今回は6月GA文庫・GAノベル・富士見L文庫新刊感想まとめです。内訳はGA文庫続刊3点、GAノベルの新作2点、富士見L文庫の新作1点になります。気になる作品があったらこの機会にぜひ読んでみて下さい。
※紹介作品のタイトルリンクは該当書籍のBookWalkerページに飛びます。
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか オラリオ・ストーリーズ (GA文庫)
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか オラリオ・ストーリーズ
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大森藤ノ SBクリエイティブ 2023年06月15日
BD/DVD特典小説を加筆修正した「英雄と娼婦」「異端児からの手紙」に、レベルを上げたベルとリューが37階層に再び赴く書き下ろし小説を収録した短編集。アポロン・ファミリアとの戦争遊戯後、ベルに恩義を感じる春姫をアイシャが焚き付けたことで始まる思わぬ大騒動。ウィーネたちからベルに宛てられた手紙。そして意外な護衛に助けられながら向かった37階層での再会。珍しくエイナさんも巻き込んだヒロインたち総出演的な大騒動は楽しかったですが、著者さん的にはなかなかの難産だったみたいですね(苦笑)シルはたびたび美味しいところで存在感を見せてくれて、ファミリアのメンツのその後も伺えて良かったです。
ヴァンパイアハンターに優しいギャル2 (GA文庫)
ヴァンパイアハンターに優しいギャル2
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倉田和算/林けゐ SBクリエイティブ 2023年06月15日
ヴァンパイアハンターの起こした非日常の騒動も終え、来る夏休みへの期待に胸を膨らませるギャルの琉花。銀華と過ごす夏の計画を立てている二人の前に黒装束の少女スエラが現れる第二弾。銀華の狩人同盟帰還を要請し、戒律違反を行った彼女に一ヶ月間の監視がつくことを告げたスエラ。どこか噛み合わない銀華とスエラの仲を取り持つため、二人を海に連れ出していく琉花。相変わらず天真爛漫に謎のパワーでぐいぐい引っ張っていく琉花のムードメーカーっぷりは今回も健在でしたが、そんな彼女のお陰で悩める銀華も前に一歩踏み出せましたし、何だかんだでみんな琉花に感化されてますよね(苦笑)ギャルパワー恐るべし…
孤高の暗殺者だけど、標的の姉妹と暮らしています2 (GA文庫)
孤高の暗殺者だけど、標的の姉妹と暮らしています2
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有澤有/むにんしき SBクリエイティブ 2023年06月15日
恐怖の抜き打ち家庭訪問をしてきたエリカの母・フレイヤ。ミナトたちの荒れ果てた生活状況を見て呆れたフレイヤは、エリカを実家に連れ戻そうとする第二弾。ララとの三人での残念な生活っぷりを確認したフレイヤにダメ出しをされるミナトたち。さらにフレイヤと一緒にやってきて、爆弾発言でミナトとエリカの関係を大きく揺さぶるボクっ娘JK魔女ニニウムの存在。陰キャでチョロいニニウムがミナトに申し込んだデートに、エリカがやきもきする展開は微笑ましかったですけど、ララも相変わらず可愛さ全開で、大人たちの思惑に振り回されながらも、力を合わせて皆で向き合い、乗り切った結末はなかなか良かったですね。
前世魔術師団長だった私、「貴女を愛することはない」と言った夫が、かつての部下 (GAノベル)
前世魔術師団長だった私、「貴女を愛することはない」と言った夫が、かつての部下
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三日月さんかく/しんいし智歩 SBクリエイティブ 2023年06月15日
魔術師団の部下ギルの伝えたい言葉を聞けないまま、敵を巻き込み自爆死して転生したオーレリアが、十六年後ギルと白い結婚をするやりなおしファンタジー。救国の英雄となりながらも女性を遠ざけていて、一度も会わないまま結婚した夜。昔から心に決めた人がいることを告げるギルに、あっさり自らが生まれ変わりであることを暴露するオーレリア。衝撃の事実に動揺して、貴重な機会損失に後悔して、重過ぎる愛を見せてゆくギルが微笑ましかったですけど、天真爛漫な彼女と一緒になれたことで、その幸せを噛み締めていい意味で変わってゆくギルの変貌ぶりと、そんな彼をしっかりと受け止めるオーレリアとの関係がなかなか良かったですね。
石投げ令嬢~婚約破棄してる王子を気絶させたら、王弟殿下が婿入りすることになった~ (GAノベル)
石投げ令嬢〜婚約破棄してる王子を気絶させたら、王弟殿下が婿入りすることになった〜
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みねバイヤーン/村上ゆいち SBクリエイティブ 2023年06月15日
理想の婿を探しに王都へきた貧乏貴族で『石の民』の娘ミュリエル。王子の婚約破棄現場で石を投げて気絶させて運命が激変してゆく溺愛ラブストーリー。結果的に国難を未然に防いだことで、女嫌いと噂の王弟殿下アルフレッド様に興味を持たれ、なぜかその心を射止めてしまったミュリエル。天真爛漫な彼女を逃すまいと、王子の婚約破棄問題を解決したり、自分が超格差婚で辺境に婿入りするために立ちはだかる障害を次々と排除していって、どんどん外堀を埋めてゆくアルのやり手っぷりが際立っていましたが、それに巻き込まれるように彼女の故郷や貧乏領地や彼女の周囲もいい意味でいろいろと変わってゆく結末はなかなか良かったですね。
アラベスク後宮の和国姫 (富士見L文庫)
和国の姫君として育ちながら謀略で奴隷となり、ダリル帝国の後宮に入れられたライラー。子を産まずに数年経てば解放される道があることを知り、スルタンに近づかず年季明けを目指すと決意するファンタジー。しかしそんな思いとは裏腹に、さっそく母后に試され、スルタンのアスィールに気に入られて高慢な妃候補に妬まれたりと、ままならない状況に巻き込まれてゆくライラー。いつか故郷に帰ることを切望する一方で、難しい立ち位置にいるアスィールの力になってあげたい複雑な想いを抱く彼女が、たびたび難問に直面しながら、その持ち前の聡明さを見せて結果的に期待されてしまう今後の展開が楽しみな新シリーズですね。