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読書する日々と備忘録

主に読んだ本の紹介や出版関係のことなどについて書いています

2015年5月のおすすめライトノベル

5月はわりと冊数的には読んでいたんですが、ラノベ以外がちょっと割合多くて、ラノベ続巻多め。読んだ新作もわりと小粒でこれはというのはそんなに多くなかったです。そんな中で印象に残った5点を今回紹介します。

 

 余命一週間と宣告された「たまらん」が、幼馴染三人の計らいで憧れの美少女月形と最期のキスをするも、なぜか誤診が判明してしまうドタバタ青春ラブコメディの新シリーズ。

 

切ないお話なのかと思って読み始めるとあれれ?な展開になっていくわけなんですけど、わりとテンポの良くストーリーが進む中、平凡ないい人たまらんが月形さんや幼馴染たちの秘めた恋心や事実に感化され協力を約束してゆくうちに、気がついたら巻き込まれてゆく片思いだらけの複雑なベクトルを描く関係が素晴らしい(苦笑)

 

章が変わると新事実が判明して登場人物の印象もまた変わったり、ここから誰がどう動いてどういう結末を迎えるのか、男女六人の恋と友情の行方がとても気になりますね。わりとすんなりと収まるところに収まりそうな気もしますけど。

 

 

黒崎麻由の瞳に映る美しい世界2 amorosamente (ファミ通文庫)

黒崎麻由の瞳に映る美しい世界2 amorosamente (ファミ通文庫)

 

文化祭やノギハラとの件を経て、本格的にピアノを習いたいと思うようになった麻由がコンサートで運命的な再会を果たす第二弾。個人的にちょっと気になっていた作品で、密かに続巻あったらいいなと思っていた作品でした。

 

奏者の青島未華子は母・奏さんの教え子で、二十年前の事件にも深く関係していた存在。1巻目では分からなかった事件の背景が全て繋がっていきます。一緒に暮らしたいという父のことなど、過去の様々なわだかまりに決着をつけた彼女たちの前向きな未来を予感させる結末には満足でした。

 

落ち着いた雰囲気の世界観がこの作品の良さだと思いますが、それは見方を変えればわりと淡々としたストーリー展開とも言えます。その点好みは分かれるとは思いますが、言葉は少ないけれど黒井や友人たちと距離を少しずつ縮めてゆく麻由の成長や変化がしっかりと描かれていて、とても自分好みの作品でした。

 

 

 剣聖殺しエリザが仲間と共に最凶の剣聖・デュランダルと最後の戦いに臨む完結編。デュランダルは他の剣聖とは一線を画す存在で、いったんは圧倒的な差を見せつけられた上での再戦だったわけですが、相手は少しばかり反則級の強さでしたね(苦笑)

 

絶望的な状況も諦めない王道展開で、不器用だったエリザがレベンスに素直になっていくところとか、そんな彼女を守ろうと奮闘するレベンスとか、ヴァー様・サンちゃん・サツキといった魅力的なキャラたちの掛け合いなど、この作品に期待していたものを最後まで十分に堪能できた最終巻だったと思います。

 

 

 店舗ごと大正時代にタイムスリップしてしまった浅草の革工房『ハイカラ工房』の若き革職人・神崎時宗が、依頼を持ち込んだ人たちの想いを汲んで、その高い技術を駆使して作品を作り上げ、その期待に応えてみせる物語。

 

いつか帰りたいと思いながらも、乗り気でない結婚を強制させられそうになっていた椛を颯爽と救ってみせたり、親が子の切なる想いを感じるようなプレゼントを作ってあげたり、主人公・時宗の男気ある職人気質がとても格好良くて、椛が惚れるのも納得な男ぶり。

 

周囲の人達との交流を交えた人情味あふれる物語の雰囲気もとても好みで、是非シリーズ化を期待したい作品です。

 

 

 奔放だった亡き祖父の借金のかたとしてあやかしの棲まう「隠世」に攫われて、老舗宿「天神屋」の大旦那に嫁入りしなくてはならないと告げられた女子大生葵の奮闘を描く物語。

 

隠世で良くも悪くも有名人だった祖父の影響もあって、周囲の第一印象は最悪。そんな状況で嫁入り回避のために働いて借金を返そうとする葵が、あやかし好みの飯で胃袋を掴んで関係を築いていく描写がとても美味しそうで(苦笑)、人情味溢れていてとてもいいなと思いました。あやかしたちとの交流から心境を変化させていった葵と大旦那との今後も気になるので、その辺も次巻に期待大です。

 

ではまた。