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読書する日々と備忘録

主に読んだ本の紹介や出版関係のことなどについて書いています

2016年11月に読んだ新作おすすめ本

11月もいろいろ興味深い新作がありました。今回案内するのはライトノベル4点、その他文庫11点、単行本3点の計18点です。気になる本があったら是非手にとってみてください。

 イベントでコスプレイヤー乃木乃ノ香(14歳)と知り合い、ファンだった彼女に家に手伝いに来てもらうようになったプロ絵師・京橋悠斗と、曲者揃いの仲間たちとのドタバタな日常。作中では絵師さんの描くことは楽しくても大変なことも多いその生活や、なるほどなと思うリアルな事情などもいろいろ語られていて、懇意にする個性的な濃い仲間との繋がりや彼らのために奔走する姿にはいいやつだなあと思いましたけど、そんなつもりはなくても14歳との日常は傍から見たら通報待ったなしですね(苦笑)話としてもなかなか面白くなりそうで続巻に期待。

ディエゴの巨神 (電撃文庫)

ディエゴの巨神 (電撃文庫)

 

 新大陸発見に沸き立つ変革の時代。密かに陰陽術の研究に励む海洋国家スピネイア王国の青年ディエゴが、腐れ縁の友人アルバロと共に新大陸遠征軍の船に乗り込む物語。遠征軍を撃退する森を守る巨神の存在と欺かれた原住民たちの不信、そしてディエゴの悔恨と彼を取り巻く複雑な因縁。理想を持つがゆえに現実に思い至らない面もあったディエゴでしたけど、レラやローゼンといった原住民たちと交流するうちに自分のなすべきことを見出してゆく展開は、新大陸と旧大陸の間で新たに時代を切り開こうとする熱い想いがぶつかりあってとても面白かったです。

剣と炎のディアスフェルド (電撃文庫)

剣と炎のディアスフェルド (電撃文庫)

 

 超大国アルキランに突如侵攻されたイアンマッド王国。和議と引き替えに人質として赴くことになった国王の長男王子ルスタットと、残されて次々と危機に見舞われる弟王子レオームの二人の王子の物語。神話的な超越した力と、人が技術を覚え始めた端境期の世界観で、周囲で引き起こされる危機的状況に否応もなく巻き込まれてゆく弟レオームと、アルキランの先進的技術に触れつつ伝説の存在となってゆく兄ルスタットの数奇な運命はとても興味深いですが、それぞれの道を歩み始めた二人がどのような形で再会することになるのか今後がとても楽しみですね。

<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム- 1.可能性の始まり (HJ文庫)

-インフィニット・デンドログラム- 1.可能性の始まり (HJ文庫)

 

 画期的で一大ムーブメントとなったダイブ型VRMMO。大学受験で周回遅れになってしまったものの、兄に誘われて大学生・玲二がゲームに参加する物語。プレイスタイルによって独自に進化する<エンブリオ>を相棒に戦う世界。様々な思惑で事態が再び動き始めた状況で参加した玲二が、癖のある能力の活かし方を試行錯誤しつつ、面白い仲間も加えていく展開はテンポも良くてキャラもよく動き、クマキグルミ姿の兄が解説・サポート役として配置される安心設計。1巻目としては十分な可能性を提示してくれましたし、ここからどう動かすのか次巻に期待。

幸せ二世帯同居計画 ~妖精さんのお話~ (電撃文庫)

幸せ二世帯同居計画 ~妖精さんのお話~ (電撃文庫)

 

 とある事情により家を失い公園でサバイバル生活を送っていた瀬尾兄妹が近所で発見した空き家にこっそり移住。でも実はそこには同級生の莉緒がたった一人で生活していることが判明する物語。未成年だけで一緒に借家で生活する設定がちょっとだけ気になりましたが、過去の出来事から人を信じられなくなっていた莉緒に「妖精さん」として出会い、一緒に住むことで発生する数々のエピソードを通してお互いを理解するようになり、少しずつ「家族」としての絆を育んでゆく展開は、相手を大切に想う気持ちが感じられてとても温かい気持ちで満たされました。

 

 高校1年生の望月譲はいつの間にか自分が入学式の日に戻っていることに気がつく。同じ境遇の生徒会長から学校の一定人数がループしていることを知らされた譲が、図書室で出会った少女・桜庭のことを気になり始める物語。出ていく方法は、ループの中で誰かと恋人になること。読書家の譲に書いている小説の感想を聞きにきた桜庭と、ループに加わってきた片想いの相手・三瀬。二人の間で揺れて自分の想いがどこにあるのか分からなくなり戸惑う譲でしたけど、臆病で不器用なだけの彼女の想いにきちんと気づいてあげられて良かったです。次回作にも期待。

ミュース 翡翠の竜使い (メディアワークス文庫)
 

 竜と絆を結ぶ竜使いの故郷・翡翠の里が一夜にして滅びた。ただ一人生き残った少女ミュースは、里を滅ぼした者たちへの復讐を誓い、黒竜のシャグランの封印を解き放って旅に出るファンタジー。里の王であった父や姉を殺した仇としてユージーンを追うミュースと、彼によって解き放たれ美しい青年の姿で現れたシャグラン、長らく彼を封印していた白蛇による旅。姉の婚約者との対決では辛い現実に動揺しましたが、それを乗り越えて見事打ち勝ってみせた彼女には応援したくなるものがありますね。なかなか業の深い因縁を抱えている物語ですが今後に期待。

浅草鬼嫁日記 あやかし夫婦は今世こそ幸せになりたい。 (富士見L文庫)

浅草鬼嫁日記 あやかし夫婦は今世こそ幸せになりたい。 (富士見L文庫)

 

 浅草に住み地元グルメをこよなく愛する訳あり女子高生・茨木真紀。人間なのに日々あやかし関連の厄介ごとに首を突っ込み、前世で夫だった天酒馨たちを振り回すほのぼのあやかしラブコメディ。前世が茨木童子だった真紀と前世で夫の酒天童子だった馨。生まれ変わって幸運にもまた巡り会えた二人が繰り出す以心伝心の夫婦漫才と、巻き込まれるあやかし絡みの騒動で構成されるストーリーで、姐さん気質の心優しい真紀と何だかんだ言いながら彼女のために奔走する馨が安心安定の夫婦っぷりでした(まだ夫婦じゃないけどw)続刊期待の新シリーズですね。

 複雑な家庭事情のために孤独な生活を送る女子大生・千歳。彼女が二十歳の誕生日に神社の鳥居を越え「千国」という異界に迷い込み、仙人薬師・零に拾われ彼の弟子として働くことになる物語。日本人が初代国王となって建国したどこか日本に似たところがある国「千国」。優しい人たちにも恵まれて新天地で生きてゆくことを決心した千歳が、王国の後継者争いに巻き込まれながらも自分らしさを取り戻し見出してゆく物語は、いかにも著者さんらしい美味しいご飯描写もあったりで、既存作とうまく差別化してシリーズ化してもらえたら嬉しいなと思いました。

 古都にある玉繭神社の分社で布を織りつつ、大学の非常勤講師として機織りを教える絹子。そんな彼女が教え子たちとの交流から事件に巻き込まれゆく謎解き噺。田舎の辺鄙な村から出てきて社務所を管理する大家や美味しい料理を作ってくれるクロやシロと住んでいる、特殊体質でやたらと食いしん坊な絹子。彼女の周囲で連鎖的に発生するホラーめいた事件や、徐々に明らかになってゆく田舎での彼女の過去には強いインパクトがあって、複雑な因縁を背景に抱えている大家と絹子の関係も今後が気になるところですね。続編あるようならまた読んでみたいです。

天使は奇跡を希う (文春文庫)
 

 今治の高校に通う良史のクラスに転校してきた本物の天使・優花。彼女の正体を知った良史が再び天国に帰れるよう協力することになり、幼馴染の成美と健吾も加わって絆を深めていく物語。一緒に行動してゆく過程で天使に良史が惹かれてゆくお話なのかと思いながら読んでいましたが、中盤で物語が反転したことで明らかになっていく一つの嘘と、知られざる悲壮な決意が秘められたもう一つのストーリー。再び辿ってゆく行動の一つ一つが持っていた意味に切なくなりましたが、それを最後の最後で悲劇で終わらせなかった仲間の絆には救われる思いでした。

 人知れず秘密を抱える成績優秀で家族思いの高校生・瑛人。密かに埋めていたくまのぬいぐるみを掘り出しにいった瑛人が、土の中に埋まった謎の女性を発見する物語。彼が拾ってきたアイスをあっさり受け入れてゆく家族にも驚きましたが、どこか歪んでいる状況がそのままであるはずもなくて、二転三転して何もかも一度はぶち壊されてゆく、勢いある怒涛の展開には著者さんらしさがありました。悩めるアイスもようやく吹っ切れて、瑛人も自分がどうしたかったのか気づけて良かったですけど、一人で拗らせてしまうとどうしていいか分からなくなりますね。

路地裏のほたる食堂 (講談社タイガ)

路地裏のほたる食堂 (講談社タイガ)

 

 各地を訪れる風変わりな屋台料理店「ほたる食堂」。子供原則無料の条件は「誰も知らない自身の秘密を教えること」で店主を相手に語られる物語。今回は地元でとりあえず教育実習に参加することになった亘と同じく教育実習生の幼馴染・結衣が遭遇した「猫缶事件」。亘や結衣が抱える過去やいわくありげな美形の炊飯器王子たちも絡めた事件は、導入部がやや分かりづらかったものの、過去と現在をうまく対比させつつ、抱えていたそのわだかまりを解消して乗り越える物語として面白かったです。もしシリーズ化されるようなまた続巻を読んでみたいですね。

青い月の夜、もう一度彼女に恋をする (双葉文庫)

青い月の夜、もう一度彼女に恋をする (双葉文庫)

 

 ひとつきに二度、満月が見られるブルームーンの8月。17歳の圭一が京都嵐山にある祖母の家に帰省して、満月の夜に森の中で傘で泉の水をすくう少女・沙紀と出会う物語。印象的な出会いを果たしてから、夜に泉の近くで一緒に過ごすうちに自分の想いを自覚する圭一と、その泉でとある人を待ち続けていた沙紀。全体としてはあっさりとしていて読みやすかったですが、楽しい時間を積み重ねる二人の複雑な想いと、ところどころで圭一が感じた違和感が意外な形で繋がって、少しばかり遠回りしたもののすれ違いの悲しい結末で終わらなくてホッとしました。

小説 この世界の片隅に (双葉文庫)

小説 この世界の片隅に (双葉文庫)

 

 広島の江波で生まれ昭和19年、18歳で呉に嫁いだ絵が得意な少女・すず。戦時下の広島・呉を生きるすずの日常と軌跡を描く数々の漫画賞を受賞した原作コミック、待望の劇場アニメ化のノベライズ版。彼女を見初めた夫となる周作に請われて、終戦直前の空襲が日常茶飯事であった呉に嫁いできたすず。娘を連れて義姉が出戻ってきたり、周作の気になる過去があったり、いくつもの辛い出来事に見舞われたりで、すずもいろいろ大変だったろうなあとも感じましたけど、それでも終戦を迎えて前も向いて生きようとするすずたちを応援したくなる物語でした。

ボクの妻と結婚してください。 (講談社文庫)

ボクの妻と結婚してください。 (講談社文庫)

 

 ガンで余命6ヵ月を宣告された放送作家の三村修治。20年間夢中でバラエティ番組を作ってきた彼が、残される妻と息子にもずっと笑顔でいてほしいと思い、妻に最高の結婚相手を遺そうと奔走する物語。最初は余命幾ばくもない状況でのその選択にあまり共感できなったですけれど、夫や父としては役目を果たしていないように思えた修治が、彼なりのやり方で妻や息子ときちんと絆を築いていて、妻や息子もそれにきちんと応える泣き笑いのドッキリ劇は優しい気持ちに溢れていて、これを映画で見たらきっと泣いてしまうだろうなと思えるものがありました。

 

木もれ日を縫う

木もれ日を縫う

 

 田舎の生活を厭い東京に出てきてから故郷とは疎遠だったOLの小峰紬。そんな彼女の前に突然一年半前に失踪していた母親を名乗る女性が現れ戸惑いを覚える物語。顔も似ていて過去も知っているのにどうしても母とは思えない紬。母を連れてきた民俗学者柳川や疎遠だった二人の姉たちとのやりとりが地方出身者にはザクザク刺さる内容でしたが(苦笑)、深い思いを抱えつつも山姥になったと語る母の働きかけによって、三姉妹が過去のわだかまりや今の困難な状況を乗り越えて前に進むきっかけを得てゆく、感じるところの多かった優しく切ない物語でした。

あなたのいない記憶

あなたのいない記憶

 

 絵画教室をやめて以来、大学で約十年ぶりに再会した優希と淳之介。旧交を温める二人が講師の息子だった「タケシ」という人物について、それぞれ記憶が書き換わっていることに気づくミステリ。タケシを絵本に登場する架空の人物だと思っていた優希と、有名スポーツ選手だと勘違いしていた淳之介。虚偽記憶の謎を解明するためにタケシのことを二人が調査する過程で明らかになってゆくその真相は、大切な人には幸せになって欲しいと強く願う優しさから生まれたもので、辛くて切ない決断をあえて貫き通そうとするその決意には強く心を揺さぶられました。

こちら文学少女になります

こちら文学少女になります

 

 文芸担当を希望する入社一年目のマンガを読まないザ・文学少女山田友梨が配属されたのはなんと青年漫画誌。そんな彼女の言動が次々と大きな騒動を呼び起こすお仕事小説。大物作家を激怒させて長寿連載がまさかの終了、童貞が主人公のエッチ漫画の人気は急降下、雑誌を牽引する大ヒット作の作家とはなかなか会えない状況。山田も最初は口ばかり達者で杓子定規な上に、少しばかり配慮が足りない面もありましたが、見方を変えればこれまで分からなかった様々な事情も見えてきたりで、悪戦苦闘しながら乗り越えて成長してゆく姿はなかなか良かったです。

11月に読んだ本 #読書メーターより

11月は後半体調崩して夜あまり読めない状況が続いていましたが、ややマンガ多めでこんな冊数に。どうにか完結した「この恋と、その未来。」や後半どこまで絶望的な状況に落とすのかと呆然とした「エイルン・ラストコード」など、新作だけでなくシリーズものもなかなか良かったです。

 

11月の読書メーター
読んだ本の数:73
読んだページ数:20322
ナイス数:5363

路地裏のほたる食堂 (講談社タイガ)路地裏のほたる食堂 (講談社タイガ)感想
各地を訪れる風変わりな屋台料理店「ほたる食堂」。子供原則無料の条件は「誰も知らない自身の秘密を教えること」で店主を相手に語られる物語。今回は地元でとりあえず教育実習に参加することになった亘と同じく教育実習生の幼馴染・結衣が遭遇した「猫缶事件」。亘や結衣が抱える過去やいわくありげな美形の炊飯器王子たちも絡めた事件は、導入部がやや分かりづらかったものの、過去と現在をうまく対比させつつ、抱えていたそのわだかまりを解消して乗り越える物語として面白かったです。もしシリーズ化されるようなまた続巻を読んでみたいですね。
読了日:11月30日 著者:大沼 紀子
造られしイノチとキレイなセカイ2 (HJ文庫)造られしイノチとキレイなセカイ2 (HJ文庫)感想
アリアという新たな家族を迎え、一家団欒も板についてきたカリアスたち。アリアのために街へ服を買いに出かけた一行が、不思議なオーラを放つオブジェを発見する第二弾。もう夫婦になって少女二人と一緒に住めばいいのにとか思うカリアスとフィアナの幼馴染コンビですが、今回は子どもたちそれぞれの資質と覚悟についてがテーマになっていましたかね。著者さんらしいほんわかのんびりした感じの優しい雰囲気に溢れた展開は今回も健在で、そういう意味では期待通りに安心して読めますね。それでいて適度に真面目なお話も進んでいて続巻も楽しみです。
読了日:11月30日 著者:緋月 薙
かぐや様は告らせたい 3 ~天才たちの恋愛頭脳戦~ (ヤングジャンプコミックス)かぐや様は告らせたい 3 ~天才たちの恋愛頭脳戦~ (ヤングジャンプコミックス)感想
まだ姿を見せていなかった石上会計が登場。生徒会の仕事上では欠かせない人材としてかなり優秀みたいですけど、あのかぐや相手に不用意な発言繰り返すとかほんとに迂闊過ぎる(苦笑)マイペースで豪快な藤原書紀も相変わらず絶好調で、そんな二人や早坂がいいアクセントになりつつ、傍から見たら無駄に壮絶な駆け引きを繰り広げている構図は今回も面白かったです。
読了日:11月29日 著者:赤坂 アカ
薬屋のひとりごと 6 (ヒーロー文庫)薬屋のひとりごと 6 (ヒーロー文庫)感想
西都で壬氏が猫猫に求婚したことで、変化しつつあるあやふやな関係。それぞれの立場もあって二人がその関係を難しくしてゆく中で、再び期せずしていろいろ巻き込まれてゆく第六弾。変わりなく接したいと感じる猫猫に皇弟という立場もある壬氏の恋の行方も気になるところですけど、それでも身近で事件や陰謀が起こって巻き込まれたり首を突っ込む展開は相変わらずですね(苦笑)ふとした縁から生じたまず報われないだろうなと思えた淡い想いが、それを汲み取った粋なはからいで可能性を残した顛末には心温まる気持ちになりました。続巻も楽しみです。
読了日:11月29日 著者:日向 夏
お前ら全員めんどくさい! (5) (メテオCOMICS)お前ら全員めんどくさい! (5) (メテオCOMICS)感想
先生を巡っての恋のライバルでも、4人でカラオケとか行けるようになったんですね。みんな何だかんだでいい子だなあと(しみじみ)先生は相変わらずな感じでしたけど、一宮もアプローチするようになってきたし、番外編も見る限り小雪先生も先生が気になっているみたいで、物語もここから動いてくるのかな。
読了日:11月28日 著者:TOBI
この恋と、その未来。 ―三年目 そして― (ファミ通文庫)この恋と、その未来。 ―三年目 そして― (ファミ通文庫)感想
高校最後の一年と四郎を残し去った未来。広美と結ばれた四郎は彼女との将来のため料理を勉強し、広島に留まろうと考え始める第六弾。どこか未来への想いが燻っているようにも感じた四郎でしたけど、想いを通わせる相手ができて共に時を重ねていくといろいろと変わってゆくこともあるんですね。登場人物たちそれぞれのその後も語られて、ずっと音信不通だった未来ともまた再会することができて良かったなと思えました。どういう形にまとまるのか少しだけ不安を感じながら読んでいた本シリーズでしたが、最後まできちんと本の形で読めて良かったです。
読了日:11月28日 著者:森橋 ビンゴ
卯の花さんちのおいしい食卓 しあわせプリンとお別れディナー (集英社オレンジ文庫)卯の花さんちのおいしい食卓 しあわせプリンとお別れディナー (集英社オレンジ文庫)感想
卯ノ花家にお母さんを亡くした月一族の血を引く少女・彩芽がやってきたり、凪とその父親を巡る話だったり、朱璃の育ての親の辰巳の妻・巴の話が綴られるシリーズ第三弾。月一族の秘密を知らされたばかりで混乱していた彩芽を巡る境遇や、訳ありで入院していた巴の事情を通じてこれまで謎の多かった月一族の複雑な事情がいろいろ垣間見えたりもした今回でしたが、接し方はそれぞれ違っても、訪れてくる人々に優しい卯ノ花家の面々の思いやりがとても暖かいですね。少しずつ変化の兆しも見えてきた卯ノ花家が今後どうなってゆくのか続巻も楽しみです。
読了日:11月28日 著者:瀬王 みかる
木もれ日を縫う木もれ日を縫う感想
田舎の生活を厭い東京に出てきてから故郷とは疎遠だったOLの小峰紬。そんな彼女の前に突然一年半前に失踪していた母親を名乗る女性が現れ戸惑いを覚える物語。顔も似ていて過去も知っているのにどうしても母とは思えない紬。母を連れてきた民俗学者柳川や疎遠だった二人の姉たちとのやりとりが地方出身者にはザクザク刺さる内容でしたが(苦笑)、深い思いを抱えつつも山姥になったと語る母の働きかけによって、三姉妹が過去のわだかまりや今の困難な状況を乗り越えて前に進むきっかけを得てゆく、感じるところの多かった優しく切ない物語でした。
読了日:11月27日 著者:谷 瑞恵
気障でけっこうです (角川文庫)気障でけっこうです (角川文庫)感想
女子高生きよ子が公園で出くわしたのは、地面に首まで埋まったサラリーマン。助け出そうとするも途中で車にはねられ病院へ。その後入院したきよ子の前にその男・シチサンが幽霊として現れ取り憑いてしまう青春小説。最初は独特のテンポで斜め上の展開が続く物語なのかと思っていましたが、シチサンが現れた理由が明らかになる後半以降は、身の丈に超える問題に巻き込まれたきよ子が、強烈なキャラの友人キエちゃんと奮闘する急展開で、終わってみれば掴みどころのなかったシチサンの想いと矜持もきちんと感じられるいい感じにまとまった物語でした。
読了日:11月27日 著者:小嶋 陽太郎
ボクの妻と結婚してください。 (講談社文庫)ボクの妻と結婚してください。 (講談社文庫)感想
ガンで余命6ヵ月を宣告された放送作家の三村修治。20年間夢中でバラエティ番組を作ってきた彼が、残される妻と息子にもずっと笑顔でいてほしいと思い、妻に最高の結婚相手を遺そうと奔走する物語。最初は余命幾ばくもない状況でのその選択にあまり共感できなったですけれど、夫や父としては役目を果たしていないように思えた修治が、彼なりのやり方で妻や息子ときちんと絆を築いていて、妻や息子もそれにきちんと応える泣き笑いのドッキリ劇は優しい気持ちに溢れていて、これを映画で見たらきっと泣いてしまうだろうなと思えるものがありました。
読了日:11月26日 著者:樋口 卓治
ミュース 翡翠の竜使い (メディアワークス文庫)ミュース 翡翠の竜使い (メディアワークス文庫)感想
竜と絆を結ぶ竜使いの故郷・翡翠の里が一夜にして滅びた。ただ一人生き残った少女ミュースは、里を滅ぼした者たちへの復讐を誓い、黒竜のシャグランの封印を解き放って旅に出るファンタジー。里の王であった父や姉を殺した仇としてユージーンを追うミュースと、彼によって解き放たれ美しい青年の姿で現れたシャグラン、長らく彼を封印していた白蛇による旅。姉の婚約者との対決では辛い現実に動揺しましたが、それを乗り越えて見事打ち勝ってみせた彼女には応援したくなるものがありますね。なかなか業の深い因縁を抱えている物語ですが今後に期待。
読了日:11月26日 著者:志村 一矢
お前ら全員めんどくさい! (4) (メテオCOMICS)お前ら全員めんどくさい! (4) (メテオCOMICS)感想
表紙の人はあんまり出番なかったですね(苦笑)得意じゃないことでも先生のために頑張る一宮とか、栗原の意外な一面とかあったりもしますけど、どういう方向に向かうんですかねこれ。
読了日:11月25日 著者:TOBI
くりかえす桜の下で君と (メディアワークス文庫)くりかえす桜の下で君と (メディアワークス文庫)感想
高校1年生の望月譲はいつの間にか自分が入学式の日に戻っていることに気がつく。同じ境遇の生徒会長から学校の一定人数がループしていることを知らされた譲が、図書室で出会った少女・桜庭のことを気になり始める物語。出ていく方法は、ループの中で誰かと恋人になること。読書家の譲に書いている小説の感想を聞きにきた桜庭と、ループに加わってきた片想いの相手・三瀬。二人の間で揺れて自分の想いがどこにあるのか分からなくなり戸惑う譲でしたけど、臆病で不器用なだけの彼女の想いにきちんと気づいてあげられて良かったです。次回作にも期待。
読了日:11月25日 著者:周防 ツカサ
死んでも死んでも死んでも死んでも忘れないと彼女は泣いた (ダッシュエックス文庫)死んでも死んでも死んでも死んでも忘れないと彼女は泣いた (ダッシュエックス文庫)感想
切ない約束の言葉を残し由依が去った1年後の夏。待ち焦がれた再会の日に約束通り由依が姿を見せるシリーズ第二弾。何度も夢に見るほど由依との再会を待ち焦がれていた陵介。しかし実際に再会するとかけがえのないものを失ってしまっていた由依。戸惑いを隠せないまま仲間たちと協力してそれを取り戻そうと試行錯誤する陵介と由依の夏休みがとてももどかしくて、取り戻してゆく関係を大切にするがゆえにすれ違ってしまう二人の距離感も切なかったですが、その決断の先にいつか普通に二人で過ごせる日が来るんですかね。まだ続巻あるようなので期待。
読了日:11月25日 著者:斧名田 マニマニ
文句の付けようがないラブコメ 6 (ダッシュエックス文庫)文句の付けようがないラブコメ 6 (ダッシュエックス文庫)感想
世界を救う英雄たる使命を背負った少女の生い立ち。そして少年との出会い。さらに3人が加わって世界が構成されてゆく過程が明かされるシリーズ完結巻。おチヨさん、ハルコ、クルミが参加したそれぞれの経緯と三人で行ったこれまでの反省会。そもそも名前すらなかったセカイ、ユウキとの初々しい馴れ初めとそこから積み上げてきたもの。永遠とも思えた輪廻の果てにあったひとつの結末。いろいろありましたが試行錯誤を繰り返した彼らがようやく手に入れたごくありふれた日常には微笑ましい気分になりました。今後物語をどうするのか気になりますね。
読了日:11月25日 著者:鈴木 大輔
鳥居の向こうは、知らない世界でした。 癒しの薬園と仙人の師匠 (幻冬舎文庫)鳥居の向こうは、知らない世界でした。 癒しの薬園と仙人の師匠 (幻冬舎文庫)感想
複雑な家庭事情のために孤独な生活を送る女子大生・千歳。彼女が二十歳の誕生日に神社の鳥居を越え「千国」という異界に迷い込み、仙人薬師・零に拾われ彼の弟子として働くことになる物語。日本人が初代国王となって建国したどこか日本に似たところがある国「千国」。優しい人たちにも恵まれて新天地で生きてゆくことを決心した千歳が、王国の後継者争いに巻き込まれながらも自分らしさを取り戻し見出してゆく物語は、いかにも著者さんらしい美味しいご飯描写もあったりで、既存作とうまく差別化してシリーズ化してもらえたら嬉しいなと思いました。
読了日:11月24日 著者:友麻 碧
お前ら全員めんどくさい!(3) (メテオCOMICS)お前ら全員めんどくさい!(3) (メテオCOMICS)感想
こっそりと先生との秘密を抱える一宮の姿が可愛かったですけど、あくまでマイペースな変わり者の栗原や、先生を意識する妹の方ではなくなぜか榎本姉に先生といろいろあったりする展開には苦笑い。そしてまさかの新キャラ追加とは思ってなかったです。恋する女の子たちはみんな可愛いけど、どうなるんでしょうね、これは…。
読了日:11月24日 著者:TOBI
異世界迷宮の最深部を目指そう 8 (オーバーラップ文庫)異世界迷宮の最深部を目指そう 8 (オーバーラップ文庫)感想
思わぬ形で明らかになってゆく千年前の契約。カナミたちはそれに大きく動揺し振り回されながらも、ついに境界戦争に従軍しているパリンクロンを捉える第八弾。カナミ・ディア・ラスティアラたちの過去が断片的に明らかになり、錯綜する情報に振り回され敵味方も二転三転するような難しい状況でしたが、混乱して心折れかけながらもそれを乗り越えてみせたカナミは見事でしたね。ただ過去に固執していたパリンクロンとの壮絶な戦いの決着も終わりの始まりでしかなかったようで、予想もしなかった新展開がこれからどうなってゆくのか次巻が楽しみです。
読了日:11月24日 著者:割内タリサ
エイルン・ラストコード ~架空世界より戦場へ~ 5 (MF文庫J)エイルン・ラストコード ~架空世界より戦場へ~ 5 (MF文庫J)感想
氷室義塾は米国政府の確約を取り付け、日本を半世紀守護してきたネイバー7番機・明星の奪取計画を立案。しかしバレッタ条約の違反という諸刃の剣ともなるカードが思わぬ展開に繋がる第五弾。明らかになってゆく本物の氷室夏樹の正体、計画を頓挫させるべく反撃の策を立てる保守的な日本政府、ネイバー発生の真実を知ってしまう大和。前半に明るい未来を信じていた生徒たちの描写があっただけに、後半の暗転はあまりにも厳しくて、かすかに見えかけた希望すら根こそぎ潰えたように思える結末には愕然としました。ここから光明はあるんでしょうか…。
読了日:11月23日 著者:東 龍乃助
うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。5 (HJ NOVELS)うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。5 (HJ NOVELS)感想
遂に長年の恋心が実を結ぶも、自分に課せられた逃れられない宿命を知ってしまったラティナ。大切な人を傷つけられたくない思いから自らを犠牲にする選択をしたことにより、デイルもまた大きな決断を下す第五弾。ラティナの決断はやや早計でしたが、消えてしまった愛する人を取り戻せる可能性があるなら、溺愛していたデイルが取る行動は一つですよね(苦笑)その戦いが伝説になりそうとか、思わせぶりの伝聞を聞いた後の行動とか甘やかし過ぎとか分かりやすい展開でしたが、再会できたからこそお騒がせな二人はよくよく話し合うべきだと思いましたw
読了日:11月23日 著者:CHIROLU
14歳とイラストレーター (MF文庫J)14歳とイラストレーター (MF文庫J)感想
イベントでコスプレイヤー乃木乃ノ香(14歳)と知り合い、ファンだった彼女に家に手伝いに来てもらうようになったプロ絵師・京橋悠斗と、曲者揃いの仲間たちとのドタバタな日常。作中では絵師さんの描くことは楽しくても大変なことも多いその生活や、なるほどなと思うリアルな事情などもいろいろ語られていて、懇意にする個性的な濃い仲間との繋がりや彼らのために奔走する姿にはいいやつだなあと思いましたけど、そんなつもりはなくても14歳との日常は傍から見たら通報待ったなしですね(苦笑)話としてもなかなか面白くなりそうで続巻に期待。
読了日:11月22日 著者:むらさき ゆきや,溝口 ケージ
このライトノベルがすごい! 2017このライトノベルがすごい! 2017感想
ランキングは今回わりとフレッシュなラインナップが出てきて、細かいところではこれがここに来るの?はあるにしても、全体的にはなるほどなあと納得。単行本の方は何とも言えない感じでしたけど、良かったんじゃないでしょうか。作品ランキングではやや存在感が薄かった感もある電撃文庫が、キャラ部門では上位という結果はなかなか興味深かったです。個人的にはこれを読んで読んでみようかなと思うような新鮮な発見はあまりなくなってきてはいますが、ランキングに顔を出せるような新作が来年もまたたくさん出てくることを期待したいところですね。
読了日:11月22日 著者:
繰り巫女あやかし夜噺~お憑かれさんです、ごくろうさま~ (マイナビ出版ファン文庫)繰り巫女あやかし夜噺~お憑かれさんです、ごくろうさま~ (マイナビ出版ファン文庫)感想
古都にある玉繭神社の分社で布を織りつつ、大学の非常勤講師として機織りを教える絹子。そんな彼女が教え子たちとの交流から事件に巻き込まれゆく謎解き噺。田舎の辺鄙な村から出てきて社務所を管理する大家や美味しい料理を作ってくれるクロやシロと住んでいる、特殊体質でやたらと食いしん坊な絹子。彼女の周囲で連鎖的に発生するホラーめいた事件や、徐々に明らかになってゆく田舎での彼女の過去には強いインパクトがあって、複雑な因縁を背景に抱えている大家と絹子の関係も今後が気になるところですね。続編あるようならまた読んでみたいです。
読了日:11月22日 著者:日向夏
空戦魔導士候補生の教官11 (ファンタジア文庫)空戦魔導士候補生の教官11 (ファンタジア文庫)感想
世界の覇権を賭けた空戦武踏祭決勝戦。ベベルの崩力と呪詛の圧倒的な力に次第に追い込まれてゆくミソラたち。しかし見守るカナタはなかなか戦いを止めず、意外な形で決着を迎えることになる第十弾。交渉が決裂してしたことで人類と魔甲蟲の全面対決に向かう中、密かに失う代償の厳しさを知りながら力を使う覚悟を決めたカナタと、力不足を突きつけられながらも諦めずに最終決戦に共に臨もうと奮闘する小隊の少女たちの健気な姿には、どこか一抹の不安を感じてしまいましたが、うまく乗り越えていい感じに話がまとまってくれるといいんですけどね…。
読了日:11月21日 著者:諸星 悠
からかい上手の高木さん 4 (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)からかい上手の高木さん 4 (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)感想
夏休みに入っても何だかんだで高木さんと出会って、相変わらずからかわれてる西方くん。今回は高木さんがわりとギリギリのところまでぐいぐい攻めていた感もあったけれど、西方くんは目をそらしまくりでドギマギしてましたね(苦笑)一枚上手の高木さんがどうからかいながら攻略していくのか今後に期待。
読了日:11月21日 著者:山本 崇一朗
グランクレスト戦記 8 決意の戦場 (ファンタジア文庫)グランクレスト戦記 8 決意の戦場 (ファンタジア文庫)感想
ダルタニア太守ミルザーを討ち取ったことで、ついにアルトゥーク条約の盟主として認められたテオ。戦争を推し進める同盟を抑えるべく、第三勢力となって連合と同盟の和解による大戦終結を目指す第八弾。終結に向けて物語が大きな転換期を迎える中で、その狭間に生まれてゆく登場人物たちが迫られる難しい決断とその生き様、愛憎劇は、そのひとつひとつがとても印象的でした。テオの熱い想いに打たれてマリーネを救うために参戦を決めたアレクシスが見せた姿はや意外でしたけど、思うところに真っ直でブレないテオとシルーカの今後がても楽しみです。
読了日:11月21日 著者:水野 良
アサシンズプライド4 暗殺教師と桜乱鉄道 (ファンタジア文庫)アサシンズプライド4 暗殺教師と桜乱鉄道 (ファンタジア文庫)感想
シクザール公爵セルジュとの取引でクーファが彼の影武者を務めることになり、公爵の妹サラシャに親友ミュール、メイドに扮したメリダエリーゼらとともに王爵として旅行することになる第三弾。いろいろ制約が多く襲撃もあった王爵になるための4つの聖石を集める道中。相変わらずクーファが鈍感でやや空振りな感もあった主従逆転でしたが、同行した女の子たちとのドキドキシーンは満載でしたね(苦笑)でもセルジュにはいろいろ裏がありそうな雰囲気で、今後の苦境を予感させる上に最後に落とされた爆弾。またひと騒動ありそうで次巻が楽しみです。
読了日:11月20日 著者:天城ケイ
ゲーマーズ!6 ぼっちゲーマーと告白チェインコンボ (ファンタジア文庫)ゲーマーズ!6 ぼっちゲーマーと告白チェインコンボ (ファンタジア文庫)感想
ショッキングな景太と亜玖璃の事件で大ダメージを負った花憐と上原(とその他の面々)。もやもやした想いがあちこちにある中で、GOMのゲームで遊ぶために再び同じメンバーが集まる第四弾。花憐は壊れてるし上原も色んな意味でもやもやしていましたが、何よりも景太の斜め上の勘違いぶりが群を抜いていて事態の混乱に拍車を掛けてる感が(苦笑)弟もまた場をかき回すぶっ飛んだ存在でしたねー。ようやく収束しかけた状況で再び落とされる爆弾w 基本的には盤石にも思えますけど、周回遅れで参戦したヒロインの巻き返しというか悪あがきに期待。
読了日:11月20日 著者:葵 せきな
冴えない彼女の育てかた 11 (ファンタジア文庫)冴えない彼女の育てかた 11 (ファンタジア文庫)感想
英梨々、詩羽先輩をモデルにしたシナリオ執筆で、彼女たちの問題をクリアした倫也。伊織にも「最高のモノを作れ」と煽られ、ついにメインヒロイン『叶巡璃ルート』を書き始める第十一弾。一瞬冒頭二人相手に頑張ったのかと思ったら全然そんなことなくて(苦笑)一向に進まないメインヒロインルート執筆に迷走する倫也。何というかこれまでの傍若無人ぶりを徹底的にダメ出しされて、それでも傍から見たら甘々で親密以外の何者でもない距離感を改めて自覚した二人のさりげないやりとりに轟沈させられました…ここからどう動いていくのか楽しみですね。
読了日:11月19日 著者:丸戸 史明
七日の喰い神 4 (ガガガ文庫)七日の喰い神 4 (ガガガ文庫)感想
ウミネコのサキちゃんに逃げられ、七日とのやりとりもすれ違うラティメリア。祈祷士協会解散を目論むGHQの動きに対し、「最後の切り札」を楯に紙燭龍之介が自らの悲願を遂げようとする第四弾。六花の面影を重ねていると反発し、混戦の末に六花のマガツカミの生き残りと行動を共にするラティメリア。六花への複雑な思いを抱えるかつての仲間たちと六花のマガツカミが集結しての最後の闘いは激しくも切なさを感じさせるもので、だからこそ残されたラティメリアたちが明るい希望を見いだせた結末にはどこかホッとしました。次回作も期待しています。
読了日:11月19日 著者:カミツキレイニー
転生少女の履歴書 2 (ヒーロー文庫)転生少女の履歴書 2 (ヒーロー文庫)感想
紆余曲折の末に伯爵家の養女に迎えられたリョウが貴族の学校へと入学し、昔小間使いとして仕えていたレインフォレスト伯爵家の兄弟カイン・アランと再会する第二弾。10歳という設定ではやや無理あるかなーとも少し感じた学園生活でのやりとりでしたけど、いろいろ拗らせていてうっかりリョウのストーカーになってしまったアランには苦笑い。自分を理解してくれる友人を増やしつつも魔法使いと人間という容易に埋まらない差も痛感して、どうにかしようと動き始めたリョウでしたけど、最後にどこか不穏な遭遇があったりで続巻以降の展開に期待です。
読了日:11月18日 著者:唐澤 和希
転生少女の履歴書 1 (ヒーロー文庫)転生少女の履歴書 1 (ヒーロー文庫)感想
勉強・スポーツ・芸術と、あらゆる分野で優秀な成績を修めながらも、親の愛に恵まれずに不慮の事故で人生を終えた少女が、貧農の6人兄弟の末娘・リョウとして異世界転生する物語。大人が無策の状況でこんなにいろいろ画期的な発明をする幼児がいたら…と最初は苦笑いしながら読んでいましたが、突然売られて貴族の小間使い→山賊に攫われてとなかなか波乱な人生ですね。密かに家族愛飢えていて時々不安も顕在化する彼女ですけど、魔法使い頼みになってしまっている歪んだ世界の構造に気づいた彼女が今後どう動いていくのか、期待のシリーズですね。
読了日:11月18日 著者:唐澤 和希
となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代感想
現代イスラム地域を30年以上見つめ続けてきた研究者である著者が、今なぜイスラム教徒との関係が「こんなこと」になっているのかを解説した一冊。欧州の世俗主義的感覚からすると奇異にしか見えない行動も、彼らなりの理由があることがとても分かりやすく書かれていて、それを容認されず排他主義的な迫害を受ける一方で、過激派の行動や難民問題があったりで、線引せずに歩み寄ってお互いを理解しようとする、容認する意識はとても大切なことだと改めて感じましたが、ここまで複雑にこじれてしまうと修復するのはなかなか大変だなとも思いました。
読了日:11月17日 著者:内藤正典
お前ら全員めんどくさい! (2) (メテオCOMICS)お前ら全員めんどくさい! (2) (メテオCOMICS)感想
妹をいじるためにそこまでしちゃいますか...と思った榎本姉もまさかの参戦ですかw 水着回・肝試し回と定番イベントを消化していった今回は、榎本妹も可愛かったし、素直になれない一宮もなかなか。相変わらずめんどうな面々でしたけど、あくまで先生であることに異様なこだわりを見せるブレない栗原にはちょっと苦笑いでした(苦笑)
読了日:11月16日 著者:TOBI
後宮陶華伝 首斬り台の花嫁は謎秘めし器を愛す (コバルト文庫)後宮陶華伝 首斬り台の花嫁は謎秘めし器を愛す (コバルト文庫)感想
凱帝国の三人公主のうち、今まで一度も縁談が来たことのない長女・鳳姫を見初めた鬼淵国の若き王・神狼の物語。少しずつ距離を縮めてゆく陶器大好きで真っ直ぐな公主と、容易には癒やされない辛い過去を抱える異民族の王の関係。いくら訳ありで不器用でもなぜこれまで縁談来なかったのか疑問でしたが、そんな状況だと来るわけないなと納得(苦笑)周囲の歪んだ想いによってすれ違う結末に終わらないか少し心配でしたが、困難も一緒に乗り越えてきちんと向き合えるようになった二人ならと安心しました。しかしそれにしてもこの一族の業は深いですねw
読了日:11月16日 著者:はるおか りの
お前ら全員めんどくさい! (1) (メテオCOMICS)お前ら全員めんどくさい! (1) (メテオCOMICS)感想
国語教師・クニヒコになぜか絡んでくる、自称「先生の友達」な眼鏡女子・一宮カズミ。「先生大大大大好き」な栗原リホや委員長・榎本エイコ、おっとり教師・小雪も絡んで繰り広げられる王道学園ラブコメディ。好きになるまでの過程はあまり描かれていなかったですが、それぞれのやり方でクニヒコにアプローチしてくる女の子たちはとても可愛いですね。バレたらクビになりそうなドタバタぶりはなかなか楽しかったので続巻に期待。
読了日:11月15日 著者:TOBI
天使は奇跡を希う (文春文庫)天使は奇跡を希う (文春文庫)感想
今治の高校に通う良史のクラスに転校してきた本物の天使・優花。彼女の正体を知った良史が再び天国に帰れるよう協力することになり、幼馴染の成美と健吾も加わって絆を深めていく物語。一緒に行動してゆく過程で天使に良史が惹かれてゆくお話なのかと思いながら読んでいましたが、中盤で物語が反転したことで明らかになっていく一つの嘘と、知られざる悲壮な決意が秘められたもう一つのストーリー。再び辿ってゆく行動の一つ一つが持っていた意味に切なくなりましたが、それを最後の最後で悲劇で終わらせなかった仲間の絆には救われる思いでした。
読了日:11月15日 著者:七月隆文
あしたはひとりにしてくれ (文春文庫)あしたはひとりにしてくれ (文春文庫)感想
人知れず秘密を抱える成績優秀で家族思いの高校生・瑛人。密かに埋めていたくまのぬいぐるみを掘り出しにいった瑛人が、土の中に埋まった謎の女性を発見する物語。彼が拾ってきたアイスをあっさり受け入れてゆく家族にも驚きましたが、どこか歪んでいる状況がそのままであるはずもなくて、二転三転して何もかも一度はぶち壊されてゆく、勢いある怒涛の展開には著者さんらしさがありました。悩めるアイスもようやく吹っ切れて、瑛人も自分がどうしたかったのか気づけて良かったですけど、一人で拗らせてしまうとどうしていいか分からなくなりますね。
読了日:11月15日 著者:竹宮ゆゆこ
最弱無敗の神装機竜《バハムート》11 (GA文庫)最弱無敗の神装機竜《バハムート》11 (GA文庫)感想
遺跡『塔』攻略に成功し『補佐官交換』の名目で学園にコーラルがやってくる中、ラフィ女王より密命が与えられる第十一弾。ルクスと女の子たちは相変わらずな感じで、極秘任務はあっさり気づかれ過ぎなのではとか思いつつも、密かにルクスのために覚悟を決めて行動していた夜架にとっては大きな転機となりそうですね(これからどうなるんだろうとも思いますがw)。アーカディア一族のことが徐々に明らかになってゆく一方で、何やらありそうなルクス兄妹の謎も気になるところですけど、密かに一人胸に秘められた罠が今後どう作用するのか今後に期待。
読了日:11月14日 著者:明月 千里
逃げるは恥だが役に立つ(1) (KC KISS)逃げるは恥だが役に立つ(1) (KC KISS)感想
派遣切りにあって再就職もままならないみくりが、娘を心配する父親に、会社の部下・津崎さんのハウスキーパーを頼まれる。そしてある日、津崎さんから思いがけない提案を持ちかけられる物語。ドラマもなかなか盛り上がっていますけど、コミックの方もいろいろ興味深くて面白いです。これは続きを読みたくなりました。
読了日:11月14日 著者:海野 つなみ
思い、思われ、ふり、ふられ 3 (マーガレットコミックス)思い、思われ、ふり、ふられ 3 (マーガレットコミックス)感想
和臣のことが気になる朱里とそれを知って複雑な気持ちになる理央、彼のことを思うと胸が苦しくなる由奈。ものの見事にベクトルがすれ違っているのには苦笑いでしたけど、みんなめんどうくさいわりに関係が変化しうる余地もあるのかしらと思ったら、最後でまさかの衝撃的な展開。いやこれは踏み込んでいまいましたねえ。どうなるんだろう。
読了日:11月14日 著者:咲坂 伊緒
おいしいベランダ。 2人の相性とトマトシチュー (富士見L文庫)おいしいベランダ。 2人の相性とトマトシチュー (富士見L文庫)感想
葉二の元カノとケジメもついて秋のベランダ収穫ごはん…と思いきや葉二からの告白でとりあえず恋人同士になった二人。見切り発車に動揺するまもりと仕事が多忙を極める葉二の変化を描く第二弾。いきなり交際開始にも驚きましたけど、経験不足で変化についていけず、葉二にも確認できなくて挙動不審になってゆくまもりがいかにもあるあるな感じで苦笑い。本人に自覚はないけどなにげにモテモテで無防備なまもりに、クールなように見せていた葉二も実はいろいろ考えてたんですね。考え過ぎてすれ違う不器用な距離感がとても二人らしくて良かったです。
読了日:11月14日 著者:竹岡 葉月
浅草鬼嫁日記 あやかし夫婦は今世こそ幸せになりたい。 (富士見L文庫)浅草鬼嫁日記 あやかし夫婦は今世こそ幸せになりたい。 (富士見L文庫)感想
浅草に住み地元グルメをこよなく愛する訳あり女子高生・茨木真紀。人間なのに日々あやかし関連の厄介ごとに首を突っ込み、前世で夫だった天酒馨たちを振り回すほのぼのあやかしラブコメディ。前世が茨木童子だった真紀と前世で夫の酒天童子だった馨。生まれ変わって幸運にもまた巡り会えた二人が繰り出す以心伝心の夫婦漫才と、巻き込まれるあやかし絡みの騒動で構成されるストーリーで、姐さん気質の心優しい真紀と何だかんだ言いながら彼女のために奔走する馨が安心安定の夫婦っぷりでした(まだ夫婦じゃないけどw)続刊期待の新シリーズですね。
読了日:11月13日 著者:友麻碧
かくりよの宿飯 五 あやかしお宿に美味い肴あります。 (富士見L文庫)かくりよの宿飯 五 あやかしお宿に美味い肴あります。 (富士見L文庫)感想
磯姫の想いを継ぎ「海宝の肴」担当を買って出た葵。早速献立の考案や食材集めに奮闘する彼女と銀次の元に「天神屋」から思わぬ助っ人がやってくる第五弾。騒動を通じてライバル宿「折尾屋」の面々とも心を通わせてゆく葵。彼女を快く思わない存在の心無い仕打ち。それでも葵は仲間の助けもあって苦境を乗り越えてよく頑張っていましたけど、彼女を助けるためにこっそり現れる大旦那様がいい感じに存在感あって、とてもポイント高かったですね(苦笑)一つ転機を迎えた葵も感じ入るところがあったようで、今後の展開がとても楽しみになってきました。
読了日:11月13日 著者:友麻碧
青春のアフター(3) (アクションコミックス(月刊アクション))青春のアフター(3) (アクションコミックス(月刊アクション))感想
さくらを冷たく突き放した鳥羽と、2人きりの生活に戻ったことを喜ぶみい子。そんな彼らに倉橋を加えた4人で大人の修学旅行に行くことになる第三弾。鳥羽はひとつ大きな決断をしましたけど、一方で葛藤は依然として解消されないままの危うい状況。こうなったらまあそのままでは終わらんですよね(苦笑)次巻が完結ということで、どのような結末を迎えるのか気になりますね。
読了日:11月13日 著者:緑のルーペ
恋と嘘(5) (講談社コミックス)恋と嘘(5) (講談社コミックス)感想
由佳吏に運命の相手を問う謎の少女・五十嵐柊。彼女の背景は明かされたけれど核心には触れられないままで、ほんとに好きなんだなという高崎美咲の想いがあって、由佳吏と二人だけの秘密を抱えて、二人ともいい関係を築きつつある莉々奈との関係がどうなってゆくのか気になっちゃいますね。仁坂兄見てると制度も悪いことばかりじゃないんだろうけど...仁坂は切ないなあ。
読了日:11月12日 著者:ムサヲ
29とJK2 ~大人はモテてもヒマがない~ (GA文庫)29とJK2 ~大人はモテてもヒマがない~ (GA文庫)感想
業務命令で社長の孫娘でJKの花恋と交際する29歳社畜・槍羽鋭二。「顧客情報漏洩」の可能性を示唆され八王子営業所に調査任務を帯びた上司を迎えることになる第二弾。コーチとして花恋の投稿作品一次突破を命じられる一方で新上司・百目鬼との関係に苦慮し、彼の露骨なセクハラに苦しめられる渡良瀬。自らも嵌められていくつもの苦境が重なるかなり苦しい展開でしたけど、それでも目をそらさずにひとつひとつきちんと向き合う鋭二だからこそ、苦境を乗り切れたんでしょうかね。様々な意味で転機を迎えた今回、決断したその後の展開が楽しみです。
読了日:11月11日 著者:裕時悠示
ディエゴの巨神 (電撃文庫)ディエゴの巨神 (電撃文庫)感想
新大陸発見に沸き立つ変革の時代。密かに陰陽術の研究に励む海洋国家スピネイア王国の青年ディエゴが、腐れ縁の友人アルバロと共に新大陸遠征軍の船に乗り込む物語。遠征軍を撃退する森を守る巨神の存在と欺かれた原住民たちの不信、そしてディエゴの悔恨と彼を取り巻く複雑な因縁。理想を持つがゆえに現実に思い至らない面もあったディエゴでしたけど、レラやローゼンといった原住民たちと交流するうちに自分のなすべきことを見出してゆく展開は、新大陸と旧大陸の間で新たに時代を切り開こうとする熱い想いがぶつかりあってとても面白かったです。
読了日:11月11日 著者:和ヶ原 聡司
幸せ二世帯同居計画 ~妖精さんのお話~ (電撃文庫)幸せ二世帯同居計画 ~妖精さんのお話~ (電撃文庫)感想
とある事情により家を失い公園でサバイバル生活を送っていた瀬尾兄妹が近所で発見した空き家にこっそり移住。でも実はそこには同級生の莉緒がたった一人で生活していることが判明する物語。未成年だけで一緒に借家で生活する設定がちょっとだけ気になりましたが、過去の出来事から人を信じられなくなっていた莉緒に「妖精さん」として出会い、一緒に住むことで発生する数々のエピソードを通してお互いを理解するようになり、少しずつ「家族」としての絆を育んでゆく展開は、相手を大切に想う気持ちが感じられてとても温かい気持ちで満たされました。
読了日:11月10日 著者:五十嵐 雄策
魔王なあの娘と村人A(11) ~魔王さまと俺たちのグラデュエーション~ (電撃文庫)魔王なあの娘と村人A(11) ~魔王さまと俺たちのグラデュエーション~ (電撃文庫)感想
勇者である光ヶ丘翼からもたらされた、魔王・竜ヶ峯桜子が魔王の個性を剥奪される可能性。学校にも来なくなってしまっていた桜子に対し、自分に何が出来るのか思い悩む最終巻。桜子の個性の発露に影響を及ぼしている悩み事。それに気づかぬまま友人・斉藤の提案で桜子を誘って遊園地でダブルデートする佐東。桜子のために勇者も巻き込んで奔走する佐東でしたけど、迷いはあっても想いはずっとブレなかった桜子に対して自分の気持ちに自覚がなさ過ぎましたね(苦笑)でも良かったなと思える結末で安心しました。巻末に試し読みがあった新作にも期待。
読了日:11月10日 著者:ゆうき りん
ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミンXI (電撃文庫)ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミンXI (電撃文庫)感想
イクタの推挙によって、三等文官として国政に携わることになった少女ヴァッキェ。アナライ博士の弟子で、イクタの無邪気な妹弟子が波乱を巻き起こす第十一弾。誰もが畏れる女帝に対し真っ向からぶつかっていく訳ありの過去を持つヴァッキェ。これまで身近にいなかった同年代の女の子で、確かにこういう存在が必要だったんだろなと納得。そしてイクタもいろんな意味で思い切ったなとしみじみ…。ハロの覚悟も感じ取れた今回でしたが、新局面を迎えそうな終盤でおいしいところを持っていくように現れた存在が場に混沌をもたらすか、今後の展開に期待。
読了日:11月10日 著者:宇野 朴人,さんば挿
小説 この世界の片隅に (双葉文庫)小説 この世界の片隅に (双葉文庫)感想
広島の江波で生まれ昭和19年、18歳で呉に嫁いだ絵が得意な少女・すず。戦時下の広島・呉を生きるすずの日常と軌跡を描く数々の漫画賞を受賞した原作コミック、待望の劇場アニメ化のノベライズ版。彼女を見初めた夫となる周作に請われて、終戦直前の空襲が日常茶飯事であった呉に嫁いできたすず。娘を連れて義姉が出戻ってきたり、周作の気になる過去があったり、いくつもの辛い出来事に見舞われたりで、すずもいろいろ大変だったろうなあとも感じましたけど、それでも終戦を迎えて前も向いて生きようとするすずたちを応援したくなる物語でした。
読了日:11月09日 著者:こうの 史代,蒔田 陽平
亜人ちゃんは語りたい(4) (ヤンマガKCスペシャル)亜人ちゃんは語りたい(4) (ヤンマガKCスペシャル)感想
デュラハンの首と胴体が分離している不思議を、高橋先生の友人交えて科学的考察したり、なぜか教頭先生に亜人たちばかり構い過ぎているのではと指摘され、いろいろ考え込んでしまう高橋先生。でも佐藤先生含めて亜人たちにとって高橋先生の存在はかけがえのないもので、それをきちんと伝えた亜人ちゃんたちの行動も尊かったし、彼の行動が周囲にもいい影響を与えていることを教頭先生も気づいてくれて良かったです。
読了日:11月09日 著者:ペトス
異世界図書館へようこそ2 (角川スニーカー文庫)異世界図書館へようこそ2 (角川スニーカー文庫)感想
図書館と共に異世界に召喚されはや8ヶ月。数々の奮闘にも関わらず女王リーネからの理不尽な無茶振りや無慈悲な言葉に報われないと感じていた優一の元に、好条件で異種族からのオファーが舞い込む第二弾。相変わらずな脳筋ベルの優一大好きっぷりには苦笑いでしたが、リーネとの行き違いから発生した今回の騒動は、ちょっとお互いいろいろ言葉だったりもう一歩踏み込む勇気が足りてなかったのかなと。でもいい感じにまとまってめでたしめでたしと思えるこの作品の読後感はとても好きです。登場するキャラたちもよく動いていますし、また続巻を期待。
読了日:11月09日 著者:三萩 せんや
あなたのいない記憶あなたのいない記憶感想
絵画教室をやめて以来、大学で約十年ぶりに再会した優希と淳之介。旧交を温める二人が講師の息子だった「タケシ」という人物について、それぞれ記憶が書き換わっていることに気づくミステリ。タケシを絵本に登場する架空の人物だと思っていた優希と、有名スポーツ選手だと勘違いしていた淳之介。虚偽記憶の謎を解明するためにタケシのことを二人が調査する過程で明らかになってゆくその真相は、大切な人には幸せになって欲しいと強く願う優しさから生まれたもので、辛くて切ない決断をあえて貫き通そうとするその決意には強く心を揺さぶられました。
読了日:11月08日 著者:辻堂 ゆめ
亜人ちゃんは語りたい(3) (ヤンマガKCスペシャル)亜人ちゃんは語りたい(3) (ヤンマガKCスペシャル)感想
やってきた刑事さんはサキュパスの佐藤先生を見守ってきた人なんですね。佐藤先生も心境的に転機を迎えたのかなと感じつつ、ふとした時のしぐさがとても可愛いなと思いました。3人の亜人ちゃんたちもまたいろいろ生態が語られたりもしましたけど、そんな彼女たちとの距離感も人間ができてる高橋先生だからあんな感じになるんですよね。次巻も楽しみです。
読了日:11月08日 著者:ペトス
珈琲店タレーランの事件簿 5 この鴛鴦茶がおいしくなりますように (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)珈琲店タレーランの事件簿 5 この鴛鴦茶がおいしくなりますように (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
アオヤマが理想のコーヒーを探し求めるきっかけとなった女性・眞子。11年ぶりに再会した彼女とともに、珈琲店タレーランを訪れて切間美星に引き合わせる第五弾。アオヤマが理想のコーヒーを求めるルーツが明かされた今回でしたが、源氏物語に我が身を重ね合わせて悩める身の上を示唆する謎めいた眞子の言動。彼女との過去の出来事に後ろめたさを感じていたアオヤマと、そんな二人のありように複雑そうにしていた美星の謎解きは、そんな三人の揺れる想いや過去と今の変化がよく表現されていると思いました。次巻もまた楽しみです。        
読了日:11月08日 著者:岡崎 琢磨
校閲ガール トルネード校閲ガール トルネード感想
恋に落ちたアフロヘアーのイケメンモデル(兼作家)と出かけた軽井沢で、とある疑問を持っていた作家の家に招かれ、さらについに憧れのファッション誌の編集部に異動になる第三弾。今回もきっぱりさっぱりな悦子らしさが全開の展開でしたけど、ファッション誌の編集は思っていた以上に大変なんだなと。悦子が実際に編集を経験して感じた「やりたい仕事」と「向いている仕事」の違いはなかなか難しいですね。登場人物それぞれに転機があったりで、シリーズ自体は今回で完結みたいですけど、どこかの作品でまた顔を出してくれたらいいなと思いました。
読了日:11月07日 著者:宮木 あや子
亜人ちゃんは語りたい(2) (ヤンマガKCスペシャル)亜人ちゃんは語りたい(2) (ヤンマガKCスペシャル)感想
種族のせいで恋愛経験ゼロなのに豊富とか思われがちな佐藤先生とか、どこか危うげな感じの中で絶妙なバランスで成り立っている亜人たちの可愛らしさとか、彼女たちの悩みに対して思慮深くきちんと向き合っている高橋先生に好感が集まるのもなるほどなと。少しずつ打ち解けてゆく彼女たちの姿もいいですし、この辺の人間関係がどう変わってゆくのか見守りたいと思いました。
読了日:11月07日 著者:ペトス
君の名は。 Another Side:Earthbound (角川スニーカー文庫)君の名は。 Another Side:Earthbound (角川スニーカー文庫)感想
三葉と身体が入れ替わるようになった男子高校生・瀧の戸惑いや想い、三葉の幼馴染・勅使河原の考えていること、三葉の父・俊樹と母・二葉の出会いとその後から今に至るまでが描かれるアナザーストーリー。最初は戸惑いが周囲に奇行と思われつつも、頑なに生きるしかなかった三葉にとって転機となった瀧の行動や、地元で生きることを考える勅使河原の想い、三葉の両親にあった意外な知られざるエピソードなど、「君の名は。」の世界観がより深くなるとても興味深いサイドストーリーで、個人的には両親の出会いのエピソードが良かったなと思いました。
読了日:11月07日 著者:加納 新太
放課後美術室 (スターツ出版文庫)放課後美術室 (スターツ出版文庫)感想
高校に入学し母に言われるがまま勉強漬けの毎日を送っていた沙希が、中学の時に見た絵に心奪われてファンになっていた「桐谷遙」先輩と出会う物語。女性だと思っていた先輩の正体がつかみどころのない男であることを知り、母親に内緒で美術部に仮入部する沙希。お互い自覚のないままに交流を続ける中でどうしても気になる、遙を気にかける女性陣たちの存在。そして内緒にしていたことがバレたことによる母親との衝突。少女マンガっぽい展開でしたが、きちんと問題に向き合い解決しようと取り組む沙希の姿に成長を感じる清々しい読後感の物語でした。
読了日:11月06日 著者:麻沢 奏
時をかける眼鏡 王の覚悟と女神の狗 (集英社オレンジ文庫)時をかける眼鏡 王の覚悟と女神の狗 (集英社オレンジ文庫)感想
姫王子ヴィクトリアとポートギース王国で暮らす遊馬とクリスの元に、マーキーズ王国で『女神の狗』が現れたとの知らせが届き、急ぎ帰国することになる第三弾。城下町で変死体が発見され、王の治世に不満を持った女神が国を滅ぼすために遣わすという伝説の狗の仕業だとの噂が広がった今回。二人にこっそりと同行していたキャスリーンにとっては、将来国王になるために成長するいい転機になったのかなと。忠臣クリスはやや気の毒でしたけど、多少のことでは揺らがない信頼関係を築きつつある国王と宰相兄弟の盤石な様子に安心しました。次巻にも期待。
読了日:11月06日 著者:椹野 道流
青の数学2: ユークリッド・エクスプローラー (新潮文庫nex)青の数学2: ユークリッド・エクスプローラー (新潮文庫nex)感想
夏合宿を終えどこか自分を見失い始めていた栢山。そんな状況で偕成高校オイラー倶楽部最後の一人・二宮が京香凜の数列がわかったと語り、波乱を呼び寄せる第二弾。「才能がある」ということはどういうことかを突きつけられ、栢山だけでなく合宿に参加した誰もが思い悩み葛藤する日々。ただそれも数学に対する自分の想いを見失っていただけで、それぞれ向き合って吹っ切れるきっかけは掴めたようですね。栢山が思い悩んでいる間も周囲はしっかり青春していて、それをどこか他人事のように感じていた彼の姿がとても印象的でした(苦笑)続巻も期待。
読了日:11月05日 著者:王城 夕紀
剣と炎のディアスフェルド (電撃文庫)剣と炎のディアスフェルド (電撃文庫)感想
超大国アルキランに突如侵攻されたイアンマッド王国。和議と引き替えに人質として赴くことになった国王の長男王子ルスタットと、残されて次々と危機に見舞われる弟王子レオームの二人の王子の物語。神話的な超越した力と、人が技術を覚え始めた端境期の世界観で、周囲で引き起こされる危機的状況に否応もなく巻き込まれてゆく弟レオームと、アルキランの先進的技術に触れつつ伝説の存在となってゆく兄ルスタットの数奇な運命はとても興味深いですが、それぞれの道を歩み始めた二人がどのような形で再会することになるのか今後がとても楽しみですね。
読了日:11月05日 著者:佐藤 ケイ
<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム- 1.可能性の始まり (HJ文庫)<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム- 1.可能性の始まり (HJ文庫)感想
画期的で一大ムーブメントとなったダイブ型VRMMO。大学受験で周回遅れになってしまったものの、兄に誘われて大学生・玲二がゲームに参加する物語。プレイスタイルによって独自に進化する<エンブリオ>を相棒に戦う世界。様々な思惑で事態が再び動き始めた状況で参加した玲二が、癖のある能力の活かし方を試行錯誤しつつ、面白い仲間も加えていく展開はテンポも良くてキャラもよく動き、クマキグルミ姿の兄が解説・サポート役として配置される安心設計。1巻目としては十分な可能性を提示してくれましたし、ここからどう動かすのか次巻に期待。
読了日:11月05日 著者:海道左近
亜人ちゃんは語りたい(1) (ヤンマガKCスペシャル)亜人ちゃんは語りたい(1) (ヤンマガKCスペシャル)感想
亜人の生態に興味を持つ高校生物教師・高橋鉄男と、生徒である「亜人」ちゃんたちとのハイスクール亜人コメディ。わりとほのぼとしたテイストで、亜人の女の子たちもちょっと変わった部分はあるけれど、それぞれ悩みを抱える一人の女の子で、そんな彼女たちと接する鉄男の姿勢には好感。いじらしいサキュバス先生も含めて何かいい感じですねこれは。
読了日:11月04日 著者:ペトス
雨音天袮のラノベ作家養成講座   おまえをラノベ作家にしてやろうか! (講談社ラノベ文庫)雨音天袮のラノベ作家養成講座 おまえをラノベ作家にしてやろうか! (講談社ラノベ文庫)感想
高校卒業後に専門学校の作家養成コースに入学した隆也が、講師として現れた現役女子高生ラノベ作家・雨音天袮やクラスメイトたちと出会い、ラノベ作家を目指す物語。著者さんが気になるところを登場人物を通して伝えたかったのかなとか思いつつも、あざの耕平白鳥士郎三浦勇雄といったラノベ作家も特別授業で出演したりで、意外と楽しめました。主人公が人付き合い下手なのもあってヒロインたちとの人間関係はやや控えめな感じでしたが、その辺も今後の展開に絡めて少し期待したいところ。今回いつもより意識して抑えていたと思いました(何が)
読了日:11月04日 著者:舞阪 洸
放課後の厨房男子放課後の厨房男子感想
創立百二周年を迎えた男子校・県立末那高校。常に部員不足で存続の危機に晒されている料理好きの先輩が立ち上げた通称『包丁部』が新入部員獲得に奔走する物語。膝の故障で陸上部を退部した大地やそれぞれスタンスの違う先輩たちが、1年生部員を獲得するためにあれこれ手を売ってみたり、文化祭でスコーン作りに挑戦してみたり。家庭料理を作れるようにくらいなレベルなためいかにも美味しそうだなあ描写や、舞台が男子校なためにヒロイン的な潤いには乏しかったですけれど、皆青春しているなあと思える一冊でした。優勝した弁当は気になりますねw
読了日:11月03日 著者:秋川 滝美
こちら文学少女になりますこちら文学少女になります感想
文芸担当を希望する入社一年目のマンガを読まないザ・文学少女山田友梨が配属されたのはなんと青年漫画誌。そんな彼女の言動が次々と大きな騒動を呼び起こすお仕事小説。大物作家を激怒させて長寿連載がまさかの終了、童貞が主人公のエッチ漫画の人気は急降下、雑誌を牽引する大ヒット作の作家とはなかなか会えない状況。山田も最初は口ばかり達者で杓子定規な上に、少しばかり配慮が足りない面もありましたが、見方を変えればこれまで分からなかった様々な事情も見えてきたりで、悪戦苦闘しながら乗り越えて成長してゆく姿はなかなか良かったです。
読了日:11月03日 著者:小嶋 陽太郎
リケコイ。 (集英社文庫)リケコイ。 (集英社文庫)感想
恋愛経験ゼロの冴えない理系大学院生の森が、卒業研究をするため他大学からやってきた黒髪メガネの年下リケジョ・羽生と恋に落ちる物語。好みド直球に見えた彼女の意外な一面とあっさり判明した悲しい事実。登場する理系女子たちがわりとドライなのに、ズルズルと諦めきれず自分に都合よく解釈して何度も空回りしたり痛い失敗を繰り返す姿には目を背けたくなりました(苦笑)そこまで悲惨でないラストを読むと随分遠回りした感もありますが、でもこういうのは意外とありそうなシチュエーションで、著者さんの意図通りに反面教師になるといいですね。
読了日:11月02日 著者:喜多 喜久
かぐや様は告らせたい 2 ~天才たちの恋愛頭脳戦~ (ヤングジャンプコミックス)かぐや様は告らせたい 2 ~天才たちの恋愛頭脳戦~ (ヤングジャンプコミックス)感想
相変わらずな深読みし過ぎな白銀と策に溺れて千載一遇の好機を逸しがちなかぐやのやりとりが面白いですね。お互い猫耳に動揺しすぎw 二人の間で翻弄してるんだかされてるんだかよく分からない藤原ちゃんが今回もいい存在感あって、NGワードゲームでもイキイキしてて楽しそうなのが印象的でした。次巻も期待。
読了日:11月01日 著者:赤坂 アカ
青い月の夜、もう一度彼女に恋をする (双葉文庫)青い月の夜、もう一度彼女に恋をする (双葉文庫)感想
ひとつきに二度、満月が見られるブルームーンの8月。17歳の圭一が京都嵐山にある祖母の家に帰省して、満月の夜に森の中で傘で泉の水をすくう少女・沙紀と出会う物語。印象的な出会いを果たしてから、夜に泉の近くで一緒に過ごすうちに自分の想いを自覚する圭一と、その泉でとある人を待ち続けていた沙紀。全体としてはあっさりとしていて読みやすかったですが、楽しい時間を積み重ねる二人の複雑な想いと、ところどころで圭一が感じた違和感が意外な形で繋がって、少しばかり遠回りしたもののすれ違いの悲しい結末で終わらなくてホッとしました。
読了日:11月01日 著者:広瀬 未衣
スイーツレシピで謎解きを 推理が言えない少女と保健室の眠り姫 (集英社文庫)スイーツレシピで謎解きを 推理が言えない少女と保健室の眠り姫 (集英社文庫)感想
「吃音」を抱える高校生菓奈が、密かに好意を寄せるスイーツ男子の真雪や「保健室の眠り姫」悠姫子と知り合い、スイーツ絡みの事件を解決する連作ミステリ。お喋りは苦手で自信はなくても難事件をひらめきで解決してゆく菓奈。時々加減が分からなくなる彼女にとってうまくフォローしてくれる真雪や悠姫子、事件を通じて理解を深めてゆく友人たちの存在はかけがえのないもので、彼女たちの繊細な心理描写や美味しそうなお菓子の数々を読むと続巻に期待したくなりますね。おまけ話で後輩からはそう見えるんだなーと少しだけ意外な気持ちになりました。
読了日:11月01日 著者:友井 羊

12月の購入検討&気になるラノベほかピックアップ

忙しくてアップが遅れてしまいましたが、12月の購入検討&気になるラノベほかピックアップです。12月は勤労感謝の日周辺が3連休になっていたり、年末進行で1月上旬にあるはずの発売が前倒しになっていたりと、全体的に進行が変則的なので注意が必要です。現時点で判明・検討しているのは以下の通りですが見えている範囲でのことなので、いつものようにここから少し増減ありそうな気はしていますが、とりあえずご参考にということで。

 

HJ文庫(12/1発売)
造られしイノチとキレイなセカイ2 緋月薙/ふーみ

スニーカー文庫(12/1発売)
異世界詐欺師のなんちゃって経営術3 宮地拓海/ファルまろ
終末なにしてますか?もう一度だけ、会えますか? #03 枯野瑛/ue

文春文庫(12/1発売)
あしたはれたら死のう 太田紫織

講談社ラノベ文庫(12/2発売)
終わりのセラフ7 一瀬グレン、16歳の破滅 鏡貴也/山本ヤマト
白き姫騎士と黒の戦略家 高橋右手/鳥飼やすゆき
[第5回講談社ラノベチャレンジカップ<佳作>]
友達いらない同盟 園生凪/天三月
[第5回講談社ラノベチャレンジカップ<佳作>]
受賞作のうち2点は検討

宝島社文庫(12/3発売)
異世界居酒屋「のぶ」 二杯目 蝉川夏哉/転

幻冬舎文庫(12/5発売)
僕とモナミと、春に会う 櫛木理宇
伊藤くん A to E 柚木 麻子
櫛木理宇さんの新作は期待。

電撃文庫(12/10発売)
ストライク・ザ・ブラッド16 三雲岳斗/マニャ子
ゼロから始める魔法の書 VIII 虎走かける/しずまよしのり

TOブックス(12/10発売)
本好きの下剋上 第三部 「領主の養女 II」 香月美夜/椎名優
夜伽の国の月光姫5 青野海鳥/miyo.N

青弓社単行本 (12/10発売)
ライトノベル・フロントライン3 大橋 崇行

GA文庫(12/15発売)
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝 ソード・オラトリア大森藤ノ/はいむらきよたか
中古でも恋がしたい!8 田尾典丈/ReDrop
我が驍勇にふるえよ天地3 あわむら赤光/卵の黄身

富士見L文庫(12/15発売)
ある小説家をめぐる一冊 栗原ちひろ/THORES柴本

講談社文庫(12/15発売)
水鏡推理5 松岡圭祐
霊感検定 心霊アイドルの憂鬱 織守きょうや

双葉文庫(12/15発売)
京都寺町三条のホームズ6 望月麻衣

宝島社文庫(12/15発売)
美術鑑定士・安斎洋人 中村 啓

集英社オレンジ文庫(12/16発売)
下鴨アンティーク 雪花の約束 白川紺子
Bの戦場 さいたま新都心ブライダル課の攻防 ゆきた志旗
「Bの戦場」は検討。

彩流社単行本(12/16発売)
コバルト文庫で辿る少女小説変遷史 (仮) 嵯峨 景子

KADOKAWA単行本(12/16発売)
209号室には知らない子供がいる 櫛木理宇

ガガガ文庫(12/20発売)
妹さえいればいい。平坂読/カントク
友人キャラは大変ですか? 伊達康/紅緒
伊達さんの新刊は確認したいところですね。

ファンタジア文庫(12/20発売)
セブンキャストのひきこもり魔術王3 岬かつみ/mmu
デート・ア・ライブ アンコール6 橘公司/つなこ

一迅社文庫(12/20発売)
折れた聖剣と帝冠の剣姫4 川口士/八坂ミナト

ハヤカワ文庫(12/20発売)
黒豚姫の神隠し カミツキレイニー
延期が続いていたカミツキレイニーさんの新刊。

中公文庫(12/21発売)
化学探偵Mr.キュリー5 喜多 喜久

ダッシュエックス文庫(12/22発売)
クオリディア・コード2 渡航/松竜、wingheart
暗殺候補生 市川珠輝/いとうのいぢ
「暗殺候補生」は検討

メディアワークス文庫(12/22発売)
タイムカプセル浪漫紀行 松山剛

スニーカー文庫(12/28発売)
いつかの空、君との魔法 II 藤宮カズキ/フライ
この素晴らしい世界に祝福を!スピンオフ 暁なつめ/三嶋くろね
さよなら、サイキック 2 清野静/あすぱら

MF文庫J(12/23発売)
Re:ゼロから始める異世界生活11 長月達平/大塚真一郎
境域アルスマグナ 絵戸太郎/パルプピロシ
[第12回MF文庫Jライトノベル新人賞<最優秀賞>]
くずクマさんとハチミツJK 烏川さいか/シロガネヒナ
[第12回MF文庫Jライトノベル新人賞<優秀賞>]
天使と鴉のプレセピオ 斜守モル/マナカッコワライ
[第12回MF文庫Jライトノベル新人賞<佳作>]
受賞作はとりえず検討ということで。

オーバーラップノベルス(12/25発売)
神殺しの英雄と七つの誓約6 ウメ種/柴乃櫂人

講談社ラノベ文庫(12/27発売)
銃皇無尽のファフニール XIII ツカサ
リア充になれない俺は革命家の同志になりました 2 仙波ユウスケ

ファミ通文庫(12/28発売)
近すぎる彼らの、十七歳の遠い関係2 久遠侑/和遥キナ

 

2016年10月に読んだ新作おすすめ本

 というわけで2016年10月に読んだ新作おすすめ本です。最近続巻ベースだけでも買う本多いのに、読みたい本が多過ぎて新作にあんまり手を出せてません(苦笑)なので思ったほど点数なかったなと感じた今月でしたが、とりあえず今回は良かったなと思った10点を紹介します。

尾木花詩希は褪せたセカイで心霊を視る (ダッシュエックス文庫)

尾木花詩希は褪せたセカイで心霊を視る (ダッシュエックス文庫)

 

 とある事情から廃墟と化したデパートの屋上遊園地に向かった久佐薙卓馬が、そこで古びた傷だらけのカメラで写真を撮り続ける同級生の少女・尾木花詩希と出逢う物語。「観覧車の花子さん」に逢わねばならない理由がある卓馬と、自身の失ってしまった彩りを取り戻すため写真を撮り続ける詩希。ぎこちない交流を続けるうちに少しずつ変わってゆく詩希がとても可愛くて、悪意に巻き込まれてお互いを大切に想う気持ちが空回りした二人でしたけど、真相に近づいてゆく中で大切な人にきちんと想いが伝わった結末は本当に良かったです。これは次回作も期待。

剣と炎のディアスフェルド (電撃文庫)

剣と炎のディアスフェルド (電撃文庫)

 

 超大国アルキランに突如侵攻されたイアンマッド王国。和議と引き替えに人質として赴くことになった国王の長男王子ルスタットと、残されて次々と危機に見舞われる弟王子レオームの二人の王子の物語。神話的な超越した力と、人が技術を覚え始めた端境期の世界観で、周囲で引き起こされる危機的状況に否応もなく巻き込まれてゆく弟レオームと、アルキランの先進的技術に触れつつ伝説の存在となってゆく兄ルスタットの数奇な運命はとても興味深いですが、それぞれの道を歩み始めた二人がどのような形で再会することになるのか今後がとても楽しみですね。

インスタント・ビジョン 3分間の未来視宣告 (角川スニーカー文庫)

インスタント・ビジョン 3分間の未来視宣告 (角川スニーカー文庫)

 

 未来に3分間だけ自分の意識が飛ばされる奇病「夢現譜症候群」のパンデミックで大混乱に陥りがちな世界。殺人鬼になる未来視を見たレオが相棒の少女・ティアと出会う物語。未来視を知られているがゆえに難しい立場にあるレオと謎めいた立ち位置のティア。パンデミックを発生させる犯人を追う中で異能を用いた熱く勢いのあるバトルと、それぞれの立ち位置での正義が対立するシリアスな世界観はなかなか面白くて、そんな中で揺れる相棒・ティアとの信頼関係を再構築してゆく過程が著者さんの真骨頂なのかなと(苦笑)続巻期待したい新シリーズですね。

<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム- 1.可能性の始まり (HJ文庫)

-インフィニット・デンドログラム- 1.可能性の始まり (HJ文庫)

 

 画期的で一大ムーブメントとなったダイブ型VRMMO。大学受験で周回遅れになってしまったものの、兄に誘われて大学生・玲二がゲームに参加する物語。プレイスタイルによって独自に進化する<エンブリオ>を相棒に戦う世界。様々な思惑で事態が再び動き始めた状況で参加した玲二が、癖のある能力の活かし方を試行錯誤しつつ、面白い仲間も加えていく展開はテンポも良くてキャラもよく動き、クマキグルミ姿の兄が解説・サポート役として配置される安心設計。1巻目としては十分な可能性を提示してくれましたし、ここからどう動かすのか次巻に期待。

借り暮らしのご令嬢

借り暮らしのご令嬢

 

 夜会で出会った美しき伯爵令嬢アニエスにあまりいい印象がなかった貧乏騎士ベルナールが、突然家が没落した彼女を意趣返しに使用人として雇う物語。勢いで雇ったものの知れば知るほど印象と実際の彼女にギャップを感じる実はいい人ベルナール。その悪評の原因を知って誤解が解けたり、窮地に婚約者役を引き受けてもらったりで少しずつ距離を縮めてゆく二人でしたけど、彼女は健気な頑張り屋で周囲も応援するのに、肝心のベルナールがあまりにも無自覚でじれったくなりました(苦笑)そんな彼が自覚したら一体どうなるのか、今から続刊が楽しみです。

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虹を待つ彼女

虹を待つ彼女

 

 優秀で予想できてしまう限界に虚しさを覚えていた研究者・工藤が、死者を人工知能化するプロジェクトに参加して、衝撃的な自殺でカルト的な人気のゲームクリエイター・水科晴を知る物語。過去の事件や水科晴のことを調べてゆくうちに、彼女に共鳴し惹かれてゆく工藤。重要なキーパーソン「雨」の存在と調査中止を警告する謎の脅迫。我が身が危険に晒されながらも諦めず、晴を人工知能で再現することに妄執する工藤の姿には鬼気迫るものがありましたが、真相を知った彼のほろ苦くも粋な決断は少なからず心に響くものがありました。

※こちらは期間限定で160p程度のおためし版があるようです。

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よっつ屋根の下

よっつ屋根の下

 

 勤め先の大病院の不祥事隠蔽を批判し、犬吠の地方病院に飛ばされた父。それに半ば反抗心でついて行った息子とついていかなかった母・そして娘。それぞれの心情が綴られてゆくひとつの家族の物語。不安を抱えながら引っ越した息子から始まり、明らかになってゆく家族それぞれの想い。最初は冷たいと感じた母にも複雑な過去があったりで、読み進めてゆくうちにそれぞれの印象も大分違う印象に上書きされていきますね。あるべき姿に落ち着いてゆく結末には少し寂しい気持ちもありましたが、これはこれで絆を感じる家族のひとつの形なのだと思えました。

空への助走 福蜂工業高校運動部

空への助走 福蜂工業高校運動部

 

 「2.43」で清陰高校のライバル校として登場する福蜂工業のバレー部、柔道部、釣り部や、どこか繋がりがある他校の部活動を通じて揺れ動く高校生たちの青春が描かれる連作短編集。努力を惜しまない登場人物たちの届かないがゆえの悔しい思いだったり、不器用な人間関係や恋心だったりと甘酸っぱい青春してるなあと思いましたけど、それが後できちんと成長したり変わった関係がフォローされていて嬉しいですね。ひとつひとつの繊細なエピソードが様々なところで繋がってひとつの世界を形成していて、なるほどなと唸らされた心地よい読後感でした。

ランチ探偵 (実業之日本社文庫)

ランチ探偵 (実業之日本社文庫)

 

 同僚の天野ゆいかを誘いランチ合コンに出会いを期待する経理部OLの阿久津麗子。しかし持ち込まれる話題は犯人探しや暗号解読ばかりで、そんな怪事件に安楽椅子探偵・天野ゆいかが挑むミステリ。美人なのに訳ありの男とばかり出会ってしまう麗子と、謎解きを期待するミステリマニア・ゆいかのランチ合コンは謎の事件続きで、美味しいご飯とゆいかの謎解き欲は満たされても、肝心の出会い的には他の人が幸せになるばかりでうまく機能していなかったですね(苦笑)そんな二人の今後のランチ合コン探偵はわりと面白かったので、続編も期待しています。

([ふ]5-1)初恋料理教室 (ポプラ文庫)

([ふ]5-1)初恋料理教室 (ポプラ文庫)

 

 京都の路地に佇む町屋長屋で営まれる男子限定の料理教室。そこに集う恋に奥手な建築家の卵に性別不詳の大学生、昔気質の職人など、事情を抱えた生徒たちの想いが綴られる連作短編集。司書さんに恋をした智久の話はもう少しその過程を書いて欲しかったかなとも思いましたけど、職人の佐伯さんとその奥さんの話はお互い思うところが上手く伝わらなかったがゆえの勘違いで、少しばかりホロリとした気持ちにさせられましたね。それぞれ生まれた時代や環境も違う登場人物たちが料理教室に集まった縁で生まれた、不器用ながらもとても優しい物語でした。

10月に読んだ本 #読書メーターより

10月も何とか70冊超えました。仕事の忙しさとか家の用事だとか体調だったりとかいろいろ左右されるものが多くて、イメージする読書計画通りにはなかなか進まないのがもどかしいですね。まあ誰でも多かれ少なかれそうなんだろうとは思いますが(苦笑)

 

2016年10月の読書メーター
読んだ本の数:71冊
読んだページ数:20095ページ
ナイス数:5177ナイス

([ふ]5-1)初恋料理教室 (ポプラ文庫)([ふ]5-1)初恋料理教室 (ポプラ文庫)感想
京都の路地に佇む町屋長屋で営まれる男子限定の料理教室。そこに集う恋に奥手な建築家の卵に性別不詳の大学生、昔気質の職人など、事情を抱えた生徒たちの想いが綴られる連作短編集。司書さんに恋をした智久の話はもう少しその過程を書いて欲しかったかなとも思いましたけど、職人の佐伯さんとその奥さんの話はお互い思うところが上手く伝わらなかったがゆえの勘違いで、少しばかりホロリとした気持ちにさせられましたね。それぞれ生まれた時代や環境も違う登場人物たちが料理教室に集まった縁で生まれた、不器用ながらもとても優しい物語でした。
読了日:10月31日 著者:藤野恵美
かぐや様は告らせたい 1 ~天才たちの恋愛頭脳戦~ (ヤングジャンプコミックス)かぐや様は告らせたい 1 ~天才たちの恋愛頭脳戦~ (ヤングジャンプコミックス)感想
お金持ちの令嬢で天才の副会長かぐやと、秀才の生徒会長白銀が、相手に告白させるために頭脳戦を果てしなく無駄な駆け引きを繰り返す残念な物語。お互い素直になれればいいのにねー(苦笑)でもそんなふたりのやりとりが楽しくて、そんな二人の緊張感のある状況を、期せずして適度に振り回しつつさらなるカオスに叩き込む天然な書紀の藤原さんは恐ろしい子。続刊がとても楽しみです。
読了日:10月31日 著者:赤坂アカ
主を失ったジャケット-神戸栄町アンティーク堂の修理屋さん(2) (双葉文庫)主を失ったジャケット-神戸栄町アンティーク堂の修理屋さん(2) (双葉文庫)感想
神戸に移り住んで5カ月。寛人は店で使い込まれたいくつもの携帯灰皿を見つけ、その後もおもちゃ、メトロノーム・ポーチ、ジャケットといった思い出の品のエピソードが続く第二弾。亡くなった人との大切な思い出の品が各話だけでなく全体としてもクローズアップされて、らしくない一面を見せた茉莉が心配で仕方ないのに、自分に自信がなくて繊細な彼女に対して距離感を測りかねている寛人には焦れったい気持ちになりましたけど、どうにか一歩を踏み出すきっかけは掴めましたかね。天馬のエピソードもいい感じに絡めてきて、二人の今後が楽しみです。
読了日:10月31日 著者:竹村優希
危険なビーナス危険なビーナス感想
動物病院の院長代理をしている手島伯朗の元に、疎遠だった弟・明人の妻を名乗る楓が現れ、失踪した明人ともうすぐ当主が亡くなる実家の遺産相続について一緒に調べることになる物語。ミステリアスで謎めいた部分も多い魅力的な楓と、そんな彼女の言動に振り回されがちな惚れっぽい伯朗。何か物語の核心に迫る部分よりも二人の関係の行方が気になってしまいましたが(苦笑)繋がりの見えてこなかったパズルのピースがきちんとハマってゆく展開には著者さんらしさを感じました。テーマの割にはライトな読後感でしたけど、これはこれで面白かったです。
読了日:10月30日 著者:東野圭吾
鎌倉おやつ処の死に神 (2) (富士見L文庫)鎌倉おやつ処の死に神 (2) (富士見L文庫)感想
「おやつ処みなと」での腐れ縁で集まる毎年恒例のお正月行事。相変わらずな柚琉にも転機が訪れる中で、これまでなかった柚琉を指名しての延命の依頼が舞い込む第二弾。柚琉に何かあるたびにネガティブ思考がいろいろ発動するのは相変わらずでしたけど、丁寧に描かれる彼らの関係はとても貴重なものですし、大切なものは当たり前になってしまうとなかなか気づけないものなんですよね。面倒見がいいなあと思っていた深町も、チケット話とかご飯の話とか、言いたい放題に見えて実はいろいろ苦労してたんだなとちょっと同情。いつか報われるといいなあ。
読了日:10月30日 著者:谷崎泉
インスタント・ビジョン 3分間の未来視宣告 (角川スニーカー文庫)インスタント・ビジョン 3分間の未来視宣告 (角川スニーカー文庫)感想
未来に3分間だけ自分の意識が飛ばされる奇病「夢現譜症候群」のパンデミックで大混乱に陥りがちな世界。殺人鬼になる未来視を見たレオが相棒の少女・ティアと出会う物語。未来視を知られているがゆえに難しい立場にあるレオと謎めいた立ち位置のティア。パンデミックを発生させる犯人を追う中で異能を用いた熱く勢いのあるバトルと、それぞれの立ち位置での正義が対立するシリアスな世界観はなかなか面白くて、そんな中で揺れる相棒・ティアとの信頼関係を再構築してゆく過程が著者さんの真骨頂なのかなと(苦笑)続巻期待したい新シリーズですね。
読了日:10月29日 著者:永菜葉一
百錬の覇王と聖約の戦乙女12 (HJ文庫)百錬の覇王と聖約の戦乙女12 (HJ文庫)感想
神帝の鋼討伐令を受けて結成された五氏族大連合。鉄の宗主ファグラヴェール率いる数多のエインヘリアルまで加わった三万が東のダウエ砦に襲い掛かり、別方向からも軍勢が侵攻する第十二弾。兵力差に加え率いる将も強敵で、状況としては一番厳しいようにも思えましたけど、難しい炎との関係をいったん整理することができて、これまで準備してきたことが万全でないなりにうまく機能し、登用していた人材を適材適所でうまく起用しながら最後は意外な人物が窮地を救う大活躍まであったりと、難局を乗り切ったここまでの積み上げに説得力を感じました。
読了日:10月29日 著者:鷹山誠一
この素晴らしい世界に祝福を!10 ギャンブル・スクランブル! (角川スニーカー文庫)この素晴らしい世界に祝福を!10 ギャンブル・スクランブル! (角川スニーカー文庫)感想
王女アイリス自ら隣国エルロードへ資金援助を頼みにいき、ついでに婚約相手の王子にも会うと伝え聞いたカズマが、可愛い妹の婚約を阻止すべく護衛を引き受ける第十弾。何というか妹キャラが可愛いのに実はめちゃくちゃ強いアイリスの武闘派ぶりが突き抜けてましたが、どこまでも駄女神なアイリスはともかくめぐみんはアイリス相手に大人気ないし、ちょっと前にヒロインっぽい話もあったダクネスさんの残念ぶりが…足引っ張りまくりの彼女たちをお守りしつつ目的に貢献するクズマさんの強運っぷり。この作品らしいドタバタぶりを存分に楽しめました。
読了日:10月28日 著者:暁なつめ
サラは銀の涙を探しに (集英社文庫)サラは銀の涙を探しに (集英社文庫)感想
女流棋界復帰した北森七海と対局する直前、意味深な言葉を残し失踪したサラ。そんなサラと関わってきた七海と鍵谷の苦悩と成長を描く第二弾。不戦勝で終わりサラへのこだわりを捨てきれない七海と、一時期サラとともに将棋を研究し多くの時間を共有した鍵谷。意外な展開になりましたけど、サラという共通点をきっかけに出会った二人が目指したのは「人間VSコンピュータ」の熾烈な対戦。身を削り鬼気迫る勢いで対戦を目指す鍵谷と、献身的に支える七海の描写には引き込まれるものがありましたね。切ない結末で終わりましたが、とても良かったです。
読了日:10月28日 著者:橋本長道
凶器は壊れた黒の叫び (新潮文庫nex)凶器は壊れた黒の叫び (新潮文庫nex)感想
柏原第二高校に転校してきた安達は、島で唯一の小学生・大地のために新聞部を始めることを提唱。七草はそれが堀を追い込むための巧妙な罠と気づく第四弾。苦悩する魔女・堀に取って代わらんと画策する安達と、明らかになってゆく魔女や階段島成立の経緯。愚直なまでに真っ直ぐで問題があれば辛くても解決すべきとする真辺と、現状を許容するがゆえに優しくも残酷な選択をする七草。物語として大きな転機を迎えましたけど、お互いを絶対的な存在と明確に認識しながらも、それでいて対立することも辞さない二人がどう動くのか次巻が早く読みたいです。
読了日:10月27日 著者:河野裕
虹を待つ彼女虹を待つ彼女感想
優秀で予想できてしまう限界に虚しさを覚えていた研究者・工藤が、死者を人工知能化するプロジェクトに参加して、衝撃的な自殺でカルト的な人気のゲームクリエイター・水科晴を知る物語。過去の事件や水科晴のことを調べてゆくうちに、彼女に共鳴し惹かれてゆく工藤。重要なキーパーソン「雨」の存在と調査中止を警告する謎の脅迫。我が身が危険に晒されながらも諦めず、晴を人工知能で再現することに妄執する工藤の姿には鬼気迫るものがありましたが、真相を知った彼のほろ苦くも粋な決断は少なからず心に響くものがありました。次回作にも期待。
読了日:10月27日 著者:逸木裕
魔術師たちの就職戦線 (ファミ通文庫)魔術師たちの就職戦線 (ファミ通文庫)感想
世界各国を共に旅した母によって訳もわからないまま魔術師候補が集まる不動台高専に放り込まれた進藤雪也。そこで幼い頃に別れた双子の姉・蘭崎香織里と再会する学園異能バトル。霊力の使い方を知らず戸惑う雪也と、突っかかる美少女の香織里、彼らと関わってゆく山崎雅明や網代木澪といった力のある個性的なクラスメイトたち。霊障に苦しめられてきた雪也は何かあるらしく、彼を脅かすものの正体が今後のポイントになりそうですね。姉弟の複雑な距離感や思惑ありげな周辺キャラたちの動向もそつなくまとめて、今後どのように展開してゆくのか期待。
読了日:10月26日 著者:嬉野秋彦
DOUBLES!! -ダブルス- 3rd Set (メディアワークス文庫)DOUBLES!! -ダブルス- 3rd Set (メディアワークス文庫)感想
春になって二年生となり、先輩としてテニス部を引っ張る立場となった駆と琢磨の二人。しかし癖のある新入部員に課題は山積みで、琢磨は弱点を克服しようとして致命的なスランプに陥ってしまう第三弾。マイペースだった新入生キャラの心理に気づいた意外な次期部長候補。ひたむきに琢磨をも脅かしうるライバルにまで駆け上がってきた駆の存在は、彼を意識するがゆえに自分らしさを見失っていた琢磨にも大きな刺激となって、熱くぶつかりあう二人がこれからのテニス部を引っ張りそうですね。女子部も絡みが出てきそうな伏線があって今後が楽しみです。
読了日:10月26日 著者:天沢夏月
からくさ図書館来客簿 第六集 ~冥官・小野篁と雪解けの歌~ (メディアワークス文庫)からくさ図書館来客簿 第六集 ~冥官・小野篁と雪解けの歌~ (メディアワークス文庫)感想
時子が新しい力を得たことで提示された一つの選択肢。小野篁の子孫たちとの出会いや、時子と同じように伊勢神宮の最後の斎宮に指名された道なしと出会うシリーズ第六弾。篁の子孫たちと道なし、小野小町を巡るお話や、同じような境遇の祥子内親王を送り出すために時子が考えた図書館でのビブリアエリアと、道なしたちを自ら考えて導いてゆく時子の成長。ひとつの決断によって見えたお互いを想う気持ちはとても二人らしくて、大きな約束をした二人が積み重ねてゆくこれからを読めないのは残念ですが、とても満足感のある物語でした。次回作も期待。
読了日:10月26日 著者:仲町六絵
尾木花詩希は褪せたセカイで心霊を視る (ダッシュエックス文庫)尾木花詩希は褪せたセカイで心霊を視る (ダッシュエックス文庫)感想
とある事情から廃墟と化したデパートの屋上遊園地に向かった久佐薙卓馬が、そこで古びた傷だらけのカメラで写真を撮り続ける同級生の少女・尾木花詩希と出逢う物語。「観覧車の花子さん」に逢わねばならない理由がある卓馬と、自身の失ってしまった彩りを取り戻すため写真を撮り続ける詩希。ぎこちない交流を続けるうちに少しずつ変わってゆく詩希がとても可愛くて、悪意に巻き込まれてお互いを大切に想う気持ちが空回りした二人でしたけど、真相に近づいてゆく中で大切な人にきちんと想いが伝わった結末は本当に良かったです。これは次回作も期待。
読了日:10月25日 著者:紺野アスタ
ホーンテッド・キャンパス きみと惑いと菜の花と (角川ホラー文庫)ホーンテッド・キャンパス きみと惑いと菜の花と (角川ホラー文庫)感想
ついにこよみとの約束を取り付けた森司。研究会のメンバーも二人のデートに興味津々な状況でも次々と依頼は舞い込み、洋館の足だけの霊、先輩の同時二重体の謎、デート当日にもトラブルに巻き込まれる第十弾。森司は言うまでもないですけど、こよみもデートほんとに楽しみにしてたんだなあとニヤニヤしましたが、こよみの過去エピだったり森司入会当初の話も交えつつ、進展してるようなしてないような奥ゆかしい二人の距離感は相変わらずなのに、期せずして外堀だけは確実に埋まってゆく不思議(苦笑)ようやく少しは自覚したみたいだし次こそ期待w
読了日:10月25日 著者:櫛木理宇
古見さんは、コミュ症です。 1 (少年サンデーコミックス)古見さんは、コミュ症です。 1 (少年サンデーコミックス)感想
万人が振り返る美少女・古見さんは実はコミュ症。コミュニケーションがとても苦手だけれど周囲が気づかない中、それに気づいて友達になった只野くんが友達を作ろうとする彼女に協力する物語。古見さんのキョドりっぷりとか、ちょっとしたことに喜ぶ姿がとても可愛くて、見守りたくなる気持ちになる一方、只野くんの立ち位置が妙に厳しくてリアルだなあと思いましたけど、少しずつ(ちょっと個性的な)友達も増えてきてこれからですね。おしゃべり下手な古見さんとの黒板でのコミュニケーションがとても良かったです。
読了日:10月24日 著者:オダトモヒト
リケイ文芸同盟 (幻冬舎文庫)リケイ文芸同盟 (幻冬舎文庫)感想
数値化できないものが、大の苦手な超理系人間の桐生蒼太。そんな彼がなぜか文芸編集部に異動になり、全てな曖昧な世界に苛立ちを隠せなくなって、友人で営業の嵐田と理系文芸同盟を組んで奮闘する物語。やっぱり理屈だけではそうそう動くものでもなくて、分析に数学を持ち込んで上司に企画を持ち込むも上手く行かない日々。後輩鴨宮のトラブルから自分に足りなかったものに気づいて仕事面では成長しましたけど、何というか彼女の想いにもう少し早く気づいてれば…とそんなものかもとも思いつつも、ちょっとやるせない気持ちになってしまいました。
読了日:10月24日 著者:向井湘吾
ランチ探偵 (実業之日本社文庫)ランチ探偵 (実業之日本社文庫)感想
同僚の天野ゆいかを誘いランチ合コンに出会いを期待する経理部OLの阿久津麗子。しかし持ち込まれる話題は犯人探しや暗号解読ばかりで、そんな怪事件に安楽椅子探偵・天野ゆいかが挑むミステリ。美人なのに訳ありの男とばかり出会ってしまう麗子と、謎解きを期待するミステリマニア・ゆいかのランチ合コンは謎の事件続きで、美味しいご飯とゆいかの謎解き欲は満たされても、肝心の出会い的には他の人が幸せになるばかりでうまく機能していなかったですね(苦笑)そんな二人の今後のランチ合コン探偵はわりと面白かったので、続編も期待しています。
読了日:10月24日 著者:水生大海
空への助走 福蜂工業高校運動部空への助走 福蜂工業高校運動部感想
「2.43」で清陰高校のライバル校として登場する福蜂工業のバレー部、柔道部、釣り部や、どこか繋がりがある他校の部活動を通じて揺れ動く高校生たちの青春が描かれる連作短編集。努力を惜しまない登場人物たちの届かないがゆえの悔しい思いだったり、不器用な人間関係や恋心だったりと甘酸っぱい青春してるなあと思いましたけど、それが後できちんと成長したり変わった関係がフォローされていて嬉しいですね。ひとつひとつの繊細なエピソードが様々なところで繋がってひとつの世界を形成していて、なるほどなと唸らされた心地よい読後感でした。
読了日:10月23日 著者:壁井ユカコ
恋は雨上がりのように 6 (ビッグコミックス)恋は雨上がりのように 6 (ビッグコミックス)感想
陸上部の頃の彼女に憧れていた倉田みずきと再会して、そのまっすぐな言葉をぶつけられて、陸上への想いと店長への恋心に心揺れるあきらの複雑な胸中がどういう方向に向かうのかとても気になるところですけど、あきらとともに編み物を始めたユイと吉澤の関係にも何か変化の兆しがあったみたいで、そのあたりも今後楽しみです。元妻との思わぬ遭遇にはビックリしましたw
読了日:10月23日 著者:眉月じゅん
神話伝説の英雄の異世界譚 6 (オーバーラップ文庫)神話伝説の英雄の異世界譚 6 (オーバーラップ文庫)感想
シュトベルの暗躍を食い止められず、隠されたグランツ大帝国皇帝の死。混乱する中で西方から六ツ国の大軍が侵攻し、南部からもシュタイセン共和国による国境線への軍配備の知らせが届く第六弾。ヒロが侵食される西方にわずかな軍勢で向かうことを決意し、南部に派遣されることになったリズ。厳しい状況の中でかつての盟友の末裔と刃を交えることになるヒロでしたけど、ここまでは圧倒的劣勢でも跳ね返してきただけに、思ってもみなかった結末には呆然としました。いくつも密約は交わしていたみたいですが、ここからどうなるのか続巻が気になります。
読了日:10月22日 著者:
キミもまた、偽恋(オタク)だとしても。1〈下〉 (オーバーラップ文庫)キミもまた、偽恋(オタク)だとしても。1〈下〉 (オーバーラップ文庫)感想
「偽装恋人」関係を続ける「隠れオタク」村上政樹と「隠れ腐女子」長島薫子が、気づかぬうちに何度もニアミスしつつ、ついに初デートにこぎつける第二弾。GWに二人で初デートを計画する裏で、それぞれが密かに楽しみにする隣市での同人即売会。周囲の人に密かに生暖かく見守られたり、首を傾げられながらのニアミス。気づかぬまま別の場所で出会っていたり、隠れヲタ同士だからこそ気づかない盛り上がってゆくヲタトーク。ベタでもそんな小さな積み重ねがニヤニヤもので、だからこそ物語としてここから今後どう動かしてゆくのかとても楽しみです。
読了日:10月22日 著者:渡辺恒彦
恋は光 5 (ヤングジャンプコミックス)恋は光 5 (ヤングジャンプコミックス)感想
藤本にアプローチを受けて東雲が恋について真剣に考えるようになって結論を出し、別れてから西条が気になる宿木もいろいろ画策するものの悪者になりきれなくて、北代さんもいいポジションにはいるんだけれど、どうにも寄せきれてないんですよね。西条が地味に過酷な過去でちょっと驚きましたが、いい感じなのに歯車が噛み合うところまでいかない人間関係がどこに行き着くのか、とても気になるところです。
読了日:10月21日 著者:秋枝
Re:ゼロから始める異世界生活10 (MF文庫J)Re:ゼロから始める異世界生活10 (MF文庫J)感想
魔女教大罪司教『怠惰』を討伐し、エミリアとの再会を果たしたナツキ・スバル。しかし聖域に避難した村人の半数やロズワールやラムも依然として戻らないままで、状況を探るために聖域に向かう第十弾。新章突入ということでいろいろ気になる新キャラも出てきましたけど、とはいえ思惑通りに動くことをスバルに期待するロズワールと、強欲の魔女・エキドナとの話からもスバルと魔女因子の関係が伺えたりで、今回も密かに資格を得ていたスバルの決断が今後に大きく影響しそうですね。終盤に訪れた急展開も気になりますし、次巻以降の展開が楽しみです。
読了日:10月21日 著者:長月達平
ワールド・イズ・コンティニュー (ファンタジア文庫)ワールド・イズ・コンティニュー (ファンタジア文庫)感想
死に戻りができる異世界フルシエラに召喚されたゲーム好きの浩史が魔法戦士の少女・ハイシェンと出会い、一緒に強くなって異世界攻略を目指す物語。ゲーム好きな姉が作ったと思われる仕組みをよく理解する浩史が孤独に絶望しかけていたハイシェンと共に取り組む、このゲームの特性を最大限に活かした急激なレベル上げから攻略へと邁進するストーリーで、長耳なハイシェンや彼を支える由紀たち魅力的なヒロインたちもよく動く、著者さんらしい独特のゲームっぽい世界観でした。ここまでわりと展開早かったですけど、ここからどう動くのか次巻に期待。
読了日:10月21日 著者:瀬尾つかさ
鎌倉香房メモリーズ 4 (集英社オレンジ文庫)鎌倉香房メモリーズ 4 (集英社オレンジ文庫)感想
事件以降、企業のインターン参加を理由に花月香房からも香乃の前からも姿を消してしまった雪弥。心配で不安を募らせる香乃が彼の過去を知り動き出す第五弾。最初は彼の想いを想像して積極的に動けなかった香乃でしたけど、それでも彼を心配する多くの人の存在を知って、その人たちに支えられながら今回香乃はよく頑張りましたね。彼にとっても彼女の存在はかけがえのない存在であることが様々な形で伝わってきて、きっかけは必要でしたけどお互い大切に思う気持ちが伝わって、リスタートできたのは本当に良かったなと思えました。次巻も楽しみです。
読了日:10月20日 著者:阿部暁子
ロクでなし魔術講師と禁忌教典7 (ファンタジア文庫)ロクでなし魔術講師と禁忌教典7 (ファンタジア文庫)感想
迫る学院の社交舞踏会で密かに天の智慧研究会の『ルミア暗殺計画』が動き出し、それを阻止するため宮廷魔導士団のかつての仲間や元上司イヴが現れる第七弾。護衛もあってルミアをダンスに誘うグレン。裏で行われる襲撃者たちと宮廷魔導士団の面々との激闘。そしてイヴの護衛計画をあざ笑うかのような暗殺術。多くを望まないルミアの葛藤が描かれる一方で、元相棒アルベルトとダンスでは脇役だった白猫が最後で大きな見せ場を作りましたね。あまりいい印象のなかったイヴの真意には苦笑いでしたけど、悲壮な覚悟が垣間見えた今後の展開が楽しみです。
読了日:10月20日 著者:羊太郎
ヴァンパイア/ロード ~君臨するは、終焉の賢王~ (HJ文庫)ヴァンパイア/ロード ~君臨するは、終焉の賢王~ (HJ文庫)感想
早くに両親を事故で亡くし養父母に引き取られた、特殊な血液型を持つ男子高校生・神鎚黎。謎の襲撃者に命を狙われたところを美しき吸血鬼・リーリヤに救われる物語。人間に作られた生物兵器としての吸血鬼の王党派と貴族派の争い。それに巻き込まれ襲撃される黎とその家族たち。自らが吸血鬼の王であることを知り、その歴史を終わらせるために立ち上がる黎。両親が殺されて吸血鬼の存在を知っても意外と冷静で適応早いなとは感じましたが、ヒロインたちもよく動いていて、ここから物語をどのように展開してゆくのか続きが楽しみなシリーズですね。
読了日:10月20日 著者:葛西伸哉
からかい上手の高木さん 3 (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)からかい上手の高木さん 3 (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)感想
私服姿の高木さんだったり、休日に待ち合わせしたり、一緒に肝試しすることになったり、夏休みでも相変わらず安定のからかいぶりで、西方くんができないのを承知で挑発してきたり、彼の疑心暗鬼ぶりを逆手に取ったりとニヤニヤしてしまいました。席替えでいったん離れた西方くんの心理もなかなか面白くて、紆余曲折の末にまた隣になれて良かったね(苦笑)
読了日:10月19日 著者:山本崇一朗
アンデッドガール・マーダーファルス 2 (講談社タイガ)アンデッドガール・マーダーファルス 2 (講談社タイガ)感想
怪盗ルパンが出したフォッグ邸の宝石を狙う予告状に、依頼されたホームズや鳥籠使い一行が守ることになり、さらに保険機構の用心棒や鴉夜たちが追う教授一派も動きだす第二弾。相変わらず噛み合っているのかよく分からない鴉夜と津軽の会話には苦笑いでしたけど、人狼を呼び出すとされる宝石を巡って、それぞれ思惑がある各陣営が入り乱れて駆け引きしながらの大混戦。明らかになってゆく過去の因縁だけでなくそこで新たに因縁も生まれて、難敵相手でもやられっぱなしでは終わらない痛快な顛末は楽しかったです。再戦も近そうで次巻に期待ですね。
読了日:10月19日 著者:青崎有吾
君と時計と雛の嘘 第四幕 (講談社タイガ)君と時計と雛の嘘 第四幕 (講談社タイガ)感想
ついに先輩まで消えてしまった世界。時間遡行を断ち切るために、残された綜士と芹愛と雛美が『希望と言い切るには残酷に過ぎる一つの選択肢』の前で苦悩する。確かにこれまでのことを振り返ってみるとそれしかないと思える結論でしたけど、ではそれを選択できるのかというと誰にとっても難しい決断。これまで失われていったものを取り戻せた一方で、失われてしまったものもありましたけど、それでも終盤に描かれていたもう一つの物語と、良かったなと安心できる結末には救われる思いでした。もし関連作品出るのならその後の話も少し期待しています。
読了日:10月18日 著者:綾崎隼
七星のスバル 4 (ガガガ文庫)七星のスバル 4 (ガガガ文庫)感想
クライヴも合流しかつての形を取り戻してきたスバル。お金稼ぎも兼ねてフェスティバルに参加し、旭姫の願いである「スバル復活」を果たすため、リアルでは陽翔と咲月が希の家を訪れる第四弾。徐々に明らかになってゆく旭姫をめぐる謎と彼らの現在地。そしてリアルで再会した希の変化と、フェスティバル最終日のダンスパーティを巡るそれぞれの想い。人間関係的には今回わりと動いたかなとも感じましたけど、むしろメンバーが知らないところで起こった、事情を知らなかったがゆえの誤解と邂逅が今後どんな展開に繋がるのか、続巻が気になりますね。
読了日:10月18日 著者:田尾典丈
コップクラフト 6 (ガガガ文庫)コップクラフト 6 (ガガガ文庫)感想
サンテレサ市長選挙の有力候補が射殺される事件が続き、それにより崩れていくパワーバランスと対立を深める地球人とセマーニ人。そんな状況下で事件の黒幕を追う第六弾。発生時何ともアレな格好で事件に向かった二人には苦笑いでしたけど、醜悪な陰謀によって市が抱えていた潜在的な危うさが顕在化した上に、過去の因縁も絡む混沌とした難しい状況。それでも乗り越えることができたのは、相棒や仲間たちとこれまで築いてきた信頼関係があったからですね。託されたティラナの選択とその想いに彼女の成長とこの物語らしさがよく出ていると思いました。
読了日:10月18日 著者:賀東招二
借り暮らしのご令嬢借り暮らしのご令嬢感想
夜会で出会った美しき伯爵令嬢アニエスにあまりいい印象がなかった貧乏騎士ベルナールが、突然家が没落した彼女を意趣返しに使用人として雇う物語。勢いで雇ったものの知れば知るほど印象と実際の彼女にギャップを感じる実はいい人ベルナール。その悪評の原因を知って誤解が解けたり、窮地に婚約者役を引き受けてもらったりで少しずつ距離を縮めてゆく二人でしたけど、彼女は健気な頑張り屋で周囲も応援するのに、肝心のベルナールがあまりにも無自覚でじれったくなりました(苦笑)そんな彼が自覚したら一体どうなるのか、今から続刊が楽しみです。
読了日:10月17日 著者:江本マシメサ
神殺しの英雄と七つの誓約&lt;エルメンヒルデ&gt; 5 (オーバーラップノベルス)神殺しの英雄と七つの誓約&lt;エルメンヒルデ&gt; 5 (オーバーラップノベルス)感想
かつて魔神殺しを遂げ、今度は魔神復活の旅を始めることになった蓮司。かつての仲間との出会いを経てエルフレイム大陸へと向かう彼らが、渡航中に美しき魔王シェルファに襲撃される第五弾。このまま冒険者となるべきか悩むフランチェスカ嬢の実家での顛末。彼女にとっては転機でしたけど、かつての仲間たちも未だ苦悩を抱えていたり、残念な感じにマイペースな人だったりと様々なんですね。蓮司に執着する魔王シェルファとの因縁も深そうですけど、何とか生き延びた彼らが出会ったソルネアが今後どんな存在となってゆくのか、次巻以降も楽しみです。
読了日:10月17日 著者:ウメ種
翠玉姫演義 ―宝珠の海の花嫁― (富士見L文庫)翠玉姫演義 ―宝珠の海の花嫁― (富士見L文庫)感想
商才を秘めながらも豪商の事件を起こした側室の娘と疎まれ、取引先の当主(80歳)に売られたも同然の政略結婚を決められた香月が、輿入れの最中に海賊に攫われてそこに居場所を見出してゆく物語。人生をすっかり諦めていた香月と訳ありの海賊業をしていた烈英らとの運命の出会い。海賊のアバウトな運営を見逃せずにうっかり口を出してしまい、才能を発揮できる居場所を与えられ烈英の目標を実現することに生きがいを見出していく展開はなかなか面白かったです。最後にその後がさらっとまとまってましたけど、その過程をまた読めたら嬉しいですね。
読了日:10月16日 著者:柊平ハルモ
からかい上手の高木さん 2 (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)からかい上手の高木さん 2 (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)感想
西片くんの心理をよく把握する高木さんは相変わらず勝てない存在。高木さん西片くんと一緒にいるの楽しそうだし、会えなくなる夏休みに会う理由をわざわざ作ったり、ちょっと考えれば高木さんの想いに気づきそうなものだけれど、西片くんがちょっと疑心暗鬼になり過ぎてて、そういう風になかなか考えられないんだろうなと(苦笑)
読了日:10月16日 著者:山本崇一朗
聖剣使いの禁呪詠唱&lt;ワールドブレイク&gt; 18 (GA文庫)聖剣使いの禁呪詠唱&lt;ワールドブレイク&gt; 18 (GA文庫)感想
前世で会った冥王シュウ・サウラの夢を繰り返し見る静乃。一方丈弦が六翼のアジトに潜入を果たすも閉じ込められてしまい、諸葉たちが救出に動き出す第十八弾。静乃の前世の記憶がだいぶ明らかになった今回、突出した力を持つわけではない丈弦がまさかの大殊勲を挙げて、こういう形で事態が大きく動くとは思わなかったですね。レナードと諸葉の戦いはお互いらしさがよく出ていましたけど、アジトを壊滅して静乃も過去を乗り越えてと、上出来な戦果だと思わせておいて最後で思わぬ急展開。次はサツキの過去にも迫る話になるんですかね。次巻に期待。
読了日:10月15日 著者:あわむら赤光
思い、思われ、ふり、ふられ 2 (マーガレットコミックス)思い、思われ、ふり、ふられ 2 (マーガレットコミックス)感想
由奈が初めて男子を好きになった理央。彼が告白できない複雑な想いを抱えていて、そんな誰も知らない秘密を教えてくれた彼への気持ちを隠すことができなくなってしまう第二弾。理央が難しい状況なのを分かっていて玉砕覚悟の告白するのはあまり上手くなかった気もするけど、でも由奈は一歩踏み出せたしその真っ直ぐな想いは彼に響くものがあったのかなと。朱里も過去の想いに決着付けたところで現れて、意識しないまま普通にカッコいいこと言っちゃう和臣あたりにも何か動きあるんですかね。
読了日:10月15日 著者:咲坂伊緒
水鏡推理4 アノマリー (講談社文庫)水鏡推理4 アノマリー (講談社文庫)感想
女子少年院更生登山プロジェクトで天候悪化による遭難事件が発生。さらに行方不明だった文科省の職員がそこに姿を現す状況。遭難者救出と民間気象会社との関係性解明に瑞希が奔走する第四弾。遭難した少女たち見た天気予報を出した民間気象会社がコンペで見せた驚異的な予報的中率。決め手に欠け焦燥感を募らせていた状況を、彼女らしい視点と行動力、意外な人間関係などを駆使して活路を切り開いていく展開は、思わぬところに繋がって面白かったです。厳しくもきちんと向き合うことを厭わない瑞希の真摯な言葉が心に染みました。次巻にも期待です。
読了日:10月14日 著者:松岡圭祐
からかい上手の高木さん 1 (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)からかい上手の高木さん 1 (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル)感想
いつも西片くんをからかってくる隣の席の高木さん。やられてばかりの西片くんが彼女をからかって恥ずかしがらせようとするものの、彼をよく見ている高木さんに逆にやり込められてしまう関係にニヤニヤしてしまいますね(苦笑)傍から見たら付き合っているようにも見える二人が今後どうなってゆくのか楽しみです。
読了日:10月14日 著者:山本崇一朗
宝石吐きのおんなのこ(5) ~ちいさな宝石店といつわりの魔法使い~ (ぽにきゃんBOOKSライトノベルシリーズ)宝石吐きのおんなのこ(5) ~ちいさな宝石店といつわりの魔法使い~ (ぽにきゃんBOOKSライトノベルシリーズ)感想
クリューとスプートニクのもとを訪れたユキからの使い。病床の魔法使い・ソアランたちの元に二人から「仮説」が届けられる第五弾。ナツの視点で語られるスプートニクとクリューが街に来た当初の話や、あのユキをげんなりさせたラッシュの言動とか興味深いエピソードもありましたけど、何より大きな転機に繋がりそうなひとつの仮説の提示によって、動き出した物語の方向性が定まってゆきそうな予感がありましたね。そして今回の過程でクリューが自覚したひとつの可能性は物語の結末にも大きく影響する部分で、その行く末もとても気になるところです。
読了日:10月14日 著者:なみあと
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか11 (GA文庫)ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか11 (GA文庫)感想
ウィーネを救った代償として人々からの信用を失ったベル。悩みつつも異端児帰還作戦に向け決意を新たにした彼らの前にロキ・ファミリアが立ちはだかる第十弾。人々の信用を失ったことを突きつけられるベル、それでも諦められない想いを支える仲間たちと神々たちの思惑。次々と女性に助けられる展開にベルを監視するアイズの思いがとても面白かったですが、ファミリアや支えてくれる仲間たちも大奮闘で、憧憬の彼女と真っ向から対立しても、神の思惑で台無しにされかけても、真っ直ぐな想いでそれを乗り越え覆してみせた展開はとても熱かったですね。
読了日:10月13日 著者:大森藤ノ
思い、思われ、ふり、ふられ 1 (マーガレットコミックス)思い、思われ、ふり、ふられ 1 (マーガレットコミックス)感想
ふとしたきっかけから出会い友人となった由奈と朱里。正反対のふたりにモテる朱里の義弟・理央、天然な由奈の幼馴染・和臣も加えた四人の恋の物語。恋に対してわりと頑なな感じの由奈と、さっぱりとした感じの朱里の繊細な関係性、叶わない想いを抱える理央と何も考えてなさそうなのにずばっと踏み込んでくる和臣という組み合わせが今後の波乱を予感させますね。ここからどんな物語になってゆくのか次巻に期待。
読了日:10月13日 著者:咲坂伊緒
駅伝ランナー3 (角川文庫)駅伝ランナー3 (角川文庫)感想
陸上部も待望の新入部員を迎え二年生になった走哉たち。合宿を経て三年生たちは最後の大会を迎え、部員たちが市の駅伝大会に挑むシリーズ第三弾。走哉みたいに記録を伸ばせている時期は楽しいですけど、一人高いレベルにいる一心も含めて、立場は違えどそれぞれ悩みがありますよね。最後の大会で悲喜こもごもだった三年生もそうですが、ぬか喜び終わった県大会出場取り消しの話は簡単には割り切れない難しい話なんだろうなと思いました。でも走者それぞれの想いも綴られて、たすきが繋がれてゆく駅伝大会も良かったですし、次回作も期待しています。
読了日:10月13日 著者:佐藤いつ子
気まぐれ食堂 神様がくれた休日気まぐれ食堂 神様がくれた休日感想
念願の三ツ星レストランで働きはじめた矢先にケガをして失業、恋人にも逃げられてしまった料理人の実果。そんな彼女が気分転換に1ヶ月の長期休暇を瀬戸内の小島で過ごすことを決める物語。島でのんびり過ごしているうちに見つけた「気まぐれ食堂」という謎の看板。それをきっかけに増えてゆく島の人々との温かい交流。その中で徐々に自分の思いや自信を取り戻していった彼女が、ふとしたきっかけから開いた島の人々相手の一日限りのイタリアンレストランはとてもいい雰囲気で、再チャレンジする彼女に頑張って欲しいと思える清々しい読後感でした。
読了日:10月13日 著者:有間カオル
コハルノートへおかえり 2 (角川文庫)コハルノートへおかえり 2 (角川文庫)感想
澄礼への気持ちを自覚したものの、親友・紗綾の恋敵疑惑にもやもやを抱えたままの小梅が、文化祭の執行役になってしまったり、樹からアプローチされてしまう第二弾。具体的に見えてこない進路もあったりで、どうにも落ち着かないところに、アルバイト先のコハルノートで起こった大きな転機。小梅が混乱してもおかしくない展開でしたけど、彼女の思うところは最初からはっきりしていたんですよね。周囲の助けも得ながら目の前の問題にきちんと向き合って答えを出し、自分がやりたいことに迷わなくなった小梅の成長を実感できました。次回作にも期待。
読了日:10月12日 著者:石井颯良
遺跡発掘師は笑わない  悪路王の左手 (角川文庫)遺跡発掘師は笑わない 悪路王の左手 (角川文庫)感想
岩手の祖波神社跡で「三本指の右手」に続き「金の薬指」を掘り当てた無量が、古代の百済王氏や桓武天皇の現代まで繋がる因縁に巻き込まれてゆく第五弾。相変わらず登場人物の人間関係がやや複雑な感じはしましたが、発掘された遺物や古文書をきっかけに、桓武天皇とか阿弖流爲とか、はたまた幕末の北白川宮能久親王の数奇な運命だったり、スケールの大きなロマンを感じる展開に繋がってゆくのはこのシリーズの大きな魅力ですね。萌絵が気になっている無量と、何か動きそうな忍とJKの関係が今後どんな展開に繋がってゆくのか、次巻が楽しみですね。
読了日:10月12日 著者:桑原水菜
八雲さんは餌づけがしたい。(1) (ヤングガンガンコミックス)八雲さんは餌づけがしたい。(1) (ヤングガンガンコミックス)感想
旦那を亡くし大好きだった料理をする気力も失われかけていた未亡人・八雲柊子が、隣に住む凄まじい量のご飯をおいしそうに食べる高校球児・大和翔平と出会い、戸惑いながらも充実した毎日を取り戻してゆく物語。未亡人のもとに通う高校球児という展開なのに、それが食べ盛りな翔平を餌付けすることにハマってしまう八雲さんという構図になってしまうが何かほのぼのしていて、そして時折切なくてとてもいい感じでした。翔平はワシが育てた言いたい幼馴染女子高生も登場して、今後がとても楽しみです。
読了日:10月11日 著者:里見U
チョコレート・ダンディ ~天使の誘惑は君の罪~ (コバルト文庫)チョコレート・ダンディ ~天使の誘惑は君の罪~ (コバルト文庫)感想
大衆新聞紙の記者ユリアに隠していた作家プロフィールを暴かれたアデルが、オスカーの捏造醜聞ネタを載せない代わりに高級紳士クラブで行われる秘密の会合に潜入する第三弾。今回もナスへの異常な執着心を見せる純粋で初なアデルに振り回されっぱなしのオスカーでしたけど、どうにかこうにか周囲も含めていい感じにまとまったかなーと言える完結巻でしたね。エピローグはもう少しページ割いて丁寧に書いても良かったかなとも思いましたが、立場が変わっても本質は変わらないアデルの真っ直ぐなありようがとても清々しい物語でした。次回作にも期待。
読了日:10月11日 著者:我鳥彩子
ガーリー・エアフォースVII (電撃文庫)ガーリー・エアフォースVII (電撃文庫)感想
バディを撃墜されF-15Jから降ろされた蛍橋三等空尉。病院で失意に沈む中、彼をスカウトしに技本室長の知寄蒔絵がやってくる第七弾。最初は唐突にも思えた蛍橋三等空尉とグリペンの出会いから始まる物語が、二人の交流と明かされてゆくザイの秘密、そして終盤に判明するエピソードから前巻からの話に繋がる展開にはおおっと思わされました。グリペンは何度も様々な想いや出会いや別れを積み重ねた上で今ここにいるんですね。いつまでも繰り返されている流れをひっくり返そうとする慧の決意からどうなってゆくのか、次巻が楽しみになりました。
読了日:10月10日 著者:夏海公司
結婚しても恋してる (1) (ジーンピクシブシリーズ)結婚しても恋してる (1) (ジーンピクシブシリーズ)感想
会社の飲み会に遅れていったら隣に可愛い女の子がいて、運命的な出会いを果たす実話(?)ツイートの漫画化。いや何というかほんと運命的な出会いで、ドラマティックなエピソードの連続で、結婚後も子供がこんなにたくさんいて、大変だけどこんな風にラブラブで素敵な生活送れるのは素晴らしい(お互い相当努力し続けないと難しいとも思うけれど)。続き出るみたいなのでまた読んでみたいです。
読了日:10月10日 著者:白虎
ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? Lv.12 (電撃文庫)ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? Lv.12 (電撃文庫)感想
GWは珍しく予定が会わないネトゲ部。時を同じくして玉置夫妻(※両親)が夫婦で仲良く旅行に出発。後を託された英騎とアコの期間限定同棲生活がスタートする第十二弾。この時期になるとみんないろいろ予定あるのねと思う一方で、なし崩し的に疑似同棲生活が許容される玉置夫妻はやっぱりアコの親だよな的納得感。でも何だかんだで玉置家に顔を出して、思い思いのやり方で二人にツッコミを入れていく面々がとてもらしくて、でもチャリってそれかよと突っ込み入れた時点で負けてました。ますます謎が深まるセッテさんの何者感が半端なかったです。
読了日:10月9日 著者:聴猫芝居
いでおろーぐ!5 (電撃文庫)いでおろーぐ!5 (電撃文庫)感想
文化祭を反恋愛闘争の天王山と定めて準備を進める反恋愛主義青年同盟部。しかしその動きを察知した生徒会に先んじられ、革命拠点たる地下アジトを壊滅させられてしまう第五弾。今回も反恋愛主義だ革命だと言いながら青春してるなあと生温かい目で読んでいましたが、辞めたらすぐ告白するとかいうトンデモ理論で説得する高砂もそれで納得してしまう領家もどうなの?(苦笑)そんなバカップルコンビたちと対峙してきた結果がアレの宮前が逆ギレして二人に説教したくなるのもある意味当然というか。立場変わって真っ先に弾圧の対象になりそうですね(ぇ
読了日:10月9日 著者:椎田十三
青春ブタ野郎はハツコイ少女の夢を見ない (電撃文庫)青春ブタ野郎はハツコイ少女の夢を見ない (電撃文庫)感想
自分の想いを貫こうとした代わりに、かけがえのないものを失ってしまった咲太。茫然自失となりそれを認められずにいた彼が、大切な人たちから優しさや勇気を受け取り、大切なものを取り戻すために再び動き出す第七弾。失って改めて気づかされるその存在の大きさ。大切な人たちの思いに触れて自問自答する中で見えた自らの想い。多くの助けを借りて必死の奔走でようやく取り戻した幸せな日々なのに、でもこれでいいのかとなってしまうのが咲太なんでしょうね。困難な道程を選んだなと思いましたけど、ここから新展開がどうなるのか次巻が楽しみです。
読了日:10月8日 著者:鴨志田一
山内くんの呪禁の夏。 夏の夕べに約束を (角川ホラー文庫)山内くんの呪禁の夏。 夏の夕べに約束を (角川ホラー文庫)感想
紺の祖母・銀から自身の血の秘密を知り困惑する山内くんが、彼に呪いをかけた少年青丹に拉致され、さらに地域で起こっていた神隠し事件にも巻き込まれてゆく第二弾。自身の出生の秘密に困惑しながらも、紺が危険な状況に陥ったことを知って救出に向かう山内くん。紺を救うためにギリギリの状況でも諦めない山内くんはカッコ良くて、二人で力を合わせて危機を乗り越える展開はとても良かったです。誤解が解けないままの不器用な二人でしたけど、ホラーテイストの中にある恋愛未満な距離感やその甘酸っぱさについニヤニヤしてしまう素敵な物語でした。
読了日:10月8日 著者:二宮酒匂
逆転召喚 2 ~裏設定まで知り尽くした異世界に学校ごと召喚されて~ (ダッシュエックス文庫)逆転召喚 2 ~裏設定まで知り尽くした異世界に学校ごと召喚されて~ (ダッシュエックス文庫)感想
ようやく安定した暮らしを手に入れた湊や栞里たちが、麻梨果の眼鏡のスペアを手に入れるため精霊の国ガーデンへ向かい、奴隷制度が敷かれる変わり果てた現状やエマの知らない一面を知る第二弾。過去にクラスで微妙な立場にいたエマの事情、密かに奴隷制度が敷かれている現状を探りにいった湊や栞里が見たガーデンの真実。今回もなかなか難しい勝負でしたけど、深いトラウマを抱えていたエマがらしさを取り戻し、ギリギリの状況から大逆転する立役者になる展開には爽快感がありました。今後もまだまだいろいろありそうなこれからの展開が楽しみです。
読了日:10月7日 著者:三河ごーすと
谷中レトロカメラ店の謎日和 フィルム、時を止める魔法 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)谷中レトロカメラ店の謎日和 フィルム、時を止める魔法 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
三ヶ月離れていた来夏を温かく迎え入れた今宮店長。ところが来夏が店番をしている時を狙って、カメラの知識を試す客がやってくる第二弾。今回も戦場カメラマンの母娘や、魔鏡に消えたカメラを探す男、スパイカメラを買い求める女性の事情など訳ありな客たちの事情を察して二人で解決する日々で、来夏を試していた客が下す謎の評価も真相を知ると苦笑い。周囲の方がやきもきする彼らの距離感にもようやく変化の兆しが見えてきましたね。一瞬ビックリした最後のエピソードが、実はしっかり今に繋がっていてやられたと思いました。次巻も楽しみです。
読了日:10月7日 著者:柊サナカ
響け! ユーフォニアム 北宇治高校の吹奏楽部日誌 (宝島社文庫)響け! ユーフォニアム 北宇治高校の吹奏楽部日誌 (宝島社文庫)感想
新生・北宇治高校吹奏楽部の初のイベント定期演奏会をみぞれと仕切る久美子の苦労と、北宇治高校と立華高校の吹奏楽部の面々が一緒に演奏会を繰り広げる合同演奏会、裏話や著者インタビュー、登場人物プロフィールや楽器などの紹介などを収録した公式ガイドブック。三年生引退後の両校の様子と梓や久美子たちの再会を描かれた合わせて190ページ程度の短編2つはいい感じに刺激しあえている様子が伺えて興味深かったですが、ここまでで登場人物もかなり増えてきているだけに、プロフィールにそれぞれ文章での人物紹介があると良かったかもですね。
読了日:10月6日 著者:
時限病棟 (実業之日本社文庫)時限病棟 (実業之日本社文庫)感想
目覚めると見知らぬ病院のベッドで点滴を受けていた梓。同じように監禁された男女5人が謎のクラウンから6時間というタイムリミットを設けられて、脱出ゲームに挑む物語。病院内に仕掛けられた時限爆弾による死から逃れるため、監禁された5人が強制参加させられるゲーム。その背景にあったある男の死。一見関係なさそうに見えた参加者たちにもそれぞれ隠された事情があり、テンポよく進む展開の中で繋がって明かされる真実と決着は、あの事件がまだ終わっていなかったことを強く実感させました。ここからまた続きがあるのか気になるところですね。
読了日:10月6日 著者:知念実希人
女子高生探偵シャーロット・ホームズの冒険 下 (竹書房文庫)女子高生探偵シャーロット・ホームズの冒険 下 (竹書房文庫)感想
ホームズの過去になぞらえた事件が次々と発生し、ひとつの事件を解決して捜査に参加することになったシャーロットとジェイミー。しかし事件は続いて2人にも危険が迫る下巻。シャーロットが明かしたがらなかった過去を知り、自身も次々と危険な目に遭遇するジェイミー。彼女の過去の所業も酷いですけど、彼の妄想もわりと酷いですね(苦笑)何度も信頼関係が揺らぎかけた二人でしたけど、どこか危ういシャーロットを信じて支えると決心したジェイミー。最後の方では何かニヤニヤなやりとりもあったりで、いろいろな意味でコンビの今後が楽しみです。
読了日:10月5日 著者:ブリタニー・カヴァッラーロ
女子高生探偵シャーロット・ホームズの冒険 上 (竹書房文庫)女子高生探偵シャーロット・ホームズの冒険 上 (竹書房文庫)感想
ロンドンからアメリカのシェリングフォード高校へ転校したワトスン博士の子孫ジェームズ・ワトスン。そこでホームズの子孫で女子高生探偵のシャーロットと出会い2人で事件に巻き込まれてゆくミステリ。頭脳明晰だけれど不器用で孤独なシャーロットとの出会いは何とも強烈で、ナイーブな彼がそんな彼女に抱く憧れや幻想を片っ端からぶち壊していく展開は良くも悪くもインパクトがありましたが、たびたび叩きのめされたり微妙な距離感になりかけても、めげずに彼女と向き合おうとするワトスンとは、何だかんだでいいコンビになりそうな予感ですね。
読了日:10月5日 著者:ブリタニー・カヴァッラーロ
服を着るならこんなふうに (3) (単行本コミックス)服を着るならこんなふうに (3) (単行本コミックス)感想
春になってそれらしいカラーコーディネートを意識してみたり、ミリタリーファッションや小物に手を出してみたり、妹の助力を得ながらも友人にアドバイスするようになったり、応用についても徐々に学んでいってる感ありますね。最後にいかにもファッションがイマイチな大学生も登場して、次巻はその辺にも言及するのかな。続編が楽しみです。
読了日:10月4日 著者:縞野やえ
服を着るならこんなふうに (2) (単行本コミックス)服を着るならこんなふうに (2) (単行本コミックス)感想
同窓会で会ったリカと一緒に服を買いに行くようになったりで、楽しくて服を買うのにハマって度を越しちゃうとか初めは何にでもあるあるですね(苦笑)コートを買いに行ったり洗濯や無印、百貨店などを盛り込みつつ、トレンドからファストファッションまでの流れも解説していていいですね。でもどういう人なのか危機感を持ってリカに会った妹ちゃんでしたけど、なぜか彼女の方が意気投合しまうのはある意味お約束的展開なのかなw 
読了日:10月4日 著者:縞野やえ
仮面病棟 (実業之日本社文庫)