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読書する日々と備忘録

主に読んだ本の紹介や出版関係のことなどについて書いています

10月の購入検討&気になるラノベほかピックアップ

毎年9月に刊行が多めな反動で10月はわりと目玉商品が少ない印象なんですが、試しに調べてみるとやっぱりそれなりの点数になっちゃいそうですね(苦笑) 続刊をベースにして少し新作を足していく構成になりそうですが、来月のできるだけ読めればいいなとは思っています。

ヒーロー文庫(9/30発売)
異世界食堂犬塚惇平/エナミカツミ
棺の魔王2 真島文吉/とよた瑣織

講談社ラノベ文庫(9/30発売)
異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術6 むらさきゆきや/鶴崎貴大
彼方なる君の笑顔は鏡の向こう 持崎湯葉/sekiyu。
雛菊こころのブレイクタイム2 ひなた華月/笹森トモエ
DX文庫「その10文字を、僕は忘れない」の持崎湯葉さんの新作には期待

コバルト文庫(9/30発売)
チョコレート・ダンディ ~天使の誘惑は君の罪~ 我鳥彩子/カスカベアキラ

宝島社単行本(10/5発売)
借り暮らしのご令嬢 江本マシメサ

実業之日本社文庫(10/5発売)
時限病棟 知念 実希人
ランチ探偵 水生大海
「時限病棟」は「仮面病棟」に続く「病棟シリーズ」最新刊

ポプラ社文庫(10/5発売)
初恋料理教室 藤野 恵美

集英社単行本(10/5発売)
空への助走 福蜂工業高校運動部 壁井 ユカコ
『2.43』スピンオフの短編集

宝島社文庫(10/6発売)
響け! ユーフォニアム 北宇治高校の吹奏楽部日誌 武田 綾乃
谷中レトロカメラ店の謎日和 フィルム、時を止める魔法 柊 サナカ
響け! ユーフォニアムは短編+ファンブックの構成だとか

幻冬舎文庫(10/7発売)
僕は沈没ホテルで殺される 七尾与史

祥伝社単行本(10/12発売)
また、桜の国で 須賀 しのぶ

電撃文庫(10/8発売)
ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? Lv.12 聴猫芝居/Hisasi
青春ブタ野郎はハツコイ少女の夢を見ない 鴨志田一/溝口ケージ
いでおろーぐ!椎田十三/憂姫はぐれ
ガーリー・エアフォース VII 夏海公司/遠坂あさぎ
剣と炎のディアスフェルド 佐藤ケイ/PALOW
「剣と炎のディアスフェルド」は検討ということで

講談社文庫(10/15発売)
水鏡推理4 アノマリー 松岡圭祐

GA文庫(10/15発売)
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか11 大森藤ノ/ヤスダスズヒト
聖剣使いの禁呪詠唱18 あわむら赤光/refeia

ぽにきゃんBOOKSライトノベルシリーズ(10/17発売)
宝石吐きのおんなのこ5 なみあと/景

ガガガ文庫(10/18発売)
コップクラフト賀東招二/村田蓮爾
七星のスバル4 田尾典丈/ぶーた

講談社タイガ(10/18発売)
アンデッドガール・マーダーファルス2 青崎有吾/大暮維人
君と時計と雛の嘘 第四幕 綾崎隼/pomodorosa
君と時計と雛の嘘は今回で完結

富士見ファンタジア文庫(10/20発売)
ロクでなし魔術講師と禁忌教典7 羊太郎/三嶋くろね
ワールド・イズ・コンティニュー 瀬尾つかさ/早川ハルイ
イグニッション・ブラッド3 亜逸/ゆらん
瀬尾つかささんの新作に期待。

オレンジ文庫(10/20発売)
時をかける眼鏡 王の覚悟と女神の狗 椹野道流/南野ましろ
鎌倉香房メモリーズ4 阿部暁子/げみ
卯ノ花さんちのおいしい食卓 しあわせプリンとお別れディナー 瀬王みかる/くにみつ

集英社文庫(10/20発売)
スイーツレシピで謎解きを 友井 羊
リケコイ。 喜多 喜久

宝島社単行本(10/22)
あなたのいない記憶 辻堂 ゆめ
「いなくなった私へ」の作者による新作

KADOKAWA単行本(10/25発売)
校閲ガール トルネード 宮木 あや子
ドラマも始まるシリーズ第三弾。

MF文庫J(10/25発売)
Re:ゼロから始める異世界生活10 長月達平/大塚真一郎

オーバーラップ文庫(10/25発売)
神話伝説の英雄の異世界譚6 奉/ミユキルリア
キミもまた、偽恋だとしても。 (1) 〈下〉 渡辺恒彦/wingheart

メディアワークス文庫(10/25発売)
幸せの青い贈りもの 成田名璃子
DOUBLES!! ―ダブルス― 3rd Set 天沢夏月
からくさ図書館来客簿 第六集 仲町六絵

ファミ通文庫(10/28発売)
魔術師たちの就職戦線 嬉野秋彦/惠坂

角川スニーカー文庫(11/1発売)
この素晴らしい世界に祝福を!10 暁なつめ/三嶋くろね

角川ビーンズ文庫(11/1発売)
アルバート家の令嬢は没落をご所望です3 さき/双葉はづき
一華後宮料理帖 第二品 三川みり/凪かすみ

2016年8月に読んだ新作おすすめ本

 8月に読んだ本のうち新作のオススメです(8月に読んだ本はこちら)。基本的に読む本は続刊をベースに考えていて、それを踏まえたうえでそれ以外を考えているのですが、今月の読んだ中からオススメの新作を挙げてみたら21作品ありました。追いかけるものが多過ぎたり、後で気づいたりでちょっと前の作品もあったりしますがその点はご容赦を。いずれも個人的にいいなと思えたオススメの作品です。気になる作品があったらぜひ手にとって読んでみてください。

魔法使いと僕1 (オーバーラップ文庫)

魔法使いと僕1 (オーバーラップ文庫)

 

故郷と同胞を奪われ旅をしていたカルルが、旅の荷物さえ失い行き倒れていた少女エルシーと出会い、共に旅するボーイ・ミーツ・ガールファンタジー。全てを失い生きる意味を求めて旅するカルルと、世間知らずで未熟な訳あり魔法使いのエルシー。世慣れているカルルと一緒に旅することを望んだ優しいエルシーは、彼と引き離されて厳しい現実を突きつけられても芯の部分ではブレなくて、そんな彼女をカルルもまた放っておけないんですよね。エルシー自身は気づかぬまま秘密の契約を結んだ二人。その旅がどんなものになってゆくのか、今後が楽しみです。

 少年時代の突然の相棒喪失で、幼馴染の渚にも呆れられ、悪友の卓と不毛な日々を送る楠田幸斗。そんな彼のもとに突然その佐原剣が再び転校してきて、バッテリーを組むために野球部に加入しようと奮闘する物語。怠惰な日々を送っていても、もう会えないと思っていた相手に「お前とバッテリーを組みたいから戻ってきた」とか言われたり、小さい頃の仲間たちが再集結とかそりゃ燃えますよね(でも身体はついていかないみたいなw)ベタだけど今後に期待したくなる泥臭くとても熱い展開でした。ツンデレでチョロインな幼馴染との今後もとても楽しみです。

 優秀な姉と妹がいるごく平凡な女子大生・水瀬雫が、不思議な本を拾って異世界に飛ばされ、魔法文字を学ぶ魔法士の青年・エリクに元の世界の言語を教える代わり、共に帰還の術を探す旅に出る物語。異世界に行ったからといって特別な力が発現するわけでもなく、一人放り出された中で数少ない幸運は言葉が通じたこと。何も分からない世界で自分を導いてくれるエリクに出会えて旅に出た雫が、周囲の人たちに支えられ、戸惑いながらも自分ができることを頑張って成長してゆく姿はとても良かったですね。まだまだこれからの物語ですし、今後の展開に期待。

いつかの空、君との魔法 (角川スニーカー文庫)

いつかの空、君との魔法 (角川スニーカー文庫)

 

 上空を覆うダスト層雲によって空の青さを知らず、人々の生命活動に精霊が不可欠な世界。ダスト層雲を払い精霊を呼び寄せるヘクセを務める高所恐怖症のカリムと幼馴染の少女・揺月の物語。幼い頃のカリムの危機を救い代償を負った揺月に負い目を感じて、長らくすれ違ったままの二人。街を危機に陥れる規模の精霊不足という危機に共に挑む中で描かれる精霊と戯れるグラオベーゼンの幻想的な描写や、随分遠回りこそしたものの自分の気持ちにきちんと向き合って、失われかけた絆を取り戻してゆく二人の繊細な距離感がとても素晴らしかったと思いました。

 最後の魔女という宿命を背負う少女・星降ロンドの運命を変えた、重力を操る能力を持つ以外は平凡な高校生・獅堂ログとの出会い。彼らにクラス一の美少女・木佐谷樹軍乃と関わりだしたことでさらに大きく動いてゆく物語。ログを振り回す軍乃が抱える秘密とその真意、闘病を乗り越えてこれから人生を満喫したいと願うロンド、彼女を支えるログが直面するロンドを取り巻く宿命との契約。何とも複雑なバランスの上に成り立っている三人の関係と、最後に軍乃から明かされたその想いと事実がどのように物語に影響してゆくのか、今後の展開が楽しみですね。

 育ての親ルイジアが遺したボロ宿で借金取りに追われるラザロ。そんな彼のもとに北の王国随一の竜砲騎士だったルイジアの姪マデリーンが現れ、一緒に宿の再建を目指すことになる物語。見た目は金髪碧眼の美女で真摯な性格も、世間知らずで何をやらせてもポンコツなマドリーン。そんな彼女に振り回される日々に、借金取りや彼女を連れ帰ろうとする竜砲騎士見習いレティシア、さらにはルイジアと密約を結んでいた大海賊まで現れてドラバタ具合が加速してゆく展開はとても面白かったです。彼女の魅力で人が集まる(目標だけは壮大な)宿屋の今後に期待。

幼馴染の自動販売機にプロポーズした経緯について。 (カドカワBOOKS)

幼馴染の自動販売機にプロポーズした経緯について。 (カドカワBOOKS)

 

 田舎町のおんぼろな自動販売機に取り憑いた着物姿の「自動販売機の精」。幼い頃に彼女と最悪の出会いをした神主の息子が、やがて彼女への想いを自覚する恋の物語。少年にしか姿が見えない、世間知らずだけれどとても優しい彼女と共に過ごすうちに、惹かれてゆくことを自覚し密かに苦悩したり迷走する少年。彼女が宿るおんぼろ自動販売機が危機的状況を迎えるまで随分遠回りしたなあとも思いましたが、それでも真摯に想う彼女を助けるため家業まで巻き込むなりふり構わない彼の奔走に、神様も粋な計らいをしてくれた素敵な物語でした。次回作も期待。

異世界居酒屋「のぶ」 (宝島社文庫)

異世界居酒屋「のぶ」 (宝島社文庫)

 

 異国の古都に突然現れた居酒屋「のぶ」。「トリアエズナマ」がとんでもなく美味く、見たことも聞いたこともない料理に、衛兵たちや水運ギルドの面々、お忍びの聖職者に貴族など、個性的なお客が訪れるグルメファンタジー。知り合いに誘われたりひょっこり訪れたりで最初は懐疑的なもお客たちが、そこで出されるお酒や料理のとりこになって、お店の危機には駆けつける。お客に出される料理の描写はとても美味しそうで、そんな常連たちや増えてゆく店員たちとタイショーやしのぶさんたちとのやりとりもまたとても楽しかったです。続巻の文庫化も期待。

霊感検定 (講談社文庫)

霊感検定 (講談社文庫)

 

 バイト帰りに同級生の羽鳥空と印象的な出会いを果たした転校生の修司。彼女と再会した図書室で風変わりな司書・馬渡の心霊現象研究会の活動に巻き込まれてゆく青春ホラー。霊の想いに寄り添うちょっと変わった女の子・空と彼女を見守る幼馴染・晴臣。彼ににらまれながらも空とのやりとりを貴重に思う修司。仲間と解決する霊絡みのトラブルは切なかったり重かったりもしましたが、それ以上に彼らの優しい想いがつまった甘酸っぱい青春している雰囲気をたっぷりと味わえました。登場人物も魅力的でページの割にはとても読みやすく、続巻が楽しみです。

七日目は夏への扉 (講談社タイガ)

七日目は夏への扉 (講談社タイガ)

 

 妙にリアルな死亡事故現場を夢だと思っていた朱音の元にもたらされた、学生時代の恋人・森野の訃報。その死の真相を探るうちに一週間の時系列がどんどん崩れてゆく物語。朱音が何かに直面するたび意識が途切れ、気づくと曜日が前後する一週間。欠けたピースが次第に埋まってゆく展開で突きつけられる理不尽な呪い。一見サバサバしている朱音は、一方で大切な人たちのためならいくらでも頑張れる人で、繰り返さないために強引に運命を変えてしまうパワーには苦笑い。それで全てが解決するわけではないですが、生きているって大事なことなんですよね。

向日葵ちゃん追跡する (新潮文庫nex)

向日葵ちゃん追跡する (新潮文庫nex)

 

 ストーカー対策員原向日葵19歳。実は元ストーカーの過去を持つ彼女が、接近禁止を言い渡された元恋人を殺人現場で見かけてしまい、再び運命が動き出すほろ苦青春ミステリー。容疑者とされた彼の無実を何とか証明したいと思うものの、すれ違いの結果として接近禁止になった過去から行動を制限されている向日葵。頭では理解していても強い想いに揺れる彼女の複雑な葛藤が痛いほど伝わってきて、その自らの思考に向き合うことが事件解決の伏線に繋がってゆく皮肉な結末でしたけど、前に進むことを決意した彼女の幸せを願わずにはいられませんでした。

青の数学 (新潮文庫nex)

青の数学 (新潮文庫nex)

 

 数学オリンピックを制した女子高生・京香凜と、雪の日に偶然出会った高校生の栢山。「数学って、何?」と問いかける彼女に意識され、それに触発されるように栢山もまた数学にのめり込んでゆく青春小説。若き数学者が集うネット上の決闘空間「E2」。そこで他校のライバルたちと出会い競う中で、香凜に対する答えを探す栢山。立ち位置が違う友人たちや考え方が異なるライバルたちと対比させながら、理由も分からないままひたむきに数学に向き合い続ける栢山の姿はとてもまっすぐで、ここから物語として広がっていきそうな今後の展開が楽しみですね。

イマジナリ・フレンド (ハヤカワ文庫JA)

イマジナリ・フレンド (ハヤカワ文庫JA)

 

 リアルではぼっちでも空想の友達「イマジナリ・フレンド」の美少女・ノンノンと楽しい日々を過ごす大学生やまじ。現状に小さな不安を感じた彼女が、似たような人々が集まるカンパニーへと彼を誘う物語。カンパニーで二人が知ったイマジナリ・フレンドとの様々なありようと、大人になると別れを迎える空想の友達との関係。大学では相変わらずキモい行動で周囲から浮きがちなやまじにも、その関係を大切にしてくれる人たちができて、絶対に失いたくない関係を取り戻そうと奔走した結末には、これもまたひとつのありようだと思える納得感がありました。

 京都・姉小路通沿いにある仕出し&弁当屋「ちどり亭」。店主の花柚さんと彼女に料理を教わるバイトの大学生・彗が、お弁当を作りながら周囲の人たちと交流してゆく物語。家付き娘で毎週お見合いをして人脈を広げている残念な花柚さんと、同級生に密かに恋する彗の二人で読んでいるだけでも美味しそうな料理を作りながら、お弁当を作る手助けをしたり、一緒に花柚さんの師匠を看取ったり、そして花柚さんの元婚約者との切ない関係だったり、不器用でなかなか素直になれない人たちの一途でくすぐったい気分になる優しい思いに満ちた素敵な物語でした。

 別居中の妻を事故で亡くし、高校生の一人娘・美嘉との関係は冷えきったままの不動産屋社長・幸一郎。そんな時3人の思い出の動物園が閉園危機にあると知り、美嘉の笑顔を取り戻すため何の知識もないまま動物園再建を決意する物語。最初は家族のためだったはずが、いつの間にか仕事一辺倒の状況にすれ違ってしまった関係。一縷の望みを託し動物園再建へ奔走してしまう幸一郎は本当に不器用だと思いましたが、その苦難にも諦めず立ち向かう姿に周囲も協力してくれて、どうにか修復に向けた一歩を踏み出せたことにとても温かい気持ちになれました。

 交通事故に遭い入院していた大学生の明良。退院の日に身に覚えのない彼の彼女だと自己紹介する女の子・一夏に出会う、二人のひと夏の物語。自分は覚えていなくても周囲は明良の彼女と認識している状況。積極的な彼女と共に過ごすうちに徐々に惹かれてゆく明良と、一緒に見上げた星空を取り戻すためさらに踏み込んでゆく一夏。思い出せそうで思い出せなかった真実はとても悲しい出来事でしたけど、不思議な縁と予感によって止まっていた時間も再び動き出し、これまで支えてくれた想いにもようやく気づくことが出来た切ないながらも素敵な物語でした。

バスケの神様 揉めない部活のはじめ方 (集英社オレンジ文庫)

バスケの神様 揉めない部活のはじめ方 (集英社オレンジ文庫)

 

 中学のバスケ部で一生懸命だったがゆえに空回りし、孤立した苦い過去を持つ郁。バスケは続けないつもりで知り合いのいない高校に進学した彼が、中学時代の彼を知るバスケ部の部長に勧誘される物語。これまでなかった期待に戸惑いながらも、少しずつバスケ部に居場所を見出してゆく郁。因縁を抱えた以前の仲間との対戦があったり、バスケが大好きで熱血だと思っていた部長がバスケ部を立ち上げた理由が思わぬものだったりで、周囲を信じ切れずに心が揺れるものの、それを乗り越えて一丸となってゆく展開はベタながら清々しい青春小説だと思いました。

校閲ガール (角川文庫)

校閲ガール (角川文庫)

 

憧れのファッション誌編集を夢見て出版社に入社するも配属されたのは校閲部。そんな入社2年目河野悦子の日常を描いたお仕事小説。編集のように直接作家と関わらない、地道でプロフェッショナルな校閲の仕事を、登場人物との関わりで比較しつつ、テンポよく描かれるストーリーは面白かったです。衣食住の衣にお金をつぎ込む悦子は博覧強記の毒舌でインパクトがありましたが、憧れを持ちながらどこか醒めた現実主義者な彼女も、恋したり何だかんだ言いつつ困った人を見捨てられない部分も同居するところが、何ともいい味を出していると思いました。

いなくなった私へ (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

いなくなった私へ (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

 

 ある朝、渋谷のゴミ捨て場で目を覚ました人気シンガーソングライターの上条梨乃。誰にも彼女が上条梨乃だと気づかれず、さらに自身の自殺報道を知った彼女が、ふとしたきっかけで出会った優斗、樹と共に奇妙な現象の原因を追う物語。彼女はどうして自殺したことになっているのか、偽名を使い所属していた芸能事務所にバイトで入りつつ、二人と事態の真相を探る展開。彼女たちのありようや今後どうしていくのかといったディテールはやや気になりましたが、それでも後半の怒涛の展開やほろっとするラストはページ数も気にならない面白さを感じました。

小説家の姉と

小説家の姉と

 

 大学在学中に突如作家デビューした5歳年上の姉・美笑。一人暮らしを始めた彼女から「一緒に住んでほしい」と頼まれた大学生の弟・朗人が同居の真意について考え始める家族と友情の物語。堅実でしっかりとした考え方をする姉、冷静で一歩引いた見方をする弟・朗人とその彼女・清香、朗人の幼馴染・千葉。ふとしたきっかけから始まった四人ののんびりとした日常。転機から明らかになってゆく同居の真相にはなるほどなあと思いましたが、気の置けない四人の距離感や実家との関係に繊細な気遣いが感じられる、最後まで心地よく読めた素敵な物語でした。

8月に読んだ本 #読書メーターより

8月は中旬に夏休みがあって、子供の相手で体力をガリガリ削られまくったので失速しましたけど、最終的には合間にマンガも読んでそれなりの冊数に落ち着きました。読めているといえば読めているのですが、力尽きて寝落ちも多かったりで思ったよりは読めてないなーというような実感です。

 

でも「灰と幻想のグリムガル」(オーバーラップ文庫)「セブンキャストのひきこもり魔術王」(ファンタジア文庫)「折れた聖剣と帝冠の剣姫」(一迅社文庫)「精霊幻想記」 (HJ文庫)「神様の御用人」(MW文庫)「京都寺町三条のホームズ」(双葉社文庫)「鍵屋甘味処改」「雲は湧き、光あふれて」(集英社オレンジ文庫)といったシリーズものや、佳境に向かいつつある「魔弾の王と戦姫」 (MF文庫J)や、完結した「対魔導学園35試験小隊」(ファンタジア文庫)「万能鑑定士Qの最終巻」 (講談社文庫)などもあってとても充実していました。 

 

2016年8月の読書メーター
読んだ本の数:75冊
読んだページ数:21169ページ
ナイス数:4866ナイス

いつかの空、君との魔法 (角川スニーカー文庫)いつかの空、君との魔法 (角川スニーカー文庫)感想
上空を覆うダスト層雲によって空の青さを知らず、人々の生命活動に精霊が不可欠な世界。ダスト層雲を払い精霊を呼び寄せるヘクセを務める高所恐怖症のカリムと幼馴染の少女・揺月の物語。幼い頃のカリムの危機を救い代償を負った揺月に負い目を感じて、長らくすれ違ったままの二人。街を危機に陥れる規模の精霊不足という危機に共に挑む中で描かれる精霊と戯れるグラオベーゼンの幻想的な描写や、随分遠回りこそしたものの自分の気持ちにきちんと向き合って、失われかけた絆を取り戻してゆく二人の繊細な距離感がとても素晴らしかったと思いました。
読了日:8月31日 著者:藤宮カズキ
霊感検定 (講談社文庫)霊感検定 (講談社文庫)感想
バイト帰りに同級生の羽鳥空と印象的な出会いを果たした転校生の修司。彼女と再会した図書室で風変わりな司書・馬渡の心霊現象研究会の活動に巻き込まれてゆく青春ホラー。霊の想いに寄り添うちょっと変わった女の子・空と彼女を見守る幼馴染・晴臣。彼ににらまれながらも空とのやりとりを貴重に思う修司。仲間と解決する霊絡みのトラブルは切なかったり重かったりもしましたが、それ以上に彼らの優しい想いがつまった甘酸っぱい青春している雰囲気をたっぷりと味わえました。登場人物も魅力的でページの割にはとても読みやすく、続巻が楽しみです。
読了日:8月31日 著者:織守きょうや
精霊幻想記5.白銀の花嫁 (HJ文庫)精霊幻想記5.白銀の花嫁 (HJ文庫)感想
運命的な再会を経て保護した美春たちの身の安全を考え、精霊の里への引越しを決めたリオ。そんな彼が四年ぶりにベルトラム王国へと足を踏み入れ、学院時代の恩師であるセリア先生の政略結婚を初めて知る第五弾。美春たちは里に馴染んでいってとりあえず一安心というところでしたけど、セリア先生の望まぬ政略結婚が既成事実になる前にリオと再会できて不幸中の幸いだったというか…公衆の面前で花嫁姿のセリア先生をかっさらうシーンはとてもカッコ良くて、彼女も幸せそうで良かったなと。美春もそうですがセリア先生には幸せになって欲しいですね。
読了日:8月30日 著者:北山結莉
デンキ街の本屋さん 7 (MFコミックス フラッパーシリーズ)デンキ街の本屋さん 7 (MFコミックス フラッパーシリーズ)感想
冒頭からいつもの女子力低いネタで攻めてましたが、意外とちゃっかりしている海雄妹はやはりというか(苦笑)リア充グループとしてもはや周囲に敵しかいないうまのほねグループでしたけど、蹂躙してゆくGメンから失格覚悟で腐ガールを救うソムリエさんが素晴らしい。カントクモテ過ぎててカメ子の想いがどうなるのかも気になるところですね。
読了日:8月30日 著者:水あさと
セブンス 3 (ヒーロー文庫)セブンス 3 (ヒーロー文庫)感想
近場に発生した迷宮討伐にうまく潜り込んだライエル一行が、ロンドパーティーと協力して問題が山積みの迷宮討伐に挑む第三弾。指導期間が終わりに近付く中、思うところあってか助言をしてこないゼルフィーやご先祖様たちと、妨害を受けたり周囲から孤立して思うように成果を挙げられないライエルたち。提案はご先祖様たちでしたけど、仲間と一緒に苦しい状況を打破して難局を乗り切ったあたりに相変わらずだと思っていたライエルの成長を感じました。拠点を変えて新展開になりそうですが、いくつかの気になる動きもあって、今後の展開が楽しみです。
読了日:8月30日 著者:三嶋与夢
七日目は夏への扉 (講談社タイガ)七日目は夏への扉 (講談社タイガ)感想
妙にリアルな死亡事故現場を夢だと思っていた朱音の元にもたらされた、学生時代の恋人・森野の訃報。その死の真相を探るうちに一週間の時系列がどんどん崩れてゆく物語。朱音が何かに直面するたび意識が途切れ、気づくと曜日が前後する一週間。欠けたピースが次第に埋まってゆく展開で突きつけられる理不尽な呪い。一見サバサバしている朱音は、一方で大切な人たちのためならいくらでも頑張れる人で、繰り返さないために強引に運命を変えてしまうパワーには苦笑い。それで全てが解決するわけではないですが、生きているって大事なことなんですよね。
読了日:8月29日 著者:にかいどう青
バスケの神様 揉めない部活のはじめ方 (集英社オレンジ文庫)バスケの神様 揉めない部活のはじめ方 (集英社オレンジ文庫)感想
中学のバスケ部で一生懸命だったがゆえに空回りし、孤立した苦い過去を持つ郁。バスケは続けないつもりで知り合いのいない高校に進学した彼が、中学時代の彼を知るバスケ部の部長に勧誘される物語。これまでなかった期待に戸惑いながらも、少しずつバスケ部に居場所を見出してゆく郁。因縁を抱えた以前の仲間との対戦があったり、バスケが大好きで熱血だと思っていた部長がバスケ部を立ち上げた理由が思わぬものだったりで、周囲を信じ切れずに心が揺れるものの、それを乗り越えて一丸となってゆく展開はベタながら清々しい青春小説だと思いました。
読了日:8月29日 著者:木崎菜菜恵
向日葵ちゃん追跡する (新潮文庫 と 30-1 nex)向日葵ちゃん追跡する (新潮文庫 と 30-1 nex)感想
ストーカー対策員原向日葵19歳。実は元ストーカーの過去を持つ彼女が、接近禁止を言い渡された元恋人を殺人現場で見かけてしまい、再び運命が動き出すほろ苦青春ミステリー。容疑者とされた彼の無実を何とか証明したいと思うものの、すれ違いの結果として接近禁止になった過去から行動を制限されている向日葵。頭では理解していても強い想いに揺れる彼女の複雑な葛藤が痛いほど伝わってきて、その自らの思考に向き合うことが事件解決の伏線に繋がってゆく皮肉な結末でしたけど、前に進むことを決意した彼女の幸せを願わずにはいられませんでした。
読了日:8月28日 著者:友井羊
バリ3探偵 圏内ちゃん: 凸撃忌女即身仏事件 (新潮文庫 な 87-3 nex)バリ3探偵 圏内ちゃん: 凸撃忌女即身仏事件 (新潮文庫 な 87-3 nex)感想
有名忌女の即身仏化に似た遺体が発見され、かつてのカルト教団の関与を疑い出す忌女たち。忌女たちが徹底的なスネークを繰り返す中、新たに複数人の忌女が再び失踪してしまうシリーズ第三弾。忌女への挑戦として加熱していく忌女板とは裏腹に今回は慎重だった圏内ちゃん。即身仏化に至る動機はあれでしたけど、著者さんらしく犯行がまた新しいアプローチでなかなか興味深かったです。圏内ちゃんが前巻で出会った小鞠たちから過剰な影響を受けていなくて安心しました(苦笑)次回は圏内ちゃんの過去に迫るお話になりそうで今後の展開が楽しみです。
読了日:8月28日 著者:七尾与史
デンキ街の本屋さん 6―BOOKSうまのほね (MFコミックス フラッパーシリーズ)デンキ街の本屋さん 6―BOOKSうまのほね (MFコミックス フラッパーシリーズ)感想
つもりんがなかなか踏ん切れていなかった恋をようやく終わらせる一方で、何となくすれ違ったままのソムリエと腐ガールの恋の行方が描かれた第六弾。Gメンがなかなかいいタイミングで参戦しかけたけれど、これはこれで切ない展開に。でもきちんと想いが通じて良かった。メガネ萌えとかやってる二人はもう勝手にやってていいです(苦笑)
読了日:8月28日 著者:水あさと
幻影の手術室: 天久鷹央の事件カルテ (新潮文庫 ち 7-32 nex)幻影の手術室: 天久鷹央の事件カルテ (新潮文庫 ち 7-32 nex)感想
手術後の密室オペ室で見えない誰かと必死に格闘するように苦しみ絶命した一人の麻酔医。同室にいた全身麻酔患者の鴻ノ池舞が容疑者として疑われるシリーズ第六弾。現場となった手術室にある幽霊の噂、手術室の状況から最重要容疑者とされてしまう舞、事件捜査のためその病院に送り込まれる小鳥遊。今回は身近な人が容疑者とされ客観性が問われる事件で、解決にはやや強引な手段も必要でしたが、それでも被害者の想いも汲んで事件を解決し苦境にあった舞を救う展開は良かったですね。舞が統合診断部の一員となって面白くなりそうな次巻が楽しみです。
読了日:8月27日 著者:知念実希人
デンキ街の本屋さん 5 (フラッパーコミックス)デンキ街の本屋さん 5 (フラッパーコミックス)感想
いろいろみんな戸惑いつつもドキドキな恋愛してるなあなという巻でしたけど、そんな中でひっそり失恋に決着をつけたつもりんにほろり。でもそれ以上にソムリエとGメンが小学校時代に知り合っていたことにびっくりして全部そっちに持って行かれたw あのGメンが作られた過程にそんな経緯があったとは。。。ソムリエと出会って人生変わってるじゃないですか(苦笑)
読了日:8月27日 著者:水あさと
校閲ガール (角川文庫)校閲ガール (角川文庫)感想
憧れのファッション誌編集を夢見て出版社に入社するも配属されたのは校閲部。そんな入社2年目河野悦子の日常を描いたお仕事小説。編集のように直接作家と関わらない、地道でプロフェッショナルな校閲の仕事を、登場人物との関わりで比較しつつ、テンポよく描かれるストーリーは面白かったです。衣食住の衣にお金をつぎ込む悦子は博覧強記の毒舌でインパクトがありましたが、憧れを持ちながらどこか醒めた現実主義者な彼女も、恋したり何だかんだ言いつつ困った人を見捨てられない部分も同居するところが、何ともいい味を出していると思いました。
読了日:8月27日 著者:宮木あや子
元・竜砲騎士マデリーンの転職 (ファミ通文庫)元・竜砲騎士マデリーンの転職 (ファミ通文庫)感想
育ての親ルイジアが遺したボロ宿で借金取りに追われるラザロ。そんな彼のもとに北の王国随一の竜砲騎士だったルイジアの姪マデリーンが現れ、一緒に宿の再建を目指すことになる物語。見た目は金髪碧眼の美女で真摯な性格も、世間知らずで何をやらせてもポンコツなマドリーン。そんな彼女に振り回される日々に、借金取りや彼女を連れ帰ろうとする竜砲騎士見習いレティシア、さらにはルイジアと密約を結んでいた大海賊まで現れてドラバタ具合が加速してゆく展開はとても面白かったです。彼女の魅力で人が集まる(目標だけは壮大な)宿屋の今後に期待。
読了日:8月26日 著者:佐々原史緒
マツリカ・マハリタ (角川文庫)マツリカ・マハリタ (角川文庫)感想
消えた写真部希望の一年生、消えたリカコの正体など、マツリカの謎にも迫ってゆく第二弾。リカコの謎に始まり、思わせぶりな伏線を織り交ぜつつ核心に近づくマツリカの謎もある程度明らかに。柴山はマツリカの謎指令に振り回され、自信なさげなのは相変わらず。それでもマツリカも冷たいようで優しいし、小西さんだけでなく高梨くんとか松本さん、村木さんなど、自分から勇気を出して関わったから相手も気づけたし、彼を認めてくれたんですよね。自信を失うと周囲を見ることが難しくなるけれど、必要なのは最初の一歩を踏み出す勇気だと思いました。
読了日:8月26日 著者:相沢沙呼
デンキ街の本屋さん 4 (フラッパーコミックス)デンキ街の本屋さん 4 (フラッパーコミックス)感想
腐ガールとソムリエ、カントクとひおたん、海雄と先生となんかカップリングができてきた感。クリスマスおひとり様用フェアで颯爽と登場するエロ本Gメンさんw カントクとひおたんが大きく動き出したかなーという感じですけど、他もじわじわ来てて気になりますねー。
読了日:8月26日 著者:水あさと
ポーション、わが身を助ける 3 (ヒーロー文庫)ポーション、わが身を助ける 3 (ヒーロー文庫)感想
魔術ポーション生成を巡ってサージスと対立していたカエデ。それも何とか決着の方向に向かう中、ポーションを作れる隠匿書を調べたり、自分を異世界召喚したバロウの正体を探り始める第三弾。ちょっとしたピンチもありましたが、緊張状態が峠を越えるとカルデノとの関係とかどうやったら日本に帰れるのかとか、いろいろなことが気になるのも当然ですよね。相変わらず本の力でポーションを作っているに過ぎないと感じているカエデと、それを知らない周囲との思惑にギャップがありますが、バロウを探す旅でまた成長してゆくのかな。次巻も楽しみです。
読了日:8月26日 著者:岩船晶
七日間の幽霊、八日目の彼女 (メディアワークス文庫)七日間の幽霊、八日目の彼女 (メディアワークス文庫)感想
交通事故に遭い入院していた大学生の明良。退院の日に身に覚えのない彼の彼女だと自己紹介する女の子・一夏に出会う、二人のひと夏の物語。自分は覚えていなくても周囲は明良の彼女と認識している状況。積極的な彼女と共に過ごすうちに徐々に惹かれてゆく明良と、一緒に見上げた星空を取り戻すためさらに踏み込んでゆく一夏。思い出せそうで思い出せなかった真実はとても悲しい出来事でしたけど、不思議な縁と予感によって止まっていた時間も再び動き出し、これまで支えてくれた想いにもようやく気づくことが出来た切ないながらも素敵な物語でした。
読了日:8月26日 著者:五十嵐雄策
クオリディア・コード (ダッシュエックス文庫)クオリディア・コード (ダッシュエックス文庫)感想
人類の敵〈アンノウン〉と戦争を続ける世界の最前線、東京・神奈川・千葉。テレビアニメ「クオリディア・コード」のノベライズ。各陣営の主席が集いながらも神奈川・東京・千葉それぞれで足並みがバラバラで、中でも東京は主席が朱雀が暴走気味でカナリアが周囲に翻訳して回っているような状況。朱雀の大切なものが失われかけてようやく自省し、チームとしての一体感が生まれる流れはとても良かったですけど、だからこそハッピーエンドから一転どん底に突き落とすような壮絶なラストはやりきれなくなりました。朱雀立ち直れるんですかね...これ。
読了日:8月25日 著者:渡航(Speakeasy)
デンキ街の本屋さん 3 (フラッパー)デンキ街の本屋さん 3 (フラッパー)感想
今回はソムリエさんと猫の話や、先生が女子力のあまりの低さを指摘される話とかいろいろ面白かったです。元店員のつもりんが登場してカントクの過去も明らかになってきましたね。だんだん恋愛要素も出てきて今後が楽しみです。
読了日:8月25日 著者:水あさと
神様の御用人 (6) (メディアワークス文庫)神様の御用人 (6) (メディアワークス文庫)感想
同窓会に向かう孝太郎に誘われて一緒に上京した良彦と黄金。しかし大手町で平将門の怨霊に遭遇し、さらには意外な人物と会う第六弾。平将門や鹿島大社の建御雷之男神の御用を引き受ける過程で穂乃香の兄・怜司が大きく関わり、すれ違う兄妹の状況も明らかになった今回。穂乃香と仲が良い良彦を目の敵にしそうなシスコンの兄は今後も出番がありそうですかね(苦笑)東京進出に加え鹿島や九州など御用で各地を飛び回る良彦は大変そうですが、苦境に陥った神様たちの様々な難題解決のために奔走する良彦の姿勢には好感が持てますね。次巻も楽しみです。
読了日:8月25日 著者:浅葉なつ
デンキ街の本屋さん 2 (MFコミックス フラッパーシリーズ)デンキ街の本屋さん 2 (MFコミックス フラッパーシリーズ)感想
年末年始の多忙な時期辺りから、バレンタイン辺りまで。ソムリエさんと腐ガールさんとの微妙な距離感やら、細かいところがいちいち可愛い先生とか、海雄くんがうまのほねで働くことになった経緯、バレンタインの悲喜こもごもとかなかなか興味深いエピソードもあって、ラブコメ要素が増えてきたのが今後が楽しみです。
読了日:8月25日 著者:水あさと
デンキ街の本屋さん 1 (MFコミックス フラッパーシリーズ)デンキ街の本屋さん 1 (MFコミックス フラッパーシリーズ)感想
ちょっと濃いめな店員だらけのデンキ街のディープで楽しい本屋・うまのほねの毎日。マンガを愛する書店員さんたちのにぎやかコメディ。わりとこんな感じなんだろうなあと思いながら読んでたんですが、いきなり登場したエロ本Gメンには苦笑い。いろいろありそうな人間関係も今後どうなってゆくのか楽しみです。
読了日:8月25日 著者:水あさと
僕が僕であるために。(2) (ガンガンコミックスJOKER)僕が僕であるために。(2) (ガンガンコミックスJOKER)感想
想いを寄せる幼馴染・紗奈の笑顔のため、そして自分のためうりふたつの同級生・歩と度々入れ替わる駿。歩のふりをしている時は昔のような、今ではできない思い切った行動もできていて、紗奈にもかなり好印象だったりもするのだけれど、その行動で歩だと思い込んでいる紗奈の気持ちは揺れて、逆効果になっているような...これで紗奈が歩に気持ち傾いていったら辛いな。入れ替わりなんて止めて真正面からぶつかればいいのに(苦笑)
読了日:8月25日 著者:葉月抹茶
RAIL WARS! 13 日本國有鉄道公安隊 (創芸社クリア文庫)RAIL WARS! 13 日本國有鉄道公安隊 (創芸社クリア文庫)感想
OJT研修中の夏。高山と警四メンバーは招待されたアテラ大使館での舞踏会から半ば強引にアテラ本国に赴くことになり、ハンガリーの空港からアテラへ向かう豪華列車の中で再会したベルニナが誘拐される第十三弾。拉致まがいの招待で赴くことになったアテラ本国と、アテラへ向かう夢の特急に密かに忍び込んだベルニナの失踪。ベルニナの出生の秘密も絡んで、彼女を救出に向かう過程で激しい銃撃戦にまで発展しましたけど、こういうのは海外だからこそできる展開ですよね(苦笑)それぞれが持ち味を発揮する久々にらしい話を読んだ気がしました。
読了日:8月25日 著者:豊田巧
ギルド〈白き盾〉の夜明譚 (3) (MF文庫J)ギルド〈白き盾〉の夜明譚 (3) (MF文庫J)感想
徐々に経営状況が好転しつつあったギルド<白き盾>。そんな中レイがさらに今後に繋がる新契約を見出すも、マリールイズが独断で竜騎士ティアナと契約してしまう第三弾。莫大な維持費が必要なティアナたちの扱いに迷うレイ。実は訳ありだった仕事で絶対絶滅の危機に巻き込まれるピンチに、あえて死地で守ることを選択するマリールイズ。彼女のためなりふり構わず奔走するレイの奮闘は凄まじいものがあって、マリールイズのアイデアも活かした解決にはそれぞれの成長が感じられました。いい感じにまとめた今回の完結でしたが次回作も期待しています。
読了日:8月24日 著者:方波見咲
魔法使いと僕1 (オーバーラップ文庫)魔法使いと僕1 (オーバーラップ文庫)感想
故郷と同胞を奪われ旅をしていたカルルが、旅の荷物さえ失い行き倒れていた少女エルシーと出会い、共に旅するボーイ・ミーツ・ガールファンタジー。全てを失い生きる意味を求めて旅するカルルと、世間知らずで未熟な訳あり魔法使いのエルシー。世慣れているカルルと一緒に旅することを望んだ優しいエルシーは、彼と引き離されて厳しい現実を突きつけられても芯の部分ではブレなくて、そんな彼女をカルルもまた放っておけないんですよね。エルシー自身は気づかぬまま秘密の契約を結んだ二人。その旅がどんなものになってゆくのか、今後が楽しみです。
読了日:8月24日 著者:十文字青
魔弾の王と戦姫〈ヴァナディース〉15 (MF文庫J)魔弾の王と戦姫〈ヴァナディース〉15 (MF文庫J)感想
ムオジネル軍を退けたものの思わぬ告白を受け、難題に向き合うことになったティグル。そんな彼が特使として赴くことになったジスタートでヴァレンティナがついに動き出し、ティグルや戦姫もそれに巻き込まれてゆく第十五弾。ティグルに提示されてしまった今後の道と、未だ解決方法の見えない添い遂げるための方策。ここにきて魔物やヴァレンティナの動きなどだいぶ展開が早くなりましたが、複雑な因縁を抱える戦姫たちもまっぷたつに割れてのジスタートの政変をどう終息させるかが、いろいろな意味でのポイントになりそうですね。次巻も楽しみです。
読了日:8月23日 著者:川口士
灰と幻想のグリムガル level.9 ここにいる今、遥か遠くへ (オーバーラップ文庫)灰と幻想のグリムガル level.9 ここにいる今、遥か遠くへ (オーバーラップ文庫)感想
ジャンボ率いるフォルガンとの戦いが混迷を極める最中、ハルヒロはメリィを救い出すものののメンバーとバラバラになってしまい、各々が再集結に向けて奮闘する第八弾。敵対することになってしまったランタの真意。今回はバラバラになった仲間たちそれぞれの視点での心情が語られているのがとても新鮮で、ハルヒロ軒並み高評価でしたね(苦笑)何よりセトラに振り回されるハルヒロを意識して、冷静でいられないメリィの混乱ぶりが可愛かったです。今回でそれぞれ成長したなあと思える部分もあって、ランタが今後どうなるかも含めて次巻が楽しみです。
読了日:8月23日 著者:十文字青
青の数学 (新潮文庫nex)青の数学 (新潮文庫nex)感想
数学オリンピックを制した女子高生・京香凜と、雪の日に偶然出会った高校生の栢山。「数学って、何?」と問いかける彼女に意識され、それに触発されるように栢山もまた数学にのめり込んでゆく青春小説。若き数学者が集うネット上の決闘空間「E2」。そこで他校のライバルたちと出会い競う中で、香凜に対する答えを探す栢山。立ち位置が違う友人たちや考え方が異なるライバルたちと対比させながら、理由も分からないままひたむきに数学に向き合い続ける栢山の姿はとてもまっすぐで、ここから物語として広がっていきそうな今後の展開が楽しみですね。
読了日:8月23日 著者:王城夕紀
異世界居酒屋「のぶ」 (宝島社文庫)異世界居酒屋「のぶ」 (宝島社文庫)感想
異国の古都に突然現れた居酒屋「のぶ」。「トリアエズナマ」がとんでもなく美味く、見たことも聞いたこともない料理に、衛兵たちや水運ギルドの面々、お忍びの聖職者に貴族など、個性的なお客が訪れるグルメファンタジー。知り合いに誘われたりひょっこり訪れたりで最初は懐疑的なもお客たちが、そこで出されるお酒や料理のとりこになって、お店の危機には駆けつける。お客に出される料理の描写はとても美味しそうで、そんな常連たちや増えてゆく店員たちとタイショーやしのぶさんたちとのやりとりもまたとても楽しかったです。続巻の文庫化も期待。
読了日:8月22日 著者:蝉川夏哉
そんな世界は壊してしまえ (2) ‐クオリディア・コード‐ (MF文庫J)そんな世界は壊してしまえ (2) ‐クオリディア・コード‐ (MF文庫J)感想
まっすぐに強さだけを追い求めていたのに、冬燕桃華の離脱に信念が揺らぎ始めてしまう朱雀。相変わらずマイペースなカナリアに振り回されながら、落伍者を鍛える道を選ぶ第二弾。世界のありようや主席のやり方に疑問を感じ、強くなれば全ての問題が解決すると考えた朱雀。しかし彼のように誰もが強くあれるわけではなくて、最悪の形で否定されて先鋭化した彼が救いを見出したのが、世界に否定されて孤独に戦っていたカナリアだったという構図に、何とも危うい予感がしてしまいますね。お互いの存在に救われる二人に明るい未来があるといいんですが。
読了日:8月22日 著者:さがら総(Speakeasy)
セブンキャストのひきこもり魔術王 (2) (ファンタジア文庫)セブンキャストのひきこもり魔術王 (2) (ファンタジア文庫)感想
デュセルに正体を知られてしまったものの、相変わらず分身任せでひきこもりのブラン。魔術文化祭を控えた学園に、七詠唱を狙うステラの父でメトロポリタン大統領スティーヴンが現れる第二弾。気になる存在・ブランの正体を知らないままのステラと、着実に七詠唱の正体に近づいていく子煩悩な強敵スティーヴンの思惑が見事にすれ違い(苦笑)それに様々な思惑が絡んで負けず嫌い者同士が激突する展開になってゆく流れはとても面白かったです。ドタバタ劇を巧みに収束させて、仕込んだ伏線をうまく次に繋げてゆくところも見事で、続編が楽しみですね。
読了日:8月21日 著者:岬かつみ
幼馴染の自動販売機にプロポーズした経緯について。 (カドカワBOOKS)幼馴染の自動販売機にプロポーズした経緯について。 (カドカワBOOKS)感想
田舎町のおんぼろな自動販売機に取り憑いた着物姿の「自動販売機の精」。幼い頃に彼女と最悪の出会いをした神主の息子が、やがて彼女への想いを自覚する恋の物語。少年にしか姿が見えない、世間知らずだけれどとても優しい彼女と共に過ごすうちに、惹かれてゆくことを自覚し密かに苦悩したり迷走する少年。彼女が宿るおんぼろ自動販売機が危機的状況を迎えるまで随分遠回りしたなあとも思いましたが、それでも真摯に想う彼女を助けるため家業まで巻き込むなりふり構わない彼の奔走に、神様も粋な計らいをしてくれた素敵な物語でした。次回作も期待。
読了日:8月21日 著者:二宮酒匂
対魔導学園35試験小隊Another Mission2 (ファンタジア文庫)対魔導学園35試験小隊Another Mission2 (ファンタジア文庫)感想
うさぎの婚約話をブチ壊すために奮闘したり、任務のためにファストフード店にバイトとして潜入したり、書き下ろしでは草薙兄妹のために小隊メンバーが再集結する短編集第二弾。小隊らしい日常短編を交えつつ後日談が描かれた今回は、前回の若干尺が足りてなかったかなと思えた部分をうまく補足していて、ラピスとも夢の中で再会出来たし、こんな感じになっていったんだなーというのは十分に味わえました(最後誰かを選んだのに誰か分からないままだったのはえっ?っと思いましたけどw)。とても楽しめたシリーズでしたし、次回作も期待しています。
読了日:8月20日 著者:柳実冬貴
折れた聖剣と帝冠の剣姫(3) (一迅社文庫)折れた聖剣と帝冠の剣姫(3) (一迅社文庫)感想
エルドームから帰還したルシードとファルの元にパルミア王国から政権を奪ったクログスター将軍から受け入れ難い要請が届けられ、ファルの姉にしてパルミア第一王女アルトもまたルシードたちの前に姿を現す第三弾。パルミア王国の聖剣と南の島の巨人像を巡る複雑な事情。その過程でクログスターと対決しただけでなく、いろいろ思惑のあったアルトとの関係も難しくなったことで、姉妹の仲やパルミア王国との関係が今後どうなるのか気になるところですね。でも曖昧なままにしないで、ここで気持ちをはっきりさせておいたことは好感。次巻も楽しみです。
読了日:8月20日 著者:川口士
鍵屋甘味処改 4 夏色子猫と和菓子乙女 (集英社オレンジ文庫)鍵屋甘味処改 4 夏色子猫と和菓子乙女 (集英社オレンジ文庫)感想
今さら淀川と祐雨子の関係が気になるこずえはテスト前で鍵屋出入り禁止に。そんな中こずえが通う高校のプールに不審物投げ込み事件が起きる第四弾。夏帆に怪しまれていると感じこずえを遠ざける淀川、彼の過去に複雑な想いを抱く祐雨子と二人でいる姿に動揺するこずえ。いろいろ事件もあり混乱していた感もあったこずえでしたけど、親子の絆はより深まったようですね。嵌められた淀川の予想外な行動には驚きましたが、外堀は着実に埋まりつつある感(苦笑)お互いのことを意識し始めてはいるものの、拗らせている二人がどうなるか今後が楽しみです。
読了日:8月19日 著者:梨沙
西洋古家具店アシュリと白い猫西洋古家具店アシュリと白い猫感想
ふとしたきっかけから入った西洋古家具店アシュリで、店頭にあった猫のブックエンドを誤って壊してしまった女子大生季子が、それをきっかけにお店で働くようになり、様々な客のトラブルを一緒に解決する物語。アンティークをレンタルをしているアシュリを舞台に、実家にあった鏡台の秘密、ビューローに挟まった半紙の謎、徘徊老人の想い、そしてラッキーキャットの謎といった出来事に飄々とした雇われ店長・岸野と共に挑む展開は、それぞれいい方向に向かいそうな予感のある結末で読後感は悪くなかったです。続巻あるようならまた読んでみたいです。
読了日:8月19日 著者:岡篠名桜
Babel ―異世界禁呪と緑の少女― (電撃文庫)Babel ―異世界禁呪と緑の少女― (電撃文庫)感想
優秀な姉と妹がいるごく平凡な女子大生・水瀬雫が、不思議な本を拾って異世界に飛ばされ、魔法文字を学ぶ魔法士の青年・エリクに元の世界の言語を教える代わり、共に帰還の術を探す旅に出る物語。異世界に行ったからといって特別な力が発現するわけでもなく、一人放り出された中で数少ない幸運は言葉が通じたこと。何も分からない世界で自分を導いてくれるエリクに出会えて旅に出た雫が、周囲の人たちに支えられ、戸惑いながらも自分ができることを頑張って成長してゆく姿はとても良かったですね。まだまだこれからの物語ですし、今後の展開に期待。
読了日:8月18日 著者:古宮九時
ひまわりさん (6) (MFコミックス アライブシリーズ)ひまわりさん (6) (MFコミックス アライブシリーズ)感想
高校生になったまつりたちの最後の学園祭。ここまで早いなと思いつつ、学園祭をそれぞれ楽しんでいる様子が良かったです。少しずつ明かされてゆく兄と元ひまわりさんの過去だったり、表情に乏しいけどよくできた妹だった過去の現・ひまわりさんだったり、こういうのんびりとした雰囲気がとてもいいですね。
読了日:8月18日 著者:菅野マナミ
エースナンバー 雲は湧き、光あふれて (集英社オレンジ文庫)エースナンバー 雲は湧き、光あふれて (集英社オレンジ文庫)感想
県立三ツ木高校に赴任し野球部の監督を任せられた庸一。初戦敗退常連チームに、野球経験のない素人監督。弱小チームと青年監督の挑戦が始まる連作短編集第二弾。努力家だけど才能がない選手の扱いの難しさや、飛び抜けた力を持っているけどクセのある選手のチーム内での扱い方、新米監督を支える存在感が薄かった顧問の意外な過去などなど、とても興味深く読みました。前作の収録作品ともいろいろリンクしている今回は、前作の気になっていた後日譚もちょこちょこあってちょっとニンマリしたりも。また球児たちの続編出ることを楽しみにしています。
読了日:8月17日 著者:須賀しのぶ
小説家の姉と小説家の姉と感想
大学在学中に突如作家デビューした5歳年上の姉・美笑。一人暮らしを始めた彼女から「一緒に住んでほしい」と頼まれた大学生の弟・朗人が同居の真意について考え始める家族と友情の物語。堅実でしっかりとした考え方をする姉、冷静で一歩引いた見方をする弟・朗人とその彼女・清香、朗人の幼馴染・千葉。ふとしたきっかけから始まった四人ののんびりとした日常。転機から明らかになってゆく同居の真相にはなるほどなあと思いましたが、気の置けない四人の距離感や実家との関係に繊細な気遣いが感じられる、最後まで心地よく読めた素敵な物語でした。
読了日:8月17日 著者:小路幸也
血と霧 2 無名の英雄 (ハヤカワ文庫JA)血と霧 2 無名の英雄 (ハヤカワ文庫JA)感想
血の分析官という夢を抱きはじめたルークと、彼に行方不明になった娘ミリアムの面影を見るロイス。しかし女王シルヴィアと反勢力の対立に巻き込まれてゆく第二弾。ロイスとグローリアの運命的な出会いと別れ、明らかになるルークの隠された過去とミリアムの行方。ロイスはかけがえのない存在を守りたいのに、そんな彼らの覚悟ある決断によってロイスだけ生き残ってしまう構図が何とも切なくほろ苦いですが、だからこそ彼らの想いはロイスの中で生き続けることができるんですね。完結とありますが、広がりのある世界観なので続編を期待したいです。
読了日:8月16日 著者:多崎礼
神殺しの英雄と七つの誓約<エルメンヒルデ> 4 (オーバーラップノベルス)神殺しの英雄と七つの誓約<エルメンヒルデ> 4 (オーバーラップノベルス)感想
王都に戻り『料理人』藤堂柊や仲間たちと再会した『神殺しの英雄』山田蓮司が、フランシェスカとともに王都で開催される武闘大会に出場する第四弾。一年前、何も言わずに突然旅に出てしまった蓮司との再会に、様々な思いを抱くかつての仲間たち。理由を聞かずにいたり話してくれるのを待ってくれる仲間もいれば、納得がいかずに直接剣で語り合う女の子もいて、でもスタンスは違ってもかつての仲間や新しい旅仲間と彼が、これまで積み重ねてきた確かな絆を感じられるのはとてもいいですね。ここから新展開となりそうで次巻どうなるのか楽しみです。
読了日:8月16日 著者:ウメ種
風歌封想 (メディアワークス文庫)風歌封想 (メディアワークス文庫)感想
同窓会をきっかけに始まった、家のしがらみを乗り越えられず別れてしまった二人が過去と夢とこれからを綴ってゆく往復書簡。別れてから八年が経過して知り合ってから干支一周して三十歳になっても変わらぬ想い。家の仕事を継いだ和颯と家を飛び出しながら夢破れた瀬奈のやりとり。と深く考えずに読んでいてそう思っていたのですが、再びの同窓会であれ?となって、見事に騙されていたことに気づきました(苦笑)それぞれの想いがうまい具合にすれ違いに終わらなくて、とても良かったです。初の花鳥風月シリーズでしたけど、他も読んでみたいです。
読了日:8月15日 著者:綾崎隼
ガーリー・エアフォース (6) (電撃文庫)ガーリー・エアフォース (6) (電撃文庫)感想
モンゴルでなぜか発掘されたF-15Jの残骸の謎を探るため、現地へ派遣されたグリペンたち。そこでロシアのアニマ三人娘が待ち受ける第六弾。ごまかしきれなくなりかけた状況を斜め上の発想で無事切り抜け向かったモンゴル調査。千年前の地層から発見された謎の機体はロシアとの争奪戦に発展しマニア同士が激闘へ。ギリギリ続きでもここまで出来過ぎと危惧される展開の中、あえてその手を取った慧の想いは真摯だったと思いますけど、直前で気づきかけたことは何だったのか。物語は終盤に近づいてはいるようですが、今後の展開が気になりますね。
読了日:8月14日 著者:夏海公司
ダンジョン飯 3巻 (ビームコミックス)ダンジョン飯 3巻 (ビームコミックス)感想
地下4階水のフィールドで遭遇した巨大クラーケンにライオス一行が立ち向かう。かつての仲間・ナマリも登場する第三弾。油断したパーティーが全滅してたりとか、いきなりシビアなスタートでしたが、マルシアさんがみんなと一緒にシュールなカエルスーツ姿になったり、ライオスが寄生虫でお腹壊したり、今回大変だなあというか楽しかったというか。美味しい描写で忘れがちですけど過去もちょっと語られで、ナマリに再会してようやく目的を思い出しましたね。妹さん大丈夫なのかな(苦笑)
読了日:8月14日 著者:九井諒子
ひまわりさん 5 (MFコミックス アライブシリーズ)ひまわりさん 5 (MFコミックス アライブシリーズ)感想
風子が高校生になりまつりたちも進級。まつりとお兄さんのデートにひまわりさんたちが変装して追跡し、ひまわりさんたちの過去もまた少しずつ明らかになってゆく第五弾。変装したひまわりさんはなかなか可愛かったですが、ゆるやかに過ぎてゆく、変わりないように思える日常には小さな変化があって、みんなそれぞれ成長していっていることを実感した巻でした。
読了日:8月13日 著者:菅野マナミ
読者の心をつかむ WEB小説ヒットの方程式読者の心をつかむ WEB小説ヒットの方程式感想
なろう出身作家であるAska、小択出新都、シムCM、住野よる、蝉川夏哉、はなぶさ、坂東太郎、日向夏、柗本保羽、もりの各氏へインタビューを行い、人気小説を世に送り出すための秘訣をその多彩な取り組みから解き明かそうと試みた一冊。世代や背景、職業や環境が異なる各氏へのインタビューによる回答は、当然そのスタンスや考え方もバラバラでとても興味深く読むことができました。ストイックにサイトを更新し続けるメリットはたびたび語られていましたが、それでも並行して本を出すのは普通の作家さん以上に大変な作業に思えますね。
読了日:8月13日 著者:田島隆雄
万能鑑定士Qの最終巻 ムンクの〈叫び〉 (講談社文庫)万能鑑定士Qの最終巻 ムンクの〈叫び〉 (講談社文庫)感想
店を畳みリサイクルショップ「チープグッズ」に戻った凜田莉子。ムンクの絵画「叫び」の盗難事件を機に、過去最難関の謎へと導かれるシリーズ最終巻。盗まれ4つに引き裂かれたムンク「叫び」、そして修復可能な時間というタイムリミット。最終巻にふさわしくこれまでの登場人物たちが次々と現れる展開。共に事件を追う中で莉子は皆にその背中を後押しされる一方、小笠原は自らが引き出した結果で見事にその目指すところを証明してみせましたね。前巻の二人にはもやもやもありましたが、引き継がれ収まるべきところに収まった大満足の結末でした。
読了日:8月12日 著者:松岡圭祐
いなくなった私へ (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)いなくなった私へ (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
ある朝、渋谷のゴミ捨て場で目を覚ました人気シンガーソングライターの上条梨乃。誰にも彼女が上条梨乃だと気づかれず、さらに自身の自殺報道を知った彼女が、ふとしたきっかけで出会った優斗、樹と共に奇妙な現象の原因を追う物語。彼女はどうして自殺したことになっているのか、偽名を使い所属していた芸能事務所にバイトで入りつつ、二人と事態の真相を探る展開。彼女たちのありようや今後どうしていくのかといったディテールはやや気になりましたが、それでも後半の怒涛の展開やほろっとするラストはページ数も気にならない面白さを感じました。
読了日:8月12日 著者:辻堂ゆめ
ステージ・オブ・ザ・グラウンド (電撃文庫)ステージ・オブ・ザ・グラウンド (電撃文庫)感想
少年時代の突然の相棒喪失で、幼馴染の渚にも呆れられ、悪友の卓と不毛な日々を送る楠田幸斗。そんな彼のもとに突然その佐原剣が再び転校してきて、バッテリーを組むために野球部に加入しようと奮闘する物語。怠惰な日々を送っていても、もう会えないと思っていた相手に「お前とバッテリーを組みたいから戻ってきた」とか言われたり、小さい頃の仲間たちが再集結とかそりゃ燃えますよね(でも身体はついていかないみたいなw)ベタだけど今後に期待したくなる泥臭くとても熱い展開でした。ツンデレでチョロインな幼馴染との今後もとても楽しみです。
読了日:8月11日 著者:蒼山サグ
ゼロから始める魔法の書 (7) ―詠月の魔女 (下)― (電撃文庫)ゼロから始める魔法の書 (7) ―詠月の魔女 (下)― (電撃文庫)感想
魔法国家へと変貌を遂げたウェニアス王国へと舞い戻り、主席魔法使いとなったアルバスと再会したゼロたち。サナレとの決着に向けて準備を進める中、意外な人物の登場により事態が急展開する第七弾。今回はサナレとの決着と王女奪還、戦争の収束メインかと思ったら、<不完全なる数字>の長でもあるゼロたちの師匠登場により大きく展開が動いてビックリ。でも傭兵と共に過ごした日々によってゼロもいろいろ変わったんだなと感慨深いものが。集まった面々もいったん別行動になりそうな今後の展開ですが、いつかまた笑って集える日を期待したいですね。
読了日:8月11日 著者:虎走かける
俺を好きなのはお前だけかよ (3) (電撃文庫)俺を好きなのはお前だけかよ (3) (電撃文庫)感想
ジョーロに尽くしたいと切に願う転校生の美少女・ツバキ。彼女がヒロインたちにジョーロを巡る勝負を提案し、一方でジョーロは自分のありように迷走してゆく第三弾。ジョーロが密かに感じていたなぜモブな自分の周囲に人が集まるのかという戸惑い。ツバキの提案した勝負がそれに拍車をかけて、これまでブレることのなかったパンジーともすれ違い、迷いを振り切ったジョーロが向き合う姿はとても面白かったです。そして幼馴染・ひまわりに再びスポットライトが当たって、またもや新ヒロインが登場。さらにはついに来た展開で次巻がとても楽しみです。
読了日:8月10日 著者:駱駝
エロマンガ先生 (7) アニメで始まる同棲生活 (電撃文庫)エロマンガ先生 (7) アニメで始まる同棲生活 (電撃文庫)感想
アニメ化が決定し夢にまた一歩近づいた和泉兄妹。しかし実力はあるもののクズな脚本家・葵真希奈のやる気を引き出すためになぜか二人と同居することになってしまい、京香さんエルフ、ムラマサ先輩なども押しかける第七弾。真希奈のあまりなダメ人間っぷりをきっかけに意外な展開になりましたが、ドタバタしながらも多忙を極めるマサムネたちを多くの人が支えてくれていて暖かい気持ちになりますね。しかしそれでも頑張り過ぎるマサムネについに紗霧が動き出す展開には期待感が高まります。いよいよ話が大きく動いてくるのか次巻が今から楽しみです。
読了日:8月10日 著者:伏見つかさ
樫乃木美大の奇妙な住人  白の名画は家出する (角川文庫)樫乃木美大の奇妙な住人 白の名画は家出する (角川文庫)感想
謎解きが主活動のカジヤ部に、自分の居場所を見つけた大学生のあざみ。天然な元部長の梶谷に巻き込まれて樫乃木美大内で起こる厄介な問題に挑む第二弾。前巻で事件を通じて部の面々とは友人関係を構築したはずなのに、友人なのか確信を持てず距離感に悩む典型的ぼっち思考なあざみ(苦笑)そんな彼女がボヤ騒ぎの原因究明や行方不明の絵画探しといった事件に梶谷と挑む展開で自身も成長し、部員や周囲の悩みも一緒に解決してゆく過程で絆みたいなものが生まれてきてるのかなとつい微笑ましい気分になりました。続編あるならまた読んでみたいですね。
読了日:8月9日 著者:柳瀬みちる
聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 17 (GA文庫)聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 17 (GA文庫)感想
お好み焼き屋を襲う非道な借金取り撃退や、作曲家エドのスランプ、レーシャがアーリンに頼んだトンデモ武装やユーリの性別、シャルルとリゼット、アンジェラたちの短編集の十七弾。良くも悪くも素直過ぎるレーシャのまさかの魔法少女化だったり、結局どっちだったんだなユーリの性別、エドに恋する乙女と諸葉に突っ込みまくりな二面性を見せたアンジェラさんといった、時期としては初期の頃の話が多かったですけれど、普段あまり取り上げられる機会がない魅力的なキャラたちの掘り下げとして、なかなか楽しめました。次回本編の続編にも期待ですね。
読了日:8月9日 著者:あわむら赤光
デボネア・リアル・エステート 2 お給仕をする傭兵と、健気に笑う兎姫(プリンセス)。 (GA文庫)デボネア・リアル・エステート 2 お給仕をする傭兵と、健気に笑う兎姫(プリンセス)。 (GA文庫)感想
隣国ゼータ王国の内乱で国一つまるごと未開拓地状態という複雑な状況で地鎮を依頼されるデボネアたち。そんな中ルーウィンが迷いの森で逃げ出してきた兎耳の王女・ラヴィニアに出会う二弾。国境地帯に向かったデボネアの前に立ちはだかる相性最悪なライバル・成金グノーシスの少女・テリーと、内乱に立ち向かおうとする兎耳の王女のため仲間と共に立ち上がるルーウィンたち。魅力的なヒロインたちが増えてツンデレデボネアが大変なことになってましたが、今回もそんな一行が苦しみながらも大暴れする勢いのある展開は面白かったです。続編に期待。
読了日:8月9日 著者:山貝エビス
ここは神楽坂西洋館 (2) (角川文庫)ここは神楽坂西洋館 (2) (角川文庫)感想
「神楽坂西洋館」の若き大家・藤江陽介が、下宿人たちの抱える悩みを察知して問題を解決してゆく第二弾。相変わらず様々な過去を抱える下宿人たちのトラブルは続きますが、今回は陽介を心配する泉もしっかりと彼を支えたことで、何事も自分だけで抱え込みがちな陽介もだいぶ救われた感じでしたね。自分と向き合ってくれる泉をかけがえのない存在と思うようになるのも分かりますし、二人がうやむやなままだったり、すれ違ったりせずにきちんと想いを伝えられて良かったと思いました。切ないけれどとても優しい物語で、また続編が読めるといいですね。
読了日:8月8日 著者:三川みり
図書館ホスピタル図書館ホスピタル感想
元気があれば何でもできると信じていた結果、就職先を見つけられないまま大学を卒業した22歳の悦子が、おばの紹介で病院の跡地に建てられた図書館で働くことになる物語。仲間の職員たちは初心者の悦子を励まし優しく温かく見守ってくれる存在、これまでほとんど本を読んだこともなかった悦子がひとつひとつ仕事を覚えて、利用者をフォローするようになり、自らも本を読んで人に薦めるようにもなってゆく成長の物語ですね。実在の本と利用者の想いを絡めて綴られてゆくストーリーはとても読みやすかったです。続きあるならまた読んでみたいですね。
読了日:8月8日 著者:三萩せんや
遙か凍土のカナン7 旅の終わり (星海社FICTIONS)遙か凍土のカナン7 旅の終わり (星海社FICTIONS)感想
最愛の妻・オレーナを失い、東シベリアの地でひたすら政務に邁進する新田良造。ロシア帝国は揺らぎはじめ、世界大戦も始まり激動の状況が続く第七弾。何だかんだで敵味方どうこうより、自分の仕事に誠意を持って奔走する良造が日本人らしいなあと思う一方で、オレーナを失って10年経っても忘れられない一途な不器用さもまた彼らしくて、みんなあまりにも言葉足らずで不器用過ぎるだろとは思いつつも、一番の気がかりだったので最後で彼らがまた一緒になれて深く安堵しました。こうしてあちらに繋がるのかと思うと、この作品も感慨深いですね。
読了日:8月7日 著者:芝村裕吏,しずまよしのり
俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる 11 (GA文庫)俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる 11 (GA文庫)感想
鋭太と真涼の対決した生徒会長戦が終わった夏、乙女の会が休刊したモテカワ雑誌「パチレモン」再生に乗り出す第十一弾。真涼とその父の対立から派生したこととはいえ、まさかパチレモン愛読者の彼女たちが、その再建に関わることになるとは(苦笑)それが結果的に失職した冴子さんや鋭太の進学、真涼のことまで一蓮托生になっているところがまた何とも。わりと落ち着いてきたのかと思ったら、意味深な立ち位置が示唆されるカオルのレポートや、姫香の想わぬブレイクもまた彼らの関係に波紋を投げかけそうで、次巻以降もまだまだ混沌としそうですね。
読了日:8月7日 著者:裕時悠示
偶然屋偶然屋感想
弁護士試験に挫折して就職活動中ながらも苦戦続きの水氷里美が、電信柱に貼られた「オフィス油炭」の求人広告を見つけ、偶然屋として働くようになる物語。確率に異常にこだわる社長の油炭、戦闘能力の超高いツインテールの女子中学生・クロエとともに、クライアントの依頼を偶然を装って解決する偶然屋の仕事。そんなお仕事メインのお話だと思っていましたが、一見関係ないと思っていたいくつもの事件が、物語が進んでゆくうちに繋がって一つの流れに収束してゆく展開はお見事。決着するにはページ不足と思ったら続きそうですね。続巻の刊行に期待。
読了日:8月6日 著者:七尾与史
名画座パラディーゾ 朝霧千映のロジック (双葉文庫)名画座パラディーゾ 朝霧千映のロジック (双葉文庫)感想
職場で窃盗の濡れ衣を着せられ解雇された瀬川悠人が、偶然、映画の街・尾道のレトロな映画館『名画座パラディーゾ』若き支配人・朝霧千映と出会い、一緒に働くようになって周囲で起こる様々な事件を解決してゆく物語。映画を偏愛し語り出すと止まらなく一方で、天才的な洞察力を持つ千映。そんな彼女に助けられ、特に映画に興味がなかったのに共に働き影響を受けてゆく瀬川。いくつかの登場人物の要素にやや唐突な感はあったものの、全体としては千映が定番作品を語りつつ解いていく日常の謎解きは、なかなか面白かったんじゃないかと思いました。
読了日:8月6日 著者:桑野和明
イマジナリ・フレンド (ハヤカワ文庫JA)イマジナリ・フレンド (ハヤカワ文庫JA)感想
リアルではぼっちでも空想の友達「イマジナリ・フレンド」の美少女・ノンノンと楽しい日々を過ごす大学生やまじ。現状に小さな不安を感じた彼女が、似たような人々が集まるカンパニーへと彼を誘う物語。カンパニーで二人が知ったイマジナリ・フレンドとの様々なありようと、大人になると別れを迎える空想の友達との関係。大学では相変わらずキモい行動で周囲から浮きがちなやまじにも、その関係を大切にしてくれる人たちができて、絶対に失いたくない関係を取り戻そうと奔走した結末には、これもまたひとつのありようだと思える納得感がありました。
読了日:8月5日 著者:ミタヒツヒト
響け! ユーフォニアムシリーズ 立華高校マーチングバンドへようこそ 前編 (宝島社文庫)響け! ユーフォニアムシリーズ 立華高校マーチングバンドへようこそ 前編 (宝島社文庫)感想
北宇治高校吹奏楽部のライバル校でもあるマーチングでも強豪校の立華高校吹奏楽部に舞台を移し、そこでの日々が描かれる新シリーズ。今回は久美子の中学時代の友人・佐々木梓を主人公に、立華高校での出来事が描かれる展開。上手くなるためには努力し続けることを厭わないまっすぐな梓が、上手くやっているように見えた交友関係で徐々に周囲と噛み合わなくなってゆく状況をうまく認識できない、そんな厳しい現実。ハードな部活環境ではいかにもありそうな難しい状況ですが、思い悩む彼女たちが成長して友情を育んでいく展開を次月刊行の後編に期待。
読了日:8月5日 著者:武田綾乃
君にさよならを言わない 2 (宝島社文庫)君にさよならを言わない 2 (宝島社文庫)感想
事故がきっかけで幽霊が見える高校生の須玉明が、幼い頃生き別れた娘が気になる地縛霊の女性や、友人の兄の彼女に憑いている悪霊、盆に帰ってくるも家族を見つけられない孤独な幽霊と出会って願いを叶えてゆくシリーズ第二弾。両親との関係に鬱屈を抱えている明が霊たちのために奔走する展開はとても良かったんですけど、そんな彼が周囲にはバレバレの義妹の一途な想いには相変わらず全然気づいていなくて、とてももどかしかったです。でも一区切りついて頑なだった明の気持ちに変化もあったりで、これからなんですかね。その辺の進展も次巻に期待。
読了日:8月4日 著者:七月隆文
シャーロキアンの宴と春の嵐-京都寺町三条のホームズ(5) (双葉文庫)シャーロキアンの宴と春の嵐-京都寺町三条のホームズ(5) (双葉文庫)感想
葵がようやく自覚した清貴への思い。本人に伝えるか逡巡する葵が、春休みに清貴や秋人たちと城崎温泉に行ったりシャーロキアンの会に出たり、サッカー観戦にも行く第五弾。想いを自覚していろいろ考えてしまう葵に、清貴もまた傍から見てたらバレバレなのでは?という状態でもどかしさ全開な今回でしたけど、後半の急展開がいいきっかけになって、そんな関係もついに転機を迎えそうですね。表紙がホームズコスプレだった理由や、コラボ企画に出てきた恋物語もまた良かったです。これから二人がどのように変わっていくのか次巻が今から楽しみですね。
読了日:8月4日 著者:望月麻衣
ちどり亭にようこそ ~京都の小さなお弁当屋さん~ (メディアワークス文庫)ちどり亭にようこそ ~京都の小さなお弁当屋さん~ (メディアワークス文庫)感想
京都・姉小路通沿いにある仕出し&弁当屋「ちどり亭」。店主の花柚さんと彼女に料理を教わるバイトの大学生・彗が、お弁当を作りながら周囲の人たちと交流してゆく物語。家付き娘で毎週お見合いをして人脈を広げている残念な花柚さんと、同級生に密かに恋する彗の二人で読んでいるだけでも美味しそうな料理を作りながら、お弁当を作る手助けをしたり、一緒に花柚さんの師匠を看取ったり、そして花柚さんの元婚約者との切ない関係だったり、不器用でなかなか素直になれない人たちの一途でくすぐったい気分になる優しい思いに満ちた素敵な物語でした。
読了日:8月3日 著者:十三湊
ななもりやま動物園の奇跡 (メディアワークス文庫)ななもりやま動物園の奇跡 (メディアワークス文庫)感想
別居中の妻を事故で亡くし、高校生の一人娘・美嘉との関係は冷えきったままの不動産屋社長・幸一郎。そんな時3人の思い出の動物園が閉園危機にあると知り、美嘉の笑顔を取り戻すため何の知識もないまま動物園再建を決意する物語。最初は家族のためだったはずが、いつの間にか仕事一辺倒の状況にすれ違ってしまった関係。一縷の望みを託し動物園再建へ奔走してしまう幸一郎は本当に不器用だと思いましたが、その苦難にも諦めず立ち向かう姿に周囲も協力してくれて、どうにか修復に向けた一歩を踏み出せたことにとても温かい気持ちになれました。
読了日:8月3日 著者:上野遊
銃皇無尽のファフニール12 ダークネス・ディザスター (講談社ラノベ文庫)銃皇無尽のファフニール12 ダークネス・ディザスター (講談社ラノベ文庫)感想
世界各地で同時出現した漆黒の闇から現れた五番目の災厄・恒生のバハムート。バジリスクの権能を受け継いだイリスの力に希望を見出す中、深月が衝撃的な事実を知ってしまう第十二弾。バハムートへの戦いに赴く最中にも、つがいとなった仲間たちとそれぞれに仲を深めてゆく一方で、深月への想いが本能的なものではないかと悩む悠。同様に抱えていた想いから深月は深月で悩んでいて、こういうすれ違いが続いていたらいつかは起こり得た展開と感じましたが、抱えている苦悩を乗り越えてどうにか二人の絆を取り戻して欲しいところですね。次巻にも期待。
読了日:8月3日 著者:ツカサ
女子高生ハッカー鈴木沙穂梨と0.02ミリの冒険 (集英社文庫)女子高生ハッカー鈴木沙穂梨と0.02ミリの冒険 (集英社文庫)感想
世間でスマホゲーム『サイコ・エンジェルズ』が大ブームの中、個人情報を盗んだ疑いで逮捕された友人の父の無実を証明するため、女子高生・鈴木沙穂梨が拓人とともに調査を開始するサイバーミステリ。大ヒットする一方で社会問題化しつつあるスマホゲームや一度逮捕されてから無実と認められることの難しさなど現代社会でも気になる問題や、二人のもどかしい恋模様が描かれる一方で、未だ初々しい距離感が萌える響子と肇のたちも再登場して組み上げられてゆく終盤の決着劇には爽やかな読後感がありました。続編また出てくれることを期待しています。
読了日:8月2日 著者:一田和樹
ハナシマさん (ガガガ文庫)ハナシマさん (ガガガ文庫)感想
北関東にある韻雅町で起こった猟奇殺人事件。犯人が見つからない状況が続く中、町の高校に作り物めいた美しさを持つ少女・華志摩玲子が転校してくる物語。若い女性の四肢が奪われてしまう連続猟奇殺人、謎めいた華志摩さんの際立った異様さといかにも何かありそうな研究所の存在。終盤に大きく転換してゆく物語はなかなか面白かったですが、とても魅力的に描かれていた亜紀の理不尽な退場は残念でしたし、思わせぶりに登場しながら物語にうまく絡めないままだった亜紀の幼馴染・道隆の空回りには、何とかならなかったのか感が少なからずありました。
読了日:8月2日 著者:天宮伊佐
ポップコーン・ラバーズ あの日出会った君と僕の四季 (集英社オレンジ文庫)ポップコーン・ラバーズ あの日出会った君と僕の四季 (集英社オレンジ文庫)感想
友人の紹介でミニシアターでバイトを始めた大学生・森園真広。彼が図書館で見かけた印象的な女性・明神みなもが実はバイト先で殺された被害者で、そんな彼女が周囲に現れるようになる物語。彼女と出会い共に過ごしてゆくうちにで変わってゆく森園。物語が進む中で明らかになるみなものこれまでの人生。淡々としているように見えて何だかんだで面倒見のいい森園と、恵まれないなりに懸命に生きてきたのに理不尽に殺されたみなもが最後に出会えて良かったと思う一方で、違った形で二人が出会うことはできなかったのか何とも切ない気持ちになりました。
読了日:8月1日 著者:野村行央
千早あやかし派遣會社 二人と一豆大福の夏季休暇 (集英社オレンジ文庫)千早あやかし派遣會社 二人と一豆大福の夏季休暇 (集英社オレンジ文庫)感想
昼間は人材派遣、夜は妖怪派遣する会社で、変わり者の青年社長・千早紫季や豆大福と一緒に働くバイトの超貧乏学生の由莉。今回は意外な再会やいわくつきの品の浄化依頼が舞い込む第二弾。浄化失敗で由莉の指に嵌ったままだった指輪のまさかの解除条件には千早も困惑ですよね(苦笑)思わぬ形で千早の複雑な生い立ちが明らかになり、彼女をその事情に巻き込んでしまう状況でしたけど、それでも思いやる心を忘れない由莉の優しさに、千早の心境にも変化が生まれ始めてるんですかね。まだまだこれからでしょうけど、二人の関係の変化に注目したいです。
読了日:8月1日 著者:長尾彩子

9月の購入検討&気になるラノベほかピックアップ

8月はいろいろ忙し過ぎて久しぶりの更新になってしまいました。9月はそんなに気になる本ないかなと思っていたのですが、さすが刊行点数の多い9月というか、並べてみたらやはりそんなことなくて、どれを読むか悩む1ヶ月になりそうです。

 

ヒーロー文庫(8/31)
セブンス3 三嶋与夢/ともぞ

HJ文庫(9/1発売)
精霊幻想記 5.白銀の花嫁 北山結莉/Riv

講談社ラノベ文庫(9/2発売)
虚無の魔王、創世の英雄姫 澄守彩/すし*
破壊の魔王と、いずれ世界を創る英雄姫の異世界創生ファンタジーということで検討

電撃文庫(9/10発売)
魔法科高校の劣等生 (20) 南海騒擾編 佐島勤/石田可奈
はたらく魔王さま!0-II 和ヶ原聡司/29
狼と香辛料 XVIII Spring Log 支倉凍砂/文倉十
新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙 支倉凍砂/文倉十
血翼王亡命譚 III ガラドの夜明け 新八角/吟
続 この大陸で、フィジカは悪い薬師だった 鳩見すた/アマガイタロー
クロバンス戦記 ブラッディ・ビスカラ 高村透/p19
続巻と何より狼と香辛料に期待大ということで。

TOブックス(9/10発売)
本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第三部 「領主の養女 I」 香月美夜/椎名優

創元推理文庫(9/10発売)
星の羅針盤 遠藤文子
異世界ファンタジー4部作の新作。

祥伝社単行本(9/13発売)
あなたのための誘拐 知念実希人

GA文庫(9/15発売)
ゴブリンスレイヤー3 蝸牛くも/神奈月
我が驍勇にふるえよ天地2 ~アレクシス帝国興隆記~ あわむら赤光/卵の黄身
中古でも恋がしたい!7 田尾典丈/ReDrop
りゅうおうのおしごと!白鳥士郎/しらび

富士見L文庫(9/15発売)
紅霞後宮物語 第零幕 一、伝説のはじまり 雪村花菜/桐矢隆
ぼんくら陰陽師の鬼嫁 秋田みやび/しのとうこ

ノベルゼロ(9/15発売)
マッドネス2 グラート王国戦記 新見聖/深井涼介
皿の上の聖騎士2 三浦勇雄/屡那
破滅軍師の賭博戦記 幼き女王は賽を投げる 至道流星/土林誠
至道流星さんの新作はどうかなということで要検討。

双葉文庫(9/15発売)
神戸栄町アンティーク堂の修理屋さん2 主を失ったジャケット 竹村優希
青い月の夜、もう一度彼女に恋をする 広瀬未衣

ガガガ文庫(9/16発売)
コップクラフト賀東招二/村田蓮爾
弱キャラ友崎くん Lv.2 屋久ユウキ/フライ
魔法医師の診療記録4 手代木正太郎/ニリツ
やがて恋するヴィヴィ・レイン1 犬村小六/岩崎美奈子
コップクラフトはずっと待ってました…。

オレンジ文庫(9/16発売)
異人館画廊4 谷瑞恵
ひっぱたけ!~利根南高校軟式テニス部~ 川添枯美
ボタン屋つぼみ来客簿 きりしま志帆

ファンタジア文庫(9/17発売)
デート・ア・ライブ15 六喰ファミリー 橘公司/つなこ

MF文庫J(9/23発売)
異世界拷問姫2 綾里けいし/鵜飼沙樹
世界の終わりの世界録細音啓/ふゆの春秋
Re:ゼロから始める異世界生活長月達平/大塚真一郎

ダッシュエックス文庫(9/23発売)
白蝶記3 ―どうやって獄を破り、どうすれば君が笑うのか― るーすぼーい/白身魚
逆転召喚 ~裏設定まで知り尽くした異世界に学校ごと召喚されて~2 三河ごーすと/シロタカ

メディアワークス文庫(9/24発売)
恋する寄生虫 三秋縋
やり残した、さよならの宿題 小川晴央
日本酒BAR「四季」春夏冬中 さくら咲く季節の味 つるみ犬丸
三秋縋さんと小川晴央さんの新作には期待ですね。

角川文庫(9/24発売)
ハルノートへおかえり2 石井颯良
わが家は祇園の拝み屋さん3 秘密の調べと狐の金平糖 望月麻衣

ホラー文庫(9/24発売)
山内くんの呪禁の夏。 夏の夕べに約束を 二宮酒匂/平山けいこ

オーバーラップ文庫(9/25発売)
現実主義勇者の王国再建記2 どぜう丸/冬ゆき
オーバーラップノベルス(9/25発売)
神殺しの英雄と七つの誓約5 ウメ種/柴乃櫂人

新潮文庫nex(9/28発売)
謎好き乙女4 瀬川コウ

ファミ通文庫(9/30発売)
楽園への清く正しき道程 国王様と楽園の花嫁たち 野村美月/竹岡美穂
覇剣の皇姫アルティーナ XI むらさきゆきや/himesuz
異世界でハンター始めました。 獲物はおいしくいただきます ゆうきりん/布施龍太

スニーカー文庫(9/30発売)
異世界図書館へようこそ2 三萩せんや/伍長

KADOKAWA単行本(9/30発売)
遠い唇 北村薫

 

2016年7月に読んだおすすめ本

7月はシリーズものも素晴らしいのが多くて、一方新作もなかなかおもしろい本がたくさんありました。特に真っ直ぐな青春小説「その10文字を、僕は忘れない」や、活版印刷と人を繋ぐ優しい物語「活版印刷日月堂」、風見夜子のキャラがじわじわくる「風見夜子の死体見聞」、4巻目で完結した「北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし」あたりをおすすめしたいですね。

その10文字を、僕は忘れない (ダッシュエックス文庫)

その10文字を、僕は忘れない (ダッシュエックス文庫)

 

 無気力で学校をサボりがちな高校生・島崎蒼が雨よけに寄った公園で、理由があって声が出ない同級生・宮崎菫と出会い、スケッチブックで会話をする彼女と交流を深めてゆく青春小説。菫と出会ったことで変わってゆく蒼と、彼と密かに公園で出会いを重ねてゆくことで本来の明るさを取り戻し、蒼やその親友二人と楽しい日々を過ごすようになった菫に訪れた重要な転機。些細なことからすれ違ってゆく二人の姿はとても辛かったですが、それでも大切な存在だと改めて痛感し、きちんと想いを交わし合った二人の今後を応援したくなるとても素敵な物語でした。

我が驍勇にふるえよ天地 ~アレクシス帝国興隆記~ (GA文庫)

我が驍勇にふるえよ天地 ~アレクシス帝国興隆記~ (GA文庫)

 

 防衛戦の最中に味方の裏切りに遭い、師とも仰ぐ叔母と故郷とも言える領地を失ってしまった吸血皇子・レオナートが、仲間を集め再び立ち上がるファンタジー戦記。貴族たちが権力争いに明け暮れて内憂外患を抱える斜陽の帝国、その中で失ったものを取り戻すために地道に準備していたレオナートと仲間たちがついに迎えた転機。レオナートと彼を支えるシェーラを始めとする群像劇ならではの登場人物たちはそれぞれ存在感があって、今回の因縁にきっちりと決着を付け、裏で暗躍する存在も明らかにしてゆく展開は良かったです。今後の展開が楽しみですね。

獅子皇と異端の戦巫女 (ファミ通文庫)

獅子皇と異端の戦巫女 (ファミ通文庫)

 

 「災禍の翠蛇」復活の兆候がある中、対抗できる力を持った凪姫たちが消息を絶ったことが明らかになり、彼女たちを率いる獅子皇・ウィズが唯一残る凪姫・メロフィーユと共に凪姫たちを探す旅に出る物語。消息を絶ったことが明らかになった五人の凪姫。彼らが旅先で出会った異世界から強制召喚された魔王・デミシア、災禍の翠蛇復活のためには手段を選ばない黎明衆の存在。メロフィーユにはヒロインたちの軸になる存在感がありますが、戦友の凪姫たちもまた様々な事情を抱えていそうですし、面白くなりそうな雰囲気は十分感じられたので続巻に期待。

アストレア戦記 ブリキカンドウォー (講談社ラノベ文庫)

アストレア戦記 ブリキカンドウォー (講談社ラノベ文庫)

 

 青機甲が暮らしに根ざす世界。父の形見の青機甲戦機と旅する機械技師の少年・ロウが、軍師を名乗る少女・エルに拾われ、半ば強制的に従者にされてしまう物語。世界を守りたいと語りかける謎の軍師の少女。とある目的のため意味なく戦うことを厭い、これまでは逃げまわるだけだった少年。そんな二人が抱える大切なものを失ってしまった過去の苦い記憶。真実を告げられたロウが一度は心折れかけながらも、葛藤を乗り越えて因縁の強敵に挑む熱い展開はとても良かったです。すっきりとまとまった結末ではありましたけど、是非続巻が出て欲しい作品です。

 長らく空き家だった川越の片隅に佇む印刷所・三日月堂。そこにかつて亡くなった店主の孫娘・弓子が住むことになり、昔ながらの活版印刷で人との繋がりを解きほぐしてゆく物語。近しい人との関係に迷いを抱える登場人物たちが、身近な人の繋がりから知る営業を再開した三日月堂の存在。物静かで真摯な弓子さんと一緒に印刷するものを考えてゆくうちに、悩みにもきちんと向き合えるようになってゆく展開は、失われた活版印刷の良さを思い出させてくれるだけでなく、作られた印刷物も悩める人の想いに寄り添っていて、とても素敵な物語だと思いました。

 進学で金沢から京都へ引っ越してきた双子の兄妹・直史とまどかが、あやかしと人間との間を取り持つ神・ククリ姫と出会い、あやかしを語って命を与える「語り手」になるよう依頼される物語。幼い頃にあった出会いと約束。物語を綴る直史と美味しいものに目がなくて絵心もあるまどか。二人が訪れてくるあやかしたちのことを知り、その想いを汲んで綴られてゆく物語はとても優しくて、お礼としてあやかしたちと食べるおばんざいはみんな美味しそうで、うさぎになってしまうククリ姫も可愛かったです(苦笑)とても素敵なお話だったので是非続編を期待。

 小さなピアノの調律事務所に就職した幹太が、天才調律師・時子と二人でピアノと音に隠された謎を解き明かしてゆく物語。ピアニストの道を断念し、調律師としても師に遠く及ばないと常にストイックな時子と、経験不足ながらも人懐っこさと優れた耳の良さを持つ幹太が、調律だけでなく依頼人の悩みも共に解決してゆくストーリーで、ピアノや依頼人に真摯に向き合う姿勢や、仕事を通じて成長したり、コンビとして信頼関係を築いてゆく展開はとても良かったですね。いい感じにまとまりましたけど、二人の関係が今後どうなるのかちょっと気になりました。

カスミとオボロ 大正百鬼夜行物語 (集英社オレンジ文庫)

カスミとオボロ 大正百鬼夜行物語 (集英社オレンジ文庫)

 

 大正時代。退屈な日常にうんざりしていた坂之上伯爵家の令嬢・香澄が、代々祀ってきた悪路王に朧という名を与えて主従関係を結んでしまい、二人で集に起こるあやかしがらみの事件を解決する物語。いいところの令嬢なはずの香澄がなかなかいい性格をしていて、そんな彼女と極悪な鬼であるはずの朧が主従関係を組むと、わりとまともに見えてしまう不思議(苦笑)確かに華族の人々を舞台にするといかにも作中の如く魑魅魍魎がうようよしてそうな感じではあります。香澄と朧の二人の関係にも複雑な因縁あるようで、雰囲気も好きですしシリーズ化に期待。

風見夜子の死体見聞 (富士見L文庫)

風見夜子の死体見聞 (富士見L文庫)

 

 事故や事件の現場に必ず居合わせることで「死神」とあだ名される女子高生・風見夜子。数年来絶縁状態だった夜子に死ぬところを救われた幼馴染の凪野陽太が、過剰な人助けに巻き込まれてゆく青春ミステリ。死ぬ予定の死体が見えてしまう力を持ち「あなた死ぬわよ」と強引にでも回避しようとする夜子。傍若無人な彼女に恩に着せられ脅され人助けを手伝うようになる凪野とのテンポの良い応酬が楽しくてじわじわ来ますね(苦笑)素直じゃない不器用な彼女の理解者が少しずつ増えてゆく一方で宿敵の存在も明らかになり、是非続編を期待したい作品ですね。

 幼馴染ながら今は微妙な関係の写真部・有我遼平と占い女子・鉢町あかね。たびたび事件に遭遇する遼平を、推理を伝える謎の「壁越し探偵」となって救う青春ミステリー。あかねが密かに営む占い師の依頼者と事件がリンクしていたりで、距離を置きながらも意識する遼平を正体を明かさないままたびたび救う展開。凄まじい洞察力を発揮するのに、不器用過ぎて遼平に気づいてもらえないこじれ具合が切なかったですが、それでも二人のすれ違いのきっかけとなった過去の事件と今がようやく繋がって、これからの変化を期待させるラストはとても良かったです。

 山深い町の女子高生・三葉が夢で見た、東京の男子高校生・瀧。夢を通じて繋がりが生まれてゆく二人のボーイミーツガール。運命のいたずらで突然お互いの身体が入れ替わり、それぞれ新鮮な体験をすることになる二人。他の誰とも共有できない関わりによって育まれてゆく強い絆を感じていたからこそ、直面した過酷な運命やすれ違いがあまりにも厳しくて、それを覆そうとしてそれぞれ懸命に奔走する三葉と瀧の頑張りが、どうか報われることをひたすら祈りながら読んでました。これからの未来を予感させる結末には、素直に読んで良かったなと思えました。

北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし 4 そして愛しき日々

北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし 4 そして愛しき日々

 

 新婚旅行を兼ねたジークリンデの里帰り&結婚式を終え、息子アルノーと共に辺境の地へ帰郷。リツハルドの両親も帰郷し彼も新たな挑戦を始める第四弾。愛を確かめ合った幸せな夫婦に息子が生まれたことをきっかけに、わだかまりを抱えていた家族たちと温かい交流を取り戻したり、新しい挑戦をするリツを家族で支えたり、周囲の人たちもそれぞれ幸せを見出し、そして読んでいて食べたくなるおいしそうな料理も満載のまるまる一冊本当に良かったなと思える幸せなエピローグでした。最後には表紙にいる二人の印象も大分変わりましたね。次回作にも期待。

7月に読んだ本 #読書メーターより

7月は途中で体調悪い時期もあったりしましたが、そこそこ安定して読めました。体調が楽しく本読めるかどうかに影響してくる部分もあるとは思うので、暑い日が続きますが皆様もくれぐれも体調を崩されませんようご自愛ください。

 

2016年7月の読書メーター
読んだ本の数:78冊
読んだページ数:22090ページ
ナイス数:4919ナイス

ゆきうさぎのお品書き 8月花火と氷いちご (集英社オレンジ文庫)ゆきうさぎのお品書き 8月花火と氷いちご (集英社オレンジ文庫)感想
小料理屋「ゆきうさぎ」を営む大樹が亡き祖母がなぜか教えてくれなかった豚の角煮を研究し、碧も亡き母と「ゆきうさぎ」の意外な繋がりを知る第二弾。お店で作られる料理がおいしそうなのは相変わらずですが、今回も大樹の祖母の豚の角煮のレシピ話や、碧の母が密かに「ゆきうさぎ」に来たことを隠していた理由といった優しいエピソードがあったり、過去のゆきうさぎを知る人も再び常連となって、武蔵の他にも虎次郎のような猫の登場や、神社のマサさんが戻ってきたりとますます賑やかになってきましたね。緩やかな日常を描く物語ですが次巻も期待。
読了日:7月31日 著者:
下鴨アンティーク 神無月のマイ・フェア・レディ (集英社オレンジ文庫)下鴨アンティーク 神無月のマイ・フェア・レディ (集英社オレンジ文庫)感想
喫茶店の店主から両親の話を聞かされ、雷柄の帯をもとに幼い時に亡くなった両親の馴れ初めをたどる鹿乃。そこから慧の父親を巡るお話や、曾祖母の馴れ初めなども綴られてゆく第四弾。人と会って話をするうちに意外な人間関係の繋がりが見えてきた今回は、すれ違うそれぞれの関係が上手く行ったりいかなかったりでなかなか難しかったですが、鹿乃のご両親や曾祖母のドラマチックな恋物語は良かったです。進展しているのかどうにもはっきりしない鹿乃と慧の関係も、春野が鹿乃に接近することでいい方向に変わってゆくといいですね。次巻も楽しみです。
読了日:7月30日 著者:
異世界詐欺師のなんちゃって経営術 (2) (角川スニーカー文庫)異世界詐欺師のなんちゃって経営術 (2) (角川スニーカー文庫)感想
巨乳美少女・ジネットが営む閉店寸前の食堂を建て直すため、食材調達に乗り出したヤシロが、狩った獲物を食べてしまう狩猟ギルドのトラ耳少女マグダの狩りを手伝うことになる第二弾。相変わらず底抜けのお人好しぶりでハラハラさせるジネットさんと、元詐欺師らしい抜け目なさで自分たちが有利な流れを作り出してゆくヤシロのコンビにエステラが絡むやりとりが面白くて、それにマイペースな幼女っぽいマグダも加わってさらに楽しくなりそうです。何だかんだでみんな損しない形にするヤシロもいいやつなんですよね。テンポの良い展開を次巻でも期待。
読了日:7月30日 著者:
押しかけ軍師と獅子の戦乙女 (HJ文庫)押しかけ軍師と獅子の戦乙女 (HJ文庫)感想
明津国生まれのクロウが遠い異郷の地エルトレス王国で若き騎士団長クラヴェリーナと出会い、軍師として押しかける物語。クロウが言葉を十分に理解しきれない序盤はもどかしく、また軍略を軽視しがちな王国のありようにも首を傾げましたが、高い志を持ち続け不遇にも屈しないクラヴェリーナがたびたび陥る窮地に、最初は不審者扱いだったクロウが限られた条件の中で状況を打破して、彼女や従卒リフィの信頼を得てゆく展開はなかなか面白かったです。次巻では腐敗した王国内での立身出世だけでなく、外敵の侵攻や難敵も出現しそうで戦記としても期待。
読了日:7月29日 著者:
造られしイノチとキレイなセカイ (HJ文庫)造られしイノチとキレイなセカイ (HJ文庫)感想
トリティス教国有数の実力を持つ騎士・カリアスが幼馴染フィアナと共に向かった遺跡でホムンクルスの少女・イリスを保護し、二人で一緒に少女を育てる物語。実力者なのに自覚がなくモテているのに鈍感なカリアス、彼を慕いながらも気づいてもらえずやきもきする幼馴染のフィアナ、可愛くて猛烈な勢いで成長しながらもどこか機微には疎いイリスが、周囲の暖かな人たちに見守られながら家族としての絆を育み、街の危機には力を合わせて奮闘する物語は、のんびりした雰囲気の中にニヤニヤする展開もあってとても楽しかったです。続編にも期待してます。
読了日:7月29日 著者:
獅子皇と異端の戦巫女 (ファミ通文庫)獅子皇と異端の戦巫女 (ファミ通文庫)感想
「災禍の翠蛇」復活の兆候がある中、対抗できる力を持った凪姫たちが消息を絶ったことが明らかになり、彼女たちを率いる獅子皇・ウィズが唯一残る凪姫・メロフィーユと共に凪姫たちを探す旅に出る物語。消息を絶ったことが明らかになった五人の凪姫。彼らが旅先で出会った異世界から強制召喚された魔王・デミシア、災禍の翠蛇復活のためには手段を選ばない黎明衆の存在。メロフィーユにはヒロインたちの軸になる存在感がありますが、戦友の凪姫たちもまた様々な事情を抱えていそうですし、面白くなりそうな雰囲気は十分感じられたので続巻に期待。
読了日:7月28日 著者:
偉大なる大元帥の転身3 行きて、帰りし英雄譚 (ファミ通文庫)偉大なる大元帥の転身3 行きて、帰りし英雄譚 (ファミ通文庫)感想
波乱の創立祭が終わりついに待ちに待った長期休暇。イリスは『白の腕』にスカウトされて学院を離れる決意を固め、成績不良のために退校の危機に陥ったケータに、ライラがつきっきりの特訓を申し出る第三弾。それぞれの進路に揺れる中、首都・水晶府に集まるケータたち。その水晶府で行われる人類と魔王軍の和平交渉と、その過程で明らかになってゆく想像もしなかったケータ異世界召喚の真実。何とも切ない顛末でしたけど、それでも避けられない結末にきちんと向き合って、前に進む未来を感じた物語はなかなか悪くない読後感でした。次回作にも期待。
読了日:7月28日 著者:
戦うパン屋と機械じかけの看板娘〈オートマタンウェイトレス〉5 (HJ文庫)戦うパン屋と機械じかけの看板娘〈オートマタンウェイトレス〉5 (HJ文庫)感想
スヴェンを初期化し連れ去ったワイルティア親衛隊中将・ゲーニッツが公王に対しクーデターを敢行。ルートはスヴェンを取り戻すため仲間とともに王都ベルンに向かう第六弾。過去に同じ部隊でゲーニッツの部下として共に過ごしたルートの忌まわしい過去。クーデターに際し逃亡し行方不明なままの公王、スヴェンの初期化を知りながらも諦めず奪還に向かうルートや仲間たちの逆襲劇。たびたび直面する危機的状況をいいタイミングで打開するのが愛の力というのもまたいいですね。最後に届けられたものがまた粋で読後感の爽やかな結末でした。続編に期待。
読了日:7月28日 著者:
カスミとオボロ 大正百鬼夜行物語 (集英社オレンジ文庫)カスミとオボロ 大正百鬼夜行物語 (集英社オレンジ文庫)感想
大正時代。退屈な日常にうんざりしていた坂之上伯爵家の令嬢・香澄が、代々祀ってきた悪路王に朧という名を与えて主従関係を結んでしまい、二人で集に起こるあやかしがらみの事件を解決する物語。いいところの令嬢なはずの香澄がなかなかいい性格をしていて、そんな彼女と極悪な鬼であるはずの朧が主従関係を組むと、わりとまともに見えてしまう不思議(苦笑)確かに華族の人々を舞台にするといかにも作中の如く魑魅魍魎がうようよしてそうな感じではあります。香澄と朧の二人の関係にも複雑な因縁あるようで、雰囲気も好きですしシリーズ化に期待。
読了日:7月28日 著者:
神さまは五線譜の隙間に (メディアワークス文庫)神さまは五線譜の隙間に (メディアワークス文庫)感想
小さなピアノの調律事務所に就職した幹太が、天才調律師・時子と二人でピアノと音に隠された謎を解き明かしてゆく物語。ピアニストの道を断念し、調律師としても師に遠く及ばないと常にストイックな時子と、経験不足ながらも人懐っこさと優れた耳の良さを持つ幹太が、調律だけでなく依頼人の悩みも共に解決してゆくストーリーで、ピアノや依頼人に真摯に向き合う姿勢や、仕事を通じて成長したり、コンビとして信頼関係を築いてゆく展開はとても良かったですね。いい感じにまとまりましたけど、二人の関係が今後どうなるのかちょっと気になりました。
読了日:7月28日 著者:
水族館ガール3 (実業之日本社文庫)水族館ガール3 (実業之日本社文庫)感想
アクアパークから海遊ミュージアムへ出向中だった梶良平の帰りを待ちわびる嶋由香。しかし梶は内海館長から出向延長を命じられ、由香もアクアパークの新プロジェクトリーダーに任命されてしまう第三弾。何だかあやふやな関係のまま再び行き違いの日々に突入した二人でしたけど、彼らの経験を通じてより広い視野で水族館のあり方や生き物との距離感についても掘り下げつつ、それぞれが慣れないことに戸惑いながらも、試行錯誤しながら成長してゆく展開はとても良かったと思いました。二人の関係は相変わらずな感じでしたけど、次巻もまた楽しみです。
読了日:7月27日 著者:
白銀の逃亡者 (幻冬舎文庫)白銀の逃亡者 (幻冬舎文庫)感想
奇病「ヴァリアント」患者が差別され隔離される世界。罹患したことを隠し深夜の救急医療室で働く岬純也のもとに同じヴァリアントの少女・悠が現れ、反政府組織が企む「ある計画」に巻き込まれてゆく物語。拘置所に収監されている兄に会おうとする悠に振り回される純也、悠の兄に異様な執着を持つ刑事毛利の執拗な追跡、そして明らかになってゆく計画の真意。追いつめられて後戻りできないところまで突っ走ったかにも見えたテンポの良い展開でしたが、物語を二転三転させてゆく中でうまく収めましたね。スッキリとした結末でなかなか面白かったです。
読了日:7月26日 著者:
ネクラ勇者は仲間が欲しい (2) (ファンタジア文庫)ネクラ勇者は仲間が欲しい (2) (ファンタジア文庫)感想
相変わらず仲間ができないままダメヒモエルフ、腐女司祭、小悪魔盗賊たちと酒場でつるむネクラ勇者クラムが、仲間づくり相談所の叔母から話があったどんな仲間とも組めるパーティーチケット争奪戦に参加する第二弾。仲間がいないとかボヤキながら、自覚もないままピンチに陥ったら奔走せずにはいられない、なかなか素直になれない仲間たちのやりとりが今回もとても面白かったです。彼らがパーティーを組んだらどうなるか、クラムを慕う女性陣との今後も気になっていたので、今回で完結になってしまったのは残念でしたけど、次回作も期待しています。
読了日:7月26日 著者:
ヒイラギエイク (ガガガ文庫)ヒイラギエイク (ガガガ文庫)感想
中学二年生の夏休み。叔父の田舎で荻原出海たち4人の少女と出会い、魅力的な彼女たちと多くの時を共に過ごし、そして村の閉鎖的な風習に巻き込まれてゆく物語。両親が離婚協議をしていて傷心の出海、田舎で出会った4人の少女たち、そして幼き頃に出会った少女との再会。共に過ごす中で自覚していく自らの気持ちと距離感に戸惑う気持ち、思いを交わす中での甘酸っぱいやり取りやどうにもならないもどかしさが良かったですが、その後も彼女のことを思い続ける出海や少女たちが、いつか再会できる未来があるといいなと願わずにはいられませんでした。
読了日:7月25日 著者:
対魔導学園35試験小隊  13.暁の約束 (ファンタジア文庫)対魔導学園35試験小隊 13.暁の約束 (ファンタジア文庫)感想
この世界の神・颯月を殺し、世界を救う方法はただひとつ。相棒の想いを背負いタケルと35小隊が第2次魔女狩り戦争の最終決戦に挑む第十三弾。世界を救うために過酷な犠牲を受け入れることを決意するタケルと、それを支える小隊メンバーそれぞれのらしさが最後までよく出ていて、ラピスの決意含めて連続する厳しいバトルをより熱いものへと引き立ていたと思いました。しかしホーンテッドさんは出番的においしいとこ持って行き過ぎでしょ(苦笑)ラブコメ的にはヘタレエンドでしたけど、いつか決着はあるんでしょうかね。刊行予定の短編集にも期待。
読了日:7月25日 著者:
空戦魔導士候補生の教官 (10) (ファンタジア文庫)空戦魔導士候補生の教官 (10) (ファンタジア文庫)感想
緊張が高まる中、カナタがその身を賭けて人類と人型魔甲蟲の会談を設定する一方、E601小隊は空戦武踏祭優勝を目指すためエリスとリーゼリットに訓練を願い出る第十弾。両陣営の思惑が錯綜する中でゼスの口から魔甲蟲と人類の戦いの真実が語られ、自分たちで試行錯誤して成長する小隊の面々に自らの思いを託すカナタ。あくまで教官であろうとするカナタと、その期待に応えるべく限界を超えて成長しようとするミソラたち小隊の面々の関係がとても好ましいですね。いい感じにまとまってきた物語が今後どういう方向に向かうのか、次巻が楽しみです。
読了日:7月25日 著者:
踊り場姫コンチェルト (メディアワークス文庫)踊り場姫コンチェルト (メディアワークス文庫)感想
伊佐美吹奏楽部に入部した梶浦康規が、全国大会を目指すべく先輩から才能を持ちながら破滅的な指揮を振る「踊り場姫」藤野楡を変えるよう命じられる物語。生真面目な演奏になりがちな康規と型破りな指揮者・楡という対極な二人の印象的な出会い。孤高な存在だった楡の康規の作曲を知ってからの変化、変わらぬ指揮をする楡との衝突、それを乗り越え素晴らしい演奏に繋げてゆく展開はとても良かったですが、吹奏楽をメインに据えた物語で楡の変化など繊細な心理描写があるともっと良かったのかも。全体としては清々しい読後感のある青春小説でした。
読了日:7月24日 著者:
パパのいうことを聞きなさい! after 1 (スーパーダッシュ文庫)パパのいうことを聞きなさい! after 1 (スーパーダッシュ文庫)感想
空と祐太の結婚式から四年。二人の養子となった中学生のひなやサーシャと暮らす大学受験生の美羽、ロ研の仲間たちのその後が描かれる番外編。学生結婚した空の就職活動や妊娠だったり、成長して環境も変わった小鳥遊三姉妹が転機を迎えるその後が描かれた今回でしたが、困難に直面したとしても周囲にたくさんの支えたり、応援してくれる人がいる環境というのはいいものですね。それぞれの成長を実感する一方で、以前と変わらぬ家族や友情の絆の大切さを描く物語はとても良かったですが、これが著者さんの遺作になってしまったのは本当に残念でした。
読了日:7月24日 著者:
三千世界の英雄王(レイズナー) 厨二じかけの学園都市 (MF文庫J)三千世界の英雄王(レイズナー) 厨二じかけの学園都市 (MF文庫J)感想
四年間の昏睡から目覚めた天才剣士・刀夜が、自分を支えるため義姉が負った借金を返済するため、厨二病設定全開の煉獄学園に編入し最底辺からの下克上を目指す学園バトルラブコメ。ブランクがあるだけで実力はあるのに、学園長が面白いからという理由で最底辺に見た目の設定を変更されてしまう刀夜。彼を献身的に支えてきた義姉の重過ぎる愛と厨二病推奨の学園設定はややアクが強いですが、著者さんらしいシリアスな状況をそう思わせないバランス感覚や、斜め上をゆく登場人物の変態ぶりと軽快なツッコミは今回も健在。次巻以降の展開も楽しみです。
読了日:7月23日 著者:
剣魔剣奏剣聖剣舞 (2) (MF文庫J)剣魔剣奏剣聖剣舞 (2) (MF文庫J)感想
ソーロッドを従者としたリューインが次に向かったのは、背徳の貴公子ミクローシュが支配するレハール公国。一方で神剣とソーロッド奪還に向けてかつての仲間が送り込まれる第二弾。独立への不穏な空気を隠そうともしないミクローシュと、その懐に飛び込みながら辛辣でマイペースなリューイン、そんな彼がからかいながらも妙にこだわるソーロッドの存在。彼の旅の目的の先にあるものや、明かされてゆく記憶喪失前のソーロッドとの因縁が気になるところですが、一言では言えない二人の微妙な距離感がどう変化してゆくのか、次巻がとても楽しみですね。
読了日:7月22日 著者:
その10文字を、僕は忘れない (ダッシュエックス文庫)その10文字を、僕は忘れない (ダッシュエックス文庫)感想
無気力で学校をサボりがちな高校生・島崎蒼が雨よけに寄った公園で、理由があって声が出ない同級生・宮崎菫と出会い、スケッチブックで会話をする彼女と交流を深めてゆく青春小説。菫と出会ったことで変わってゆく蒼と、彼と密かに公園で出会いを重ねてゆくことで本来の明るさを取り戻し、蒼やその親友二人と楽しい日々を過ごすようになった菫に訪れた重要な転機。些細なことからすれ違ってゆく二人の姿はとても辛かったですが、それでも大切な存在だと改めて痛感し、きちんと想いを交わし合った二人の今後を応援したくなるとても素敵な物語でした。
読了日:7月22日 著者:
異世界迷宮の最深部を目指そう 7 (オーバーラップ文庫)異世界迷宮の最深部を目指そう 7 (オーバーラップ文庫)感想
武闘大会が終わり、遂にラスティアラたちと本当の再会を果たしたカナミが、パリンクロンとの決着をつけるべく、リヴィングレジェンド号に乗って本土に向かう第七弾。カナミを慕う女の子5人との一見羨ましい船旅でしたけど問題を抱える女の子たちばかりで、ハーレムどころか下手に動いたり余計なことを言えない状況に置かれていたカナミがちょっと可哀想でした(苦笑)一方でメンバーたちも着々とレベルを上げたり、チートな魔法や能力を身に着けていくなかで、出会った少女と明かされた過去の歴史がこれからどう絡んでくるのか、次巻も楽しみです。
読了日:7月22日 著者:
アサシンズプライド (3) 暗殺教師と運命法廷 (ファンタジア文庫)アサシンズプライド (3) 暗殺教師と運命法廷 (ファンタジア文庫)感想
クーファは様々な悪意に晒される教え子・メリダに進級試験として司書官認定試験へ参加させることになり、一方でその試験に便乗して彼女を陥れようと陰謀が動き出す第三弾。選抜戦によってメリダのクラスがサムライであることを察知され、それにより陰謀が仕組まれた今回。成長するために真っ向から向き合い続ける二人が、現体制転覆を図ろうとする組織やメリダの父・公爵と対決する構図で、特に苦しい状況でも諦めないメリダの覚悟が感じられる奮闘ぶりは際立っていましたね。危機を乗り越えた次回は甘々な展開になるそうで今からとても楽しみです。
読了日:7月21日 著者:
ゲーマーズ! (5) ゲーマーズと全滅ゲームオーバー (ファンタジア文庫)ゲーマーズ! (5) ゲーマーズと全滅ゲームオーバー (ファンタジア文庫)感想
大好きなゲームより亜玖璃を優先した、らしからぬ景太の姿に不安を募らせてゆく上原と天道。さらには景太への想いを自覚した千秋と、景太が気になる千秋の妹・心春が絡んでさらなるカオスが生まれてゆく第五弾。浮気じゃなくても仲が良過ぎな景太と亜玖璃の関係にやきもきするのは分からなくもないんですけど、二人きりだといい感じになれるのに、やっぱりどこかもう少し踏み込みというか言葉が足りないんですよね。姉妹もダブルデートに途中参戦した挙句にあれは、何もかもが裏目に出てもう笑うしかないというか。二組は相思相愛なのにね(苦笑)
読了日:7月21日 著者:
冴えない彼女の育てかた (10) (ファンタジア文庫)冴えない彼女の育てかた (10) (ファンタジア文庫)感想
加藤と英梨々の和解を経てようやくゲーム制作に専念できると合宿へ向かう倫也たち。だがそこに英梨々・詩羽に参加し、さらにラスボス・紅坂朱音まで現れる第十弾。ヒロインたちとの楽しい(?)雰囲気を粉々に打ち砕いた紅坂朱音の凄まじいダメ出しには圧倒されましたが、傷心の詩羽のために奔走する倫也を支えるヒロインたちにもそれぞれ存在感があって、紆余曲折の末に乗り越えた詩羽だけでなく倫也自身にとっても大きなターニングポイントになりそうですね。赤裸々な詩羽シナリオに密かにハマった彼女のエピローグにはニヤニヤしてしまいました。
読了日:7月20日 著者:
どうでもいい 世界なんて: ークオリディア・コードー (ガガガ文庫 わ 3-20)どうでもいい 世界なんて: ークオリディア・コードー (ガガガ文庫 わ 3-20)感想
防衛都市・千葉で成績不振により天然少女の蓮華と共に戦闘科から生産科に出向させられた千種霞。しっかり者の朝顔が仕切るブラックな職場で奔走する日々に変化が訪れる千葉編前日譚。出向組という肩身の狭い立場で二人、働き詰めの日々。戦闘科と生産科の埋めようのない格差と、戦闘科で将来を嘱望される霞の妹・明日葉。テンポよく綴られるブラックな職場環境におけるしたたかな霞の社畜ぶりと密かな妹溺愛ぶりがとても著者らしいなあと感じましたが、裏方メインの展開で迎えたひとつのターニングポイントに霞がどう動くのか、続編に期待ですね。
読了日:7月20日 著者:
妹さえいればいい。 5 (ガガガ文庫)妹さえいればいい。 5 (ガガガ文庫)感想
伊月の担当編集土岐の推薦でGF文庫編集部でアルバイトすることになった白川京。そんな彼女が待ち受ける出版社でのブラック(?)な日々が待ち受ける第五弾。今回は伊月作品のアニメ化と京のバイト話がメインで、出版業界の身も蓋もない黒いネタがいろいろ暴露されつつ、京は某問題作家の原稿回収に向かったり、アニメ化や新人賞選考会議に顔を出したりと、要所要所で結果的に大活躍でしたね(苦笑)曲者揃いの作家たちにも慣れていて、このまま就職もありえそうな。一方で恋愛面でも玉突き的に動きが出てきて、一つの転機を迎えそうな次巻に期待。
読了日:7月20日 著者:
バビロン 2 ―死― (講談社タイガ)バビロン 2 ―死― (講談社タイガ)感想
新域の長・齋開化による自死の権利を認める「自殺法」宣言直後、64人の同時飛び降り自殺が発生。暴走する齋の行方を追い、東京地検特捜部検事・正崎を筆頭に法務省検察庁・警視庁をまたいだ機密捜査班が組織される第二弾。姿をくらました齋の捜索と、彼を自殺幇助等の罪に問えるのか証拠探しに奔走する正崎たち。捜査の過程で浮かび上がってくる“最悪の女”曲世愛の過去と暗躍、新域議会の選挙前に行われた自殺法を巡る公開討論。前巻もかなりインパクトのあるラストでしたが、それを上回る壮絶な結末には呆然としました。続巻が気になります。
読了日:7月19日 著者:
冴えない彼女の育てかた 恋するメトロノーム(6) (ビッグガンガンコミックス)冴えない彼女の育てかた 恋するメトロノーム(6) (ビッグガンガンコミックス)感想
アニメ化で見えてきた現実的な問題に詩羽・真由・倫也が向き合う第六弾。シビアなアニメ化事情を突きつけられて、作品そのもののありようにまで踏み込まれる展開。コミュ症なのにいざという時はわりとカッコいい詩羽と、作品を語る時は熱い(暑苦しい?)けどそんな彼女にいじられまくりの倫理くん、そして真由の立ち位置がなかなか興味深かったですね。本編だけでなく番外編もとても良かったです。
読了日:7月19日 著者:
キッチン・ミクリヤの魔法の料理~寄り添う海老グラタン~ (双葉文庫)キッチン・ミクリヤの魔法の料理~寄り添う海老グラタン~ (双葉文庫)感想
仙台の下町商店街「キッチン・ミクリヤ」。契約社員更新と男を同時に失った傷心の桜木まどかが、幼馴染の兄で料理人の御厨陽一にオムライスをご馳走されてお店で働くことになる物語。登場人物の料理人やバリスタはイケメン揃い、主人公のまどかは年齢の割にはあまり深く考えないうっかりさんで若干幼い印象もありましたが、お客さんに提供する昔から守れてきたメニューはとても美味しそうでしたし、料理を出すことに対するお店のこだわりも感じられ、主人公も失敗しながらそれを糧に成長し前向きになってゆく展開はなかなか良かったと思いました。
読了日:7月19日 著者:
希望荘希望荘感想
妻の不倫が原因で離婚、失意の杉村は私立探偵としていく決意をし探偵事務所を開業する過程が描かれる第四弾。いったん実家に戻って仕事を手伝う中で、再び事件に巻き込まれてゆく三郎。環境を変えても巻き込まれる状況は変わらなくて、縁もあって再び都内で探偵業を営むことになる展開は、遅かれ早かれそうなっていたのかなと。別れた妻の元にいる娘の桃子と毎日連絡を取り、ふとしたことで寂しさを感じる状況も、作中で震災も経験したりで今後変化があるのか気になるところですね。今回の事件もいろいろほろ苦かったですが、続刊も期待しています。
読了日:7月18日 著者:
ひまわりさん 4 (MFコミックス アライブシリーズ)ひまわりさん 4 (MFコミックス アライブシリーズ)感想
意外な一面を見せたまつりもいろいろ考え過ぎてたけど、うまく周囲の友達相手に素直になれて良かったかなと。しかし誕生日のプレゼントに洗剤を所望するひまわりさん(苦笑)以前の姿もあれはあれで可愛いひまわりさんは、過去にまつり・風子と出会ってたんですね~。
読了日:7月18日 著者:
ファンタジーへの誘い: ストーリーテラーのことのはファンタジーへの誘い: ストーリーテラーのことのは感想
作家の堀川アサコ河野裕谷瑞恵、岡崎琢磨、櫛木理宇、三上延知念実希人太田紫織似鳥鶏、大沼紀子各氏の読書体験やデビューまで、創作に対する考え方や執筆スタイルなどをまとめたインタビュー集。ほぼ読んでいる作家さんなので手に取りましたが、皆さん読書体験が楽しそうでルーツや積み上げてきたものから作品を振り返ると改めて納得する部分も。彼らの環境や取り組み方はバラバラで、各々が試行錯誤しながら執筆スタイルを構築したのが伺えて、読み専の自分も興味深く読めましたが、創作されている方にも参考になるのではと感じました。
読了日:7月17日 著者:
高嶺と花 4 (花とゆめコミックス)高嶺と花 4 (花とゆめコミックス)感想
高嶺と花が同じお土産を選んでいたり、文化祭でのやりとりだったり、少しずつ心境に変化が出てきているのかなと感じた4巻目。二酸化炭素みたいな存在とか(苦笑)密かに専務のスパイとして送り込まれていた有能な秘書・霧ケ崎もわりといい人な感じで、開き直った二人の今後が楽しみです。
読了日:7月17日 著者:
Game overGame over感想
14歳の恋を読んで、その作品の登場人物が出てくる表題作「Game over」を読みたくて手に取った1冊。OL朱美さんのバスでのちょっとした遊び心での悪戯が、まさか逆に中学生に逆襲される予想外の展開(苦笑)それぞれのエピソードは素晴らしかったですけど、OLとかなり年下の男の子の恋をもっとじっくり読めると良かったですかね。他の作品もなかなか面白かったです。
読了日:7月17日 著者:
本屋さんのダイアナ (新潮文庫)本屋さんのダイアナ (新潮文庫)感想
キャバクラ勤めの母が染めた金髪の少女・ダイアナ(大穴)。自分が大嫌いな彼女を肯定してくれた正反対の少女・彩子との運命的な出会いとすれ違いを描くガール・ミーツ・ガール。本が大好きだという共通点で知り合い、お互い自分にないものを羨望していたダイアナと彩子。些細な事からすれ違ってしまった二人のなかなかうまくいかないその後の苦闘はやや厳しいものもありましたが、自分が大人になったからこそ理解する親の想いもあったりするんですよね。仲直りするまでが長かったですが、呪いを乗り越えた今の二人ならきっと大丈夫だと思えました。
読了日:7月16日 著者:
([ほ]4-1)活版印刷三日月堂 星たちの栞 (ポプラ文庫)([ほ]4-1)活版印刷三日月堂 星たちの栞 (ポプラ文庫)感想
長らく空き家だった川越の片隅に佇む印刷所・三日月堂。そこにかつて亡くなった店主の孫娘・弓子が住むことになり、昔ながらの活版印刷で人との繋がりを解きほぐしてゆく物語。近しい人との関係に迷いを抱える登場人物たちが、身近な人の繋がりから知る営業を再開した三日月堂の存在。物静かで真摯な弓子さんと一緒に印刷するものを考えてゆくうちに、悩みにもきちんと向き合えるようになってゆく展開は、失われた活版印刷の良さを思い出させてくれるだけでなく、作られた印刷物も悩める人の想いに寄り添っていて、とても素敵な物語だと思いました。
読了日:7月16日 著者:
甘々と稲妻(7) (アフタヌーンKC)甘々と稲妻(7) (アフタヌーンKC)感想
これくらいの子供になぜ死ぬのか?ということを聞かれたら難しいなあとも思いましたし、幼稚園卒業を迎えて学校が分かれてしまうことや、最後のお弁当の泣ける話だったり、お正月に奥さんの実家に帰ったり、いろいろしんみりする話もありましたけど、親子丼だったりシュウマイだったり今回も作る料理がとても美味しそうでした。みんな歳を重ねて成長し進級してゆくんですね。
読了日:7月15日 著者:
あやかしとおばんざい ~ふたごの京都妖怪ごはん日記~ (メディアワークス文庫)あやかしとおばんざい ~ふたごの京都妖怪ごはん日記~ (メディアワークス文庫)感想
進学で金沢から京都へ引っ越してきた双子の兄妹・直史とまどかが、あやかしと人間との間を取り持つ神・ククリ姫と出会い、あやかしを語って命を与える「語り手」になるよう依頼される物語。幼い頃にあった出会いと約束。物語を綴る直史と美味しいものに目がなくて絵心もあるまどか。二人が訪れてくるあやかしたちのことを知り、その想いを汲んで綴られてゆく物語はとても優しくて、お礼としてあやかしたちと食べるおばんざいはみんな美味しそうで、うさぎになってしまうククリ姫も可愛かったです(苦笑)とても素敵なお話だったので是非続編を期待。
読了日:7月15日 著者:
押し入れの中のダンジョンクラフト ‐幸福で不幸で幸福な兄妹‐ (MF文庫J)押し入れの中のダンジョンクラフト ‐幸福で不幸で幸福な兄妹‐ (MF文庫J)感想
高校生・椎名透は寮の自室にある押し入れの中にダンジョンができていることに気づき、中心にある大きな樹の下で幼い頃に事故で死に別れ、なぜか死体が消失した妹・あーちゃんと再会する物語。妹が死んだ事実をずっと消化しきれないままだった透と、再会したことに戸惑うあーちゃん。少しずつその距離が縮まってゆく一方で、再会した妹にのめり込んでゆく透を心配する幼馴染たち。悲壮な願いは叶わなかったですけれど、あーちゃんにもその思いはしっかり伝わったと思いますし、そんな彼をしっかりと支えてくれる人がいて本当に良かったと思いました。
読了日:7月14日 著者:
イレギュラーズ・リベリオン 4.禍乱の帝都 (GA文庫)イレギュラーズ・リベリオン 4.禍乱の帝都 (GA文庫)感想
第29部隊も参加する聖騎武祭開会式の最中に突如クーデターが勃発。首謀者の中に兄弟子・ハルクの存在を見出したハンティスが聖霊を巡る陰謀を知り、それを止めるべく仲間とともに皇宮へ乗り込む第四弾。最終巻ということもあってか、今回は魅力的なヒロインたちそれぞれにらしい見せ場が用意されていて、かつて力を求めて去った兄弟子・ハルクとの最終対決は、ハンティスと仲間たちの力を結集した熱い戦いでしたね。きちんと思いを交わしただけにそうなっちゃったかとも感じた結末でしたが、これはこれで良かったのかな。次回作も期待しています。
読了日:7月14日 著者:
最弱無敗の神装機竜《バハムート》10 (GA文庫)最弱無敗の神装機竜《バハムート》10 (GA文庫)感想
世界連合の裏切り者を特定するため新婚旅行に扮してヘイブルグ共和国に潜入するルクスとフィルフィ。一方約定によりヘイブルグが新王国の第一遺跡『塔』攻略を開始する第十一弾。二人きりのラブコメ展開から一転、期せずして対決することになった「鋼の魔女」ローザとの激戦で感じた違和感。後手に回ったことでかなり苦しい戦いが続いて、ルクスのために文字通り身体を張って奮闘するフィルフィや、ヒロインたちが力を合わせて撃退する手助けをする展開は良かったですけど、だからこその気になるエピローグに今後どうなってゆくのか気になりますね。
読了日:7月13日 著者:
我が驍勇にふるえよ天地 ~アレクシス帝国興隆記~ (GA文庫)我が驍勇にふるえよ天地 ~アレクシス帝国興隆記~ (GA文庫)感想
防衛戦の最中に味方の裏切りに遭い、師とも仰ぐ叔母と故郷とも言える領地を失ってしまった吸血皇子・レオナートが、仲間を集め再び立ち上がるファンタジー戦記。貴族たちが権力争いに明け暮れて内憂外患を抱える斜陽の帝国、その中で失ったものを取り戻すために地道に準備していたレオナートと仲間たちがついに迎えた転機。レオナートと彼を支えるシェーラを始めとする群像劇ならではの登場人物たちはそれぞれ存在感があって、今回の因縁にきっちりと決着を付け、裏で暗躍する存在も明らかにしてゆく展開は良かったです。今後の展開が楽しみですね。
読了日:7月13日 著者:
遺跡発掘師は笑わない  悪路王の右手 (角川文庫)遺跡発掘師は笑わない 悪路王の右手 (角川文庫)感想
震災から二年後の東北地方を舞台に、無量が陸前高田の神社跡で掘り当てた地元では「鬼の手」と噂される指が三本しかない右手の骨。一方、平泉では忍が悪路王を名乗る人物による出土品の盗難に遭遇する第四弾。復興を進めてゆく中での遺跡発掘や文化財レスキューの活動の難しさも語られる中、今回は阿弖流爲や奥州藤原氏などの東北ならではの歴史を絡め、いつも通り無量たちが事件に巻き込まれていく展開でしたが、シリアスな状況が続く中で相変わらずな萌絵の存在がいいアクセントになってましたかね(苦笑)まさかの前後編で続きが気になります。
読了日:7月13日 著者:
逆転召喚 ~裏設定まで知り尽くした異世界に学校ごと召喚されて~ (ダッシュエックス文庫)逆転召喚 ~裏設定まで知り尽くした異世界に学校ごと召喚されて~ (ダッシュエックス文庫)感想
クラスで不当にいじめられていた柏木湊が、彼が通う高校が学校ごと祖父の書いたファンタジー小説の世界に異世界召喚されてしまう物語。裏設定をことごとく知る以外は一見地味能力の湊が、図書室の聖女と呼ばれる彩東栞里や個性的な女子達とパーティを組んで学校に同居しつつ世界を冒険してゆくストーリーですが、ヒロインたちもそれぞれ違った魅力があって、どうにもクズとしか言えない主人公をいじめていた同級生との対決と見事な逆襲には、つい爽快感を感じてしまいました(苦笑)実はちょっとポンコツな彩東さんとの関係含めて次巻も楽しみです。
読了日:7月13日 著者:
後宮錦華伝 予言された花嫁は極彩色の謎をほどく (コバルト文庫)後宮錦華伝 予言された花嫁は極彩色の謎をほどく (コバルト文庫)感想
予言で後宮入りを期待されて育ちながら皇弟・氷希と結婚させられた胡蝶が、彼と主上への寵愛を得られるかどうか賭けをする物語。これまでの経緯や噂によって氷希との結婚を受け入れられない翠蝶と、皇貴妃一筋で他の妃嬪には見向きもしない主上。そんな状況で少しずつ交流を重ねてゆくうちに翠蝶と氷希の関係も変わっていって、悲劇的展開も多いシリーズでハラハラしながら読んでいましたが、今回は遠回りながら無事いい感じにまとまってホッとしました。前回の主人公二人や、一途な氷希と密かにその思いを叶えてあげた先帝の関係も良かったですね。
読了日:7月12日 著者:
路地裏わがまま眼鏡店 ~メガネ男子のおもてなし~ (マイナビ出版ファン文庫)路地裏わがまま眼鏡店 ~メガネ男子のおもてなし~ (マイナビ出版ファン文庫)感想
気分転換で買い物に出かけた派遣社員志乃が、路地裏のわがままな眼鏡店『Granz』で無愛想なイケメン眼鏡の店員・天王寺と出会い徐々に変わってゆく物語。ミステリ要素は薄く志乃のお仕事話とお店での出来事を中心とする二本立ての構成。何もかもが中途半端と感じ鬱屈を抱えていた志乃が、眼鏡に関しては並々ならぬこだわりを見せる天王寺と出会い、お店の常連となって時にはお手伝いながら眼鏡絡みの悩みを共に解決する展開で、前向きになっていった志乃の地道な頑張りが周囲にも伝播して、認めてもらえるようになって良かったなと思いました。
読了日:7月12日 著者:
ひまわりさん3 (アライブコミックス)ひまわりさん3 (アライブコミックス)感想
夏休みにひまわりとまつりがお兄さんと一緒に旅館に泊まりに行くことになり、そこでお兄さんのお師匠さんに出会う第三弾。先代のひまわりさんを知るお師匠さんの登場で、ひまわりさんを揺さぶるような状況でしたけど、それでもブレずに今のひまわりさんのありようを肯定するまつりに救われてることも多いんだろうなとしみじみ思いました。
読了日:7月11日 著者:
小説 君の名は。 (角川文庫)小説 君の名は。 (角川文庫)感想
山深い町の女子高生・三葉が夢で見た、東京の男子高校生・瀧。夢を通じて繋がりが生まれてゆく二人のボーイミーツガール。運命のいたずらで突然お互いの身体が入れ替わり、それぞれ新鮮な体験をすることになる二人。他の誰とも共有できない関わりによって育まれてゆく強い絆を感じていたからこそ、直面した過酷な運命やすれ違いがあまりにも厳しくて、それを覆そうとしてそれぞれ懸命に奔走する三葉と瀧の頑張りが、どうか報われることをひたすら祈りながら読んでました。これからの未来を予感させる結末には、素直に読んで良かったなと思えました。
読了日:7月11日 著者:
鷹野鍼灸院の事件簿 謎に刺す鍼、心に点す灸 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)鷹野鍼灸院の事件簿 謎に刺す鍼、心に点す灸 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
真奈が小児がん病棟で親子マッサージの講師をすることになったり、事故で四肢の麻痺した男の妻に往診を依頼されたり、鷹野の師匠であり元義父の法要に参加したりする第二弾。物語の中で鍼灸に関する知識やありがちな誤解を読めるのもポイントが高いんですが、よくも悪くもわりと積極的に行動する真奈が事件に遭遇し、鷹野がフォローする構図が定着しつつありますね。一方で法要参加を逡巡する鷹野を真奈が背中を押したり、いいコンビになってきてる感も。今回もいい話だったり切ない話だったりいろいろありましたが、また続巻を呼んでみたいですね。
読了日:7月11日 著者:
時をかける眼鏡 眼鏡の帰還と姫王子の結婚 (集英社オレンジ文庫)時をかける眼鏡 眼鏡の帰還と姫王子の結婚 (集英社オレンジ文庫)感想
姫王子ヴィクトリアに大国アングレからの結婚話が持ち上がり、断るのが難しい縁談に答えを迫られるマーキス王国。一方で遊馬もめまぐるしい状況の中で唐突に決断を迫られる第三弾。姫王子の元に届いた気まぐれで暴虐な大国の王からの求婚。タイミングよくやってきたポートギース王とロデリックの決断、唐突に決断を求められた遊馬の逡巡。姫王子はほんとに意外な場所に嫁ぐことになりましたけど、あくまで前向きなヴィクトリアにあれはちょっとやり過ぎですよね(困惑)遊馬は納得の決断でしたけど、今後の舞台がどこになるのか気になるところです。
読了日:7月10日 著者:
穿天のセフィロト・シティ (電撃文庫)穿天のセフィロト・シティ (電撃文庫)感想
同時深緑化によって人類が都市「生命樹」に住み、生きるために罪獣を狩る世界。罪獣狩りの如月キサキが罪獣の領域で謎の少女と出会い、その生命樹を巡る謎に巻き込まれてゆく物語。キサキと実妹・ユイハの微妙な距離感、特殊な事情を抱えていそうな記憶喪失の少女・アリス、そしてキサキがユイハと仲違いするきっかけとなった事件。これから面白くなりそうな雰囲気はあって、今回でいくつかのエピソードがひとつに繋り、ようやく物語としての方向性が見えてきたかなという印象。実妹と謎の少女のダブルヒロインなんですかね。続巻に期待したいです。
読了日:7月10日 著者:
マンガの神様 (4) (電撃文庫)マンガの神様 (4) (電撃文庫)感想
文化祭が近づく中、念願の連載決定が編集長に連載を撤回される伊織。一方で行動を起こした霧生萌黄にアメリカへの帰国騒ぎが持ち上がる第四弾。連載撤回された理由を見いだせない伊織、伊織や萌黄の騒動に心揺れる楪葉、文化祭で現れた強力な助っ人たち。いかにもマンガの神様的なベタな展開の連続ではあるんですけど、それはそれでこの物語らしいとも言える部分で、登場人物が巻を重ねるごとに増えていっても、軸となる部分はブレないまま駆け抜けた結末には好感。伊織妹のリアクションが最後まで異彩を放ってましたw 次回作にも期待しています。
読了日:7月9日 著者:
ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン (10) (電撃文庫)ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン (10) (電撃文庫)感想
撤退戦を繰り広げたマシューたちと出征した女帝シャミーユが合流するも東西から挟撃され、ジャンの策略で絶体絶命のピンチに陥った時ついにイクタが現れる第十弾。着々と手を打って帝国軍を追い詰めてゆくジャンの策略。帝国軍内で暗躍するパトレンシーナ、絶体絶命のピンチにようやく現れるイクタ。ジャンの必勝の策をことごとく覆してゆくイクタは凄まじくて、彼の復帰で今後に向けた新たな布石も打ち、仲間たちの中でいろいろ失われかけていたものも取り戻せて本当に良かったです。まだ課題は山積ですけど次巻を読むのが楽しみになってきました。
読了日:7月9日 著者:
聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 16 (GA文庫)聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 16 (GA文庫)感想
雷帝の跡を継ぎロシアの代表となったカティアの計らいで黒海で遠征合宿に向かった諸葉たち。しかし一時の憩いを破るようにエドワードから不穏な報せが届く第十六弾。毎回あの手この手でゆさぶりをかけてくる六翼会議の今回の標的はロシア。雷帝不在のロシアの現状と、レーシャの過去と成長や変化が語られながら、ロシア支部の不穏な動きに迫る展開でしたが、改めて力を合わせて戦う姿が見られた日本支部の面々の成長が伺える一方で後始末はなあなあで終わり、これで良かったような若干のもやもや感も残るような。次の本編どうなるか気になりますね。
読了日:7月9日 著者:
ひまわりさん 2 (MFコミックス アライブシリーズ)ひまわりさん 2 (MFコミックス アライブシリーズ)感想
まつりが風邪を引いてひまわりさんが看病したり、まつりが落とした携帯をひまわりさんが回収しにいったり、迷惑かどうかはともかくとしてひまわりさんがわりと周囲の人に好かれていたり、まつりに巻き込まれてる感があるのは間違いなさそうですね(苦笑)そして先代ひまわりさんとの貴重なエピソードもいろいろなことが見えてきてなかなか良かったです。
読了日:7月9日 著者:
甘城ブリリアントパーク (8) (ファンタジア文庫)甘城ブリリアントパーク (8) (ファンタジア文庫)感想
甘城高校の文化祭が近づく中、どこか浮かない様子だった西也からいすずが密かに物件の内覧に誘われ、廃墟と化した遊園地跡を訪れる第八弾。内覧でいろいろ妄想したり乙女な格好で待ち合わせに現れるいすずが可愛かったり、二人のドキドキ展開もあったりで二人の関係はひとつのターニングポイントだったんですかね。ただ絶望的な目標達成に対する回避策の未来を見てしまった西也はキツいなと感じました。結果的に開き直れて良かったですけど、喫茶での三人の位置関係がどこか示唆的で、パークの未来がどうなってゆくのか含めて気になるところですね。
読了日:7月8日 著者:
北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし 4 そして愛しき日々北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし 4 そして愛しき日々感想
新婚旅行を兼ねたジークリンデの里帰り&結婚式を終え、息子アルノーと共に辺境の地へ帰郷。リツハルドの両親も帰郷し彼も新たな挑戦を始める第四弾。愛を確かめ合った幸せな夫婦に息子が生まれたことをきっかけに、わだかまりを抱えていた家族たちと温かい交流を取り戻したり、新しい挑戦をするリツを家族で支えたり、周囲の人たちもそれぞれ幸せを見出し、そして読んでいて食べたくなるおいしそうな料理も満載のまるまる一冊本当に良かったなと思える幸せなエピローグでした。最後には表紙にいる二人の印象も大分変わりましたね。次回作にも期待。
読了日:7月8日 著者:
ひまわりさん (MFコミックス アライブシリーズ)ひまわりさん (MFコミックス アライブシリーズ)感想
学校の前に建つ古くてちいさな本屋さん「ひまわり書房」。店主ひまわりさんと彼女をまっすぐに慕うまつり、彼女たちの周囲の人々ののんびりとした日常を描く物語。何やらいろいろありそうな本名不詳の書店・店主ひまわりさんと、本を読むのは苦手だけどひまわりさんが好きな一心で通うまつり。不器用な二人の自覚ないまま変化する繊細な距離感や、彼女たちの妹や兄といった絡んでゆくキャラたちとの関係がとても良かったと思いました。
読了日:7月8日 著者:
記憶屋III (角川ホラー文庫)記憶屋III (角川ホラー文庫)感想
新聞記者猪瀬と記憶屋探しをする女子高生・夏生。しかし2人が手掛かりとして接触した男性の記憶が消えてしまう第三弾。自意識過剰な毬谷がずっと消すことができなかった、思うままに行動できない要因となってしまっている苦しい記憶。それを消したいと強く願う彼が記憶屋の存在を知って取った行動は、不器用ではありましたが良かったなと思えるエピソードでしたね。そして夏生が親友の芽衣子ときちんと向き合おうとし、まだやり直すことができる彼女を気遣う記憶屋の思いがとても切なかったです。まだ続編あるようなら猪瀬の想いを読みたいですね。
読了日:7月7日 著者:
記憶屋II (角川ホラー文庫)記憶屋II (角川ホラー文庫)感想
かつて友人達と一斉に記憶を失うという不可解な経験をした高校生・夏生。彼女の元を訪ねてきた「記憶屋」を追う新聞記者・猪瀬から協力を依頼され、共に記憶屋の行方を追う第二弾。舞台と登場人物を変え、記憶屋を追い情報を集める猪瀬の言葉で記憶屋のありようが問われた今回。記憶屋に依頼して辛く忘れたい記憶を消すという行為が、本人や周囲にどんなことをもたらすのか、自らの体験や実際に会った人物と会うことで実感していきますが、一方で猪瀬が記憶屋を追う理由も気になるところですね。次巻でこれらの流れからどんな結末に向かうのか期待。
読了日:7月7日 著者:
お坊さんとお茶を 孤月寺茶寮三人寄れば (集英社オレンジ文庫)お坊さんとお茶を 孤月寺茶寮三人寄れば (集英社オレンジ文庫)感想
寺を訪れた老師から明かされる空円の過去。そんな時父親が負傷して実家の和菓子店を継ぐ話が三久にもたらされ、覚悟にも海外修業の話が持ち上がる第三弾。覚悟が勤めるお店を手伝うなど多忙な状況に加え、二人が寺を離れる可能性が出てくる中、老師にも指摘されたように空円にもいろいろ変化があって、それぞれがいい影響を与え合うような関係になりつつあることが伺えました。発展的解消な流れを予想しましたが何だかんだで落ち着くべきところに落ち着いた結末。現時点でのそれぞれのありようを思えば、これはこれで良かったのかなとも思いました。
読了日:7月6日 著者:
吹部! (角川文庫)吹部! (角川文庫)感想
三年も早期引退してしまい、幽霊部員も多い崩壊寸前の弱小吹奏楽部にやってきた正体不明の顧問・ミタセン。その奇人変人っぷりに振り回されながら、全国コンクールで金賞!を目標に奮闘する青春小説。あの手この手で部員を集めて指導していく変人顧問・ミタセンに、いきなり部長に指名されてしまった沙耶、西大寺ら集められた吹部のメンバーたち。ミタセンのキャラには首を傾げる部分もありましたが、それぞれ抱えている事情や様々な経験を乗り越えて成長しながら、コンクールに向けてひとつにまとまってゆく展開にはさわやかな読後感がありました。
読了日:7月6日 著者:
風見夜子の死体見聞 (富士見L文庫)風見夜子の死体見聞 (富士見L文庫)感想
事故や事件の現場に必ず居合わせることで「死神」とあだ名される女子高生・風見夜子。数年来絶縁状態だった夜子に死ぬところを救われた幼馴染の凪野陽太が、過剰な人助けに巻き込まれてゆく青春ミステリ。死ぬ予定の死体が見えてしまう力を持ち「あなた死ぬわよ」と強引にでも回避しようとする夜子。傍若無人な彼女に恩に着せられ脅され人助けを手伝うようになる凪野とのテンポの良い応酬が楽しくてじわじわ来ますね(苦笑)素直じゃない不器用な彼女の理解者が少しずつ増えてゆく一方で宿敵の存在も明らかになり、是非続編を期待したい作品ですね。
読了日:7月5日 著者:
閃光少女 3 (フラッパー)閃光少女 3 (フラッパー)感想
ようやく写真部の顧問としてのらしくなりつつあった濱野の元に、憧れていた写真家がアシスタントを募集しているという話が舞い込む第三弾。再びプロを目指す道が見えた一方で、自分を取り戻すことができた場所を離れることに逡巡する濱野。もう少し続いてもとも思いましたが、ヒカリの想いともきちんと向き合って新たな道を踏み出す結末はとても良かったです。
読了日:7月5日 著者:
小和田くんに隙はない? 飯田さんの学園事件簿 (一迅社文庫)小和田くんに隙はない? 飯田さんの学園事件簿 (一迅社文庫)感想
気になることにはとにかく首を突っ込みたがる飯田さんと、彼女を放っておけない小和田くんの幼馴染コンビが学園周辺で起こる謎解きに挑む物語。小中高と一緒の幼馴染なのになぜお互い「飯田さん」「小和田くん」呼びなのかは大いに突っ込みたいところですが、何かあるたびに飯田さんが小和田くんを巻き込んで、惚れた弱みでクールな彼が事件を解決する流れが二人の間では当たり前になってますね(苦笑)学園ミステリーというにはどこかズレていて、恋愛未満だけど幼馴染っぽいシチュエーション満載な二人のほのぼのとした関係が印象に残りました。
読了日:7月5日 著者:
公爵様と仲良くなるだけの簡単なお仕事 (レジーナブックス)公爵様と仲良くなるだけの簡単なお仕事 (レジーナブックス)感想
貧乏子爵家に生まれて幼い頃から勤労少女だったユードラが、とあるきっかけから極度の口下手&人見知りの見目麗しい公爵の旦那様に仕えるドタバタラブコメディ。仕事がないと落ち着かないくらい働き者のユードラと、面と向かって話すこともできず謎も多い超コミュ症のレグルス。発想が斜め上過ぎていちいちツッコみたくなる展開だらけでしたが、会話すら困難だった状況から、馬の被り物まで駆使して粘り強くにじり寄ってゆくユードラさんの献身ぶりが素晴らしいw えらく遠回りした二人でしたけど、周囲も安心するハッピーエンドにホッとしました。
読了日:7月4日 著者:
閃光少女 2 (フラッパーコミックス)閃光少女 2 (フラッパーコミックス)感想
高校写真部の顧問を引き受けた濱野が、部員たちの情熱に影響を受けて変わりつつある中、ヒカリもようやく自分の想いに気づき、他校写真部との交流で因縁ある再会を果す第二弾。今回もカメラ撮影で参考になる部分も多い買ったですが、コンクールのためにとは言え型にはめる指導をしていて「泥を混ぜるな」というのは。。。待ち受けにしたり、恋を自覚したヒカリの言動が可愛くて良かったですね。
読了日:7月4日 著者:
鉢町あかねは壁がある  カメラ小僧と暗室探偵 (角川文庫)鉢町あかねは壁がある カメラ小僧と暗室探偵 (角川文庫)感想
幼馴染ながら今は微妙な関係の写真部・有我遼平と占い女子・鉢町あかね。たびたび事件に遭遇する遼平を、推理を伝える謎の「壁越し探偵」となって救う青春ミステリー。あかねが密かに営む占い師の依頼者と事件がリンクしていたりで、距離を置きながらも意識する遼平を正体を明かさないままたびたび救う展開。凄まじい洞察力を発揮するのに、不器用過ぎて遼平に気づいてもらえないこじれ具合が切なかったですが、それでも二人のすれ違いのきっかけとなった過去の事件と今がようやく繋がって、これからの変化を期待させるラストはとても良かったです。
読了日:7月4日 著者:
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第二部「神殿の巫女見習いIV」本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第二部「神殿の巫女見習いIV」感想
マインを嫌う神殿長の画策もあり、不穏な空気に包まれていく巫女見習い・マインの周辺。ついに起こった事件により、彼女は残酷な決断を迫られる第七弾。色インクを巡る似た者同士の出会い、マインを狙う貴族たちや神殿長の画策、厳しい選択を迫られたマインの苦渋の決断。いつか訪れるはずだった決断だったと思えば、やや早かったとはいえだいぶマシなところに落ち着いたとも感じましたが、それでも家族と決別せざるをえないというシーンはとても辛かったですね。。。でも一方で権力に近いところに身の置き所を変えたマインの暴走にもちょっと期待。
読了日:7月3日 著者:
閃光少女1 (フラッパーコミックス)閃光少女1 (フラッパーコミックス)感想
写真家志望だった濱野はふとしたきっかけで高校写真部の顧問をしぶしぶ引き受けることになり、写真に対してそれぞれの形でひたむきなヒカリら生徒の姿に感化されてゆく物語。コミュ障過ぎる濱野が周囲ときちんと絡んでいけるのか少し心配でしたけど、カメラや写真を通じて交流を深めてゆく展開はとても好印象でした。今後どのような物語になってゆくのか続巻に期待。
読了日:7月3日 著者:
神隠しの森 とある男子高校生、夏の記憶 (集英社オレンジ文庫)神隠しの森 とある男子高校生、夏の記憶 (集英社オレンジ文庫)感想
友人とともに夏休みを過ごす村の5人の高校生たち。大祭の夜にその中の一人・法介の妹が行方不明になり、5人がその捜索に奔走する物語。荒霊村に棲む祟り神・赤姫。祭事の夜、禁を破って外出した子供は生きては帰れないという言い伝え。物語の過程で明らかになってゆく、登場人物たちそれぞれが抱える過去・事情。仲間思いの高校生たちの奔走が魅力的に描かれていて、災厄と思っていた赤姫の意外な一面も。たまたま絡んだ事件での将親の意外なカミングアウトには苦笑いしてしまいました。このキャラたちで別の事件・物語をまた読んでみたいですね。
読了日:7月3日 著者:
黄金の烏 (文春文庫)黄金の烏 (文春文庫)感想
山内で仙人蓋と呼ばれる危険な薬の被害が報告され、その行方を追って旅に出た若宮と最北の地で再会した雪哉が、村人たちを襲い喰らい尽くした大猿を発見する第三弾。調査のために若宮と再び行動を共にするようになる雪哉。惨劇の中でただ一人生き残った小梅という存在。明らかになってゆく真の金鳥の真実。異能を持ち肝も据わっている雪哉、地下街相手だと途端にダメダメな長束、意外な秘密を抱えていた若宮とか、各キャラのらしさを組み合わせて物語を組み立てつつ、終盤でミスリードをひっくり返す見事な展開も健在で面白かったです。次巻も期待。
読了日:7月2日 著者:
アストレア戦記 ブリキカンドウォー (講談社ラノベ文庫)アストレア戦記 ブリキカンドウォー (講談社ラノベ文庫)感想
青機甲が暮らしに根ざす世界。父の形見の青機甲戦機と旅する機械技師の少年・ロウが、軍師を名乗る少