑)
クラスのぼっちギャルをお持ち帰りして清楚系美人にしてやった話5 (GA文庫)
クラスのぼっちギャルをお持ち帰りして清楚系美人にしてやった話5
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柚本悠斗/magako SBクリエイティブ 2023年02月15日頃
晃の転校から四ヶ月。夏休みに再会した晃と葵が、彼女の祖母の気遣いにより久しぶりに二人きりの同居生活を送る第五弾。手料理を振る舞ったり、お祭りの手伝いに一緒に参加したり、積極的な葵の姿を見て会えない期間が互いに良い成長をもたらしたことを喜ぶ晃。すっかりお婿さん扱いには苦笑いでしたが、久しぶりに会った友人たちも含めた再会を楽しんだり、進展しているような相変わらずなような二人の距離感で、けれど離れていてもしっかりと育んできた二人の揺るぎない絆を、改めて再確認できた今回の展開とその結末はなかなか良かったですね。
週末同じテント、先輩が近すぎて今夜も寝れない。2 (GA文庫)
週末同じテント、先輩が近すぎて今夜も寝れない。2
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蒼機 純/おやずり SBクリエイティブ 2023年02月15日頃
四海道先輩に誘われたキャンプで、その魅力を知った黒山香月。さっそく次のキャンプも計画し始める状況で、今度は先輩が香月の家にやって来る第二弾。先輩との交流からの広がりをきっかけとした、同じ図書委員メンバーも交えた休日BBQ、そして先輩と二人で行く旭川・富良野への旅。妹のアシストのお陰で黒山家の外堀も埋まって、周囲も二人の関係を見守る感じになってきていて、旅先での出会いもいいスパイスになってはいたと思うんですけど、一緒に過ごす中で着実に距離を縮めて、お互いに意識するようにはなってきてはいるものの、ここからさらにもう一歩踏み込むには何かきっかけが必要ですかね…。何が二人の関係を変えるのか、次巻の展開に期待したいところではあります。
孤高の暗殺者だけど、標的の姉妹と暮らしています (GA文庫)
孤高の暗殺者だけど、標的の姉妹と暮らしています(1)
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有澤 有 SBクリエイティブ 2023年02月15日頃
国家の危機を未然に防ぐことを使命とする政府所属の暗殺者ミナト。そんな彼が亡き師匠から彼の標的だったはずの養女ララを託される凸凹日常ホームコメディ。発動すると世界がヤバい異能を持つらしい幼女ララの相手をすることに困惑するミナト。そしてララの保護を宣言する師匠の実娘を名乗る現代っ子JK魔女エリカの存在。お人好しなエリカのポンコツっぷりも際立っていて、ララの健気な可愛らしさも相まってミナトも少しずつ変わってゆく構図でしたけど、たびたびララに危険が迫りエリカとともに立ち向かう中で、自分にとって何が大切か覚悟を固めてゆくその決断はじんわりと温かい気持ちになりました。
竜王に拾われて魔法を極めた少年、追放を言い渡した家族の前でうっかり無双してしまう ~兄上たちが僕の仲間を攻撃するなら、徹底的にやり返します~ (GA文庫)
こはるんるん/ぷきゅのすけ SBクリエイティブ 2023年02月15日頃
竜殺しの名門貴族に生まれながら魔法詠唱を封じられる呪いを受けていたカル。父親に愛想を尽かされ捨てられた彼が冥竜王アルティナに拾われるファンタジー。呪いを克服しようと努力して無詠唱魔法を身につけたことを信じてもらえなかった彼に、竜が巣くう無人島で出会ったアルティナが竜魔法を教えたことで迎える転機。一方で彼がバフ魔法をかけていただけで、メッキが剥がれた兄は窮地に陥ってからの逆恨みがややしつこかった感はありましたが、アルティナや王女、猫耳族、異母妹たちに慕われ着実に実績を上げて認められてゆくカルと、懲りずに失敗し続ける兄のせいでどんどん没落してゆく実家の落差っぷりが際立っていました。
竜と華 弱虫姫に氷剣の忠誠 (富士見L文庫)
竜と華 弱虫姫に氷剣の忠誠
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浅名 ゆうな/SNC KADOKAWA 2023年02月15日頃
従軍経験もなく相棒の竜もいないまま、王国の栄えある聖竜騎士団の総団長に就任した王女エレノア。臆病で半人前の妖精姫と呼ばれる彼女と、姫将軍に忠誠を誓う氷の騎士が織りなすファンタジー。針のむしろ状態で頼りなげな11番目の王女と、彼女に静かに付き従う副団長「氷剣」アドルファス、そして曲者揃いの調査隊の仲間たち。反発されながらも密かに努力を続けてきた彼女が、国内の不穏な状況を知り仲間たちと奔走する展開で、ずっと彼女が追い続けてきた事件が今回の事態とも繋がって、一連の事件に自ら決着を付けて、周囲の信頼を勝ち取ってみせたエレノアは見事でしたけど、彼女に寄り添うアドルファスの揺るぎないその献身ぶりというか、重い執着っぷりがじわじわと効いてきて最高でした(苦笑)
占い師オリハシの嘘2 偽りの罪状 (講談社タイガ)
占い師オリハシの嘘2 偽りの罪状
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なみあと 講談社 2023年02月15日
姉の代役として卓越した推理力で奇妙な依頼を解決する、超常現象を欠片も信じない現実主義者の女子大生・折橋奏。ある日「占い師オリハシは詐欺師だ」という記事が拡散されてしまう第二弾。カンジョウと名乗る謎のライターが流したデマをJK占い師に拡散されてしまうオリハシ。奏が修二とともに解決する吸血鬼の使い魔事件、失われたネックレスを探す依頼。そして明らかになってゆく今回の騒動の黒幕。ロジカルに解決してゆく奏と修二との関係は相変わらずな感じでしたけど、騒動に巻き込まれたからといって何かが大きく変わるわけでもなく、けれど物語としての解像度はだいぶ上がってきた感もあって、妹と修二の扱いにわかりやすい露骨な差をつける折橋姉の偏愛っぷりもなかなか印象的でした。