2024年3月MF文庫J・オーバーラップ文庫・ダッシュエックス文庫新刊感想まとめ

今回は4月のMF文庫J・オーバーラップ文庫・ダッシュエックス文庫新刊感想まとめです。MF文庫Jは新作2点、続巻1点、オーバーラップ文庫は新作1点、続巻1点、ダッシュエックス文庫は新作2点、続巻1点の計8点になります。気になる作品があったらこの機会にぜひ読んでみて下さい。

※紹介作品のタイトルリンクは該当書籍のBookWalkerページに飛びます。

黒幕ゲーム学園の黒幕ですが完全犯罪で世界を救ってもいいですか? (MF文庫J)

黒幕ゲーム学園の黒幕ですが完全犯罪で世界を救ってもいいですか？（1）

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久追　遥希/たかやKi KADOKAWA 2024年03月23日

発現した＜才能＞を使う犯罪者が現れた世界。大切な人が破滅する未来を変えるため、未来が視える積木来都が、才能犯罪者の捕獲者養成機関・永彩学園に入学する異能学園ファンタジー。毎晩夢に見る未来視で試行錯誤しつつ、学園内で将来的に現れる秘密結社に対抗する完全犯罪組織を立ち上げて黒幕を目指す来都。スリルに恋する怪盗レイン・天咲輝夜、人懐っこい落ちこぼれ暗殺者・潜里羽依花、嘘に魅入られた天才詐欺師・音無友戯、そしてマッドサイエンティスト候補ギャル深見瑠々を完全犯罪組織の仲間にスカウトしながら、ヒロイン一条光凛を救うために分岐点を変えようと駆け引きを繰り広げる展開はなかなか面白かったですけど、一方で来都の力を行使する代償も見えてきて、今後に期待せずにはいられない新シリーズです。

消せる少女 (MF文庫J)

消せる少女（1）

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あまさきみりと/Nagu KADOKAWA 2024年03月23日

ありふれた人生を嫌い、現実逃避のように漫画家という夢を追いかけていた中学生・塔谷北斗。そんな彼の前に謎の少女黒井ユリが現れる青春小説。まだまだ未熟でままならない北斗の漫画にくれる彼女の感想に励まされたり、取材と称して疑似恋愛をしてみたり。ユリと過ごす日々にいつの間にか励まされていた北斗が改めて実感する、自分が嫌っていたはずのありふれた幸せ。けれど一方で北斗の姉・希望が追う父の冤罪事件も絡めながら、ユリの大切なものが消えていくことを突きつけられる展開はなかなかくるものがありましたけど、義務教育キッズの彼が今できる精一杯で過ごした彼女との日々と、彼に届いたひとつのメッセージがなかなか印象的な物語な物語になっていました。

シャーロック+アカデミー Logic.3 カラスが虹に染まる時 (MF文庫J)

シャーロック＋アカデミー Logic.3　カラスが虹に染まる時（3）

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紙城　境介/しらび KADOKAWA 2024年03月23日

実際の街中で発生する大量の模擬事件を解決する総合実技テスト。現実と虚構が入り乱れる中、妄執に囚われた穂鶴が不実崎を実際に起きた殺人犯として告発する第3弾。推理の速さと正確さを弱点とするため、実践的な推理力を測る試験の対策として詩亜たちとチームを組んだ不実崎。着実に点数を稼でいくゆ彼らの前に現れた、かつて不実崎を冤罪に陥れた同級生・穂鶴黎鹿が、級友を利用しながら試験システムを悪用して不実崎を陥れる展開で、彼が作り上げた論理的に不実崎未咲が犯人でしかありえない状況を、丑山界世や音夢カゲリと仲間たちの力も借りて見事覆してみせた展開は熱かったですね。今回はヒロインとしてのカイラにも存在感がありましたし、思わぬ結末の行方も気になるところです…。

真の実力を隠していると思われてる精霊師、実はいつもめっちゃ本気で戦ってます 1 (オーバーラップ文庫)

真の実力を隠していると思われてる精霊師、実はいつもめっちゃ本気で戦ってます 1

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アラサム/刀彼方オーバーラップ 2024年03月21日

契約精霊の力を借りて悪と戦う精霊師。その育成機関で未だ一度も精霊と契約できないけれど屈指の実力者である2年生ロークを巡る逆勘違い無双ファンタジー。ユートレア学院で学年次席の実力を持つロークは、契約精霊を出さないのではなく契約できた精霊がいないだけ。その強さは唯一契約可能な微精霊を駆使した剣術や体術を鍛えた末に得たもので、実はいつも死なないために毎回必死に戦っているのに、真の実力を隠していると誤解されがちなロークが、大精霊演武祭や遺跡探索メンバーに選ばれてしまう展開で、生徒会長ミーシャや新入生レイアといった個性豊かなヒロインたちが彼を意識して、窮地に陥るたびに持てる力をフル活用して何とか切り抜ける今後の展開が楽しみです。

灰の世界は神の眼で彩づく 3　～俺だけ見えるステータスで、最弱から最強へ駆け上がる～ (オーバーラップ文庫)

灰の世界は神の眼で彩づく 3　〜俺だけ見えるステータスで、最弱から最強へ駆け上がる〜

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KAZU/まるまいオーバーラップ 2024年03月21日

滅神教大司教たちの襲撃により窮地に陥った仲間を救うべく、東京へと転移した灰。そこに一足遅れて世界最強の超越者アーノルドが現れる第4弾。アーノルドへの依頼は滅神教大司教の殲滅で、対象には銀野レイナの母ソフィアも含まれていて、レイナの想いに応えるため世界の頂点ともいうべき存在にそれでもあえて挑む熱い展開で、灰への想いを隠さなくなったレイラと彩のダブルヒロインの話はもう彼の覚悟次第なのかなという感じでしたけど、ペナルティとして攻略者資格を剥奪された灰の処遇を巡る大国の綱引きが勃発して、ひたすらに成長し続けるその立場もまた激変していって、それでも大切なもののために戦う想いは変わらない、真っ直ぐな灰のありようがなかなか印象的でした。

ツンな女神さまと、誰にも言えない秘密の関係。 (ダッシュエックス文庫)

ツンな女神さまと、誰にも言えない秘密の関係。

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赤金武蔵/magako 集英社 2024年03月25日頃

男子校の黒波高校が生徒数減少で白峰女子高と統合になり、生徒会長の八ツ橋葉月が実家を離れて始めた一人暮らしで、白峰女子高の生徒会長・雪宮氷花と同じアパートのお隣になる青春ラブコメ。任期が満了するまでの生徒会長二人体制では、美しくクールで完全無欠な姿を見せて氷の女神様と呼ばれる超絶美少女の氷花。そんな彼女がお嬢様ゆえに家事が全くできず私生活ではポンコツな一面があることを知ってゆく葉月。彼の作る料理にすっかり魅了されて、密かに薄い壁越しに喜びの歌を歌ってしまう氷花の意外な一面もなかなか微笑ましくて、彼女の事情にも踏み込んだ葉月と二人だけの秘密の関係がこれからどうなるのか、幼馴染の動向も気になるところですけど今後の展開が楽しみですね。

クズ勇者が優秀な回復師を追放したので、私達のパーティはもう終わりです (ダッシュエックス文庫)

クズ勇者が優秀な回復師を追放したので、私達のパーティはもう終わりです

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江本マシメサ/GreeN 集英社 2024年03月25日頃

優秀極まりない回復師をパーティから追放した愚か者の勇者。回復師がいなくなったパーティには当然様々な災難が降りかかる伝説にならない残念ファンタジー。回復士を追放し、残されたのはたった1種類の火魔法しか使えぬ魔法使いと、横柄で世間知らずな勇者だけ。回復師追放で不便になった旅に文句を言い、迂闊な行動で何度も死んでデスループを繰り返し、挙句の果てに本物の勇者まで周囲に現れる状況でなぜ魔法使いは補欠勇者に愛想を尽かさないのか。彼らが全滅するたびにそう思わずにはいられない展開でしたが、二人を助けるペットのイッヌや非常食扱いのぶーちゃんの存在がなかなか効いていて、最後にぽろっと明らかになるそれでも魔法使いが勇者と一緒にいる理由には驚かされました…。

迷子になっていた幼女を助けたら、お隣に住む美少女留学生が家に遊びに来るようになった件について 6 (ダッシュエックス文庫)

迷子になっていた幼女を助けたら、お隣に住む美少女留学生が家に遊びに来るようになった件について 6

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ネコクロ/緑川葉集英社 2024年03月25日頃

婚約を交わし新たな関係となった明人とシャーロット。2人は引っ越し準備をして新居へと移り、ソフィアや花音たちと一緒に生活する第6弾。引っ越し準備でも明人と常に一緒にいたいシャーロットは、気がつけば甘えずにいられない感じになっていて周囲にも苦笑いする状況。シャーロットの誕生日が近いこともあり、サプライズでプレゼントを贈りたいと考えて、自分で稼いだお金でプレゼントしたいと神楽耶の仕事を手伝う明人は何からしいなと思いましたけど、ここまで来るともう止まらない二人の距離感は限界突破していて、特にシャーロットの依存度合いがますますヤバくなっているような気もしましたが、明人がしっかりしていれば大丈夫なのかな…。