今回は6月角川スニーカー文庫・HJ文庫・講談社ラノベ文庫・創元推理文庫新刊感想まとめです。内訳は角川スニーカー文庫が続刊5点、新作3点、HJ文庫が続刊3点、新作2点・講談社ラノベ文庫の続刊が1点・創元推理文庫の新作が1点の計15点になります。気になる作品があったらこの機会にぜひ読んでみて下さい。
※紹介作品のタイトルリンクは該当書籍のBookWalkerページに飛びます。
無口な小日向さんは、なぜか俺の胸に頭突きする2 (角川スニーカー文庫)
無口な小日向さんは、なぜか俺の胸に頭突きする2
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心音 ゆるり/さとうぽて KADOKAWA 2023年06月01日
GWも一緒に遊んだりする一方で中間試験が近づく中、実は小日向明日香は大の勉強嫌いという新事実が発覚。進級も危ぶまれるレベルの彼女に杉野智樹が勉強を教えることになる第二弾。友人たちと一緒にお出かける二人のほのぼのとした距離感。勉強を教えようと奮闘する智樹に対し、ぐりぐりと俺の体に頭を押し付けて全身全霊で甘えてくる明日香。集中力がなくどこかやる気の出ない彼女を見かねて智樹がうっかり口にした約束から、明日香も俄然やる気を見せるようになってゆく展開で、とはいえご褒美にそんなことを要求されるとは流石に思わないですよね(苦笑)意外とぐいぐい来る明日香にすっかりたじたじの智樹という二人の構図がとても微笑ましかったです。
クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった4 (角川スニーカー文庫)
クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった4
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たかた/日向 あずり KADOKAWA 2023年06月01日
高校二年生になった朝凪海と前原真樹。クラス替えが行われ、新たな出会いもあり拡がる人間関係に戸惑いつつ、期待に胸が高鳴る第四弾。別のクラスになってしまっても、登校前の時間やスマホ越しのメッセージ、友人たちも交えての放課後も楽しむ二人。海の新しい友人たちはなかなかいいキャラしてましたけど、一方で真樹のクラスで夕に反発していた荒江渚との対立の構図が、クラス対抗球技大会で顕在化してしまう難しい状況もあって、そこで閉塞した状況を打開するきっかけを作ってみせた真樹も、周囲の人への関わり方とか、以前に比べてだいぶ変わってきましたね。本音でぶつかり合っていい感じにまとまりましたけど、最後のあれがどうなるのか気になりますね…。
陰キャだった俺の青春リベンジ4 天使すぎるあの娘と歩むReライフ (角川スニーカー文庫)
陰キャだった俺の青春リベンジ4 天使すぎるあの娘と歩むReライフ
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慶野 由志/たん旦 KADOKAWA 2023年06月01日
春華と共に語り合いながら一緒に眠る夢のような一夜を過ごした心一郎。さらに青華との夏休みを謳歌するため、舞や美月、銀次と共に春華を夏の海に連れ出す第四弾。障害となりそうな時宗の妨害も盤石の協力体制で排除した春華が、心一郎たちと一緒に満喫する夏の海の思い出。群がるナンパ達を社畜力で蹴散らす心一郎のために一生懸命頑張る春華の姿が可愛くて、やり直しの夏休みを満喫する心一郎がまさかのハプニングに動揺する姿には思わず笑ってしまいました。まさに青春といった今回のエピソードでしたけど、二人の仲を応援する一緒に行った友人たちもなかなかいい感じに効いていて、ベタではありましたけど、だがそれがいいと思えるとても素敵な夏休みの海回でしたね。 お見合いしたくなかったので、
無理難題な条件をつけたら同級生が来た件について 7 (角川スニーカー文庫)
お見合いしたくなかったので、無理難題な条件をつけたら同級生が来た件について7
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桜木桜/clear KADOKAWA 2023年06月01日
二人にとって二度目のクリスマス。お互いの想いを確かめるように濃密な時間を重ねてゆく二人の姿が描かれる第七弾。クリスマスでは一泊二日の遊園地デートでアトラクションを楽しんだり、イルミネーションを観たり、大晦日には一緒に年越し蕎麦を作ったり、新年の初詣には一緒にお参りしたり、まさかのバレンタインだったり、甘く楽しいひと時を過ごす二人。由弦から大切に想われていることは分かっていても、些細なことにやきもきしたり、時々やらかしてしまう愛理沙が可愛いくて、苦笑いする由弦もそんな彼女が愛しいんでしょうね。かけがえのない存在になりつつある二人のこれからが楽しみです。
腕を失くした璃々栖 弐 ~明治悪魔祓師異譚~ (角川スニーカー文庫)
腕を失くした璃々栖 弐 ~明治悪魔祓師異譚~(2)
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明治 サブ/くろぎり KADOKAWA 2023年06月01日
皆無は魔王化を経て大印章の力に目醒め、仇敵たる毘比白を神戸から退け右腕を取り戻した璃々栖。次なる覇道へ阿栖魔台移動城塞の起動の鍵を求め、十二聖人の一人・神威中将と魔界へと臨む第二弾。いきなり皆無が幼児化してしまうアクシデントもある中、物理界と霊界を跨ぎ、旧・阿栖魔台王国へと向かおうとする璃々栖らに伸びる毘比白の魔の手。時を同じくして厳しくなる日本國を取り巻く情勢。まさかのロボットバトル展開があったり、思わぬ形で再登場した皆無の幼馴染・真里亜の重すぎる愛も明らかになってゆくカオスな展開でしたけど、絶望的な状況でも最後まで諦めず、愛の力で苦境を覆してみせた熱い展開の続きをまた読みたいですね。
仕事帰り、独身の美人上司に頼まれて (角川スニーカー文庫)
仕事帰り、独身の美人上司に頼まれて(1)
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望 公太/しの KADOKAWA 2023年06月01日
会社で『女帝』と恐れられる厳格な上司・桃生結子から、飲みに誘われた若手社員の実沢春彦。尊敬する女上司からまさかの提案をされるオトナの純愛ラブコメ。飲み会帰りホテルへと誘われ、子供が欲しい結子から一緒に子作りして欲しいと言われて始まった、誰にも言えない恋愛なしの男女の関係。女上司が自分にだけ見せる顔があって、好きになってはならないルールに想いを募らせてゆく二人。なぜ自分が…?と深読みした春彦が迷走する場面もありましたけど、そんな彼の葛藤を吹き飛ばしてみせた結子の奇策がじわじわ来ましたね(苦笑)想いも積み重ねてお互い惹かれているのに、縛りがあるゆえに失う怖さから踏み込めない二人のこれからが楽しみです。
極めて傲慢たる悪役貴族の所業 (角川スニーカー文庫)
極めて傲慢たる悪役貴族の所業(1)
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黒雪 ゆきは/魚デニム KADOKAWA 2023年06月01日
ファンタジー小説の悪役貴族ルーク・ウィザリア・ギルバートに転生したことを知った主人公。怪物的才能に溺れ、格下と侮り物語の主人公に敗れる破滅エンドを回避するため、運命に抗うファンタジー。破滅を避けるためには自惚れずに努力するしかないと覚悟を決めて、本来の彼が持つ矜持や傲慢さに振り回されながら、天賦の才を持っていた剣術や、発現した闇魔法の使い方を磨いて、ひたむきに強さを追い求めアスラン魔法学園に入学したルーク。高慢だった才色兼備の名家令嬢アリスを心酔させてしまい、本来なら関わらないはずの陰の実力者で彼女の兄ヨランドも関わってきたりと、積み重ねた努力が少しずつ運命を変えてきた感もありますけど、いろいろな動きもある中でこれからどんな展開が待っているのか、彼の今後が楽しみなシリーズですね。
なぜかS級美女達の話題に俺があがる件 (角川スニーカー文庫)
なぜかS級美女達の話題に俺があがる件(1)
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脇岡こなつ/magako KADOKAWA 2023年06月01日
類いまれなる美貌から男女問わず尊敬と羨望を込めて、《S級美女》と呼ばれる女子高生の姫川沙羅、小日向凛、高森結奈。そんな彼女たちとクラスでは地味系男子な赤崎晴也の青春ラブコメ。学校の目立たないように過ごす目的での地味な格好とは違う、プライベートな装いの姿でナンパに遭ったところを助けたり、好きな少女漫画で意気投合したり、バイト先の常連さんとして話すようになったり、それぞれ別の場所で彼女たちと知り合い、深く考えないまま仲を深めることになってゆく晴也。今回は運命的な出会いから彼が気になる沙羅とのエピソードがメインで、距離を置こうとして逆にドツボにハマってゆく晴也には苦笑いでしたけど、窮地にある彼女のために奔走するその姿はなかなか良かったですね。他の二人との関係も気になるところはあります。
朝比奈さんの弁当食べたい 2 (HJ文庫)
朝比奈さんの弁当食べたい 2
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羊思尚生/U35 ホビージャパン 2023年06月01日
日本とアメリカで遠距離ながら交流を続け、さらに仲を深める優等生な朝比奈亜梨沙と世間的には不良な誠也。一方、誠也の後輩・角南結衣の複雑な想いが描かれてゆく第二弾。遠距離でも連絡を取り合い、積み重ねてゆく想いを実感しながらも、ふとしたことから不安を感じ影を落とす亜梨沙。掘り下げられてゆく結衣と誠也の出会いから今に至るまでに乗り越えてきた過去、そして大好きな先輩が幸せに向かう姿を喜びながら、彼の幸せと自らの想いの板挟みに悩む結衣。不器用で歪んでいても、それがお互いにとってかけがえのない関係だったことは間違いなくて、それに向き合うことは簡単なことではなかったと思いますが、自身の中で決着は付けられたのかな…だからこそこの絶望的な間の悪さが辛かったです。
黒聖女様に溺愛されるようになった俺も彼女を溺愛している 2 (HJ文庫)
黒聖女様に溺愛されるようになった俺も彼女を溺愛している 2
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ときたま/秋乃える ホビージャパン 2023年06月01日
ふとしたきっかけから毎日ご飯を作りに来てくれるようになった亜弥との日常。深月が彼女を意識始める中で二人きりでクリスマスを過ごすことになる第二弾。知らない先輩にクリスマスに一緒に過ごそうと言い寄られていた亜弥に遭遇した深月。その流れで二人きりのクリスマスを過ごすことになるものの相変わらずの距離感。そして初詣に一緒に行ったり、喫茶店デートしたり、素直になりきれないバレンタインだったり、外での絡みも増えてゆく二人。お互い一緒にいるのが心地良いし、かけがえのない存在になりつつあるとは思うんですけどね。意識はしていても拗らせているもどかしい二人が、これからどのように想いを深めてゆくのか今後に期待したいところです。
陰キャの僕に罰ゲームで告白してきたはずのギャルが、どう見ても僕にベタ惚れです 6 (HJ文庫)
陰キャの僕に罰ゲームで告白してきたはずのギャルが、どう見ても僕にベタ惚れです 6
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結石/かがちさく ホビージャパン 2023年06月01日
七海が受け取った罰ゲームのことを知っているという手紙。ひとまず静観することにした二人は夏休みに突入して、一緒に花火大会へ行く第六弾。バカップルな二人の様子が周囲にもしっかり認知されつつある中、夏服解禁してイメチェンもしたりした七海の姿についドキドキさせられる陽信。手紙のことを気にかけつつも一緒にテスト対策勉強会を頑張ったり、カラオケデートやお祭りを満喫する二人。テストにはしっかりオチがついてましたが、ハプニングはあっても積み重ねてきたお互いに対する信頼関係は盤石で、むしろ一緒に確かな未来を見据えている感まであって苦笑いでしたね。だからこそ今回で解決しなかった手紙の真相が気になるところではあります。
愛され天使なクラスメイトが、俺にだけいたずらに微笑む 1 (HJ文庫)
愛され天使なクラスメイトが、俺にだけいたずらに微笑む 1
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水口敬文/たん旦 ホビージャパン 2023年06月01日
安らぎの天使と呼ばれる愛され美少女・里見千佳。お菓子作りガチ勢の市瀬颯真は、お菓子の差し入れをきっかけに、千佳に放課後試食係をお願いする青春ラブコメ。的確なコメントを残してくれる千佳と、色んなことをやってみたい彼女を見守る役を引き受けることで協力関係を結んだ颯真。両親や親友も皆過保護ゆえに普段は受け身の千佳が、颯真にだけはドSな笑顔を見せてからかってくるギャップがなかなか魅力的でしたね。テンポ良く進むストーリーの中で愛されキャラでちやほやされる現状を良しとせず、彼との出会いをきっかけに自立しようと頑張る千佳と、時には振り回されながらも彼女を見守る颯真の応援したくなる関係をまた読んでみたいと思いました。
毒の王 (HJ文庫)
毒の王 1 最強の力に覚醒した俺は美姫たちを従え、発情ハーレムの主となる
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レオナールD/をん ホビージャパン 2023年06月01日
生まれた時から全身を毒に侵され、実の父や妹からも迫害されて育った呪い子の少年カイム。拳聖と呼ばれた父譲りの武の才能も開花させると家族に引導を渡し、故郷を捨て自由に生きることを決めるファンタジー。命がけで毒の女王と相対してその凶悪な能力を継承し、多様の毒を操る毒の王へと覚醒したカイム。彼が虐げられるようになった経緯を思えば、父親のあまりのクズっぷりに驚かされましたが、そんな過去と決別して新たな家族を得るために旅と、その道中で助けた訳あり美少女主従だったり、彼を甘やかす専属メイド・ティーたちに慕われるこれからに期待の物語ですね。父に引導を渡した仇を探す妹の動向も気になるところではあります。
ちいさな君と、こえを遠くに2 (講談社ラノベ文庫)
ちいさな君と、こえを遠くに2
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ツカサ/しらたま 講談社 2023年06月02日
オーディションの結果、個人アニメクリエイター南エレナの次回作に出演することになったソラたち。その収録のため、夏休みにみんなで一緒に東京へと向かう第二弾。それぞれの想いを胸に秘めながら、それぞれの行きたいところへ東京観光をしたり、合宿のような共同生活をしたりと、奏太とともにかけがえのない夏のひとときを過ごすソラたち。小さくてもそれぞれが恋する可憐な女の子たちで、声優として足りないものを痛感するからこその急展開でしたけど、お互い支え合いながら一緒に乗り越える二人がいいですね。奏太の新たな試行錯誤の行方も気になるところですが、声優になると決意した彼女たちの今後に期待ですね。
サエズリ図書館のワルツさん1 (創元推理文庫)
サエズリ図書館のワルツさん1
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紅玉 いづき 東京創元社 2023年05月31日
世界情勢の変化と電子書籍の普及により、本は電子書籍が当たり前になって、紙の本が高価で入手困難になった世界。紙の本を蔵書するサエズリ図書館とそれを管理する特別探索司書ワルツさん、図書館を訪れた人たちを巡る物語。本と無縁の生活を送っていた会社員、娘との距離を感じる図書館常連の小学校教師、本を愛した祖父との思い出に縛られる青年たち。戦争によりいろいろなものが失われている世界でも、変わらず本に対する深い想いと信念を持っているワルツさんだからこそ、本や図書館を守っていけるのだと思いますし、こういう人と知り合えたらみんなきっと本を好きになることができますね。常日頃から紙の本に対する思いはありますが、紙の本が読める大切さを忘れてはいけないと改めて思いました。追加収録された番外編も良かったです。