読書する日々と備忘録

主に読んだ本の紹介や出版関係のことなどについて書いています

2021年6月に読んだ本 #読書メーターより

6月は…「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」や「おいしいベランダ」の完結などはありましたが、全体としてみるといつも通りな読書ペースでした。これくらい読んでいるのに、積読をなかなか減らせないのは相変わらずですが、いつもこれくらいコンスタントに読めればという感じですね。

 

6月の読書メーター
読んだ本の数:73
読んだページ数:22370
ナイス数:4249

ひげを剃る。そして女子高生を拾う。5 (角川スニーカー文庫)ひげを剃る。そして女子高生を拾う。5 (角川スニーカー文庫)感想
兄と再会し北海道へ帰ることになった沙優。そんな彼女とともに北海道の実家へ吉田が同行する第五弾。北海道で再会した沙優の母との複雑な関係。母と、そして自分と向き合う沙優、それを見守る吉田の決意。4巻の段階で物語の方向性は見えていて、おそらくこうなるだろうなあと思っていた通りの結末ではありました。数年後のそれぞれの成長ぶりが伺えるエピソードは、動いてはいたらしい後藤さんがちょっと踏み込みが足りてなかった感。あさみの変貌ぶりは興味深かったですけど、きちんと吉田との約束を果たしてみせた沙優が印象的な結末でしたかね。
読了日:06月01日 著者:しめさば
カノジョに浮気されていた俺が、小悪魔な後輩に懐かれています4 (角川スニーカー文庫)カノジョに浮気されていた俺が、小悪魔な後輩に懐かれています4 (角川スニーカー文庫)感想
浮気の一件で生じたわだかまりが解け、羽瀬川悠太と新たな一歩を踏み出した元カノ・相坂礼奈。家に入り浸る後輩・志乃原真由との関係も少しずつ変わり始める第五弾。新たな関係を構築しようと言いたいことは言うようになった礼奈、要所で存在感を見せてこれまでと少し違った一面を見せる彩華、そして自分の想いを確かめたい真由を見ると、彼女たちとの関係を大切に思っていても、一方で今のまま現状維持でいたいをいつまでも続けるのはおそらく難しいはずで、今はどうすべきか見えてこない悠太も、いつかどこかで決断しないといけないんでしょうね。
読了日:06月01日 著者:御宮 ゆう
<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム- 16.黄泉返る可能性 (HJ文庫)<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム- 16.黄泉返る可能性 (HJ文庫)感想
カルディナに散らばった『UBM』の珠を求めて師匠とともに新たな街にたどり着いたユーゴーたち。しかしその街では珠の力を求める『超級』たちが集ってきており、それぞれの思惑により事態は急速に進み始める第十六弾。【殺人姫】エミリー、【撃墜王】AR・I・CA、【冥王】ベネトナシュと三人がそれぞれの思惑で集う中探し求めるものがあって、破格な力を見せる相手に対峙したユーゴーが見せた秘策があって、出てくる新キャラの強さがどんどんインフレしていってる気がするんですが、今後に繋がる新たな因縁もまた生まれていってる感じですね。
読了日:06月01日 著者:海道左近
弁当屋さんのおもてなし しあわせ宅配篇2 (角川文庫)弁当屋さんのおもてなし しあわせ宅配篇2 (角川文庫)感想
初夏の北海道・札幌。自分なりに彼らの悩みを癒やしてきた次第に今の仕事に充実感を覚えるようになってきた雪緒に、ある日突然家出した弟が訪ねてくる第二弾。弟が雪緒を訪ねてきた理由、熱を出して体調不良となった千春の密かな悩み、墓所の幽霊におはぎを届けたい理由、そして雪緒のかつての後輩との再会。相変わらずな千春とユウさんのほのぼのとした関係も何か微笑ましかったですけど、周囲の人達とのかけがえのない関係があって、弟やかつての後輩との関わりから垣間見える思っていた以上に今の仕事に愛着を感じている雪緒の姿が印象的でした。
読了日:06月02日 著者:喜多 みどり
死に至る恋は噓から始まる (新潮文庫nex)死に至る恋は噓から始まる (新潮文庫nex)感想
高二の夏、教室で息を潜めて日々をやり過ごしていた宮下永遠の前に現れた転校生・長瀬刹那。傷だらけの嘘から、永遠と刹那の恋が始まる苦くて甘い恋と嘘の物語。交換条件で一週間だけ恋人になった、高慢で傍若無人な自称・人魚の美少女転校生・刹那と、心を閉ざし続ける傷だらけの永遠。正反対の二人が強烈に惹かれ合うようになっていくからこそ、暴かれてしまう隠されていた嘘。登場人物たちの印象をガラリと変えてゆく苦い過去の真相は何とも鮮烈でしたけど、改めて気付かされてしまう二人の命がけの恋の結末には切ないものを感じてしまいました。
読了日:06月02日 著者:瀬尾 順
ひと (祥伝社文庫)ひと (祥伝社文庫)感想
女手ひとつで東京の私大に進ませてくれた母の急死。大学中退、就職のあてもなく二十歳の秋、たった独りになった柏木聖輔が砂町銀座商店街の惣菜屋と巡り合う物語。空腹に負けて寄せられた五十円のコロッケを、お婆さんに譲ったことから生まれた不思議な縁。時折嬉しくないことに遭遇し、惣菜屋の仲間や周囲に助けられながら、今できることを見極めて調理師を現実的な目標に努力する聖輔はとても堅実で、同じ目線で物事を見ることができる彼との関係を大切にする青葉はほんと人を見る目がありますね。彼らのその後が読んでみたくなる素敵な物語です。
読了日:06月03日 著者:小野寺史宜
日本の構造 50の統計データで読む国のかたち (講談社現代新書)日本の構造 50の統計データで読む国のかたち (講談社現代新書)感想
50項目で様々な観点から日本の「いま」を考察していく一冊。経済成長率、年間出生数、労働時間、製造業の労働生産性、教育費と教育格差の関係、10年以上の勤続者、企業規模別や男女別、正規非正規の賃金格差、家族構成、未婚率、家計貯蓄率、社会保障費や国民年金、富裕層と貧困層、地域格差や財政など、様々な指標の変化を通して見えてくる今の日本の状況。特に新しい知見があったり、斬新なものの見方をしているようなことはなかったですが、数値がどのように変化したのかを追えて良かったです。でも正直ここから盛り返すのは大変そうです…。
読了日:06月03日 著者:橘木 俊詔
めぐりんと私。めぐりんと私。感想
悩みを抱える私たちが出会ったのは移動図書館「めぐりん」とささやかな謎だった。「本バスめぐりん」との出会いが、屈託を抱えた利用者たちの心を解きほぐしていくハートフル図書館ミステリ連作集第二弾。本と共に歩んできた半生、見つかった十八年前になくしたはずの本、本好きと知って話しかけてきた同じ会社の人、突然引っ越してしまった友だち、隣市の移動図書館廃止の真相。普通の図書館とはまた違ったスタッフと利用者の距離感があって、利用者同士も思わぬ出会いや再会があったりで、穏やかで優しい物語の続きをまた読んでみたくなりました。
読了日:06月04日 著者:大崎 梢
烏百花 白百合の章烏百花 白百合の章感想
雪哉と茂丸の妹みよしの出会い、市柳の雪哉との苦い思い出、好いた男を連れてきた結と千早の沈黙、西本家の嫡男・顕彦と側室たちの事情、皇后が内親王に送った回り灯籠、南家出身だった大紫の御前の生い立ち、あせびの母・浮雲の音楽を通じた交流、奈月彦と娘のきんかんを煮る話。物語の奥行きを作っていくような連作短編集で、東西南北各家それぞれの事情も伺えましたが、時折垣間見せる雪哉の思いがいろいろ気になる感じではありましたね。微笑ましい話ばかりではなかったので、奈月彦や健気な娘・紫苑の宮たちのエピソードにはじーんと来ました。
読了日:06月04日 著者:阿部 智里
幼なじみが絶対に負けないラブコメ7 (電撃文庫)幼なじみが絶対に負けないラブコメ7 (電撃文庫)感想
両親との問題を解決して真理愛も意識する中で、不良の先輩に告白されて揉めているらしい朱音を群青同盟として助けるべく、中学時代の制服を着て学校に潜入する第七弾。朱音が末晴を意識して不良の告白をすぐに断らずに保留したことから発生した不穏な状況。今回は母により黒羽が行動制限される中で、双子の妹・蒼依と朱音がクローズアップされる感じでしたけど、それでも合間を見てアプローチする三人がいて、中でも黒羽は抜け目ないなあと(苦笑)末晴もそっちに向かうのねとは思いましたけど、対する三人の奇策でどうなるか…というところですか。
読了日:06月05日 著者:二丸 修一
ホテルクラシカル猫番館 横浜山手のパン職人 4 (集英社オレンジ文庫)ホテルクラシカル猫番館 横浜山手のパン職人 4 (集英社オレンジ文庫)感想
鎌倉の実家に帰った折、見合い話を断ったことを兄の冬馬に責められ嫌味まで言われた紗良。彼女がつい相手がいると言い返した後日、冬馬が猫番館に宿泊の予約を入れてくる第四弾。架空彼氏役を依頼する紗良に要が出した条件、冬馬が婚約破棄した理由、留学から帰還した要の妹・結奈、プチ家出をしてきた綾乃の姉・真弓、天宮と兄の関係。紗良の仕事に真摯に向き合う姿勢がいい影響を与えていて、相変わらず美味しそうな食事やほんわかするエピソードでしたけど、やはり周囲も期待する要と紗良の今後が気になりますね。要の事情が少し気になるところ。
読了日:06月06日 著者:小湊 悠貴,井上 のきあ
ゴーストハント5 鮮血の迷宮 (角川文庫)ゴーストハント5 鮮血の迷宮 (角川文庫)感想
増改築を繰り返し迷宮のような構造を持つ巨大な洋館。行方不明者が相次ぐ長年放置されていた館を調べるため、日本中から名だたる霊能者や心霊研究家も集められる第五弾。突然現れたナルの師匠が持ってきた調査依頼。館の内部や外部の構造を調べてわかった何とも不審な構造、いつの間にか行方不明になっていた調査員、そして徐々に明かされていく血塗られた館の過去。ナルや麻衣、リンなどの事情も垣間見えましたけど、いや今回は何ともおぞましい話でしたね…何気に有能ぶりを発揮していた安原がすっかり居場所を確保しててこれはレギュラー化かな。
読了日:06月07日 著者:小野 不由美
フラッガーの方程式 (角川文庫)フラッガーの方程式 (角川文庫)感想
平凡な高校生・涼一は、日常をドラマに変える《フラッガーシステム》のモニターになったことで、平凡な日常が激変してゆく青春小説。意中の同級生佐藤さんと仲良くなりたかっただけなのに、思ってもみなかった形に激変していく生活。ツンデレお嬢様とのラブコメ展開、さらには魔術師になって悪の組織と対決。ツッコミ気質の涼一が振り回されながらもテンポ良く進むストーリーは楽しくて、忘れた頃に繋がってゆく伏線回収は鮮やかで、改変からいろいろ元に戻ってゆく中でも変わらなかった大切なものが垣間見える結末にはぐっと来るものがありました。
読了日:06月07日 著者:浅倉 秋成
愛するあなたの子を授かって、十月十日後に死ぬつもり。 (朝日文庫)愛するあなたの子を授かって、十月十日後に死ぬつもり。 (朝日文庫)感想
夫との心の距離を覚えながらも、念願の第一子を授かった千夏子。しかし無理がたたって流産し、そのことを誰にも言えずに心を病んでいく彼女が、思ってもみなかった人物に出会う物語。自分の世間体しか気にしない夫と、授かった子供に希望を託していた千夏子。なのに流産してしまう絶望に病んでいく展開は、ほんと夫がどうしようもなくクズすぎて読んでいて目眩がしましたが、思ってもみなかった縁で繋がっためぐり合わせが確かにそれぞれの運命を変えていって、生き辛い日々を送ってきた彼女たちが、人生に希望を見出せる結末に救われる思いでした。
読了日:06月07日 著者:夕鷺 かのう
千里眼の復活 (角川文庫)千里眼の復活 (角川文庫)感想
航空自衛隊基地から奪い去られた最新鋭戦闘機。同じ頃、在日米軍基地からも同型機が姿を消していることが判明。捜査が停滞する中、取り調べに協力することになった岬美由紀が思ってもみなかった事態に巻き込まれてゆく物語。22年ぶりの物語に懐かしくなりましたが、奪い去られた最新鋭戦闘機がもたらした惨禍、わずかな手がかりから真相に迫り、意外な組み合わせで決戦に挑む展開を読んでいるうちに、いろいろ思い出してきて懐かしい気持ちになりました。でもこういうもの読むと日本の離島管理が果たして大丈夫なのか、心配になっちゃいますね…。
読了日:06月08日 著者:松岡 圭祐
負けるための甲子園 (実業之日本社文庫)負けるための甲子園 (実業之日本社文庫)感想
甲子園決勝戦。失投からホームランを打たれ負けてしまった野球部のエース・筧啓人。不可解な失投を問いただしたキャッチャーの純平は、啓人に怪しげな店へ連れて行かれ意外な真相を知るファンタジー青春小説。閉じ込められていた怪しげな店で啓人を代償に自らを取り戻した和人。彼が今度は啓人を救うためにバッテリーを組む純平、やり手マネージャの美咲や仲間たちと再び甲子園出場を目指す展開で、時にはぶつかりながら仲間と一緒に頑張る中で育まれてゆく絆、葛藤する彼らがたどり着いたやはりこれしかないなと思えた結末にぐっと来る物語でした。
読了日:06月08日 著者:谷山 走太
茉莉花官吏伝 十 中原の鹿を逐わず (ビーズログ文庫)茉莉花官吏伝 十 中原の鹿を逐わず (ビーズログ文庫)感想
茉莉花の度重なる活躍で意思に反し侵略戦争への機運が高まってゆく白楼国。そんな中、大逆罪で囚われていた珀陽の叔父・仁耀が脱獄する第十弾。茉莉花の師・子星にまで手引きの容疑がかかり、かつて仁耀と共謀した黒槐国が関わっている可能性を考えた珀陽により、黒槐国へ派遣される茉莉花。思わぬ事態が起きていた黒槐国で見聞きしたことを活かして、見事問題を解決して二人を引き合わせ、未来への可能性まで提示してみせる茉莉花は今回も流石でしたけど、さらっと次もまた難易度が高そうな課題を課されそうで、大変だけど頑張ってほしいですね…。
読了日:06月09日 著者:石田 リンネ
蟲愛づる姫君 後宮の魔女は笑う (小学館文庫 C み 1-9 キャラブン!)蟲愛づる姫君 後宮の魔女は笑う (小学館文庫 C み 1-9 キャラブン!)感想
玲琳と鍠牙が結婚しておよそ八年。ふたりの間に生まれた双子の王子と王女の五歳の誕生祝いの宴席に、斎帝国の女帝から様々な贈り物が贈られ、未来を予言できる占い師の紅玉が不吉な予言をする新章第一弾。魁の都では謎の獣に人を喰う怪事件が頻発し、事件解決に乗りだす玲琳。双子だからといのもあるんでしょうけど、この親にしてこの子ありというか、玲琳の子供だなあとしみじみ感じる二人でした。鍠牙もまたあーだこーだいろいろ面倒なことを言っているけど、彼もまた玲琳との間に子供が生まれたことで、心境が変わりつつあるのかもしれませんね。
読了日:06月09日 著者:宮野美嘉
86―エイティシックス―Ep.10 ―フラグメンタル・ネオテニー― (電撃文庫)86―エイティシックス―Ep.10 ―フラグメンタル・ネオテニー― (電撃文庫)感想
共和国に存在しない「86区」。地獄の戦場に降り立った年端も行かぬ少年兵シンエイ・ノウゼン。彼を『彼らの死神』へと変えた人々との出会いと、その絆を断ち切った残酷な洗浄で少年が死神へと至る第十弾。シンの核を作った女戦隊長との出会い、非情を教えた戦隊長、ファイドとの出会いを見た整備班長、彼のパーソナルネームを考えようとした戦隊長、死神に救いを求めた副長など、過酷な戦場だからこそその結末は推して知るべしなエピソードの数々でしたけど、それらの積み重ねがあったからこそ今のシンがあるんだな…としみじみと思わされました。
読了日:06月10日 著者:安里 アサト
七つの魔剣が支配するVII (電撃文庫)七つの魔剣が支配するVII (電撃文庫)感想
キンバリーの今後を左右する一大イベント、決闘リーグの開幕が迫る。三年生に進級し成長を見せるオリバーたちは、そのために三人一組のチームを組むことになる第七弾。同学年の中でも実力上位と目され、他チームから徹底的にマークされ厳しい戦いを強いられるオリバー&ナナオたちのチーム。カティたちが見せた成長と課題、教師殺しの犯人を探すための例年以上に豪華な報酬と特殊なルール。今回は彼らの成長が伺えた勝つために繰り広げられるギリギリの駆け引きや、華々しく熱いバトルを存分に堪能できましたが、暗躍する彼が何とも不気味ですね…。
読了日:06月10日 著者:宇野 朴人
キミの青春、私のキスはいらないの? (電撃文庫)キミの青春、私のキスはいらないの? (電撃文庫)感想
「高校生にもなってキスしたことないって病気じゃない?」そんな言葉に苦悩する完璧主義者で医師を志す黒木光太郎が、「誰とでもキスする女」と噂される同級生の日野小雪ととある勝負をする青春小説。小雪と出会って無意味でくだらない日々を過ごすうちに、彼女を意識せずにはいられなくなってゆく光太郎。幼馴染の純も絡めた友人たちとの放課後の時間も楽しくなっていって、誰もが複雑で繊細な思いを抱えるからこそ突然のすれ違いが半端なく寂しくて、みっともなくあがいてしまう彼らの奔走と迎える結末がほんと青春してるなあ…と眩しかったです。
読了日:06月10日 著者:うさぎやすぽん
ひだまりで彼女はたまに笑う。 (電撃文庫)ひだまりで彼女はたまに笑う。 (電撃文庫)感想
高校生活初日の朝、銀髪碧眼の少女・涼原楓と猫が相対している場面に遭遇した佐久間伊織。同じクラスとなった表情の乏しい少女を笑顔にさせる、甘くも焦れったい恋の物語。学校ではほとんど感情を表に出さない楓。だからこそ偶然目にする彼女の笑顔にたびたびハートを撃ち抜かれる伊織。彼女にパパラッチ呼ばわりされ、楓の親友・美鈴や周囲に生温かく見守られながら、少しずつ距離を詰めてゆく好青年・伊織が、可愛い妹と猫で楓を家に呼ぶ展開もほんわかしていてよかったですし、苦難に寄り添って一歩近づいた二人のこれからがとても楽しみですね。
読了日:06月10日 著者:高橋 徹
虚ろなるレガリア Corpse Reviver (電撃文庫)虚ろなるレガリア Corpse Reviver (電撃文庫)感想
魍獣出現と世界各地の大殺戮で日本人は死に絶え、無法地帯と化した日本。回収屋として孤独な日々を過ごす数少ない日本人の生き残りヤヒロが、魍獣を従える能力を持つクシナダ回収を依頼される龍と龍殺しの物語。美術商を名乗る双子の少女ジュリとロゼとの出会い。作戦中に出会った少女・彩葉とヤヒロが探し続ける妹の存在。殺伐とした世界観に魅力的で存在感あるキャラたち、複雑に絡み合う因縁に熱いバトルや立ちはだかるラスボス、今後の展望にいたるまでを1冊にまとめ上げてみせる手腕は流石で、これは期待せずにはいられない新シリーズですね。
読了日:06月11日 著者:三雲 岳斗
僕の愛したジークフリーデ 第1部 光なき騎士の物語 (電撃文庫)僕の愛したジークフリーデ 第1部 光なき騎士の物語 (電撃文庫)感想
「反魔素材」の発明で魔術師が大きく衰退した世界。残った数少ない魔術師の少女・オットーは、旅のさなかに「光なき」眼帯の女性剣士・ジークフリーデと運命の出会いを果たすファンタジー。両目とも見えぬはずが、一瞬で野盗の群れをなぎ倒す彼女の力に新種の魔術の片鱗を見たオットー。共に行動するうちに巻き込まれてゆくうちに垣間見てしまう、ジークフリーデと女王を巡る対立。なぜ仲睦まじかったはずの二人が袂を分かつことになったのか、決定的な原因が気になるところですが、衝撃的な結末から物語がどう動くのか今後に期待のシリーズですね。
読了日:06月11日 著者:松山 剛
君は初恋の人、の娘 (GA文庫)君は初恋の人、の娘 (GA文庫)感想
ある夜、酔っ払いから女子高生のルナを助けた社会人の一悟。生き別れた初恋の人・朔良と瓜二つの娘だった彼女と、二度目の初恋に落ちてゆく物語。思ってもみなかった衝撃の邂逅。亡くなった朔良から聞かされていた一悟に、ずっと淡い憧れを抱いていたと告白するルナ。健気で真っ直ぐな高校生のルナにたじたじとなって、在りし日の朔良の思い出を重ねていることも自覚し、無理矢理でも距離を取ろうとする展開でしたけど、彼の性分からしたらどこか危なっかしい彼女をそのまま放っておけないですよね。二人の関係がどこに向かうのか今後の展開に期待。
読了日:06月11日 著者:機村械人
ラブコメ嫌いの俺が最高のヒロインにオトされるまで (GA文庫)ラブコメ嫌いの俺が最高のヒロインにオトされるまで (GA文庫)感想
廃部危機を迎えていた写真部・高橋の前に現れた読モで学校一の美少女・水澄さな。入部して自分の写真を撮って欲しいとぐいぐい来る彼女との微笑ましいラブコメ。苦い過去から人物写真を撮れなくなっていた高橋に、入部の交換条件として依頼されたコスプレ撮影。撮影対象の理解を深めるためとマンガや映像でぐいぐいと布教して来る彼女に、いつの間にか少しずつ変えられてゆく姿は微笑ましくて、明らかにされてゆく知られざる事情もあったりで、そんな彼女のために高橋が奔走する展開もいいですよね。そんな二人のこれからがとても楽しみな物語です。
読了日:06月11日 著者:なめこ印
週4で部屋に遊びにくる小悪魔ガールはくびったけ! 2 (GA文庫)週4で部屋に遊びにくる小悪魔ガールはくびったけ! 2 (GA文庫)感想
バスケへの熱を少しだけ取り戻した聖也のもとに、相変わらず週4ペースで遊びにくる小悪魔系中学生・美沙。お互いの母親が仕事で家を空ける日が重なったことで、突如お泊り会が発生する第二弾。相変わらずぐいぐい来る美沙の小悪魔っぷりは健在で、分かっていても時々振り回される二人の距離感がいい感じでしたけど、球技大会でのあれこれだったり、元カノ麻宮真琴の登場もあったり、確たる間柄ではないがゆえに何かあるたびに揺さぶられる関係の曖昧さを突きつけられて、彼女の存在の大きさを自覚してゆく聖也の心境の変化がなかなか印象的でした。
読了日:06月12日 著者:九曜
転生魔王の大誤算3~有能魔王軍の世界征服最短ルート (GA文庫)転生魔王の大誤算3~有能魔王軍の世界征服最短ルート (GA文庫)感想
占領した王都の再建を待つ間、しばしの休息を兼ねてレヴィ山の妹の祝賀パーティーに赴くことにしたケンゴー。しかし誰を同伴者に選ぶのか魔将たちの間で一触即発の事態が発生する第三弾。ケンゴーを迎えるレヴィ山の妹婿で魔界の四大実力者の一人アザゼル男爵の野望と秘密。ルシ子、マモ代、アス美、ベル乃による同伴者争いには笑いましたが、今回はレヴィ山と妹を中心としたエピソードで、苦境を放っておけないケンゴーと彼が大好き過ぎる七魔将たちの見せ場満載の展開は楽しかったです。黒幕の存在も気になりますが、新キャラの活躍にも期待です。
読了日:06月12日 著者:あわむら赤光
針子の乙女2針子の乙女2感想
国布守様を呪いから救うため、街にある迷宮での修行と、呪いに有効な風属性の武器や風精霊の守護者を見つけるため、ユイとアージットはメネスメトロという街へ引っ越す第二弾。アージットが連れてきた彼の友人で風精霊の守護を受ける冒険者シュネル。元貴族で針子になりたい夢を追って国を出てきた彼が、ユイの加護縫いの腕を見て呪いと戦うことと引き換えに弟子にと頼み込んでくる展開で、前巻からだいぶ間が空いて話を思い出すのに少し難儀した上に、いろんな情報が一気に出てきてやや混乱しましたが、後半やや存在感の薄かったユイの活躍に期待。
読了日:06月13日 著者:ゼロキ
京都烏丸御池の名探偵 僕が謎を解く理由 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)京都烏丸御池の名探偵 僕が謎を解く理由 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
京都で無料配布される冊子で「京都烏丸御池の名探偵」という記事を書く記者の神堂明が、読者の女子大生・立花いとが持ち込む謎を解いていくミステリ。神堂が忘れたくないかつての彼女の記憶。彼女にそっくりな立花から解決を依頼される、ハガキに書かれた暗号、脅迫メッセージ、幽霊からのメッセージ。謎解きにヒントを出し、神堂と急速に距離を縮めてゆく立花が抱えていた秘密を思うと、そこに辿り着いた神堂の選択はどうなんだろうとも少し感じましたけど、それでも新たに思いを積み重ねてきた二人に、これからの希望を見出したくなる結末でした。
読了日:06月14日 著者:才羽 楽
総務課の播上君のお弁当 ひとくちもらえますか? (宝島社文庫)総務課の播上君のお弁当 ひとくちもらえますか? (宝島社文庫)感想
札幌の企業に就職し新生活をスタートさせた料理男子・播上。料理好きで毎日弁当を持参する播上が、ある日弁当袋を手に暗い顔の同期の清水に気づく物語。仕事が上手く行かず落ち込んでいた清水に、播上がお弁当を少しおすそ分けしたことから始まった二人のメシ友関係。その距離感を同僚や先輩に勘ぐられながら、波乱の会社員生活の中で積み重ねてゆく、お互いに励まし合い癒やされる関係がとてもいい感じで、想いを自覚するまでに時間が掛かり過ぎな感もありましたけど、長らく友情を育んできた先にあった二人の結末にはぐっと来るものがありました。
読了日:06月14日 著者:森崎 緩
おいしいベランダ。 午前10時はあなたとブランチ (富士見L文庫)おいしいベランダ。 午前10時はあなたとブランチ (富士見L文庫)感想
無事大学を卒業し、神戸で葉二との新婚生活をはじめたまもり。遠距離から、一緒に食卓を囲んで手料理を食べられるようになった彼女を、結婚式にむけたダイエットという名の強敵が襲う第十弾。希望叶って希望の人事に配属されたのに、なかなかうまく行かない仕事。結婚式の準備もてんやわんやで、相変わらずドタバタな展開でしたけど、思ってもみなかったところから始まった転機に、葉二ほんとまもりのこと大好きなんだなーとニヤニヤしてしまった結婚式がとても良かったです。これからいろいろあっても、この二人ならきっと大丈夫だなと思えました。
読了日:06月14日 著者:竹岡 葉月
魔弾の王と凍漣の雪姫 8 (ダッシュエックス文庫)魔弾の王と凍漣の雪姫 8 (ダッシュエックス文庫)感想
再起を果たしてタラードとの戦いにも勝利し、王都に向けて進軍を開始したベルジュラック遊撃隊。一方で王宮を我がものとしたガヌロン公爵は、ティグルの故郷であるアルサスを焼き払うべく軍を差し向ける第八弾。レグナスと合流して戦姫たちも勢揃い、ギネヴィア王女も参戦してきたバシュラルとの決戦。その最期は何とも寂しいものでしたけど、それでも諦めないガヌロンの思惑も気になるところで、一方で勝ったからこそティグルの立ち位置が前より難しくなって、戦姫たちも含めたティグルに対するヒロインの主導権争いも分からなくなってきましたね。
読了日:06月15日 著者:川口 士,美弥月 いつか
光をえがく人光をえがく人感想
ハングルで書き込まれたアドレス帳の持ち主を探しに韓国への女性ふたり旅、伝統の御所人形を作り続ける人形師とフィリピン留学生の出会い、香港の現代水墨画家とワケあり地元実業家の夫人の再会、記憶をなくして海外から帰国した有名な写真家だった父、ミャンマー料理店の店主に聞いた自国の政治犯についての話。辛いときに悲しいときに芸術を通じて出会った人とのかけがえのない縁、そしてお互いを知ることで見えてくる大切なものを描かれる連作短編集で、それぞれの国が抱える複雑な事情も絡めながら綴られてゆく想いがとても印象的な物語でした。
読了日:06月15日 著者:一色 さゆり
オタク同僚と偽装結婚した結果、毎日がメッチャ楽しいんだけど!オタク同僚と偽装結婚した結果、毎日がメッチャ楽しいんだけど!感想
同人作家という秘密を持つOL・相沢咲月に、ある日ドルオタのイケメン同僚の滝本がイベント会場で突然プロポーズ。そんな二人の偽装結婚から始まる幸せ結婚生活物語。周囲に隠しながら同人作家中心の日々を送る咲月の生態に気づいた滝本による一世一代のプロポーズ。お互い趣味を尊重しながらオタクの驚異的なサーチ力で情報収集し、楽しいことに一緒に共感してくれて、困った時にはしっかりフォローして支えて、以心伝心の居心地の良さを提供したら、そりゃ楽しいし惚れちゃいますよね(苦笑)想いを通わせた二人のこれからがメッチャ楽しみです。
読了日:06月16日 著者:コイル
神楽坂つきみ茶屋2 突然のピンチと喜寿の祝い膳 (講談社文庫)神楽坂つきみ茶屋2 突然のピンチと喜寿の祝い膳 (講談社文庫)感想
判明した父の借金一括返済を迫られ、両親が遺したつきみ茶屋が窮地に。焦る剣士と幼馴染の翔太は、借金の猶予を条件に大地主の桂子に料理の腕試しに挑む第二弾。長崎のご当地グルメでもあるらしい和華蘭料理なんてほんとにあるんだ?とビックリしましたけど、玄の力を借りながら伝統の江戸ご飯などでもてなす彼らにも成長があって、だからこそまだまだこれからという時のこの結末にしんみりとしてしまいましたけど、かと思ったら思ってもみなかった急展開にまたまた驚かされました。これは続きが気になりますね。二人はまた出会えるんでしょうか…。
読了日:06月16日 著者:斎藤 千輪
わたし、定時で帰ります。: ライジングわたし、定時で帰ります。: ライジング感想
定時帰りの結衣が直面する何故か残業したがる若手社員。その理由を知った彼女は、給料アップを目指し人事評価制度改革を提案する第三弾。結婚を決めたものの直後に炎上した仙台営業所に派遣される晃太郎、代わりにやってきたメンバーの不穏な動き、上からの残業削減指令と生活残業問題。今回の創業メンバーや中途採用組の扱い、世代間の給与格差問題といったあたりは、複雑な社内事情も絡む深刻な問題で上と下の板挟みになりかけましたけど…これを上手く切り抜けたと見るか、社長がしたたかだったのか…結衣が覚悟を決めたこれからが大変そうです。
読了日:06月16日 著者:朱野 帰子
すみれ荘ファミリア (講談社タイガ)すみれ荘ファミリア (講談社タイガ)感想
病弱で気心知れた入居者たちと慎ましやかな日々を送る、下宿すみれ荘の管理人・一悟。そこに、芥と名乗る小説家が引っ越してきてから、周囲の人々の秘密と思わぬ一面が露わになっていく家族の物語。月の半分は苦しい日々を送る美寿々、テレビ番組制作会社で働く隼人の複雑な心情、とそんな感じですみれ荘の住人たちのエピソードが続くのかと思っていたら、思ってもみなかった衝撃の展開が待っていて、ぱっと見た目ではわからないような執着を突きつけられましたけど、だからこそ淡々と関係を再構築していく兄弟のありようがとても印象に残りました。
読了日:06月17日 著者:凪良 ゆう
サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと (カドカワBOOKS)サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと (カドカワBOOKS)感想
伝説の黒竜を一人で退けた若き英雄〈沈黙の魔女〉モニカ・エヴァレット。才能に無自覚なまま七賢人に選ばれてしまったモニカが、第二王子を護衛する極秘任務を押しつけられるファンタジー。冒頭カッコよく登場したのに、実は気弱で臆病でコミュ障なために無詠唱魔術を使えるようになっただけの数字オタク・モニカ。彼女があまりに可愛い小動物系主人公な感じでギャップ萌えしますが、仕事を押し付けたドSで愛妻家の同僚ルイス、彼女に興味津々の王子たちの生徒会に入ったりで、彼女自身これからどう変わってゆくのかとても楽しみなシリーズですね。
読了日:06月17日 著者:依空 まつり
楽園殺し: 鏡のなかの少女 (1)楽園殺し: 鏡のなかの少女 (1)感想
とある事件を通じて粛清官としてコンビを組むことになった射撃の名手シルヴィ・バレトと寡黙な黒剣士シン。人を獣に変貌させるドラッグの捜査を任されていた彼女たちが、粛清官たちの作った悪しき過去に直面するダークファンタジー。今のシルヴィを作った凄惨な過去と呪縛。抜きん出た実績を挙げてゆくシンとコンビを組むゆえに刺激される劣等感と焦燥。危ういシルヴィがシンならずとも心配になる中、進んでいく展開は様々な意味で不穏な空気を増して行って、凄く嫌な予感しかしないですけど何とか二人で乗り越えて欲しい…続きが早く読みたいです。
読了日:06月17日 著者:呂暇 郁夫
育ちざかりの教え子がやけにエモい (4) (ガガガ文庫 す 6-4)育ちざかりの教え子がやけにエモい (4) (ガガガ文庫 す 6-4)感想
明日香の実家への挨拶を兼ねた伊豆旅行。ところが仙波監督の思惑で、ひなたたち中学生組も参加、その場でドキュメンタリー撮影が始まってしまう第四弾。浜辺で遊んだり、美味しい料理を満喫する一方で、明日香の親とも挨拶を済ませる達也。密かに加速してゆくひなたと明日香の女の戦い。様々な思いが交錯する深夜の熱い勝負があっても、ひなたは現時点でどこまで行っても中学生でしかなくて、それを踏まえて微塵もブレない敏い彼女が考えに考え抜いた末の覚悟、ライバルとして認めてしっかりと向き合った明日香の選択がとても印象に残る結末でした。
読了日:06月18日 著者:鈴木 大輔
魔女と猟犬 (2) (ガガガ文庫 か 8-12)魔女と猟犬 (2) (ガガガ文庫 か 8-12)感想
鏡の魔女テレサリサ、魔力の影響で眠り続けるデリリウムを連れてレーヴェを脱出したロロ。キャンパスフェローが王国アメリアによって陥落されたことを知った彼らが、北の国へ向かうことを決断する第二弾。城から逃げ延びた者たちと合流し、北の国へ向かったロロたちを試す雪王ホーリオ、そして氷の城に住む雪の魔女討伐。ルーシー教の恐ろしい使徒も乱入して二転三転する展開はカオスで厳しい状況の連続でしたけど、魔女の心を掴むキーマンとなりつつあるロロはどうなるのか、そして魔女たちの関係も新展開に向かう中で気になるところではあります。
読了日:06月18日 著者:カミツキレイニー
ロクでなし魔術講師と禁忌教典19 (ファンタジア文庫)ロクでなし魔術講師と禁忌教典19 (ファンタジア文庫)感想
姿を現した魔王から逃れ、導かれたのは超魔法文明時代。失踪したセリカを取り戻すため、グレンとシスティが伝説の時代を駆け回る第十九弾。ラ=ティリカが語る超魔法文明時代の現状。圧倒的実力差を突きつけられる中でグレンたちが下した決断。まあこれしかないよなあというお約束の展開でしたけど、システィにもまた重要な出会いがあって、何よりグレンとセリカの師弟共闘とその結末にはじーんと来てしまいましたよ…。不在の間に現代でも状況が動いていたみたいですけど、新たな力も手に入れたことで魔王との最終決戦がどうなるのか楽しみですね。
読了日:06月18日 著者:羊太郎
古き掟の魔法騎士II (ファンタジア文庫)古き掟の魔法騎士II (ファンタジア文庫)感想
剣の才覚を持ち、かつてあった『天華月国』を守護する武家で育ったテンコ。仲間が急成長する中で一人だけ伸び悩み苦悩する彼女の覚悟がいま試される第二弾。テンコが抱える凄惨な過去と、拾われて一緒に育ってきたアルヴィンとのかけがえのない日々。交流試合で一人だけ不甲斐ない試合をしたテンコの真意を見抜き問う師のシド。思わぬ介入もあって苦しむ彼女にしっかり向き合い、心を揺さぶるアルヴィンやシドの熱い想い、そして仲間と一緒にこれを見事に乗り越えてものにしてみせたテンコの覚悟と晴れやかな表情にはぐっと来るものがありましたね。
読了日:06月18日 著者:羊太郎
門番少女と雨宿りの日常 (ファンタジア文庫)門番少女と雨宿りの日常 (ファンタジア文庫)感想
家にも教室にも居場所のない高校生・碧木が出会った雨森先輩。世の中に馴染めない二人が閉鎖された屋上前でひとときを過ごし、心を通わせてゆく青春グラフティ。可愛いけどちょっと抜けている雨森先輩と共に過ごすうちに、どこにもないと思っていた居場所を見出してゆく碧木。彼女の後押しでクラスに馴染み始めた頃に起きた転機により、屋上前から姿を消してしまう先輩。誰もが良かれと思って行動したことが、必ずしもいい結果に繋がるとは限らなくて、けれど不器用に一生懸命先輩に向き合おうとしたことでもたらされた結末はなかなか良かったです。
読了日:06月19日 著者:寿司サンダー
演距離カノジョの比奈森さん クラスメイトの彼氏役はじめました (ファンタジア文庫)演距離カノジョの比奈森さん クラスメイトの彼氏役はじめました (ファンタジア文庫)感想
役者として演技を磨くためにカップル派遣のバイトを始めた鳴瀬。彼が彼氏役を探していたクラスメイトの比奈森さんと仲良しカップルを演じる演距離ラブコメ。喫茶店などデートスポットでイチャつく状況にドキドキする鳴瀬と、動じたところを見せない比奈森さん。そんな彼女が彼氏役を必要とした理由と意識する「仮面」の存在。エクセントリックな所長やお互いの妹たちも絡めた展開は、役者志望なのに不器用で真面目な鳴瀬のキャラがいい感じに効いていて、彼と関わるうちに少しずつ心動かされてゆく比奈森さんが垣間見せる想いが印象的な物語でした。
読了日:06月19日 著者:恵比須 清司
宮廷魔法士です。最近姫様からの視線が気になります。2 (ファンタジア文庫)宮廷魔法士です。最近姫様からの視線が気になります。2 (ファンタジア文庫)感想
王都を狙った陰謀を解決した宮廷魔法士レイズ。新たな任務でアリナと東部の農園地帯に向かった彼が、任務地の 公爵令の館で王女と再会する第二弾。王国東部の広大な農業地帯で原因不明の作物不良。その原因を探るために向かったレイズたちと、再会した公爵令嬢レナと公爵家に訪問していたリシェナ。そして作物不良の原因となっていたものの正体。事件の構図自体は分かりやすくて、ひとつの心残りを解消しつつ、危機を乗り越えてびしっと決めてみせる展開を令嬢たちもしっかり観察していて苦笑いでしたが、乙女な王女との今後が気になるところです。
読了日:06月20日 著者:安居院 晃
ひきなみひきなみ感想
小学校最後の年を過ごした島で葉が出会った少女・真以。しかし彼女は突如姿を消してしまい、ずっと気に掛けていた真以を見つけた葉が彼女に会いに行く物語。ずっと一緒だと思っていたのに、突如脱獄犯と一緒に島から消えた真以。衝撃的な事件が尾を引いて、大人になっても自信喪失気味でパワハラに身も心も限界を迎えかけていた葉。たまたま再会した彼女から過去の真相を明かされ、戸惑いながら向き合おうとする葉が印象的で、それを機に受け身で目をそらし逃げるばかりだった現実を、少しずつでも変えていこうとするその姿を応援したくなりました。
読了日:06月20日 著者:千早 茜
風よ僕らの前髪を風よ僕らの前髪を感想
何者かに殺害された弁護士の伯父。犯人は未だ杳としない中、密かに養子の志史を疑っていた伯母が、元探偵事務所員の若林悠紀に志史の身辺調査を依頼するミステリ。家庭教師として教えた一人でもあり、誰にも心を許そうとしなかった志史。彼の過去を調べるうちに浮かび上がってくる存在、そして明らかになってゆく愛憎渦巻く異様な人間関係。悠紀の推理もなかなかいい線を突いていると思ったんですが、それをあっさり超えてくる業の深さと積みかねられてきた複雑な思いがあって、その真相に唸らされると同時に彼らのその後をつい考えてしまいました。
読了日:06月21日 著者:弥生小夜子
パンダより恋が苦手な私たちパンダより恋が苦手な私たち感想
夢破れ恋も仕事も超低空飛行な編集者の一葉。憧れのモデル・灰沢アリアの恋愛相談コラムを自分で執筆することになってしまい、「恋愛」を研究する准教授・椎堂司の噂を聞き付け助けを求めるお仕事小説。丸投げでらしい文章を書けというアリアの横暴、動物の求愛行動にしか興味がない変人・椎堂の講義をヒントに書かれるコラム、明らかになってゆく意外な過去の繋がり。二人に振り回されながらも繋がりを積み重ねてゆく中で、逆境を乗り越えてみせたアリアの矜持、そして一葉との関わりの中で少しずつ変わってゆく椎堂がなかなか印象的な物語でした。
読了日:06月22日 著者:瀬那 和章
魔弾の王と聖泉の双紋剣 5 (ダッシュエックス文庫)魔弾の王と聖泉の双紋剣 5 (ダッシュエックス文庫)感想
円卓の騎士ボールスという犠牲を出しながらも魔物ストリゴイを滅ぼしたティグルたち。ギネヴィア軍とアルトリウス軍は雌雄を決するべく互いに軍を進める第五弾。前巻最後の思いもしなかった犠牲はわりと尾を引きましたけど、善き精霊モルガンと猫の王ケットの導きで見た夢の救いもあったりで、最終決戦に向けての展開から決着へと進む展開はある意味予定調和だった印象。もう少し経緯などが明らかになるかと思っていたのでやや拍子抜けでしたが、今回ここで第一部完とのことで、舞台も変わりそうな新展開でどうなるのか気になるところではあります。
読了日:06月22日 著者:瀬尾 つかさ,川口 士,八坂 ミナト
死に戻りの魔法学校生活を、元恋人とプロローグから (※ただし好感度はゼロ)1 (アース・スターノベル)死に戻りの魔法学校生活を、元恋人とプロローグから (※ただし好感度はゼロ)1 (アース・スターノベル)感想
オリアナにとって最愛の恋人だった公爵家嫡男のヴィンセント。幸せな学校生活を送る十七歳の春に二人とも謎の死を迎え、理由も分からないままオリアナの七歳から二度目の人生が始まる死に戻りファンタジー。入学式に念願の再会を果たすものの、前の人生の記憶がないヴィンセント。彼が心配で何とか傍に居続けようと頑張るオリアナと、そんな彼女が気になりながらも素直になれないヴィンセントの不器用な関係があって、それでも少しずつ好転していく展開があるからこそ、この結末には言葉もないですね…ここからどんな展開が待つのか続巻に期待です。
読了日:06月23日 著者:六つ花えいこ
現実主義勇者の王国再建記XV (オーバーラップ文庫)現実主義勇者の王国再建記XV (オーバーラップ文庫)感想
ハーン大虎王国、グラン・ケイオス帝国、そしてフリードニア王国が盟主を担う海洋同盟。三大勢力拮抗時代を迎えた状況で突如、ハイエルフの国ガーラン精霊王国が三大勢力に接触を図ってくる第十五弾。精霊王国の目的は魔王領拡大で失った領土奪還要請。ソーマはメリットがないと拒否する一方で、要請に応じて軍を派遣した大虎王国の思惑と誤算。全世界の脅威となり得る未知の病を前に、ソーマが各国に呼びかけ打ち出した前例のない施策には彼らしさがよく出ていましたけど、そんなことをやればやるほど警戒されるのは仕方ないとはいえ不穏ですね…。
読了日:06月23日 著者:どぜう丸
八城くんのおひとり様講座 (オーバーラップ文庫)八城くんのおひとり様講座 (オーバーラップ文庫)感想
ぼっちを極めた高校生・八城重明に、一人の過ごし方を教えてほしいと頼んできたリア充グループの人気者・花見沢華音。そんな彼女に一人で楽しく過ごすためのぼっち術を教える青春ラブコメディ。リア充なはずの八城が一人の楽しみ方を知りたい理由。自分のスタンスは崩したくないのに、華音との交流をきっかけにリア充たちの抱える問題に関わっていく八城は、困っている人を放ってはおけないタイプなんですよね。リア充グループとの独特な距離感、彼が大切にしているものが明らかになってゆく結末がまた効いていて、今後が楽しみな新シリーズですね。
読了日:06月23日 著者:どぜう丸
主人公にはなれない僕らの妥協から始める恋人生活 (オーバーラップ文庫)主人公にはなれない僕らの妥協から始める恋人生活 (オーバーラップ文庫)感想
『人生はつまるところ妥協』が信条で、親友の幼馴染・奈良岡詩音に片想い中の高校生・朝井秀侑。そんな彼が教室で孤高を貫く腐れ縁同級生・楠木乃菜と、ふとした冗談から付き合うことになる青春小説。お互いに妥協した上で恋人同士になった秀侑と乃菜の、どちらも経験不足で始まった不器用な恋人生活。それを意外と楽しいと感じるようになってゆく彼らが抱えていた過去。少しずつ不器用な自分を見せてゆく乃菜がなかなか可愛くて、悩める彼女のために奔走する秀侑の奮闘ぶりにはぐっと来て、そんな二人のこれからがとても楽しみな新シリーズですね。
読了日:06月24日 著者:鴨野うどん
黒鳶の聖者 2 ~追放された回復術士は、有り余る魔力で闇魔法を極める~ (オーバーラップ文庫)黒鳶の聖者 2 ~追放された回復術士は、有り余る魔力で闇魔法を極める~ (オーバーラップ文庫)感想
シビラと出会い闇魔法を手にしてアドリアダンジョンの魔王を撃破したラセル。エミーとの和解も果たし、三人が次の魔王を討伐すべく海の街セイリスへと向かう第二弾。聖騎士エミーも加わったパーティーの前に姿を現した、想像を超える狡猾さで彼らを翻弄するセイリスの魔王。エミーの力が発動する条件には苦笑いでしたけど、自信を取り戻したラセルにキュンキュンするエミーが可愛くて、周囲をよく見て人の機微にも敏いシビラの公私に渡る的確な采配もなかなか効いてました。三人がいい感じだからこそ、残されたもう一人の幼馴染が気になりますね…。
読了日:06月24日 著者:まさみティー
友達のお姉さんと陰キャが恋をするとどうなるのか? (ダッシュエックス文庫)友達のお姉さんと陰キャが恋をするとどうなるのか? (ダッシュエックス文庫)感想
自称陰キャな高校生・平宮レイジ。親友の家に遊びに行くたびに、その姉・サクヤにイタズラを仕掛けられていた彼が、徐々にサクヤの本心が知る青春小説。弟の親友で幼馴染でもあるレイジが昔から大好きで、でも素直になれずに空回りしてばかりのサクヤ。それで超鈍感なレイジに気づいてもらうのは難しいよと苦笑いしたくなる展開でしたけど、知れば知るほど完璧に見えていたサクヤのポンコツっぷり、平凡に見えていたレイジのハイスペックぶりが見えてきて、いろいろ巻き込まれながらも周囲の助けも得て距離を縮めてゆく二人の関係が良かったですね。
読了日:06月24日 著者:おかゆ まさき,まめぇ,長部 トム
祈る神の名を知らず、願う心の形も見えず、それでも月は夜空に昇る。 (MF文庫J)祈る神の名を知らず、願う心の形も見えず、それでも月は夜空に昇る。 (MF文庫J)感想
邪神の眷属に対抗する遺物を扱えない亜人を貴族が従属させる時代。千年後の世界に蘇った英雄セロトが、悪夢のような世界と苦痛に満ちた虚構を打ち破る学園ファンタジー。人格が定まらず様々な顔を見せるセロトに、勇者として期待するレイミア、救ってくれた神と崇めるアンゼリカ、弟のように扱うミード。露骨な亜人差別がはびこる学園で彼女たちもまたそれぞれ立ち位置から苦悩を抱え、対立に至ってしまう展開でしたけど、意地がぶつかり合う状況でようやく気づいた切なる願いがあって、そんな窮地を乗り越えた結末にはぐっと来るものがありました。
読了日:06月25日 著者:品森 晶
砂時計のくれた恋する時間 (メディアワークス文庫)砂時計のくれた恋する時間 (メディアワークス文庫)感想
親のいいなりに医師を目指す人生に嫌気がさした高校生の秀星。そんな彼のもとにこの夏、病気で死んでしまう少女・笹音から一緒に暮らすことを提案するメールが届く青春小説。徐々に身体が石化し、命を落とす不治の病「白砂病」。少しずつ症状に蝕まれながらも、ドライブをしたりドローンを飛ばしたり、かけがえのない日々を過ごす中で思いを積み重ねて、距離が狭まるほどに死が近付く二人の皮肉な恋。一緒に死ぬために出会ったはずだった二人が見出したかすかな希望、そして諦めずに奇跡を信じ続けた先にあった結末にはぐっと来るものがありました。
読了日:06月26日 著者:扇風気 周
新型格差社会 (朝日新書)新型格差社会 (朝日新書)感想
コロナで可視化された〈家族〉〈教育〉〈仕事〉〈地域〉〈消費〉の五大格差を省察して、今後どうなっていくのか、どうあるべきかを考える一冊。コロナで顕在化した少子化、愛情格差、新しいDVといった家族格差、世帯減収による学習格差、デジタル格差、コミュ力格差、英語格差などの教育格差、働き方の仕事格差、教育や医療といった分野での地域格差、積極的幸福と消極的幸福の消費格差など、時代の変化を分かりやすく解説しつつ、それを踏まえて今後どうあるべきなのか、自分はどうすべきなのかを意識して考えていくのに参考になった一冊でした。
読了日:06月26日 著者:山田 昌弘
紫ノ宮沙霧のビブリオセラピー 夢音堂書店と秘密の本棚 (新潮文庫)紫ノ宮沙霧のビブリオセラピー 夢音堂書店と秘密の本棚 (新潮文庫)感想
山の上にある夢音堂書店。不釣り合いなドレスに身を包む美貌の店主・紫ノ宮沙霧が、抱えた切実な痛みを抱えて訪れる人たちに本を差し出して魔法を掛けてゆくビブリオセラピー物語。充実しているはずの日常になぜか飽き飽きしていた高校生、プロット止まりでなかなか書けない小説家、大好きな先輩との恋に夢中の幸せそうな少女。訪れる人たちの話の中で秘めた苦悩を見抜いて、渡した本で夢を見せる魔法で乗り越える手助けをする真摯な沙霧の姿勢、真実が明らかになってガラリと構図が変わる展開は良かったですね。しかし沙霧さんは一体何者なのか…。
読了日:06月27日 著者:坂上 秋成
三体III 死神永生 上三体III 死神永生 上感想
圧倒的な技術力を持つ異星文明・三体世界の太陽系侵略に対抗すべく立案された地球文明の切り札「面壁計画」。その背後で極秘の仰天プランが進む第三弾の上巻。奇想天外な「階梯計画」の実現と、女性型ロボットに姿を変えて二つの世界の橋渡し的な存在になっていた智子。三体世界と友好関係を築いて技術や知識を提供してもらったり…わりといい関係に思えましたけど、話の流れ的にそれで終わるわけはないですよね(苦笑)圧倒的な技術力の差で絶望的な状況のように思いますけど、怒涛の展開の中で最後の望みはどうなるんでしょうね…というところで。
読了日:06月27日 著者:劉 慈欣
三体III 死神永生 下三体III 死神永生 下感想
帰還命令にそむいて逃亡した地球連邦艦隊の宇宙戦艦〈藍色空間〉は、それを追う新造艦の〈万有引力〉とともに太陽系から離脱。高次元空間の名残りとおぼしき四次元のかけらに遭遇する第三弾下巻。人工冬眠から目覚めて羅輯にかわる二代目の執剣者に選出され、地球文明と三体文明、二つの世界の命運をその手に握る立場となった程心。いつの間にか惑星どころか全宇宙規模の話になっていてびっくりしましたが、とんでもなくスケールが大きくなっていく展開が、著者の発想力の豊かさを改めて感じさせてくれるとにかくすごいものを読んだという感じです。
読了日:06月27日 著者:劉 慈欣
あやかしギャラリー画楽多堂 ~転生絵師の封筆事件簿~ (集英社オレンジ文庫)あやかしギャラリー画楽多堂 ~転生絵師の封筆事件簿~ (集英社オレンジ文庫)感想
ギャラリー画楽多堂を営み、見るもの全てを虜にする絵を描く斉藤楽真。彼があやかし狩りの頭目・上総と共に、周囲で次々と起きるあやかし絡みの事件を解決してゆく現代退魔伝。自分の寿命を対価にあやかしを競り落とすと噂されるオークション、飼い主の孤独を募らせるために飼い主に寄り添う犬神、死者との再会を叶える神社、そして望んだ人生を歩む人と人生を交換できるアプリ。ワケあり絵師やあやかしの事情も絡めつつ、暗躍する存在も徐々に明らかになっていって、テンポの良いストーリーで読ませてゆく展開はなかなか味があってよかったですね。
読了日:06月28日 著者:希多 美咲,LARUHA
王女の遺言 2 ガーランド王国秘話 (集英社オレンジ文庫)王女の遺言 2 ガーランド王国秘話 (集英社オレンジ文庫)感想
同盟国への輿入れの道中、正体不明の賊に襲われ娼館へと売られた王女アレクシア。同じ境遇の少女たちと逃げ出すも、あと一歩のところで自身だけが連れ戻されてしまう第二弾。王女の身代わり役として、、本当に王女として振る舞わねばならぬ事態となったディアナと、主の無事を聞きつけラグレス城までやって来たガイウス。アレクシアはアレクシアで動き出していて、たくさんの人の思惑が絡み合い、どのように動くのかも判然としない状況で、これからどのような展開になってゆくのか、二人は果たしてどうなるのかまた続巻が楽しみになってきましたね。
読了日:06月28日 著者:久賀 理世,ねぎしきょうこ
後宮の木蘭 皇太子投獄 (角川文庫)後宮の木蘭 皇太子投獄 (角川文庫)感想
劉覇との結婚を控えるものの、皇后の座を争って妃たちが落ち着かない中、皇帝から後宮を取り仕切る阿監に任命される木蘭。後宮の金が秘密裏に使われていることに気付いたくものの、劉覇が容疑者として捕まってしまう第三弾。皇后の座を狙う人々、殭屍や国外勢力の暗躍なども絡み、身近な裏切り者もいたりで窮地に陥る劉覇と木蘭。容易には覆し難いかなり危機的な状況に追い込まれてゆく中、それでも諦めずに活路を見出そうとする木蘭の活躍が光りましたけど、そんな二人で付ける因縁の対決での決着と、そこから迎えた結末はなかなか良かったですね。
読了日:06月28日 著者:朝田小夏
隣の席になった美少女が惚れさせようとからかってくるがいつの間にか返り討ちにしていた(4) (モンスター文庫)隣の席になった美少女が惚れさせようとからかってくるがいつの間にか返り討ちにしていた(4) (モンスター文庫)感想
夏休みのひと悶着も解決し、いよいよ新学期。文化祭も控えるなか、唯李の黒歴史のような過去を知っている藤橋萌絵が転校してくる第四弾。さして仲良くもなかったはずなのにぐいぐい唯李に絡んでくる萌絵。萌絵のような姿を意識していたことに気づき、自らが下位互換ではないかと自信喪失する唯李が、隣の席キラー勝負や文化祭絡みなど萌絵に振り回される展開でしたけど、萌絵もまたいろいろと抱えてきた苦い過去があったりで、ぶつかりあった末にこれから仲良くなれる可能性も見えてきましたかね…唯李と悠己の距離感も気になるところではあります。
読了日:06月29日 著者:荒三水
Bling Bling ダンス部女子の100日革命! (集英社オレンジ文庫)Bling Bling ダンス部女子の100日革命! (集英社オレンジ文庫)感想
入学した高校になかったダンス部を一念発起して創部した一年後。夏の大会で踊るための曲を探していた部長の星が、ストリートミュージシャンの少女・詩と運命の出会いを果たす青春小説。ダンスには自信を持ちきれないけど、部長として頑張ってきた星と、そんな彼女の想いに心揺さぶられられた詩の入部。化学反応的にダンス部も変わっていって、だからこそ星も頑張りすぎて空回りしかけましたけど、身近で見守って支えてくれる幼馴染がいて、部員たちも星の頑張りを知っていて、みんなで力を合わせて思いっきりぶつかってゆく展開は青春してましたね。
読了日:06月29日 著者:相羽 鈴,いちご飴
この恋は、とどかない (集英社オレンジ文庫)この恋は、とどかない (集英社オレンジ文庫)感想
恋なんてしない、と思っていた高2の陽菜。クラスメイトの和馬から頼まれて、彼と「ウソ恋人」になるものの…その矢先、高校の廃校が決まってしまう青春小説。ウソ恋人として一緒に過ごしてゆくうちに和馬の意外な一面をたくさん知っていって、いつの間にか惹かれていたことを自覚する陽菜。親友・蓮司を大切にする和馬、そして蓮司の事故をきっかけに和馬のある秘密に気づいてしまう展開でしたけど、複雑な想いを抱える登場人物たちが切ない恋をしながらも、それでも大切な人たちのために真摯に向き合おうとする姿がなかなか印象的な物語でしたね。
読了日:06月29日 著者:いぬじゅん,飴村
日本語が話せないロシア人美少女転入生が頼れるのは、多言語マスターの俺1人 (講談社ラノベ文庫)日本語が話せないロシア人美少女転入生が頼れるのは、多言語マスターの俺1人 (講談社ラノベ文庫)感想
人気者の双子の姉・詩織と折り合いが悪く、家を出て一人暮らしをする高校生・鏡伊織。ある日、アパートの隣に住む女性軍人が里子にしたロシアから来たクリスティーナと同じ高校に通うことになる青春小説。基地で通訳のアルバイトをしている伊織が日本語が話せないリーナに頼られるうちに、だんだんと変わってゆく周囲との関係。伊織を慕い小動物みたいに可愛いリーナも頼るだけの存在ではなくて、イベントをこなす中で信頼できる友人も増えてきて、それが面白くない姉の暗躍を跳ね除けてみせる展開はなかなか良かったですね。これは続巻に期待です。
読了日:06月30日 著者:アサヒ
あいのかたち マグナ・キヴィタス (集英社オレンジ文庫)あいのかたち マグナ・キヴィタス (集英社オレンジ文庫)感想
大変動で北半球がほぼ全滅し、海洋の3割は毒と化した世界。2億近い人類とその隣人として造られた数千万のアンドロイドが暮らすマグナ・キヴィタスを舞台とした「あい」を問うSF短編集。人生に倦んだ祖父に孫が預けた保証期間も切れた調子外れのアンドロイド、アンドロイドが助けた事故で240キロ徒歩の旅を余儀なくされた男など、アンドロイドが当たり前にある世界で、人の醜さを突きつけられる展開にはいろいろ考えさせられましたけど、前作にも登場していたキーマン二人の再登場からいろいろ繋がってゆくその結末はなかなか印象的でしたね。
読了日:06月30日 著者:辻村 七子,くろのくろ
俺は知らないうちに学校一の美少女を口説いていたらしい 1 ~バイト先の相談相手に俺の想い人の話をすると彼女はなぜか照れ始める (HJ文庫)俺は知らないうちに学校一の美少女を口説いていたらしい 1 ~バイト先の相談相手に俺の想い人の話をすると彼女はなぜか照れ始める (HJ文庫)感想
高校でふとしたきっかけから繋がりができて、趣味の読書を通じて友人になった斎藤玲奈と田中湊。ある日、恋愛に不器用な湊は、バイト先の先輩女子に恋愛相談する青春小説。ただの友達だったはずが本好きという共通点を通じて、いつの間にか少しずつ距離が縮んでゆく二人。お互い学校にバレないよう少し見た目を変えてバイトしていて、相談相手が変装している想い人本人だと気付かず、赤裸々な想いを語ってしまうとかいうちょっと恥ずかしい展開でしたが、真っ直ぐに想いをぶつけられて赤面する彼女もなかなか可愛かったりで今後に期待したいですね。
読了日:06月30日 著者:午前の緑茶
幼馴染で婚約者なふたりが恋人をめざす話 2 (HJ文庫)幼馴染で婚約者なふたりが恋人をめざす話 2 (HJ文庫)感想
恋人として手を繋ぐことに成功した悠也と美月。ステップアップを望む二人が、資産家ながら恋愛結婚をした美月の兄・伊槻夫妻から普通のカップルのノウハウを学ぶべく、お泊り会まで決行する第二弾。最初から幼馴染で婚約者な二人が、同じような友人カップルたちとともにそれぞれ決行する男子会・女子会。ヤンデレストーカー&ベタぼれな友人カップルやSM風紀委員カップルに加えて、兄嫁のベタなツンデレヒロインの王道を行くエピソードには苦笑いでしたけど、テンポの良い甘い展開を安心して読める著者さんらしさをまた続刊でも期待したいですね。
読了日:06月30日 著者:緋月 薙

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