読書する日々と備忘録

主に読んだ本の紹介や出版関係のことなどについて書いています

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7月に読んだ本 #読書メーターより

7月は途中で体調悪い時期もあったりしましたが、そこそこ安定して読めました。体調が楽しく本読めるかどうかに影響してくる部分もあるとは思うので、暑い日が続きますが皆様もくれぐれも体調を崩されませんようご自愛ください。

 

2016年7月の読書メーター
読んだ本の数:78冊
読んだページ数:22090ページ
ナイス数:4919ナイス

ゆきうさぎのお品書き 8月花火と氷いちご (集英社オレンジ文庫)ゆきうさぎのお品書き 8月花火と氷いちご (集英社オレンジ文庫)感想
小料理屋「ゆきうさぎ」を営む大樹が亡き祖母がなぜか教えてくれなかった豚の角煮を研究し、碧も亡き母と「ゆきうさぎ」の意外な繋がりを知る第二弾。お店で作られる料理がおいしそうなのは相変わらずですが、今回も大樹の祖母の豚の角煮のレシピ話や、碧の母が密かに「ゆきうさぎ」に来たことを隠していた理由といった優しいエピソードがあったり、過去のゆきうさぎを知る人も再び常連となって、武蔵の他にも虎次郎のような猫の登場や、神社のマサさんが戻ってきたりとますます賑やかになってきましたね。緩やかな日常を描く物語ですが次巻も期待。
読了日:7月31日 著者:
下鴨アンティーク 神無月のマイ・フェア・レディ (集英社オレンジ文庫)下鴨アンティーク 神無月のマイ・フェア・レディ (集英社オレンジ文庫)感想
喫茶店の店主から両親の話を聞かされ、雷柄の帯をもとに幼い時に亡くなった両親の馴れ初めをたどる鹿乃。そこから慧の父親を巡るお話や、曾祖母の馴れ初めなども綴られてゆく第四弾。人と会って話をするうちに意外な人間関係の繋がりが見えてきた今回は、すれ違うそれぞれの関係が上手く行ったりいかなかったりでなかなか難しかったですが、鹿乃のご両親や曾祖母のドラマチックな恋物語は良かったです。進展しているのかどうにもはっきりしない鹿乃と慧の関係も、春野が鹿乃に接近することでいい方向に変わってゆくといいですね。次巻も楽しみです。
読了日:7月30日 著者:
異世界詐欺師のなんちゃって経営術 (2) (角川スニーカー文庫)異世界詐欺師のなんちゃって経営術 (2) (角川スニーカー文庫)感想
巨乳美少女・ジネットが営む閉店寸前の食堂を建て直すため、食材調達に乗り出したヤシロが、狩った獲物を食べてしまう狩猟ギルドのトラ耳少女マグダの狩りを手伝うことになる第二弾。相変わらず底抜けのお人好しぶりでハラハラさせるジネットさんと、元詐欺師らしい抜け目なさで自分たちが有利な流れを作り出してゆくヤシロのコンビにエステラが絡むやりとりが面白くて、それにマイペースな幼女っぽいマグダも加わってさらに楽しくなりそうです。何だかんだでみんな損しない形にするヤシロもいいやつなんですよね。テンポの良い展開を次巻でも期待。
読了日:7月30日 著者:
押しかけ軍師と獅子の戦乙女 (HJ文庫)押しかけ軍師と獅子の戦乙女 (HJ文庫)感想
明津国生まれのクロウが遠い異郷の地エルトレス王国で若き騎士団長クラヴェリーナと出会い、軍師として押しかける物語。クロウが言葉を十分に理解しきれない序盤はもどかしく、また軍略を軽視しがちな王国のありようにも首を傾げましたが、高い志を持ち続け不遇にも屈しないクラヴェリーナがたびたび陥る窮地に、最初は不審者扱いだったクロウが限られた条件の中で状況を打破して、彼女や従卒リフィの信頼を得てゆく展開はなかなか面白かったです。次巻では腐敗した王国内での立身出世だけでなく、外敵の侵攻や難敵も出現しそうで戦記としても期待。
読了日:7月29日 著者:
造られしイノチとキレイなセカイ (HJ文庫)造られしイノチとキレイなセカイ (HJ文庫)感想
トリティス教国有数の実力を持つ騎士・カリアスが幼馴染フィアナと共に向かった遺跡でホムンクルスの少女・イリスを保護し、二人で一緒に少女を育てる物語。実力者なのに自覚がなくモテているのに鈍感なカリアス、彼を慕いながらも気づいてもらえずやきもきする幼馴染のフィアナ、可愛くて猛烈な勢いで成長しながらもどこか機微には疎いイリスが、周囲の暖かな人たちに見守られながら家族としての絆を育み、街の危機には力を合わせて奮闘する物語は、のんびりした雰囲気の中にニヤニヤする展開もあってとても楽しかったです。続編にも期待してます。
読了日:7月29日 著者:
獅子皇と異端の戦巫女 (ファミ通文庫)獅子皇と異端の戦巫女 (ファミ通文庫)感想
「災禍の翠蛇」復活の兆候がある中、対抗できる力を持った凪姫たちが消息を絶ったことが明らかになり、彼女たちを率いる獅子皇・ウィズが唯一残る凪姫・メロフィーユと共に凪姫たちを探す旅に出る物語。消息を絶ったことが明らかになった五人の凪姫。彼らが旅先で出会った異世界から強制召喚された魔王・デミシア、災禍の翠蛇復活のためには手段を選ばない黎明衆の存在。メロフィーユにはヒロインたちの軸になる存在感がありますが、戦友の凪姫たちもまた様々な事情を抱えていそうですし、面白くなりそうな雰囲気は十分感じられたので続巻に期待。
読了日:7月28日 著者:
偉大なる大元帥の転身3 行きて、帰りし英雄譚 (ファミ通文庫)偉大なる大元帥の転身3 行きて、帰りし英雄譚 (ファミ通文庫)感想
波乱の創立祭が終わりついに待ちに待った長期休暇。イリスは『白の腕』にスカウトされて学院を離れる決意を固め、成績不良のために退校の危機に陥ったケータに、ライラがつきっきりの特訓を申し出る第三弾。それぞれの進路に揺れる中、首都・水晶府に集まるケータたち。その水晶府で行われる人類と魔王軍の和平交渉と、その過程で明らかになってゆく想像もしなかったケータ異世界召喚の真実。何とも切ない顛末でしたけど、それでも避けられない結末にきちんと向き合って、前に進む未来を感じた物語はなかなか悪くない読後感でした。次回作にも期待。
読了日:7月28日 著者:
戦うパン屋と機械じかけの看板娘〈オートマタンウェイトレス〉5 (HJ文庫)戦うパン屋と機械じかけの看板娘〈オートマタンウェイトレス〉5 (HJ文庫)感想
スヴェンを初期化し連れ去ったワイルティア親衛隊中将・ゲーニッツが公王に対しクーデターを敢行。ルートはスヴェンを取り戻すため仲間とともに王都ベルンに向かう第六弾。過去に同じ部隊でゲーニッツの部下として共に過ごしたルートの忌まわしい過去。クーデターに際し逃亡し行方不明なままの公王、スヴェンの初期化を知りながらも諦めず奪還に向かうルートや仲間たちの逆襲劇。たびたび直面する危機的状況をいいタイミングで打開するのが愛の力というのもまたいいですね。最後に届けられたものがまた粋で読後感の爽やかな結末でした。続編に期待。
読了日:7月28日 著者:
カスミとオボロ 大正百鬼夜行物語 (集英社オレンジ文庫)カスミとオボロ 大正百鬼夜行物語 (集英社オレンジ文庫)感想
大正時代。退屈な日常にうんざりしていた坂之上伯爵家の令嬢・香澄が、代々祀ってきた悪路王に朧という名を与えて主従関係を結んでしまい、二人で集に起こるあやかしがらみの事件を解決する物語。いいところの令嬢なはずの香澄がなかなかいい性格をしていて、そんな彼女と極悪な鬼であるはずの朧が主従関係を組むと、わりとまともに見えてしまう不思議(苦笑)確かに華族の人々を舞台にするといかにも作中の如く魑魅魍魎がうようよしてそうな感じではあります。香澄と朧の二人の関係にも複雑な因縁あるようで、雰囲気も好きですしシリーズ化に期待。
読了日:7月28日 著者:
神さまは五線譜の隙間に (メディアワークス文庫)神さまは五線譜の隙間に (メディアワークス文庫)感想
小さなピアノの調律事務所に就職した幹太が、天才調律師・時子と二人でピアノと音に隠された謎を解き明かしてゆく物語。ピアニストの道を断念し、調律師としても師に遠く及ばないと常にストイックな時子と、経験不足ながらも人懐っこさと優れた耳の良さを持つ幹太が、調律だけでなく依頼人の悩みも共に解決してゆくストーリーで、ピアノや依頼人に真摯に向き合う姿勢や、仕事を通じて成長したり、コンビとして信頼関係を築いてゆく展開はとても良かったですね。いい感じにまとまりましたけど、二人の関係が今後どうなるのかちょっと気になりました。
読了日:7月28日 著者:
水族館ガール3 (実業之日本社文庫)水族館ガール3 (実業之日本社文庫)感想
アクアパークから海遊ミュージアムへ出向中だった梶良平の帰りを待ちわびる嶋由香。しかし梶は内海館長から出向延長を命じられ、由香もアクアパークの新プロジェクトリーダーに任命されてしまう第三弾。何だかあやふやな関係のまま再び行き違いの日々に突入した二人でしたけど、彼らの経験を通じてより広い視野で水族館のあり方や生き物との距離感についても掘り下げつつ、それぞれが慣れないことに戸惑いながらも、試行錯誤しながら成長してゆく展開はとても良かったと思いました。二人の関係は相変わらずな感じでしたけど、次巻もまた楽しみです。
読了日:7月27日 著者:
白銀の逃亡者 (幻冬舎文庫)白銀の逃亡者 (幻冬舎文庫)感想
奇病「ヴァリアント」患者が差別され隔離される世界。罹患したことを隠し深夜の救急医療室で働く岬純也のもとに同じヴァリアントの少女・悠が現れ、反政府組織が企む「ある計画」に巻き込まれてゆく物語。拘置所に収監されている兄に会おうとする悠に振り回される純也、悠の兄に異様な執着を持つ刑事毛利の執拗な追跡、そして明らかになってゆく計画の真意。追いつめられて後戻りできないところまで突っ走ったかにも見えたテンポの良い展開でしたが、物語を二転三転させてゆく中でうまく収めましたね。スッキリとした結末でなかなか面白かったです。
読了日:7月26日 著者:
ネクラ勇者は仲間が欲しい (2) (ファンタジア文庫)ネクラ勇者は仲間が欲しい (2) (ファンタジア文庫)感想
相変わらず仲間ができないままダメヒモエルフ、腐女司祭、小悪魔盗賊たちと酒場でつるむネクラ勇者クラムが、仲間づくり相談所の叔母から話があったどんな仲間とも組めるパーティーチケット争奪戦に参加する第二弾。仲間がいないとかボヤキながら、自覚もないままピンチに陥ったら奔走せずにはいられない、なかなか素直になれない仲間たちのやりとりが今回もとても面白かったです。彼らがパーティーを組んだらどうなるか、クラムを慕う女性陣との今後も気になっていたので、今回で完結になってしまったのは残念でしたけど、次回作も期待しています。
読了日:7月26日 著者:
ヒイラギエイク (ガガガ文庫)ヒイラギエイク (ガガガ文庫)感想
中学二年生の夏休み。叔父の田舎で荻原出海たち4人の少女と出会い、魅力的な彼女たちと多くの時を共に過ごし、そして村の閉鎖的な風習に巻き込まれてゆく物語。両親が離婚協議をしていて傷心の出海、田舎で出会った4人の少女たち、そして幼き頃に出会った少女との再会。共に過ごす中で自覚していく自らの気持ちと距離感に戸惑う気持ち、思いを交わす中での甘酸っぱいやり取りやどうにもならないもどかしさが良かったですが、その後も彼女のことを思い続ける出海や少女たちが、いつか再会できる未来があるといいなと願わずにはいられませんでした。
読了日:7月25日 著者:
対魔導学園35試験小隊  13.暁の約束 (ファンタジア文庫)対魔導学園35試験小隊 13.暁の約束 (ファンタジア文庫)感想
この世界の神・颯月を殺し、世界を救う方法はただひとつ。相棒の想いを背負いタケルと35小隊が第2次魔女狩り戦争の最終決戦に挑む第十三弾。世界を救うために過酷な犠牲を受け入れることを決意するタケルと、それを支える小隊メンバーそれぞれのらしさが最後までよく出ていて、ラピスの決意含めて連続する厳しいバトルをより熱いものへと引き立ていたと思いました。しかしホーンテッドさんは出番的においしいとこ持って行き過ぎでしょ(苦笑)ラブコメ的にはヘタレエンドでしたけど、いつか決着はあるんでしょうかね。刊行予定の短編集にも期待。
読了日:7月25日 著者:
空戦魔導士候補生の教官 (10) (ファンタジア文庫)空戦魔導士候補生の教官 (10) (ファンタジア文庫)感想
緊張が高まる中、カナタがその身を賭けて人類と人型魔甲蟲の会談を設定する一方、E601小隊は空戦武踏祭優勝を目指すためエリスとリーゼリットに訓練を願い出る第十弾。両陣営の思惑が錯綜する中でゼスの口から魔甲蟲と人類の戦いの真実が語られ、自分たちで試行錯誤して成長する小隊の面々に自らの思いを託すカナタ。あくまで教官であろうとするカナタと、その期待に応えるべく限界を超えて成長しようとするミソラたち小隊の面々の関係がとても好ましいですね。いい感じにまとまってきた物語が今後どういう方向に向かうのか、次巻が楽しみです。
読了日:7月25日 著者:
踊り場姫コンチェルト (メディアワークス文庫)踊り場姫コンチェルト (メディアワークス文庫)感想
伊佐美吹奏楽部に入部した梶浦康規が、全国大会を目指すべく先輩から才能を持ちながら破滅的な指揮を振る「踊り場姫」藤野楡を変えるよう命じられる物語。生真面目な演奏になりがちな康規と型破りな指揮者・楡という対極な二人の印象的な出会い。孤高な存在だった楡の康規の作曲を知ってからの変化、変わらぬ指揮をする楡との衝突、それを乗り越え素晴らしい演奏に繋げてゆく展開はとても良かったですが、吹奏楽をメインに据えた物語で楡の変化など繊細な心理描写があるともっと良かったのかも。全体としては清々しい読後感のある青春小説でした。
読了日:7月24日 著者:
パパのいうことを聞きなさい! after 1 (スーパーダッシュ文庫)パパのいうことを聞きなさい! after 1 (スーパーダッシュ文庫)感想
空と祐太の結婚式から四年。二人の養子となった中学生のひなやサーシャと暮らす大学受験生の美羽、ロ研の仲間たちのその後が描かれる番外編。学生結婚した空の就職活動や妊娠だったり、成長して環境も変わった小鳥遊三姉妹が転機を迎えるその後が描かれた今回でしたが、困難に直面したとしても周囲にたくさんの支えたり、応援してくれる人がいる環境というのはいいものですね。それぞれの成長を実感する一方で、以前と変わらぬ家族や友情の絆の大切さを描く物語はとても良かったですが、これが著者さんの遺作になってしまったのは本当に残念でした。
読了日:7月24日 著者:
三千世界の英雄王(レイズナー) 厨二じかけの学園都市 (MF文庫J)三千世界の英雄王(レイズナー) 厨二じかけの学園都市 (MF文庫J)感想
四年間の昏睡から目覚めた天才剣士・刀夜が、自分を支えるため義姉が負った借金を返済するため、厨二病設定全開の煉獄学園に編入し最底辺からの下克上を目指す学園バトルラブコメ。ブランクがあるだけで実力はあるのに、学園長が面白いからという理由で最底辺に見た目の設定を変更されてしまう刀夜。彼を献身的に支えてきた義姉の重過ぎる愛と厨二病推奨の学園設定はややアクが強いですが、著者さんらしいシリアスな状況をそう思わせないバランス感覚や、斜め上をゆく登場人物の変態ぶりと軽快なツッコミは今回も健在。次巻以降の展開も楽しみです。
読了日:7月23日 著者:
剣魔剣奏剣聖剣舞 (2) (MF文庫J)剣魔剣奏剣聖剣舞 (2) (MF文庫J)感想
ソーロッドを従者としたリューインが次に向かったのは、背徳の貴公子ミクローシュが支配するレハール公国。一方で神剣とソーロッド奪還に向けてかつての仲間が送り込まれる第二弾。独立への不穏な空気を隠そうともしないミクローシュと、その懐に飛び込みながら辛辣でマイペースなリューイン、そんな彼がからかいながらも妙にこだわるソーロッドの存在。彼の旅の目的の先にあるものや、明かされてゆく記憶喪失前のソーロッドとの因縁が気になるところですが、一言では言えない二人の微妙な距離感がどう変化してゆくのか、次巻がとても楽しみですね。
読了日:7月22日 著者:
その10文字を、僕は忘れない (ダッシュエックス文庫)その10文字を、僕は忘れない (ダッシュエックス文庫)感想
無気力で学校をサボりがちな高校生・島崎蒼が雨よけに寄った公園で、理由があって声が出ない同級生・宮崎菫と出会い、スケッチブックで会話をする彼女と交流を深めてゆく青春小説。菫と出会ったことで変わってゆく蒼と、彼と密かに公園で出会いを重ねてゆくことで本来の明るさを取り戻し、蒼やその親友二人と楽しい日々を過ごすようになった菫に訪れた重要な転機。些細なことからすれ違ってゆく二人の姿はとても辛かったですが、それでも大切な存在だと改めて痛感し、きちんと想いを交わし合った二人の今後を応援したくなるとても素敵な物語でした。
読了日:7月22日 著者:
異世界迷宮の最深部を目指そう 7 (オーバーラップ文庫)異世界迷宮の最深部を目指そう 7 (オーバーラップ文庫)感想
武闘大会が終わり、遂にラスティアラたちと本当の再会を果たしたカナミが、パリンクロンとの決着をつけるべく、リヴィングレジェンド号に乗って本土に向かう第七弾。カナミを慕う女の子5人との一見羨ましい船旅でしたけど問題を抱える女の子たちばかりで、ハーレムどころか下手に動いたり余計なことを言えない状況に置かれていたカナミがちょっと可哀想でした(苦笑)一方でメンバーたちも着々とレベルを上げたり、チートな魔法や能力を身に着けていくなかで、出会った少女と明かされた過去の歴史がこれからどう絡んでくるのか、次巻も楽しみです。
読了日:7月22日 著者:
アサシンズプライド (3) 暗殺教師と運命法廷 (ファンタジア文庫)アサシンズプライド (3) 暗殺教師と運命法廷 (ファンタジア文庫)感想
クーファは様々な悪意に晒される教え子・メリダに進級試験として司書官認定試験へ参加させることになり、一方でその試験に便乗して彼女を陥れようと陰謀が動き出す第三弾。選抜戦によってメリダのクラスがサムライであることを察知され、それにより陰謀が仕組まれた今回。成長するために真っ向から向き合い続ける二人が、現体制転覆を図ろうとする組織やメリダの父・公爵と対決する構図で、特に苦しい状況でも諦めないメリダの覚悟が感じられる奮闘ぶりは際立っていましたね。危機を乗り越えた次回は甘々な展開になるそうで今からとても楽しみです。
読了日:7月21日 著者:
ゲーマーズ! (5) ゲーマーズと全滅ゲームオーバー (ファンタジア文庫)ゲーマーズ! (5) ゲーマーズと全滅ゲームオーバー (ファンタジア文庫)感想
大好きなゲームより亜玖璃を優先した、らしからぬ景太の姿に不安を募らせてゆく上原と天道。さらには景太への想いを自覚した千秋と、景太が気になる千秋の妹・心春が絡んでさらなるカオスが生まれてゆく第五弾。浮気じゃなくても仲が良過ぎな景太と亜玖璃の関係にやきもきするのは分からなくもないんですけど、二人きりだといい感じになれるのに、やっぱりどこかもう少し踏み込みというか言葉が足りないんですよね。姉妹もダブルデートに途中参戦した挙句にあれは、何もかもが裏目に出てもう笑うしかないというか。二組は相思相愛なのにね(苦笑)
読了日:7月21日 著者:
冴えない彼女の育てかた (10) (ファンタジア文庫)冴えない彼女の育てかた (10) (ファンタジア文庫)感想
加藤と英梨々の和解を経てようやくゲーム制作に専念できると合宿へ向かう倫也たち。だがそこに英梨々・詩羽に参加し、さらにラスボス・紅坂朱音まで現れる第十弾。ヒロインたちとの楽しい(?)雰囲気を粉々に打ち砕いた紅坂朱音の凄まじいダメ出しには圧倒されましたが、傷心の詩羽のために奔走する倫也を支えるヒロインたちにもそれぞれ存在感があって、紆余曲折の末に乗り越えた詩羽だけでなく倫也自身にとっても大きなターニングポイントになりそうですね。赤裸々な詩羽シナリオに密かにハマった彼女のエピローグにはニヤニヤしてしまいました。
読了日:7月20日 著者:
どうでもいい 世界なんて: ークオリディア・コードー (ガガガ文庫 わ 3-20)どうでもいい 世界なんて: ークオリディア・コードー (ガガガ文庫 わ 3-20)感想
防衛都市・千葉で成績不振により天然少女の蓮華と共に戦闘科から生産科に出向させられた千種霞。しっかり者の朝顔が仕切るブラックな職場で奔走する日々に変化が訪れる千葉編前日譚。出向組という肩身の狭い立場で二人、働き詰めの日々。戦闘科と生産科の埋めようのない格差と、戦闘科で将来を嘱望される霞の妹・明日葉。テンポよく綴られるブラックな職場環境におけるしたたかな霞の社畜ぶりと密かな妹溺愛ぶりがとても著者らしいなあと感じましたが、裏方メインの展開で迎えたひとつのターニングポイントに霞がどう動くのか、続編に期待ですね。
読了日:7月20日 著者:
妹さえいればいい。 5 (ガガガ文庫)妹さえいればいい。 5 (ガガガ文庫)感想
伊月の担当編集土岐の推薦でGF文庫編集部でアルバイトすることになった白川京。そんな彼女が待ち受ける出版社でのブラック(?)な日々が待ち受ける第五弾。今回は伊月作品のアニメ化と京のバイト話がメインで、出版業界の身も蓋もない黒いネタがいろいろ暴露されつつ、京は某問題作家の原稿回収に向かったり、アニメ化や新人賞選考会議に顔を出したりと、要所要所で結果的に大活躍でしたね(苦笑)曲者揃いの作家たちにも慣れていて、このまま就職もありえそうな。一方で恋愛面でも玉突き的に動きが出てきて、一つの転機を迎えそうな次巻に期待。
読了日:7月20日 著者:
バビロン 2 ―死― (講談社タイガ)バビロン 2 ―死― (講談社タイガ)感想
新域の長・齋開化による自死の権利を認める「自殺法」宣言直後、64人の同時飛び降り自殺が発生。暴走する齋の行方を追い、東京地検特捜部検事・正崎を筆頭に法務省検察庁・警視庁をまたいだ機密捜査班が組織される第二弾。姿をくらました齋の捜索と、彼を自殺幇助等の罪に問えるのか証拠探しに奔走する正崎たち。捜査の過程で浮かび上がってくる“最悪の女”曲世愛の過去と暗躍、新域議会の選挙前に行われた自殺法を巡る公開討論。前巻もかなりインパクトのあるラストでしたが、それを上回る壮絶な結末には呆然としました。続巻が気になります。
読了日:7月19日 著者:
冴えない彼女の育てかた 恋するメトロノーム(6) (ビッグガンガンコミックス)冴えない彼女の育てかた 恋するメトロノーム(6) (ビッグガンガンコミックス)感想
アニメ化で見えてきた現実的な問題に詩羽・真由・倫也が向き合う第六弾。シビアなアニメ化事情を突きつけられて、作品そのもののありようにまで踏み込まれる展開。コミュ症なのにいざという時はわりとカッコいい詩羽と、作品を語る時は熱い(暑苦しい?)けどそんな彼女にいじられまくりの倫理くん、そして真由の立ち位置がなかなか興味深かったですね。本編だけでなく番外編もとても良かったです。
読了日:7月19日 著者:
キッチン・ミクリヤの魔法の料理~寄り添う海老グラタン~ (双葉文庫)キッチン・ミクリヤの魔法の料理~寄り添う海老グラタン~ (双葉文庫)感想
仙台の下町商店街「キッチン・ミクリヤ」。契約社員更新と男を同時に失った傷心の桜木まどかが、幼馴染の兄で料理人の御厨陽一にオムライスをご馳走されてお店で働くことになる物語。登場人物の料理人やバリスタはイケメン揃い、主人公のまどかは年齢の割にはあまり深く考えないうっかりさんで若干幼い印象もありましたが、お客さんに提供する昔から守れてきたメニューはとても美味しそうでしたし、料理を出すことに対するお店のこだわりも感じられ、主人公も失敗しながらそれを糧に成長し前向きになってゆく展開はなかなか良かったと思いました。
読了日:7月19日 著者:
希望荘希望荘感想
妻の不倫が原因で離婚、失意の杉村は私立探偵としていく決意をし探偵事務所を開業する過程が描かれる第四弾。いったん実家に戻って仕事を手伝う中で、再び事件に巻き込まれてゆく三郎。環境を変えても巻き込まれる状況は変わらなくて、縁もあって再び都内で探偵業を営むことになる展開は、遅かれ早かれそうなっていたのかなと。別れた妻の元にいる娘の桃子と毎日連絡を取り、ふとしたことで寂しさを感じる状況も、作中で震災も経験したりで今後変化があるのか気になるところですね。今回の事件もいろいろほろ苦かったですが、続刊も期待しています。
読了日:7月18日 著者:
ひまわりさん 4 (MFコミックス アライブシリーズ)ひまわりさん 4 (MFコミックス アライブシリーズ)感想
意外な一面を見せたまつりもいろいろ考え過ぎてたけど、うまく周囲の友達相手に素直になれて良かったかなと。しかし誕生日のプレゼントに洗剤を所望するひまわりさん(苦笑)以前の姿もあれはあれで可愛いひまわりさんは、過去にまつり・風子と出会ってたんですね~。
読了日:7月18日 著者:
ファンタジーへの誘い: ストーリーテラーのことのはファンタジーへの誘い: ストーリーテラーのことのは感想
作家の堀川アサコ河野裕谷瑞恵、岡崎琢磨、櫛木理宇、三上延知念実希人太田紫織似鳥鶏、大沼紀子各氏の読書体験やデビューまで、創作に対する考え方や執筆スタイルなどをまとめたインタビュー集。ほぼ読んでいる作家さんなので手に取りましたが、皆さん読書体験が楽しそうでルーツや積み上げてきたものから作品を振り返ると改めて納得する部分も。彼らの環境や取り組み方はバラバラで、各々が試行錯誤しながら執筆スタイルを構築したのが伺えて、読み専の自分も興味深く読めましたが、創作されている方にも参考になるのではと感じました。
読了日:7月17日 著者:
高嶺と花 4 (花とゆめコミックス)高嶺と花 4 (花とゆめコミックス)感想
高嶺と花が同じお土産を選んでいたり、文化祭でのやりとりだったり、少しずつ心境に変化が出てきているのかなと感じた4巻目。二酸化炭素みたいな存在とか(苦笑)密かに専務のスパイとして送り込まれていた有能な秘書・霧ケ崎もわりといい人な感じで、開き直った二人の今後が楽しみです。
読了日:7月17日 著者:
Game overGame over感想
14歳の恋を読んで、その作品の登場人物が出てくる表題作「Game over」を読みたくて手に取った1冊。OL朱美さんのバスでのちょっとした遊び心での悪戯が、まさか逆に中学生に逆襲される予想外の展開(苦笑)それぞれのエピソードは素晴らしかったですけど、OLとかなり年下の男の子の恋をもっとじっくり読めると良かったですかね。他の作品もなかなか面白かったです。
読了日:7月17日 著者:
本屋さんのダイアナ (新潮文庫)本屋さんのダイアナ (新潮文庫)感想
キャバクラ勤めの母が染めた金髪の少女・ダイアナ(大穴)。自分が大嫌いな彼女を肯定してくれた正反対の少女・彩子との運命的な出会いとすれ違いを描くガール・ミーツ・ガール。本が大好きだという共通点で知り合い、お互い自分にないものを羨望していたダイアナと彩子。些細な事からすれ違ってしまった二人のなかなかうまくいかないその後の苦闘はやや厳しいものもありましたが、自分が大人になったからこそ理解する親の想いもあったりするんですよね。仲直りするまでが長かったですが、呪いを乗り越えた今の二人ならきっと大丈夫だと思えました。
読了日:7月16日 著者:
([ほ]4-1)活版印刷三日月堂 星たちの栞 (ポプラ文庫)([ほ]4-1)活版印刷三日月堂 星たちの栞 (ポプラ文庫)感想
長らく空き家だった川越の片隅に佇む印刷所・三日月堂。そこにかつて亡くなった店主の孫娘・弓子が住むことになり、昔ながらの活版印刷で人との繋がりを解きほぐしてゆく物語。近しい人との関係に迷いを抱える登場人物たちが、身近な人の繋がりから知る営業を再開した三日月堂の存在。物静かで真摯な弓子さんと一緒に印刷するものを考えてゆくうちに、悩みにもきちんと向き合えるようになってゆく展開は、失われた活版印刷の良さを思い出させてくれるだけでなく、作られた印刷物も悩める人の想いに寄り添っていて、とても素敵な物語だと思いました。
読了日:7月16日 著者:
甘々と稲妻(7) (アフタヌーンKC)甘々と稲妻(7) (アフタヌーンKC)感想
これくらいの子供になぜ死ぬのか?ということを聞かれたら難しいなあとも思いましたし、幼稚園卒業を迎えて学校が分かれてしまうことや、最後のお弁当の泣ける話だったり、お正月に奥さんの実家に帰ったり、いろいろしんみりする話もありましたけど、親子丼だったりシュウマイだったり今回も作る料理がとても美味しそうでした。みんな歳を重ねて成長し進級してゆくんですね。
読了日:7月15日 著者:
あやかしとおばんざい ~ふたごの京都妖怪ごはん日記~ (メディアワークス文庫)あやかしとおばんざい ~ふたごの京都妖怪ごはん日記~ (メディアワークス文庫)感想
進学で金沢から京都へ引っ越してきた双子の兄妹・直史とまどかが、あやかしと人間との間を取り持つ神・ククリ姫と出会い、あやかしを語って命を与える「語り手」になるよう依頼される物語。幼い頃にあった出会いと約束。物語を綴る直史と美味しいものに目がなくて絵心もあるまどか。二人が訪れてくるあやかしたちのことを知り、その想いを汲んで綴られてゆく物語はとても優しくて、お礼としてあやかしたちと食べるおばんざいはみんな美味しそうで、うさぎになってしまうククリ姫も可愛かったです(苦笑)とても素敵なお話だったので是非続編を期待。
読了日:7月15日 著者:
押し入れの中のダンジョンクラフト ‐幸福で不幸で幸福な兄妹‐ (MF文庫J)押し入れの中のダンジョンクラフト ‐幸福で不幸で幸福な兄妹‐ (MF文庫J)感想
高校生・椎名透は寮の自室にある押し入れの中にダンジョンができていることに気づき、中心にある大きな樹の下で幼い頃に事故で死に別れ、なぜか死体が消失した妹・あーちゃんと再会する物語。妹が死んだ事実をずっと消化しきれないままだった透と、再会したことに戸惑うあーちゃん。少しずつその距離が縮まってゆく一方で、再会した妹にのめり込んでゆく透を心配する幼馴染たち。悲壮な願いは叶わなかったですけれど、あーちゃんにもその思いはしっかり伝わったと思いますし、そんな彼をしっかりと支えてくれる人がいて本当に良かったと思いました。
読了日:7月14日 著者:
イレギュラーズ・リベリオン 4.禍乱の帝都 (GA文庫)イレギュラーズ・リベリオン 4.禍乱の帝都 (GA文庫)感想
第29部隊も参加する聖騎武祭開会式の最中に突如クーデターが勃発。首謀者の中に兄弟子・ハルクの存在を見出したハンティスが聖霊を巡る陰謀を知り、それを止めるべく仲間とともに皇宮へ乗り込む第四弾。最終巻ということもあってか、今回は魅力的なヒロインたちそれぞれにらしい見せ場が用意されていて、かつて力を求めて去った兄弟子・ハルクとの最終対決は、ハンティスと仲間たちの力を結集した熱い戦いでしたね。きちんと思いを交わしただけにそうなっちゃったかとも感じた結末でしたが、これはこれで良かったのかな。次回作も期待しています。
読了日:7月14日 著者:
最弱無敗の神装機竜《バハムート》10 (GA文庫)最弱無敗の神装機竜《バハムート》10 (GA文庫)感想
世界連合の裏切り者を特定するため新婚旅行に扮してヘイブルグ共和国に潜入するルクスとフィルフィ。一方約定によりヘイブルグが新王国の第一遺跡『塔』攻略を開始する第十一弾。二人きりのラブコメ展開から一転、期せずして対決することになった「鋼の魔女」ローザとの激戦で感じた違和感。後手に回ったことでかなり苦しい戦いが続いて、ルクスのために文字通り身体を張って奮闘するフィルフィや、ヒロインたちが力を合わせて撃退する手助けをする展開は良かったですけど、だからこその気になるエピローグに今後どうなってゆくのか気になりますね。
読了日:7月13日 著者:
我が驍勇にふるえよ天地 ~アレクシス帝国興隆記~ (GA文庫)我が驍勇にふるえよ天地 ~アレクシス帝国興隆記~ (GA文庫)感想
防衛戦の最中に味方の裏切りに遭い、師とも仰ぐ叔母と故郷とも言える領地を失ってしまった吸血皇子・レオナートが、仲間を集め再び立ち上がるファンタジー戦記。貴族たちが権力争いに明け暮れて内憂外患を抱える斜陽の帝国、その中で失ったものを取り戻すために地道に準備していたレオナートと仲間たちがついに迎えた転機。レオナートと彼を支えるシェーラを始めとする群像劇ならではの登場人物たちはそれぞれ存在感があって、今回の因縁にきっちりと決着を付け、裏で暗躍する存在も明らかにしてゆく展開は良かったです。今後の展開が楽しみですね。
読了日:7月13日 著者:
遺跡発掘師は笑わない  悪路王の右手 (角川文庫)遺跡発掘師は笑わない 悪路王の右手 (角川文庫)感想
震災から二年後の東北地方を舞台に、無量が陸前高田の神社跡で掘り当てた地元では「鬼の手」と噂される指が三本しかない右手の骨。一方、平泉では忍が悪路王を名乗る人物による出土品の盗難に遭遇する第四弾。復興を進めてゆく中での遺跡発掘や文化財レスキューの活動の難しさも語られる中、今回は阿弖流爲や奥州藤原氏などの東北ならではの歴史を絡め、いつも通り無量たちが事件に巻き込まれていく展開でしたが、シリアスな状況が続く中で相変わらずな萌絵の存在がいいアクセントになってましたかね(苦笑)まさかの前後編で続きが気になります。
読了日:7月13日 著者:
逆転召喚 ~裏設定まで知り尽くした異世界に学校ごと召喚されて~ (ダッシュエックス文庫)逆転召喚 ~裏設定まで知り尽くした異世界に学校ごと召喚されて~ (ダッシュエックス文庫)感想
クラスで不当にいじめられていた柏木湊が、彼が通う高校が学校ごと祖父の書いたファンタジー小説の世界に異世界召喚されてしまう物語。裏設定をことごとく知る以外は一見地味能力の湊が、図書室の聖女と呼ばれる彩東栞里や個性的な女子達とパーティを組んで学校に同居しつつ世界を冒険してゆくストーリーですが、ヒロインたちもそれぞれ違った魅力があって、どうにもクズとしか言えない主人公をいじめていた同級生との対決と見事な逆襲には、つい爽快感を感じてしまいました(苦笑)実はちょっとポンコツな彩東さんとの関係含めて次巻も楽しみです。
読了日:7月13日 著者:
後宮錦華伝 予言された花嫁は極彩色の謎をほどく (コバルト文庫)後宮錦華伝 予言された花嫁は極彩色の謎をほどく (コバルト文庫)感想
予言で後宮入りを期待されて育ちながら皇弟・氷希と結婚させられた胡蝶が、彼と主上への寵愛を得られるかどうか賭けをする物語。これまでの経緯や噂によって氷希との結婚を受け入れられない翠蝶と、皇貴妃一筋で他の妃嬪には見向きもしない主上。そんな状況で少しずつ交流を重ねてゆくうちに翠蝶と氷希の関係も変わっていって、悲劇的展開も多いシリーズでハラハラしながら読んでいましたが、今回は遠回りながら無事いい感じにまとまってホッとしました。前回の主人公二人や、一途な氷希と密かにその思いを叶えてあげた先帝の関係も良かったですね。
読了日:7月12日 著者:
路地裏わがまま眼鏡店 ~メガネ男子のおもてなし~ (マイナビ出版ファン文庫)路地裏わがまま眼鏡店 ~メガネ男子のおもてなし~ (マイナビ出版ファン文庫)感想
気分転換で買い物に出かけた派遣社員志乃が、路地裏のわがままな眼鏡店『Granz』で無愛想なイケメン眼鏡の店員・天王寺と出会い徐々に変わってゆく物語。ミステリ要素は薄く志乃のお仕事話とお店での出来事を中心とする二本立ての構成。何もかもが中途半端と感じ鬱屈を抱えていた志乃が、眼鏡に関しては並々ならぬこだわりを見せる天王寺と出会い、お店の常連となって時にはお手伝いながら眼鏡絡みの悩みを共に解決する展開で、前向きになっていった志乃の地道な頑張りが周囲にも伝播して、認めてもらえるようになって良かったなと思いました。
読了日:7月12日 著者:
ひまわりさん3 (アライブコミックス)ひまわりさん3 (アライブコミックス)感想
夏休みにひまわりとまつりがお兄さんと一緒に旅館に泊まりに行くことになり、そこでお兄さんのお師匠さんに出会う第三弾。先代のひまわりさんを知るお師匠さんの登場で、ひまわりさんを揺さぶるような状況でしたけど、それでもブレずに今のひまわりさんのありようを肯定するまつりに救われてることも多いんだろうなとしみじみ思いました。
読了日:7月11日 著者:
小説 君の名は。 (角川文庫)小説 君の名は。 (角川文庫)感想
山深い町の女子高生・三葉が夢で見た、東京の男子高校生・瀧。夢を通じて繋がりが生まれてゆく二人のボーイミーツガール。運命のいたずらで突然お互いの身体が入れ替わり、それぞれ新鮮な体験をすることになる二人。他の誰とも共有できない関わりによって育まれてゆく強い絆を感じていたからこそ、直面した過酷な運命やすれ違いがあまりにも厳しくて、それを覆そうとしてそれぞれ懸命に奔走する三葉と瀧の頑張りが、どうか報われることをひたすら祈りながら読んでました。これからの未来を予感させる結末には、素直に読んで良かったなと思えました。
読了日:7月11日 著者:
鷹野鍼灸院の事件簿 謎に刺す鍼、心に点す灸 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)鷹野鍼灸院の事件簿 謎に刺す鍼、心に点す灸 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
真奈が小児がん病棟で親子マッサージの講師をすることになったり、事故で四肢の麻痺した男の妻に往診を依頼されたり、鷹野の師匠であり元義父の法要に参加したりする第二弾。物語の中で鍼灸に関する知識やありがちな誤解を読めるのもポイントが高いんですが、よくも悪くもわりと積極的に行動する真奈が事件に遭遇し、鷹野がフォローする構図が定着しつつありますね。一方で法要参加を逡巡する鷹野を真奈が背中を押したり、いいコンビになってきてる感も。今回もいい話だったり切ない話だったりいろいろありましたが、また続巻を呼んでみたいですね。
読了日:7月11日 著者:
時をかける眼鏡 眼鏡の帰還と姫王子の結婚 (集英社オレンジ文庫)時をかける眼鏡 眼鏡の帰還と姫王子の結婚 (集英社オレンジ文庫)感想
姫王子ヴィクトリアに大国アングレからの結婚話が持ち上がり、断るのが難しい縁談に答えを迫られるマーキス王国。一方で遊馬もめまぐるしい状況の中で唐突に決断を迫られる第三弾。姫王子の元に届いた気まぐれで暴虐な大国の王からの求婚。タイミングよくやってきたポートギース王とロデリックの決断、唐突に決断を求められた遊馬の逡巡。姫王子はほんとに意外な場所に嫁ぐことになりましたけど、あくまで前向きなヴィクトリアにあれはちょっとやり過ぎですよね(困惑)遊馬は納得の決断でしたけど、今後の舞台がどこになるのか気になるところです。
読了日:7月10日 著者:
穿天のセフィロト・シティ (電撃文庫)穿天のセフィロト・シティ (電撃文庫)感想
同時深緑化によって人類が都市「生命樹」に住み、生きるために罪獣を狩る世界。罪獣狩りの如月キサキが罪獣の領域で謎の少女と出会い、その生命樹を巡る謎に巻き込まれてゆく物語。キサキと実妹・ユイハの微妙な距離感、特殊な事情を抱えていそうな記憶喪失の少女・アリス、そしてキサキがユイハと仲違いするきっかけとなった事件。これから面白くなりそうな雰囲気はあって、今回でいくつかのエピソードがひとつに繋り、ようやく物語としての方向性が見えてきたかなという印象。実妹と謎の少女のダブルヒロインなんですかね。続巻に期待したいです。
読了日:7月10日 著者:
マンガの神様 (4) (電撃文庫)マンガの神様 (4) (電撃文庫)感想
文化祭が近づく中、念願の連載決定が編集長に連載を撤回される伊織。一方で行動を起こした霧生萌黄にアメリカへの帰国騒ぎが持ち上がる第四弾。連載撤回された理由を見いだせない伊織、伊織や萌黄の騒動に心揺れる楪葉、文化祭で現れた強力な助っ人たち。いかにもマンガの神様的なベタな展開の連続ではあるんですけど、それはそれでこの物語らしいとも言える部分で、登場人物が巻を重ねるごとに増えていっても、軸となる部分はブレないまま駆け抜けた結末には好感。伊織妹のリアクションが最後まで異彩を放ってましたw 次回作にも期待しています。
読了日:7月9日 著者:
ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン (10) (電撃文庫)ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン (10) (電撃文庫)感想
撤退戦を繰り広げたマシューたちと出征した女帝シャミーユが合流するも東西から挟撃され、ジャンの策略で絶体絶命のピンチに陥った時ついにイクタが現れる第十弾。着々と手を打って帝国軍を追い詰めてゆくジャンの策略。帝国軍内で暗躍するパトレンシーナ、絶体絶命のピンチにようやく現れるイクタ。ジャンの必勝の策をことごとく覆してゆくイクタは凄まじくて、彼の復帰で今後に向けた新たな布石も打ち、仲間たちの中でいろいろ失われかけていたものも取り戻せて本当に良かったです。まだ課題は山積ですけど次巻を読むのが楽しみになってきました。
読了日:7月9日 著者:
聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 16 (GA文庫)聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 16 (GA文庫)感想
雷帝の跡を継ぎロシアの代表となったカティアの計らいで黒海で遠征合宿に向かった諸葉たち。しかし一時の憩いを破るようにエドワードから不穏な報せが届く第十六弾。毎回あの手この手でゆさぶりをかけてくる六翼会議の今回の標的はロシア。雷帝不在のロシアの現状と、レーシャの過去と成長や変化が語られながら、ロシア支部の不穏な動きに迫る展開でしたが、改めて力を合わせて戦う姿が見られた日本支部の面々の成長が伺える一方で後始末はなあなあで終わり、これで良かったような若干のもやもや感も残るような。次の本編どうなるか気になりますね。
読了日:7月9日 著者:
ひまわりさん 2 (MFコミックス アライブシリーズ)ひまわりさん 2 (MFコミックス アライブシリーズ)感想
まつりが風邪を引いてひまわりさんが看病したり、まつりが落とした携帯をひまわりさんが回収しにいったり、迷惑かどうかはともかくとしてひまわりさんがわりと周囲の人に好かれていたり、まつりに巻き込まれてる感があるのは間違いなさそうですね(苦笑)そして先代ひまわりさんとの貴重なエピソードもいろいろなことが見えてきてなかなか良かったです。
読了日:7月9日 著者:
甘城ブリリアントパーク (8) (ファンタジア文庫)甘城ブリリアントパーク (8) (ファンタジア文庫)感想
甘城高校の文化祭が近づく中、どこか浮かない様子だった西也からいすずが密かに物件の内覧に誘われ、廃墟と化した遊園地跡を訪れる第八弾。内覧でいろいろ妄想したり乙女な格好で待ち合わせに現れるいすずが可愛かったり、二人のドキドキ展開もあったりで二人の関係はひとつのターニングポイントだったんですかね。ただ絶望的な目標達成に対する回避策の未来を見てしまった西也はキツいなと感じました。結果的に開き直れて良かったですけど、喫茶での三人の位置関係がどこか示唆的で、パークの未来がどうなってゆくのか含めて気になるところですね。
読了日:7月8日 著者:
北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし 4 そして愛しき日々北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし 4 そして愛しき日々感想
新婚旅行を兼ねたジークリンデの里帰り&結婚式を終え、息子アルノーと共に辺境の地へ帰郷。リツハルドの両親も帰郷し彼も新たな挑戦を始める第四弾。愛を確かめ合った幸せな夫婦に息子が生まれたことをきっかけに、わだかまりを抱えていた家族たちと温かい交流を取り戻したり、新しい挑戦をするリツを家族で支えたり、周囲の人たちもそれぞれ幸せを見出し、そして読んでいて食べたくなるおいしそうな料理も満載のまるまる一冊本当に良かったなと思える幸せなエピローグでした。最後には表紙にいる二人の印象も大分変わりましたね。次回作にも期待。
読了日:7月8日 著者:
ひまわりさん (MFコミックス アライブシリーズ)ひまわりさん (MFコミックス アライブシリーズ)感想
学校の前に建つ古くてちいさな本屋さん「ひまわり書房」。店主ひまわりさんと彼女をまっすぐに慕うまつり、彼女たちの周囲の人々ののんびりとした日常を描く物語。何やらいろいろありそうな本名不詳の書店・店主ひまわりさんと、本を読むのは苦手だけどひまわりさんが好きな一心で通うまつり。不器用な二人の自覚ないまま変化する繊細な距離感や、彼女たちの妹や兄といった絡んでゆくキャラたちとの関係がとても良かったと思いました。
読了日:7月8日 著者:
記憶屋III (角川ホラー文庫)記憶屋III (角川ホラー文庫)感想
新聞記者猪瀬と記憶屋探しをする女子高生・夏生。しかし2人が手掛かりとして接触した男性の記憶が消えてしまう第三弾。自意識過剰な毬谷がずっと消すことができなかった、思うままに行動できない要因となってしまっている苦しい記憶。それを消したいと強く願う彼が記憶屋の存在を知って取った行動は、不器用ではありましたが良かったなと思えるエピソードでしたね。そして夏生が親友の芽衣子ときちんと向き合おうとし、まだやり直すことができる彼女を気遣う記憶屋の思いがとても切なかったです。まだ続編あるようなら猪瀬の想いを読みたいですね。
読了日:7月7日 著者:
記憶屋II (角川ホラー文庫)記憶屋II (角川ホラー文庫)感想
かつて友人達と一斉に記憶を失うという不可解な経験をした高校生・夏生。彼女の元を訪ねてきた「記憶屋」を追う新聞記者・猪瀬から協力を依頼され、共に記憶屋の行方を追う第二弾。舞台と登場人物を変え、記憶屋を追い情報を集める猪瀬の言葉で記憶屋のありようが問われた今回。記憶屋に依頼して辛く忘れたい記憶を消すという行為が、本人や周囲にどんなことをもたらすのか、自らの体験や実際に会った人物と会うことで実感していきますが、一方で猪瀬が記憶屋を追う理由も気になるところですね。次巻でこれらの流れからどんな結末に向かうのか期待。
読了日:7月7日 著者:
お坊さんとお茶を 孤月寺茶寮三人寄れば (集英社オレンジ文庫)お坊さんとお茶を 孤月寺茶寮三人寄れば (集英社オレンジ文庫)感想
寺を訪れた老師から明かされる空円の過去。そんな時父親が負傷して実家の和菓子店を継ぐ話が三久にもたらされ、覚悟にも海外修業の話が持ち上がる第三弾。覚悟が勤めるお店を手伝うなど多忙な状況に加え、二人が寺を離れる可能性が出てくる中、老師にも指摘されたように空円にもいろいろ変化があって、それぞれがいい影響を与え合うような関係になりつつあることが伺えました。発展的解消な流れを予想しましたが何だかんだで落ち着くべきところに落ち着いた結末。現時点でのそれぞれのありようを思えば、これはこれで良かったのかなとも思いました。
読了日:7月6日 著者:
吹部! (角川文庫)吹部! (角川文庫)感想
三年も早期引退してしまい、幽霊部員も多い崩壊寸前の弱小吹奏楽部にやってきた正体不明の顧問・ミタセン。その奇人変人っぷりに振り回されながら、全国コンクールで金賞!を目標に奮闘する青春小説。あの手この手で部員を集めて指導していく変人顧問・ミタセンに、いきなり部長に指名されてしまった沙耶、西大寺ら集められた吹部のメンバーたち。ミタセンのキャラには首を傾げる部分もありましたが、それぞれ抱えている事情や様々な経験を乗り越えて成長しながら、コンクールに向けてひとつにまとまってゆく展開にはさわやかな読後感がありました。
読了日:7月6日 著者:
風見夜子の死体見聞 (富士見L文庫)風見夜子の死体見聞 (富士見L文庫)感想
事故や事件の現場に必ず居合わせることで「死神」とあだ名される女子高生・風見夜子。数年来絶縁状態だった夜子に死ぬところを救われた幼馴染の凪野陽太が、過剰な人助けに巻き込まれてゆく青春ミステリ。死ぬ予定の死体が見えてしまう力を持ち「あなた死ぬわよ」と強引にでも回避しようとする夜子。傍若無人な彼女に恩に着せられ脅され人助けを手伝うようになる凪野とのテンポの良い応酬が楽しくてじわじわ来ますね(苦笑)素直じゃない不器用な彼女の理解者が少しずつ増えてゆく一方で宿敵の存在も明らかになり、是非続編を期待したい作品ですね。
読了日:7月5日 著者:
閃光少女 3 (フラッパー)閃光少女 3 (フラッパー)感想
ようやく写真部の顧問としてのらしくなりつつあった濱野の元に、憧れていた写真家がアシスタントを募集しているという話が舞い込む第三弾。再びプロを目指す道が見えた一方で、自分を取り戻すことができた場所を離れることに逡巡する濱野。もう少し続いてもとも思いましたが、ヒカリの想いともきちんと向き合って新たな道を踏み出す結末はとても良かったです。
読了日:7月5日 著者:
小和田くんに隙はない? 飯田さんの学園事件簿 (一迅社文庫)小和田くんに隙はない? 飯田さんの学園事件簿 (一迅社文庫)感想
気になることにはとにかく首を突っ込みたがる飯田さんと、彼女を放っておけない小和田くんの幼馴染コンビが学園周辺で起こる謎解きに挑む物語。小中高と一緒の幼馴染なのになぜお互い「飯田さん」「小和田くん」呼びなのかは大いに突っ込みたいところですが、何かあるたびに飯田さんが小和田くんを巻き込んで、惚れた弱みでクールな彼が事件を解決する流れが二人の間では当たり前になってますね(苦笑)学園ミステリーというにはどこかズレていて、恋愛未満だけど幼馴染っぽいシチュエーション満載な二人のほのぼのとした関係が印象に残りました。
読了日:7月5日 著者:
公爵様と仲良くなるだけの簡単なお仕事 (レジーナブックス)公爵様と仲良くなるだけの簡単なお仕事 (レジーナブックス)感想
貧乏子爵家に生まれて幼い頃から勤労少女だったユードラが、とあるきっかけから極度の口下手&人見知りの見目麗しい公爵の旦那様に仕えるドタバタラブコメディ。仕事がないと落ち着かないくらい働き者のユードラと、面と向かって話すこともできず謎も多い超コミュ症のレグルス。発想が斜め上過ぎていちいちツッコみたくなる展開だらけでしたが、会話すら困難だった状況から、馬の被り物まで駆使して粘り強くにじり寄ってゆくユードラさんの献身ぶりが素晴らしいw えらく遠回りした二人でしたけど、周囲も安心するハッピーエンドにホッとしました。
読了日:7月4日 著者:
閃光少女 2 (フラッパーコミックス)閃光少女 2 (フラッパーコミックス)感想
高校写真部の顧問を引き受けた濱野が、部員たちの情熱に影響を受けて変わりつつある中、ヒカリもようやく自分の想いに気づき、他校写真部との交流で因縁ある再会を果す第二弾。今回もカメラ撮影で参考になる部分も多い買ったですが、コンクールのためにとは言え型にはめる指導をしていて「泥を混ぜるな」というのは。。。待ち受けにしたり、恋を自覚したヒカリの言動が可愛くて良かったですね。
読了日:7月4日 著者:
鉢町あかねは壁がある  カメラ小僧と暗室探偵 (角川文庫)鉢町あかねは壁がある カメラ小僧と暗室探偵 (角川文庫)感想
幼馴染ながら今は微妙な関係の写真部・有我遼平と占い女子・鉢町あかね。たびたび事件に遭遇する遼平を、推理を伝える謎の「壁越し探偵」となって救う青春ミステリー。あかねが密かに営む占い師の依頼者と事件がリンクしていたりで、距離を置きながらも意識する遼平を正体を明かさないままたびたび救う展開。凄まじい洞察力を発揮するのに、不器用過ぎて遼平に気づいてもらえないこじれ具合が切なかったですが、それでも二人のすれ違いのきっかけとなった過去の事件と今がようやく繋がって、これからの変化を期待させるラストはとても良かったです。
読了日:7月4日 著者:
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第二部「神殿の巫女見習いIV」本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第二部「神殿の巫女見習いIV」感想
マインを嫌う神殿長の画策もあり、不穏な空気に包まれていく巫女見習い・マインの周辺。ついに起こった事件により、彼女は残酷な決断を迫られる第七弾。色インクを巡る似た者同士の出会い、マインを狙う貴族たちや神殿長の画策、厳しい選択を迫られたマインの苦渋の決断。いつか訪れるはずだった決断だったと思えば、やや早かったとはいえだいぶマシなところに落ち着いたとも感じましたが、それでも家族と決別せざるをえないというシーンはとても辛かったですね。。。でも一方で権力に近いところに身の置き所を変えたマインの暴走にもちょっと期待。
読了日:7月3日 著者:
閃光少女1 (フラッパーコミックス)閃光少女1 (フラッパーコミックス)感想
写真家志望だった濱野はふとしたきっかけで高校写真部の顧問をしぶしぶ引き受けることになり、写真に対してそれぞれの形でひたむきなヒカリら生徒の姿に感化されてゆく物語。コミュ障過ぎる濱野が周囲ときちんと絡んでいけるのか少し心配でしたけど、カメラや写真を通じて交流を深めてゆく展開はとても好印象でした。今後どのような物語になってゆくのか続巻に期待。
読了日:7月3日 著者:
神隠しの森 とある男子高校生、夏の記憶 (集英社オレンジ文庫)神隠しの森 とある男子高校生、夏の記憶 (集英社オレンジ文庫)感想
友人とともに夏休みを過ごす村の5人の高校生たち。大祭の夜にその中の一人・法介の妹が行方不明になり、5人がその捜索に奔走する物語。荒霊村に棲む祟り神・赤姫。祭事の夜、禁を破って外出した子供は生きては帰れないという言い伝え。物語の過程で明らかになってゆく、登場人物たちそれぞれが抱える過去・事情。仲間思いの高校生たちの奔走が魅力的に描かれていて、災厄と思っていた赤姫の意外な一面も。たまたま絡んだ事件での将親の意外なカミングアウトには苦笑いしてしまいました。このキャラたちで別の事件・物語をまた読んでみたいですね。
読了日:7月3日 著者:
黄金の烏 (文春文庫)黄金の烏 (文春文庫)感想
山内で仙人蓋と呼ばれる危険な薬の被害が報告され、その行方を追って旅に出た若宮と最北の地で再会した雪哉が、村人たちを襲い喰らい尽くした大猿を発見する第三弾。調査のために若宮と再び行動を共にするようになる雪哉。惨劇の中でただ一人生き残った小梅という存在。明らかになってゆく真の金鳥の真実。異能を持ち肝も据わっている雪哉、地下街相手だと途端にダメダメな長束、意外な秘密を抱えていた若宮とか、各キャラのらしさを組み合わせて物語を組み立てつつ、終盤でミスリードをひっくり返す見事な展開も健在で面白かったです。次巻も期待。
読了日:7月2日 著者:
アストレア戦記 ブリキカンドウォー (講談社ラノベ文庫)アストレア戦記 ブリキカンドウォー (講談社ラノベ文庫)感想
青機甲が暮らしに根ざす世界。父の形見の青機甲戦機と旅する機械技師の少年・ロウが、軍師を名乗る少女・エルに拾われ、半ば強制的に従者にされてしまう物語。世界を守りたいと語りかける謎の軍師の少女。とある目的のため意味なく戦うことを厭い、これまでは逃げまわるだけだった少年。そんな二人が抱える大切なものを失ってしまった過去の苦い記憶。真実を告げられたロウが一度は心折れかけながらも、葛藤を乗り越えて因縁の強敵に挑む熱い展開はとても良かったです。すっきりとまとまった結末ではありましたけど、是非続巻が出て欲しい作品です。
読了日:7月2日 著者:
14歳の恋 614歳の恋 6感想
登場人物たちそれぞれの修学旅行模様がとても良い感じの雰囲気で、実はきちんと言葉にしていなかった二人の戸惑うような、それでいてきちんとお互い分かり合える距離感とか関係性がとても良かったです。文化祭は長井と先生がクローズアップされてましたけど、二人の動くに動けない繊細な距離感もいいですね。しかし七年越しの片想いだったとは…それは共感しちゃいますよね。
読了日:7月1日 著者:
曾々木小夜子の甦る世界 (講談社ラノベ文庫)曾々木小夜子の甦る世界 (講談社ラノベ文庫)感想
「咎の木」により遊園地に隔離に隔離されてしまったリトたちが、世界の滅亡をかけて仲間たちと遊園地に隠れている神様「奇源」を見つけ出すことに挑む第二弾。強制的に隔離されて否応なしに挑むことになった勝負。リトを想うヒロインたちそれぞれの想い。探してゆく過程でヒロインたちとイベントや向き合う場面があり、永遠とも思える時の牢獄に囚われ過酷な未来の可能性を見せられながらも、思いはブレなかったリトの決意は良かったですが、だからこそその顛末が納得なような首を傾げてしまうような若干のモヤモヤ感。続巻あるならどうなるのかな。
読了日:7月1日 著者:
この素晴らしい世界に祝福を! (9) 紅の宿命 (角川スニーカー文庫)この素晴らしい世界に祝福を! (9) 紅の宿命 (角川スニーカー文庫)感想
めぐみんとかわした約束。一方で因縁のある邪神ウォルバクの侵攻で王都が脅かされ、そんな知らせを耳にしためぐみんがイヤがるカズマを引き連れてパーティーで戦いの最前線へと向かう第九弾。カズマさんとめぐみん・ダクネス(とマイペースな駄女神)を巡るラブコメじみてきた展開になってきてましたけど、爆裂魔法を巡る因縁もあって存在感があっためぐみんは、何気にアプローチも頑張っていて立ち位置も少しだけ変わりつつあるのかな。相変わらずらしい展開で楽しめましたけど、最後にまた新展開で面白いことになりそうですね。次巻も楽しみです。
読了日:7月1日 著者:
終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか?#02 (角川スニーカー文庫)終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか?#02 (角川スニーカー文庫)感想
獣の侵食により死にかけた都市ライエル。その外れの森で新たに発生した妖精の子供、リンゴとマシュマロ。再び島を落とそうとする動きが見えて、ティアットたちが極秘調査を命じられる新シリーズ第二弾。新しい子供二人に振り回され、懐かれるフェオドール。その役割が変わりつつあるラキシュたちに自らの計画を打ち明けようとする中で起こった新たな事件。丁寧な描写が積み重ねられたからこそ、より厳しく感じられた結末でしたが、再び巡り合う運命というか業の深さを思わずにいられない展開ですね。救いのある未来が見いだせるといいんですが。。。
読了日:7月1日 著者:

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