読書する日々と備忘録

主に読んだ本の紹介や出版関係のことなどについて書いています

面倒なヒロイン大好きな人のためのライトノベル15選

 

先日これ読んで、つくづく自分は不器用で面倒なヒロインが大好きなんだよなあ…と改めて実感してしまったわけなんですが、思い入れのある作品思い浮かべると、だいたいこういうヒロインがメインヒロインの作品なんですよね(そして好感度高いヒロインに脅かされるw)。巻数多い人気作品は振り返り始めると収拾つかなくなりますが、そこそこの巻数だったり単巻の作品をちょっと紹介したいなと思いました。どれを入れるのか候補作品を出し入れしたり、並び替えながらものすごく悩みましたが、最近企画で紹介したものとあまり被らないようにセレクトした15点 ということでお願いします。

 

1.ちょっぴり年上でも彼女にしてくれますか? (GA文庫)

電車で痴漢に遭っていた女子高生・織原姫を助け、そんな彼女に惹かれてゆく男子高校生・桃田薫。しかし好きになったJKの正体はアラサーのOLだったという年の差ラブコメディ。高校生と一回り近く年上のアラサーという組み合わせはいろいろ考えてしまいますが、懐かしいあるあるネタでたびたび世代間ギャップに凹みながらも、天然で素の反応が可愛くて破壊力抜群の姫と、その魅力にドキドキしながら真摯に向き合おうとする不器用なモモの距離感がとても良かったですね。いろいろ前途多難な二人がどうなってゆくのか、思わぬ展開と破壊力が魅力のシリーズですね。現在5巻まで刊行。

 

2.いでおろーぐ! (電撃文庫)

いでおろーぐ! (電撃文庫)

いでおろーぐ! (電撃文庫)

  • 作者:椎田十三
  • 発売日: 2015/03/10
  • メディア: 文庫
 

「恋愛を放棄せよ! すべての恋愛感情は幻想である! 」同じクラスの目立たない少女、領家薫の言説に同調した高砂が「反恋愛主義青年同盟部」の活動に参加してゆく物語。仲間を募ってリア充撲滅活動を広げていく一方で、行動を共にしていく過程で接近してゆく二人の距離感。地球外侵略生命体まで絡めた、どう見てもラブコメですありがとうございますな展開にどう決着を付けるのかと思いましたが、さすがにこれは予想できませんでした(苦笑)キャラもよく動いてイラストも秀逸でしたが、個性豊か過ぎる登場人物たちの迷走気味なやりとりがまた楽しいシリーズです。全7巻。

 

3.クラスメイトが使い魔になりまして (ガガガ文庫)

クラスメイトが使い魔になりまして (ガガガ文庫)

クラスメイトが使い魔になりまして (ガガガ文庫)

  • 作者:東, 鶴城
  • 発売日: 2019/05/17
  • メディア: 文庫
 

異世界の魔人召喚に失敗したクラスメイトの美少女・藤原千影。不可抗力で彼女を使い魔にしてしまった落ちこぼれ魔術師・芦屋想太の主従関係を描く魔法学園ラブコメ。千影と融合した皇女で想太に執着する強力な異世界の魔人ソフィア。不本意な同居生活を始めた二人のツンデレ気味なテンポの良い掛け合いには確かな積み重ねがあって、自分を救ってくれた千影を取り戻すために想太が立ち上がり、千影が魔人相手に見事決着をつけてみせる展開にはぐっと来ました。過去の因縁を抱える主従関係がこれからどうなるのか、続巻にも期待大の新シリーズですね。20年4月に3巻目刊行予定。

 

4.東雲侑子シリーズ (ファミ通文庫)

東雲侑子は短編小説をあいしている (ファミ通文庫)
 

ひょんなことから兄の持っていた雑誌で、普段一緒に図書委員を務める東雲侑子が作家であることを知った英太は、長編を書くためにという理由で侑子から仮の男女交際を依頼される。英太はつかみ所のない侑子に戸惑うことも多かったようですが、その存在が英太の心境の変化をもたらし、恋愛感情のよく分からなかった侑子もまた、英太に徐々に惹かれていって、その不器用な距離感が何ともまた見ていてもどかしくて、そういった繊細な機微の描写や二人が成長してゆく姿はとても良かったです。

 

5.失恋探偵ももせ (電撃文庫) 

失恋探偵ももせ (電撃文庫)

失恋探偵ももせ (電撃文庫)

  • 作者:岬 鷺宮
  • 発売日: 2013/04/10
  • メディア: 文庫
 

「恋はいつか終わります―」そんなことを言う後輩の千代田百瀬に巻き込まれ、野々村九十九は「失恋探偵」である彼女に手を貸す日々を送る青春小説。特にミステリ好きでもないのにミステリ研究会に入会した百瀬は、なぜか九十九を助手に失恋探偵を始める。しかし依頼をこなすうちに、すれ違いが重なって九十九と大喧嘩。でも百瀬は、九十九にとって時々イライラしながらも、ほっとけない存在なんですよね。九十九相手になぜ失恋探偵を始めたのか、訥々と語る百瀬が乙女過ぎて、やっぱりちょっと変わった百瀬も恋する女の子なんだなあとニヤニヤしてしまいました。全3巻。

 

6.小鳥遊さんはラブコメ勉強中! (LINE文庫エッジ)

小鳥遊さんはラブコメ勉強中! (LINE文庫エッジ)

小鳥遊さんはラブコメ勉強中! (LINE文庫エッジ)

  • 作者:高橋徹
  • 発売日: 2020/01/08
  • メディア: 文庫
 

普段は仕事ができるクールな小鳥遊璃子に意外な場所で出会った同期の鞘野直春が、流れで擬似恋人として一緒に恋愛を学ぶラブコメ。女子校育ちで実は恋愛に興味津々、天然で小動物っぽい可愛さ全開な璃子との彼氏彼女ごっこで繰り広げられる、名前呼びや猫カフェデート、大人の恋愛小説解説、手を繋ぐ、ハグ、看病...といったイベントの数々。着実に甘えんぼになってゆく璃子と直春の甘い距離感の破壊力には凄まじいものがありましたね。なのに分かり切った答えにいったん距離を置かないと気づかない彼女にはツッコミを入れたくなりました(苦笑)

 

7.ゴスロリ卓球 (電撃文庫)

ゴスロリ卓球 (電撃文庫)

ゴスロリ卓球 (電撃文庫)

  • 作者:蒼山 サグ
  • 発売日: 2018/09/07
  • メディア: 文庫
 

突然失踪した卓球部のエースで幼馴染の羽麗。父親の抱える8000万の借金返済のため彼女が裏賭場で戦うことを知った坂井修が、幼馴染を救うため共に命賭けの無謀なギャンブルに挑む物語。ゴスロリ卓球は一見微笑ましいのにレバレッジの変動で勝負と獲得金額が一致しないヤバイ闇卓球で、一歩間違えば奈落の底という緊張感のある状況でしたけど、卓球以外は残念美少女の羽麗とお世話係と化していた修の距離感や、お互いが傍らにいたらどんな境遇でも信じて頑張れると思えてしまう幸せそうな二人の関係にはぐっと来るものがありました。現在2巻まで刊行。

 

8.幼馴染の山吹さん (電撃文庫)

幼馴染の山吹さん (電撃文庫)

幼馴染の山吹さん (電撃文庫)

 

幼い頃に約束を交わしながら疎遠になってしまった可愛い幼馴染の灯里。青春の呪いを掛けられた幼馴染を救うため平凡な喜一郎が一緒に数々の青春の試練に挑む青春ラブコメディ。くしゃみをすると一定期間ものに触れなくなる呪いを受けた灯里と、彼女のために気後れしていた経緯を乗り越え勇気を出した喜一郎。試練とはいってもやってることはただのバカップル体験で(苦笑)一緒に行動する中で積み重なってゆく想いと、過去の誤解と約束もうまく絡めていい感じに盛り上がってゆく展開はとても良かったです。現在2巻まで刊行。

 

9.やがてはるか空をつなぐ (ファミ通文庫)

やがてはるか空をつなぐ (ファミ通文庫)

やがてはるか空をつなぐ (ファミ通文庫)

 

高校の物理部でバルーン実験に勤しむロケットオタクの青桐七海、プログラマー山花俊、天真爛漫な後輩・町田佐奈。実験の当日、彼らが近くの高校に通う赤森遙と出会う青春小説。ロケットを打ち上げることに執着する七海が抱える悔恨、遙がロケットを打ち上げたい理由、そして後輩・佐奈や七海の予備校の友人・柊、そして俊のそれぞれの想い。それぞれに悔やみきれない苦い過去があって、ままならない複雑な事情も交錯する狂おしいまでの真摯な想いがあって。それでも彼らが勇気を出してぶつかりあった先にあった結末にはぐっと来るものがありました。

 

10.男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど、年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている。(電撃文庫)

冒頭からいきなり直面するタイトルのような状況で、なぜそうなったか走馬灯のように回想してゆく物語。ラノベ作家である主人公のクラスの後ろの席の娘は、実は書いた小説のアニメ作品に出演する声優。お互い秘密にしていて、普段は学校で一言も口を利かないけれど、毎回仕事に向かう電車で、電撃作家になるまでの話を楽しそうに聞いてもらえるのは、友達のいない主人公からしたらやっぱり嬉しいですよね。なのにそれが何故そうなってしまったのか。わりと業界話のウェイトが高いストーリーでしたけど、それを巧みな文章で読ませてしまうシリーズですね。全2巻。

 

11.オミサワさんは次元がちがう (ファミ通文庫)

オミサワさんは次元がちがう (ファミ通文庫)

オミサワさんは次元がちがう (ファミ通文庫)

 

無表情・無感情で人と関わろうとせず、そこかしこに絵を書き散らす芸術科の天才・小海澤有紗。変人扱いの彼女を気にかける雪斗が関わってゆくうちに、彼女が抱える秘密に巻き込まれてゆく青春小説。コミュ障なオミサワさんと些細なやり取りを重ね交流を深めてゆく地道な努力が微笑ましくて、文字通り次元が違う秘密を知っても彼女を理解し共にあろうとする雪斗。大切だからこそ苦悩するオミサワさんでしたけど、彼女の想いを垣間見た雪斗と相変わらず難しい境遇でも確実に変わりつつある彼女が迎えた素敵な結末には、ついニヤニヤしてしまいました。

 

12.夏の終わりとリセット彼女 (ガガガ文庫)

夏の終わりとリセット彼女 (ガガガ文庫)

夏の終わりとリセット彼女 (ガガガ文庫)

  • 作者:境田 吉孝
  • 発売日: 2014/05/20
  • メディア: 文庫
 

事故で記憶を失った杓子定規の風紀委員桜間さんと、ちょっと臆病で嫌なことがあるとサボる癖のある峰康。ぎこちない彼氏彼女の関係だった二人のリスタート。再会して「私が一番嫌いなタイプの人間だと思います」と本人に突きつける桜間さんから、なぜ峰康に告白したのか。つまるところテーマはそこに尽きるのですが、徐々に明らかになっていく桜間さんの不器用な思いに対して、峰康は峰康で考え過ぎて見ていてもどかしかったです。だからこそ遠回りこそしたものの本心に気づいた彼の行動に救われる思いでした。

 

13.理系な彼女の誘惑がポンコツかわいい (角川スニーカー文庫)

セレブの子息令嬢が通う私立瑛銘学院。外部編入ながら学院首席の久遠寺梓と、名家のお嬢様で数学の天才・弥勒院由槻が学院の特権を賭け相手に告白させる恋愛ゲームに挑む学園ラブコメディ。容姿端麗で数学の天才だけど生活力皆無で本末転倒な理論に陥るポンコツかわいい由槻。ちゃっかりした由槻の付き人・彩霞や常識人の楓音もゲームに巻き込まれて、真面目にやればやるほどどんどんズレていって、でも素直になれない由槻が時々見せるハッとするような破壊力が凄い(苦笑)いやもう二人のバカバカしい攻防をいつまでも眺めていたいと思いました。

 

14.青春デバッガーと恋する妄想 #拡散中 (電撃文庫)

青春デバッガーと恋する妄想 #拡散中 (電撃文庫)

青春デバッガーと恋する妄想 #拡散中 (電撃文庫)

  • 作者:旭 蓑雄
  • 発売日: 2017/11/10
  • メディア: 文庫
 

ARの技術が進化したアキバ特区でオタクの歩夢が偶然出くわしたスクールカースト最上位の同級生衣更着アマタ。歩夢がアマタに近づいた時、特区のAR空間に重篤な異変が発生してしまう青春小説。特区のバグ解消のためもあってオタショップバイト仲間の腹黒ロリっ子瑠璃や金髪コスプレ女ノエルの悩みに一緒に向き合ってゆく歩夢に突きつけられた、アマタの意外な正体と自身の過去の苦い思い出。失敗を悔いていたからこそ今があって、特区や歩夢に救われた人たちがいて、悩める不器用な登場人物たちの成長とほのかな想いを応援したくなる物語でした。

 

15.リア充にもオタクにもなれない俺の青春 (電撃文庫)

リア充にもオタクにもなれない俺の青春 (電撃文庫)

リア充にもオタクにもなれない俺の青春 (電撃文庫)

  • 作者:弘前 龍
  • 発売日: 2017/09/08
  • メディア: 文庫
 

覇権にこだわるオタクたちについていけず、リア充のやりとりもまた面倒くさいと感じてしまう中途半端な荒川亮太が、公園である事件に遭遇しいろいろ巻き込まれてゆく青春小説。いかにもリア充っぽいメグと、自らがかつて決別したオタ仲間の一人だと思っていた奈々子がそれぞれ抱える密かな想い。一見対極に思えるオタクとリア充を突き詰めてゆくと、避けられないのはそのどうにも面倒な窮屈さで、それでも居場所を大切にしたい彼女たちの切実な想いに応えてみせた亮太の解決法には苦笑いでしたが、こういうのもありかなと思えた興味深い物語でした。全2巻。

 

 

以上です。気になる本があったらぜひ手にとってみて下さい。