【Kindle最大50%オフ】アニメ化&小説7巻配信記念!『わたしの幸せな結婚』フェア (7/27まで)
【Kindle最大50%オフ】KADOKAWA 夏に読みたい! 心が潤う、恋愛小説フェア (8/3まで)
今週も各種オンライン書店で様々なセールが行われていて、その中からピックアップしたおすすめ恋愛小説を30作品紹介します。気になる作品があったらこの機会に読んでみて下さい。
※紹介作品のタイトルリンクは該当書籍のBookWalkerページに飛びます。
1.わたしの幸せな結婚(富士見L文庫)
名家に生まれたものの実母を早くに亡くし、継母と義母妹に虐げられて育った美世。そんな彼女が名門だけれど冷酷無慈悲と噂の若き軍人・清霞への嫁入りを命じられる物語。義妹のように異能も発現せず、使用人のように扱われていた美世に訪れた転機。我儘放題のお嬢様に辟易していた清霞と、自信なさげだった美世が少しずつ心を通わせてゆく積み重ねがとても良かったですね。因縁ある彼女の実家とはとりあえず決着が付きましたけど、彼女の生い立ちにまつわる謎もまだ残っていて二人のその後も見たいですし今後が気になる作品ですね。
2.クジラの彼 (角川文庫)
『元気ですか? 浮上したら漁火がきれいだったので送ります』彼からの2ヶ月ぶりのメールはそれだけだった。聡子が出会った冬原は潜水艦乗り。いつ出かけてしまうか、いつ帰ってくるのかわからない。そんなクジラの彼とのレンアイには、いつも7つの海が横たわる……。表題作はじめ、『空の中』『海の底』の番外偏も収録した、男前でかわいい彼女たちの6つの恋。有川浩がおくる制服恋愛小説!
3.トオチカ(角川文庫)
親友と2人で鎌倉の小さなアクセサリー店「トオチカ」を営む里葎子。手痛い恋愛を乗り越えていたと思っていた彼女がバイヤーの千正と出会い、心揺さぶられてゆく不器用な大人の恋の物語。会えば行動の一つ一つが気になって苛立つ里葎子と、なぜかそんな彼女の地雷を踏みまくる千正。優しくされたり雑貨の趣味が似ていても素直になれず、距離感が分からなくなったり言葉の選択を間違えてしまう不器用な関係が、とあるきっかけから戸惑いながらもいい感じにまとまっていって安心しました。巻末の短編もいい感じに幸せ感を補足していて良かったですね。
4.君の想い出をください、と天使は言った (角川文庫)
急性脳腫瘍で入院し、医師の態度から最悪の結果を察してしまい絶望する河野夕夏。その夜悪魔を名乗る不思議な青年と出会い、大切なものと引き換えに命を助ける取引を交わす恋愛ミステリ。二年間の記憶を失って様々な違いに戸惑いながらも再び職場の銀行で働き始める夕夏と、そんな彼女の前にアフターフォローとして再び現れた青年・水上。記憶が戻らなくても確実に前に進めている実感があって、そんな彼女を気にかけてくれる人たちがいて、そんな中で本当に大切なものを再び見出して、これまでの全てが繋がってゆく結末がとても素敵な物語でした。
5.僕と彼女の嘘つきなアルバム (角川文庫)
田舎に息苦しさを感じて、大好きな写真家・渡引クロエが通っていた大学に入学し上京した可瀬理玖。クロエが立ち上げた創作サークルで、不思議な力を持つ女の子・渡引真白と出会う青春ミステリ。部室で消失した写真の謎を解いたことをきっかけに、真白のいなくなった父を探す協力をすることになった理玖と仲間たち。特異な存在の母・クロエとの複雑な関係を抱える真白を、かけがえのない彼らの存在が少しずつ変えていって、明らかになってゆく父のことから垣間見えた母の真意と、ようやく向き合えた先にあった苦笑いの結末がとても素敵な物語でした。
6.本と踊れば恋をする (角川文庫)
母子家庭で高校がバイト禁止ため、父の遺した蔵書で「セドリ」を始めた十屋龍之介。多摩川沿いの古書店を訪ねた彼が、朝香が作製した贋作本探しを手伝うことになるビブリオ・ミステリ。店主。朝香の依頼で本の探偵・吟子とともに贋作本探しを始めた龍之介が遭遇する、彼の父親がいない理由、ネットで出品された贋作本の真相、謎の句読点の落書き。この手の本にしてはあっさりとした読みやすさがやや意外でしたが、残された本を通じて見えてくる何とも複雑な心情と、抱えているものがありそうな登場人物たちのその後をまた読んでみたいと思いました。
7.n回目の恋の結び方 (角川文庫)
30代を目前に焦るも恋愛はご無沙汰気味のSEとして働く鎧塚凪27歳。そんなある日、会社でのトラブルをきっかけに、20数年来の幼馴染で同僚・結城圭吾との距離が急接近するオフィラブコメ。チームリーダーとして理不尽な壁にぶつかることも多い凪と、天才エンジニアで明るく人望も厚い圭吾。単なる家族ぐるみの腐れ縁の幼馴染だと思っていた圭吾が実は凪への片想いを拗らせ続けていて、鈍感すぎる彼女をフォローしながら、そのかけがえのない関係を守ろうと奮闘する圭吾、戸惑いながらも真摯に向き合った凪の関係がとても素敵な物語でした。
8.いつかこの失恋を、幸せにかえるために (角川文庫)
就活がうまくいかず、社会人の恋人・亮平とも予定が合わなくて会えない日々が続く就活生のなつき。彼の出張に合わせた北海道旅行での思わぬ失恋と、そこから始まる少し不思議なひとなつの物語。彼と待ち合わせた幸福駅でなつきを待っていた全然幸福じゃない出来事。彼女の叫びを撮影してバズらせた小学生ユーチューバー・遥希、その父親と三人で一緒に巡る失恋旅行。彼女に届くたくさんの共感や悩みコメントがあって、楽しい旅は少しだけ自分らしさを思い出させてくれて、少しずつ前を向く元気を取り戻してゆく彼女の姿がとても印象的な物語でした。
9.わたしの恋人 (角川文庫)
彼女いない歴=年齢の高校1年生・龍樹が、保健室で出会った女の子・森せつなのくしゃみに恋をする。恋を知らなかった龍樹が、一目惚れから不器用な映画デートへの誘い、そして告白。自らの抱く思いに戸惑ったり不安に感じながらも、まっすぐな龍樹の想いに触れて、頑なだったせつなの気持ちも変わっていく繊細な描写がとても良かったです。せつながずっと抱いていた不安も、龍樹に話せば何とかなってしまいそうな無敵感、そういうのありますね(苦笑)素直なストーリー展開でしたが、二人の初々しいやりとりが見ていてくすぐったくなる物語でした。
10.ぼくの嘘 (角川文庫)
親友龍樹の恋人森さんに恋心を抱いてしまった笹川勇太。そんな気持ちを学内一の美少女あおいに知られてしまって、彼女の企みに協力させられることになる物語。「わたしの恋人」から続くお話で、勇太の想いにはやはりと納得しましたが、そんな勇太を振り回しながら物語をぐいぐい引っ張っていく存在感があったあおいの恋の顛末。気持ちは分かるけれど、やっちゃいけないことってあるんですよね...。なかなか気持ちを切り替えられないあおいをずっと待っていた、勇太の粘り強さには脱帽。ほんと良かったなあと思えるラストで爽やかな読後感でした。
11.吉野北高校図書委員会(角川文庫)
気の合う男友達の大地とかわいい後輩がつきあいだした。彼女なんて作らないって言ってたのに。地方の高校を舞台に、悩み揺れ動く図書委員たちを瑞々しく描いた青春小説。かけがえのない仲間、心地よい空間があることを自覚した上で、そこであえて好きな人に思いを伝えるというのは、とても難しいですね。かずらを好きだけど、大地が好きなことを知っていて気持ちを伝えられないとか、そういう気持ちをきちんと気づかせてあげられる藤枝はとてもいいヤツだなって思えました。
12.小説 サイダーのように言葉が湧き上がる(角川文庫)
17回目の夏、地方都市。コミュニケーションが苦手で、人から話しかけられないよう、いつもヘッドホンを着用している少年・チェリー。彼は口に出せない気持ちを趣味の俳句に乗せていた。矯正中の大きな前歯を隠すため、いつもマスクをしている少女・スマイル。人気動画主の彼女は、“カワイイ”を見つけては動画を配信していた。俳句以外では思ったことをなかなか口に出せないチェリーと、見た目のコンプレックスをどうしても克服できないスマイルが、ショッピングモールで出会い、やがてSNSを通じて少しずつ言葉を交わしていく。
13.恋虫 (角川文庫)
政府が結婚相手を決めて、恋をした人は「恋虫」に感染したとして他者の感染を防ぐために駆除される世界。念願の『恋虫駆除隊』に入隊した四ノ宮美季が、救世主と呼ばれる上官・冬野花火と出会う物語。同期の首席で誰よりも恋という病に熟知しているはずの四ノ宮が直面する駆除の現実と苦悩する想い。感染した花火の兄・雪尋と婚約者・千春、二人に関わった花火それぞれのエピソード。こんな時代に美しくも儚い恋に向き合った彼らの真っ直ぐな想いにはじわじわと来るものがあって、諦めない孤独な花火が四ノ宮と巡り会えた幸運に救われる思いでした。
東京郊外の大型ショッピングセンター「タイニー・タイニー・ハッピー」、略して「タニハピ」。商品管理の事務を務める徹は、同じくタニハピのメガネ屋で働く実咲と2年前に結婚。ケンカもなく仲良くやってきたつもりだったが、少しずつズレが生じてきて……(「ドッグイヤー」より)。今日も「タニハピ」のどこかで交錯する人間模様。結婚、恋愛、仕事に葛藤する8人の男女をリアルに描いた、甘くも胸焦がれる、傑作恋愛ストーリー。
結婚に強い憧れを抱く女、朋美。結婚に理想を追求する男、貴人。結婚に縛られたくない女、紗雪。結婚という形を選んだ男、治樹。朋美は、親友の紗雪が幼なじみの治樹と突然結婚を決めたことにショックを受ける。心から祝えない朋美だったが、ふたりの結婚パーティーで出会った貴人に次第に魅かれていく。しかし、紗雪と治樹の結婚には隠された秘密があった……。アシンメトリー(非対称)なアラサー男女4人を巡る、切ない偏愛ラプソディ。
高校2年の夏休み。年齢を偽って治験のバイトに潜り込んだ湊が深夜の病棟で出会った、無関心病を患う少女・莉子。そんな彼女とともに過ごしたひと夏の物語。母の影響で「お金は物に使う」スタンスで生きてきた湊と、興味があるものを全力で楽しもうとする余命一ヶ月の莉子が満喫する北海道の夏。彼女の闘病ドキュメンタリーに出演することになったり、突然興味を失う彼女の喪失感に直面したりもしましたけど、その真意に気づいて莉子の複雑な想いにしっかりと向き合い、寄り添って最後まで精一杯過ごした二人の日々がとても印象に残る作品でしたね。
奇妙な出来事に説明をつける「キセツ」を趣味とする夏樹と冬子は、高校時代には唯一無二で、しかし夏樹の恋心を封印した上で成り立っていた微妙な関係。そんな二人が久々に再会し交流を重ねてゆく物語。天真爛漫でロマンチストだけど鈍感な冬子、彼女への想いを秘めたまま大人になった夏樹。出会うたびに「キセツ」を解く二人の息はピッタリなのに、季節は巡っても恋愛の謎は解けないまま。いろいろなことが変わっていくのに、それでも冬眠していた想いに決着を付けようとする気持ちはどうしようもなかったのかな。不器用な結末に切なくなりました。
自分が火星人だと語る佐伯さんが気になって仕方ない国吉。突如数学で0点を取って留年の危機に陥った彼と、行き場のない想いを抱えた友人たちの青春小説。国吉が夏休みの数学の補修で毎日見る彼女と火星の白昼夢をきっかけに、急速に距離を縮めてゆく二人。彼らが積み重ねてゆくどこか危うい関係性が行き着いた、切ない現実が仄めかされる結末にはほろ苦さも残りましたが、国吉に邪険にされながら関わり続けることを選んだ高見の変化や、面倒見のいい相談相手だった山口先生たちとのやりとりも印象的で、著者さんらしさがよく出ていると思いました。
子供の頃から「運命の紅い糸」が見えてしまうゆえに辛い思いをしてきた高校生つむぎ。入学式でぶつかった架間先輩と風紀委員会で印象的な再会を果たす青春小説。先輩の小指に紅い糸が無いことに気づくつむぎ。最初はケンカばかりしていたのが共に過ごすうちに少しずつ変わり、お互いの友人の恋を応援する作戦を立てるようになる二人。そこからの苦い過去を繰り返すかのような急展開は、彼女にとってなかなか厳しい状況でしたけど、紅い糸を巡るひとつのエピソード、先輩からの告白も絡めて意外なところから覆ってゆく結末はなかなか良かったですね。
美しい離島でひとり暮らす青年・水無月陸。ある夏、陸が思い焦がれ、再会を切望していたかつての幼なじみ・黒坂聖が、女性の姿になって突然島に帰ってきた。陸は、胸に渦巻く凶悪な感情を抑えきれず、聖を監禁するが、本性を現した聖の前になすすべなく屈服し、欲望のままに交わる。小学生のときに死んだもうひとりの幼なじみ・遠野宮への回想と思慕をまじえ、美しい島でくりひろげられる少年たちのグロテスクでありながら透明なひと夏の恋ほか、生々しくもピュアな、男たちの嫉妬と葛藤、欲望を痛々しくも透明に描き出した恋愛小説。
中学2年の春、赤星宵は仲間達と撮ったショートムービーをコンクールに出す。主演の夜通あかりはそれをきっかけに注目を浴び、売れっ子女優となる。二人の距離は離れ、宵は映画を観ることすらやめてしまう。高校2年のクリスマスイブ、宵は街であかりと再会するが、彼女はある病気で余命一年という。宵はあかりの最期を遺したい一心で再びカメラを構え、再度コンクールに出す……。涙が止まらない青春恋愛小説。
本屋さんのお姉さんが気になって1冊読み終わるたびに本を買う高校生、ふと父親の不可解な言動が気になりだした友人、ラジオ番組の投稿者が気になる秀才、高校時代の同級生に翻弄される女子大生、同性を崇める女子中学生を描いた連作短編集。最後に舞台裏として明かされてゆく心境がまた何とも複雑で、それぞれの物語は思わぬところにゆるく繋がっていたりもして、なかなかうまく行かない中でのわりとほろ苦い話が多かったりもしますが、けれどその中にもはっとさせられるような救いを見い出してゆく切なく優しい結末がなかなか印象的な物語でした。
入学式の日、先輩の悠真と桜の下で鮮烈な出会いを果たした空美姫花。ある日、事故に遭いかけた姫花は、来世の自分と名乗る女性から「事故で死ぬ運命だった」と告げられる青春小説。ぽっちゃり系で平凡に目立たず生きてきた姫花。悠真を遠くから眺めるだけで満足していた彼女が、延命の代わりに課されたミッション。リンネと名付けた女性の正体は何者なのか。親友も同じ人に恋していると知って自分はどうしたいのか、どうありたいのかすれ違い迷い続ける展開でしたけど、本音でぶつかり合ってようやく見出した大切なものがとても印象的な結末でした。
鳥人間コンテストに挑む青春小説『トリガール!』のサイドエピソードや後日談、スピンオフ短編、「映画公開記念 中村航×土屋太鳳 特別対談」などをまとめた文庫オリジナルの短編集。坂場センパイからゆきなへのインパクトあり過ぎる告白エピソードを軸に、和美やペラ夫さんのほのかな想いやマイメロを巡る男たちの哀しい(?)エピソードなど、気になっていた後日談が読めてとても良かったです。あの三人の関係はこれからどうなっていくのかな。木戸の恋愛相談はそれなりにでしたけど、はぐれホタルは東京ホタルの方も読んでみたいと思いました。
社会人生活に疲れていた雄也に、突然かかってきた中学校時代の同級生からの電話。そこから文化祭で所在不明になっていた未完のプライベート映画を探し始め、過去の恋の告白や自身の青春と向き合ってゆく物語。好きな相手へ告白を撮影した甘酸っぱい恋の記憶。離れ離れになった友人たちのその後、そして大好きだったあの子の今…。歳月の経過という残酷な現実にはほろ苦さも伴いましたけど、向き合ったからこそ触れることができた様々な想いもあって、そんな経験を経た雄也が忘れられない大切なものを取り戻しに行く結末は心に響くものがありました。
青春カフェテリア Sweet-Novels
posted with ヨメレバ
雨宮 うり/河合 ゆうみ KADOKAWA 2017年10月26日頃
胸があまく苦しくときめく、そんな恋を、しています――7組の男女が織りなす胸キュンなストーリーが話題のWEB発コミック『青春カフェテリア』。読むと恋がしたくなる、原作とリンクする珠玉の短編小説集が登場!
俺は出会ってしまった、理想の「エリナ」に――。ゲームオタクの大学生・日野は、偶然訪れたサバゲ―サークルの新歓で、中学時代に熱中していたゲームのヒロイン・エリナにそっくりな宮城絵茉(エマ)に恋をした。二度告白するも振られ、今後は彼女を遠く見守ることを決意するが、そんな折彼女に害をなすストーカー犯が現れる。はじめはSNSに彼女の悪口を書き込むだけだったが、次第にサークルの部室に盗撮写真をばらまいたりと行動をエスカレートさせる犯人に怒っていた日野は、彼女の涙を見てついに決意する。俺が絶対に犯人を見付けて懲らしめてやる――。調査のため部室に監視カメラを仕掛け、犯人と思しき男のいる大学に潜入したりと、次第に暴走していく日野はサークルで孤立するが、ついに犯人を発見。その正体は意外なもので――。憧れと狂気が交錯する、ノンストップ青春物語!
ごくごく普通で没個性が悩みの高校生・影子。そんな彼女が同じクラスの芸能人・鈴木真昼の隣の席になってしまい、さらには一緒に図書委員をすることになって、彼の意外な一面を知ってゆく青春小説。別世界すぎて真昼を苦手に感じていた影子が、図書委員の活動を通じて知ってゆく彼の意外な一面。二人の関係が少しずつ変わってゆく中、突然のスクープによって激変してゆく周囲の反応やSNSでの無責任な発言に翻弄される展開はなかなか厳しかったですが、それでも変わらなかった影子の献身と真昼の頑張りがもたらした結末はなかなか良かったですね。
次期風紀委員長の深見先輩は間違いなく病気
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稲井田 そう KADOKAWA 2020年03月28日頃
ある秘密を抱えて、家族と離れて暮らす高校生・石崎鏡花。特待生に選ばれるために入った風紀委員会で、眉目秀麗な優等生の深見先輩と衝撃的な出会いを果たす青春小説。他人の心の声が聞こえてしまう過酷な過去を生きてきた鏡花。そんな彼女が風紀委員で出会ってしまった自分への想いがダダ洩れな変態の深見先輩。最初は鏡花センサーでも付いてるの?とか思う先輩の内心にドン引きで、けれどその行動は意外と紳士で、彼女の葛藤もなかなか苦しかったですけど、真摯に気にかけてくれる彼への想いが少しずつ変わってゆく展開はなかなか良かったですね。
高校1年生の風里は控えめな性格なのが悩み。同じクラスには幼馴染の千冬くんがいるけれど、学校の人気者である彼とは距離ができてしまい、今ではすっかり憧れの存在になっていた。女の子といるところを見ると嫉妬するけれど、気持ちに気づかないフリをしてきた。 ある日、弟のお見舞いで病院に行くと、千冬くんを見かけた。100日後には低体温で死んでしまう不治の病を患っているという。風里は後悔しないよう、運命の日まで一生懸命に生きようと決意するが――。