【BookWalker】＼読書の秋到来／ 秋のコイン大還元祭 コイン50%還元キャンペーン（10/15まで）
今回はBookWalkerで2025年9月10日までに配信された作品が1回のお支払い金額1,500円（税込）以上でコイン50％還元！さらに、秋アニメ＆ドラマ・映画化作品の原作ノベルはコイン＋10％還元！！ということで対象商品の中からGA文庫のおすすめ30作品をセレクトしてみました。気になる作品があったらこの機会にぜひ読んでみて下さい。
※紹介作品のタイトルリンクは該当書籍のBookWalkerページに飛びます。
1.ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか（GA文庫）
大森藤ノ SBクリエイティブ 2013年01月
出会いを求めてダンジョンに身を投じた冒険者ベルの物語。最初は動機が不純だなあと思って読み始めたんですが（苦笑）、カッコ良くて強い女の子に助けられたのにお礼も言うことができず、自分の力不足を痛感して自分も強くなろうと努力する、そんな主人公ベルの真っ直ぐさには好感が持てました。そんな彼と契約する神様ヘスティアもベルが大好きだし、ギルドの担当者エイナやシルといった周囲にも恵まれていて、助けてくれた女の子アイズや他の神様も気に掛けているような状況から駆け上がってゆく期待のシリーズですね。
2.お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件（GA文庫）
佐伯さん/はねこと SBクリエイティブ 2019年06月15日頃
藤宮周が一人暮らしするマンションの隣室に住む学校で一番の美少女・椎名真昼。特に関わり合いのなかった彼女とふとしたきっかけから交流が始まる青春小説。雨の中ずぶ濡れの彼女に貸した傘をきかっけに、自堕落な一人暮らしを送る周を見かねて食事を作り部屋を掃除し、何かと世話を焼く真昼。自分だけが知るクールで毒舌な彼女と過ごす日々に少しずつ心境が変化してく周と、家の事情を抱えていそうな彼女との関係がどうなるのか。現時点ではまだまだこれからですけど、もどかしい甘酸っぱい展開を期待できそうで今後が楽しみなシリーズですね。
3.友達の妹が俺にだけウザい（GA文庫）
青春の一切を非効率とする俺・大星明照が目指す伯父の会社への就職。ウザい親友の妹・彩羽に絡まれつつ、就職の条件として提示された幼馴染従妹・真白の偽彼氏役に挑む青春ラブコメディ。学校では存在感皆無の生活を送る明照と、彼に絡み部屋に入り浸る親友の妹・彩羽、最悪の再会から険悪な雰囲気の真白。親友を含めた周囲の登場人物にはそれぞれ抱える事情があって、陰キャラに甘んじる明照が仲間のためなら頑張る姿を見ると、彼らに慕われているのも納得ですね。気になる関係に投げ込まれた波紋で物語がどう動くのか、期待のシリーズですね。
4.不死探偵・冷堂紅葉 (GA文庫)
零雫/美和野らぐ SBクリエイティブ 2023年07月14日
謎の美少女・冷堂紅葉が転校してきた七月の夏の日。密室でクラスメイトが殺されて、廃部寸前の文学研究会に所属する天内晴麻が、ミステリアスな紅葉に事件の調査を依頼される学園ミステリ。 二人で周囲の関係者に当たり事件を調査してゆく過程で、なぜか誰にも解かれることのない究極の密室という形で殺されてしまう冷堂。二人がそれぞれ持っている異能をうまく掛け合わせて、事件解決に向けて試行錯誤するアプローチが斬新で、捜査を進めてゆく中でお互いの秘密を共有する二人の距離感も少しずつ変わっていって、個性的なキャラたちもよく動いていましたし、物語としてのポテンシャルの高さをこれからどう昇華させていくのか続刊に期待しています。
5.一週間後、あなたを殺します (GA文庫)
「一週間後、あなたを殺します」そんな言葉と共に、罪を犯した人の下に現れる猫耳姿の死神ミミ。罪人に最期の時を与える猫耳姿の殺し屋と殺される者たちの交流を描いた命と別れの物語。七日間の猶予を与えた後、標的を殺める変わった殺し屋ミミと出会う、麻薬運びの青年、出産予定一週間後の妊婦、父親のために人を殺めた少女、世直しで悪人を殺し回る少年、そして家族を殺したという少女。出会いと別れを繰り返す中で少なからず感情を揺さぶられたり、変わっていった部分もあって、ふとしたきっかけから組織の仕事に疑問を感じるようになってゆくミミが、芽生えた想いと信じるもののために抗い、最後まで諦めずに戦い抜いてみせた姿に彼女の確かな成長を感じましたし、その結末もまた印象的な物語になっていました。
6.夜が明けたら朝が来る/朝が来るまで夜は待つ (GA文庫)
本州と九州を隔てる関門海峡を舞台に、九州側にある福岡県門司港に住む歌が美味いママと二人暮らしの高校生のアサが、思わぬ事実に直面してその人生が激変していくゆく家族小説。音痴な自分もいつか歌が上手くなりたいとスナックで働くママに歌を教わる日々を過ごすアサと、彼女の推し人気歌手「Yoru」の突然の休止宣言。そして意外なところから突然判明した出生時に取り違えられた事故。海峡の向こう側下関に住む本当の両親に会い、思わぬ事実も明らかになっていく展開で、恵まれた環境に見出す希望と、積み重ねてきた日々を実感する彼女だけでなく、両親たちの垣間見える複雑な想いにも来るものがありましたけど、伏線を回収しながら遺された想いも知った彼女が葛藤の末に導き出す答えがなかなか効いていました。
密かにネット上で活動する人気歌手「Yoru」としての顔を持つ、山口県下関に住む高校生のサヤ。もう一つの家族が家族になるまでの物語。ネット上で活動することに父は応援してくれるけど、母は危ないからといつも反対してきて、どこかぎこちなくなってしまうもどかしい日々。テレビ出演のオファーもあって父と東京へ向かって様々な出会いや出来事を経験した彼女が、衝突を経てようやく母と少しずつ向き合えるようになっていったのに、そこからの急展開はままならなくて、なかなか切ないものがありましたけど、それでも今の自分に何ができるのか、どうすべきなのかを懸命に考える彼女の頑張りが鮮烈な印象を残す物語になっていました。
7.プロジェクト・ニル 灰に呑まれた世界の終わり、或いは少女を救う物語 (GA文庫) 【第16回GA文庫大賞＜銀賞＞】
畑リンタロウ/fixro2n SBクリエイティブ 2025年01月12日頃
三百年前、灰に呑まれた世界。第六都市に住み墜落しかけていた謎の飛行艇を助けた技師マガミが、出会った少女ニルに気に入られ一緒に飛行船に乗り込むSFファンタジー。上陸協定を結んでいない飛行艇を助けたことで、都市からの追放処分を食らったマガミ。そんな彼が半ば強引にニルに誘われて飛行艇の一員として働くことになり、関わりが増えていく中で少しずつ気づいていく、世界を支える古代技術アマデウス機構を動かす存在として戦い続ける彼女の特異性。けれどマガミとの出会いが孤独だったニルを少しずつ変えていって、思いがけない過去も繋がっていって、かけがえのない存在となっていく2人が閉塞した状況を共に切り開いて、未来への希望を感じさせてくれる結末はなかなか良かったです。
8.それは、降り積もる雪のような。 (GA文庫)
とある事情により、知人一家の喫茶店に住み込みで働きながら高校生活を送る高校生の渡静一郎。彼と居候中の菫野家の一人娘・澄花とのもどかしい関係を描く青春小説。うっかり澄花が自分に好意を抱いているらしいと知ってしまった静一郎。保護者代わりの透乃や同級生のサラとの人間模様も絡めながら、そこから改めて彼女のことを意識していく展開で、居候の身で彼女の父から喫茶店の手伝いを請われている立場でもあり、明らかになっていく2人の両親の事情があって、どうしても2人の関係を難しいものにしていましたけど、拗らせてすれ違いかけたことでお互いの存在の大きさを実感して、自らの想いにも向き合うことができた2人のこれからが楽しみな物語ですね。
【第16回GA文庫大賞＜金賞＋審査委員特別賞＞】
冷徹で完璧な美人女上司で、けれど酒に酔うと突発的に旅に出る「旅上戸」の今里マイ。そんなイマリさんを連れ戻す係に指名されたハシビロこと橋広のデレギャップラブコメ。バグを次々と見つけ出す優秀なデバッカーで、密かに鬼上司の今里さんから罵られたい願望を持っている橋広がうっかり知ってしまう、イマリさんの「旅上戸」とかいう斜め上な酒癖。酔っぱらい女上司と面倒でメチャクチャな旅が思いのほか楽しくて、意外な一面を見せる彼女を可愛いと思ってしまい、旅に付き合って何とか連れ戻したことで、会社から今里監査役に任命されてしまう橋広。脱獄王イマリさんに散々振り回される展開は楽しかったですし、そんな彼女が見せるギャップデレにもなかなか破壊力がありました。
10.家事代行のアルバイトを始めたら学園一の美少女の家族に気に入られちゃいました。 (GA文庫)
塩本/秋乃える SBクリエイティブ 2024年04月14日頃
高二の夏休み、家事代行のアルバイトを始めた大槻晴翔。初めての依頼先に向かった先が学園一の美少女と名高い東條綾香の家だと気づく家事代行ラブコメ。予想外の出来事に戸惑いながら、祖母仕込みの腕で家事代行の仕事をこなしていくうちに綾香の家族にも気に入られて、定期契約で彼女の家に通うことになる晴翔。綾香より先に家族の方が盛り上がってどんどん外堀が埋まっていく展開には笑ってしまいましたけど、作った手料理で綾香や家族を喜ばせたり、スーパーへ買い物に行ったり行くようになる中でお互いに意識していって、そんな中での初々しい映画館デートはなかなか良かったですね。お互いに意識し始めた2人の距離感がこれからどう変わっていくのか続巻が楽しみです。
11.光属性美少女の朝日さんがなぜか毎週末俺の部屋に入り浸るようになった件 (GA文庫)
新人/間明田 SBクリエイティブ 2024年10月13日頃
ゲーマーの闇属性陰キャオタク高校生・影山黎也が、偶然に乗り合わせたバスで同じゲーム好きだと知ったことで、光属性陽キャ美少女・朝日光と仲良くなってゆく青春ラブコメ。人気者でテニス界期待の選手としても活躍する光の存在感に気後れしながらも、彼女の真性ゲーマーっぷりを見せつけられて、週末のたびにゲームをするためやってきて黎也の部屋へ入り浸る日々を許容する黎也。積み重ねた日々がかけがえのないものだからこそ、入り浸る理由が気になるのは必然で、知れば知るほど立ち位置の差を思い知らされ、葛藤する彼の選択は難しかったですが、それでも彼の存在と声援が悩める彼女の乗り越えるきっかけになってゆく2人の絆がなかなか良かったですね。光のお兄さん意外なウブっぷりも効いていました。
12.俺がシフトの時だけバイト先の喫茶店に来る、クラスの美少女モデル様 (GA文庫)
岸本和葉/みわべさくら SBクリエイティブ 2025年08月09日頃
今世間で話題のクール系美少女モデルでクラスメイトの神坂しずく。そんな彼女が御影純太郎がバイトをしている喫茶店に現れる青春小説。自らの目標を見定めて、努力を積み重ねていくしずくの成長もあって、お互い本質的なところに惹かれていく2人の距離感が微笑ましかったですね。周囲の優しい大人に見守られながら、想いにしっかりと向き合っていく姿がとても素敵な物語でした。自らの目標を見定めて、努力を積み重ねていくしずくの成長もあって、お互い本質的なところに惹かれていく2人の距離感が微笑ましかったですね。周囲の優しい大人に見守られながら、想いにしっかりと向き合っていく姿がとても素敵な物語でした。
13.ダウナー系ギャルの雪河さんが、何故か放課後になると俺の家に通うようになった件。 (GA文庫)
岸本和葉/Yuyu SBクリエイティブ 2025年04月12日頃
オタクで冴えない永井が、住む世界が違いすぎると思っていたダウナー系ギャルの雪河月乃とふとしたきっかけから仲良くなっていく青春ラブコメ。たまたま同じアニメが好きなことを知って意気投合し、マンガの蔵書も豊富でアニメも見放題な1人暮らしな永井の家の居心地の良さもあって、だんだんと連日入り浸るようになった挙げ句、ついには永井の家で泊まりや朝帰りするようになっていく月乃。彼女がやりたいことに寄り添って協力してくれる永井に惹かれるのもわかるような気がしましたが、必然的に付き合いが悪くなっていくクラスの一軍メンバーとの関係に暗雲が立ち込める中、意外な形からかけがえのない仲間も増えて、とても楽しそうな彼らのこれからをまた読んでみたいと思いました。
14.負けを認めたら、もっと触らせてあげるけど？ ざーこ♡ (GA文庫)
ちゅるけ/きのこむし SBクリエイティブ 2025年07月12日頃
思わせぶりな態度でからかってくる同級生のメスガキたちにいいように翻弄される高校生・紀伊八尋が、小悪魔たちに立ち向かう青春ラブコメ。なぜか八尋に対してだけはメスガキな態度で絡むダウナー系少女・荊木。さらに天真爛漫な幼馴染の葉月にも一緒にからかわれ、抵抗も虚しく毎回屈服させられてしまう八尋。そんな状況で品行方正な同級生・天菜から孤立しがちな荊木と仲良くなりたいと相談され、荊木との仲を取り持とうと奔走する八尋。けれど彼が抱いていたイメージは幻想でしかなくて、打ち砕かれたその仕打ちには逆ギレするのも仕方ない展開でしたが、それでも彼はどこまでもお人好しで、思わぬ真意を明らかにしていくいじらしい荊木もなかなか可愛かったですね。
15.誘拐されそうになっている子を助けたら、お忍びで遊びに来ていたお姫様だった件 (GA文庫)
ネコクロ/Noyu SBクリエイティブ 2024年10月13日頃
夏休みの真っ只中に誘拐されそうになっていた少女ルナを救い、数日匿った平凡な高校生の桐山聖斗。夏休み明けに転校してきた彼女と再会するイチャ甘青春ラブコメ。同じ屋根の下で過ごす中で意外と甘えん坊でぐいぐいくるルナに惹かれていく聖斗。始業式に留学生として再会したルナは、実はとある国の王女で、さらには聖斗が婚約者だと爆弾発言する急展開で、外堀からしっかり埋めていって、周囲に関係を認めさせてゆくルナの意外なしたたかさが際立っていましたけど、前向きに受け止めて婚約者として始まった2人の関係が、これからどうなるのか今後の展開が楽しみですね。いったんは引き下がったもののかつての想い人で義妹になった幼馴染や、ルナに婚約破棄された元婚約者の動向も気になるところではあります…。
16.彼女をデレさせる方法を、将来結婚する俺だけが知っている (GA文庫)
中村ヒロ/ゆがー SBクリエイティブ 2025年01月12日頃
目が醒めたら15年前にタイムリープしていた鈴原正修。嫁の由姫が話していた自分と出会う前の灰色の青春を変えるべく、同じ高校に入学するタイムリープ学園ラブコメ。未来のラブラブな由姫との関係も描きながら、人間不信で友達も作らず孤立していた後悔しかない高校時代の由姫との出会い、彼女と同じ高校に入学した正修が、最初は警戒されながらもまずは友達からスタートして、大人の経験と本人に聞いた知識でフォローしながら少しずつ距離を縮めていく展開で、最初は頑なだったのに、一途で自分を理解してくれる正修には意外にチョロい由姫には苦笑いでしたけど、根が深いコンプレックスを抱える彼女を支えながら困難を一緒に乗り越えていく2人がこれからどんな青春を送るのか今から楽しみです。
17.学園の姫攻略始めたら修羅場になってた件 (GA文庫)
かわいさん/ウナサカ SBクリエイティブ 2024年12月15日頃
学内の姫ヶ咲学園総選挙が7位と惜しくも姫6入を逃した妹の彩音。彼女に弱みを握られた兄の神原佑真がほかの姫たちを攻略するミッションを課される青春ラブコメ。横暴な妹に進捗を報告しながら、隣の席の男子に告白される風の妖精や、中学時代の同級生でもある土の女神、意外な接点があった火の姫王子や氷の姫君たちにアプローチしていく展開で、様々な思惑や駆け引きが絡まり合い、佑真の周囲になぜか姫がどんどん増えていく異様な状況になってゆく中で、さりげなく外堀を埋めながら一気に距離を詰めて、遅れを取り戻しながらしっかりと流れを引き寄せてみせた伏兵のしたたかなアプローチはなかなか圧巻でしたね。それぞれに違うヒロインたちの立ち位置もはっきりしてきた中で今後の展開がとても楽しみです。
18.誰にも懐かない飛び級天才幼女が、俺にだけ甘えてくる理由 (GA文庫)
八神鏡/あろあ SBクリエイティブ 2024年12月15日頃
高校に飛び級した八歳の天才少女・星宮ひめ。隣の席になった大空陽平が、見た目はお姫様のように愛くるしいものの、誰ともか関わろうとしない彼女と少しずつ交流を深めていく青春ラブコメ。かつて迷子になったひめを導き、同じクラスの隣の席になって甘いお菓子をあげたことをきっかけに、ひめにすっかり懐かれてしまう陽平。彼の義妹になるために美少女と名高い姉の聖と結婚させようとするあたりは微笑ましかったですけど、天然でなかなか食いしん坊な姉の聖も交えた交流が始まる中で、天才の妹に対する聖の複雑な想いも明らかになりましたけど、そんな姉妹たちを上手くフォローする陽平のことを聖も認め、ひめもまた無自覚に惹かれていって、これから3人の関係がどう変わってゆくのか、今後の展開がなかなか楽しみですね。
19.読心探偵・大葉香夏子は頭がわるい (GA文庫)
サトウとシオ/日下氏 SBクリエイティブ 2025年05月15日頃
人の心が読める特殊能力をもった女子高生・大葉香夏子。しかし残念ながら致命的に頭が悪い彼女が、探偵役として事件を解決していく掟破りの謎解きコメディ。善悪の価値観が警官らしくない警視正・寺林にこき使われながら、親友で助手の安藤暦と一緒に密室の怪事件や遺言書逸失事件、奇妙な見立て殺人といった事件の解決に挑む香夏子。彼女の特殊能力でしらを切る容疑者の内心の声はダダ漏れで、しかしトリックも真犯人も分かるのに肝心の証拠がなかったり、どぎつい方言が理解できなかったり、明らかにされてゆく香夏子たちが特殊能力を持った経緯には苦笑いでしたが、ミステリのお約束を飛び越えながら、そこからなかなか解決できずにドタバタする展開はなかなか微笑ましかったです。
20.シャンティ (GA文庫)
1920年代、合衆国屈指の大都市ブローケナークを舞台に、大切な妹を失い自暴自棄となった少年サンガが、真紅と名乗るマフィアの男と出会うダーティーファンタジー。禁酒法が定着し違法薬シャンティが流通する街で、貧乏ながらも身の丈に合った日々を送っていたサンガを襲ったごくありふれた悲劇。妹の復讐に燃えるサンガをなだめてマフィア白蛇堂の一員とした真紅。けれど気がつくと平穏な日々に馴染んでいくことや、お前には殺せないと評される現実に葛藤を抱えて、どんどん不安定になっていったサンガの結末はむしろあっけなかったですけど、そんな彼と共に過ごし淡々として一見掴みどころのなかった真紅がどう感じていたのか。垣間見える心情が伺える終盤の展開はなかなか印象的でした。
21.四天王最弱の自立計画 四天王最弱と呼ばれる俺、実は最強なので残りのダメ四天王に頼られてます (GA文庫)
【第16回GA文庫大賞＜銀賞＞】
西湖三七三/ふわり SBクリエイティブ 2025年01月12日頃
魔大陸四天王最弱と言われる暗黒騎士ラルフを打倒できずにいた人類。実は最強の彼が戦いをラルフに任せきりな他の四天王の自立計画を立てるファンタジー。幼馴染ゆえにあまり強くも言えないまま、怠惰な日々を過ごす他の四天王の彼女たちにも何とか戦闘に参加してもらい、自分ばかりがいつも戦っている現状を打破すべく四天王自立計画を始動するラルフ。人里で鍛えていた天然な剣の天才少女テレサにも協力してもらい、彼女たちを特訓する展開で、やる気を出させるために悪戦苦闘した末のほほえましい策が、なぜか裏目に出てしまい思わぬ窮地に陥るものの、そこで成長を見せてくれた彼女たちが頑張る展開はなかなか良かったですし、相変わらずな結末もまた微笑ましくて楽しかったです。
22.魔女の断罪、魔獣の贖罪 (GA文庫)
【第16回GA文庫大賞＜銀賞＞】
乗っていた帆船が難破して漂流し、人を食べたとして懲役3年の禁固刑を課されたレオナルド。収監されてなぜか醜い魔獣と化して脱獄するしかなくなり、居場所を失った彼が復讐の魔女エレーナと出会うダークファンタジー。逃亡したレオナルドを匿ってくれたリースを異端として殺した異端審問官ヴィットーリオとの因縁。魔獣化の呪いに掛かった彼の名をレオニスと変え、使い魔として居場所を与えた復讐の魔女エレーナ。彼女が依頼を受けた若い娘たちを拐かす領主代行への復讐、旧知の復讐に関わる中で様々な想いに触れて、それでも本質は変わらないレオニスが向き合うことになる、これまでの因縁との決着には何とも切なくなりましたけど、だからこそ気付いた呪いの思わぬ真相と、一言では言い表せないエレーナとの主従関係の結末が印象に残る物語でした。
23.ゲーム世界のモブ悪役に転生したのでラスボスを目指してみた 〜なぜか歴代最高の名君と崇められているんですが、誰か理由を教えてください！〜 (GA文庫)
八又ナガト/もきゅ SBクリエイティブ 2024年12月15日頃
ゲーム『アルテナ・ファンタジア』のラスボス配下として処刑されるモブ悪役貴族クラウスに転生してしまった主人網が、理想のラスボスを目指す勘違いモブ悪役ファンタジー。悪逆非道の暴君を目指すため、まずは強くなろうと地道な努力を積み重ねる一方、貴族の立場を利用して悪評を広めようとするものの、悪役ムーブのつもりで打った手がことごとく裏目に出てしまい、望んでいないのにどんどん評価を高めていく展開には苦笑いでしたけど、流れの中でヤンデレ気味のメイドやかつての同級生、王女といったヒロインたちの好意もしっかり稼いでいて、すっかり英雄として期待されつつあるクラウスに、好意を抱くヒロインたちを絡めてこれから物語をどう動かしていくのか今後の展開が楽しみですね。
24.学園の三大美少女様を昔助けたのが俺だとバレた。それから彼女達の様子がおかしくなった (GA文庫)
楓原こうた/みんとあいす SBクリエイティブ 2025年05月15日頃
幼い頃ヒーローに憧れ人助けした入江司。高校二年になったある日、過去助けた女の子たちに自分が命の恩人であることがバレてしまう学園ハーレムレブコメ。恩人の存在を公言する学園で有名な三大美少女。幼馴染の水瀬柚月や生徒会長の軽井沢詩織、現役モデルの同級生の霧島来栖に立て続けに正体がバレてしまい、彼女たち全員に好意を寄せられてゆく展開で、司を意識して挙動不審になる幼馴染だったり、三者三様に彼を意識してアプローチするヒロインたちはそれぞれが可愛かったり可憐だったりする姿を見せる一方で、仲の良い者同士のお互い想いを尊重する姿勢もあって、彼女たちのプローチに戸惑いながらも、ヒロインの窮地には迷わずしっかりと救う司のカッコ良さも効いていました。
25.お嬢様頭脳戦～お嬢様は頭脳ゲームの完全勝利をご所望です～ (GA文庫)
細波小路/AIKO SBクリエイティブ 2025年07月12日頃
100億円の借金を抱える何でも屋の貧乏少年・砂金隼人が、崖っぷちお嬢様・姫条晴音にスカウトされ頭脳戦に挑む学園小説。家の事業が傾いて、お嬢様学園で密かに行われる巨額を賭けた頭脳ゲーム『アクォード』に負ければ、全てが終わる窮地に追い込まれていた晴音。ポンコツでゲームには勝てなくても、人を見る目だけはある彼女に見出され、借金を肩代わりする条件として彼女の執事となり、ここからの逆転を託された隼人。様々な理由から晴音に執着する相手に、絶対有利なゲームを吹っ掛けられる敗北必至の状況から、活路を見出して大逆転へと繋げていく展開はなかなか面白かったですし、隼人に執着するフィークリー家との因縁も気になるところです。
26.テンプレに従わない異世界無双 (GA文庫)
さとう/山椒魚 SBクリエイティブ 2025年05月15日頃
読んでいたラノベの序盤のやられ役として異世界に召喚された高校生の城山海斗。ストーリーを無視して自分好みのやり方でシナリオを攻略すると決意する異世界ファンタジー。ストーリー通りに進めば、小説本来の主人公を追放するざまあ役として死んでしまい、原作のテンプレハーレム展開も気に入らないカイトが、知識を活かして本来の主人公リクトのフラグを折ったうえで追放しながら、そのポジションに成り代わるわけでもなく、自分なりのやり方を模索してあの手この手で周囲も上手く使いながら、周到に罠にハメて魔族の執政官を倒していく展開で、思わぬ誤算に直面して危機に陥ったりと、そうそう上手くはいかないようですが、一方でそれなりに形になりつつある本来の主人公ルートの行く末も気になるところです。
27.転生魔王と勇者候補生の学園戦争 (GA文庫)
ジャジャ丸/チワワ丸 SBクリエイティブ 2024年11月15日頃
神話の時代、魔族の王として君臨し、最強が故に現世に飽きていた魔王ルーカス。幾度も挑み続けてきた勇者が語った「いずれ人の力は魔王すら超える」という言葉に興味を抱き、千年後に転生する学園ファンタジー。魔族の恐怖を忘れて平穏な時代にルーカスを召喚した、勇者の子孫でありながら魔族のような魔力を持ち、魔王に憧れる変わり者の少女ティニー。配下にと志願した彼女に導かれて、自分と渡り合える次代の勇者を探すために勇者学園に編入する展開で、次々と挑んでくる勇者候補たちを圧倒する一方、ティニーもまた葛藤する幼馴染アリアに向き合うべく強くなることを目指して、勇者候補たちの強くなりたい思いを利用する黒幕に対峙していく展開はなかなか熱かったです。どこかズレた彼らのツッコミ役としてラルグもいい感じに効いていました。
28.前世が最強魔導師だった俺、異世界魔法で無双する！ (GA文庫)
kimimaro/刀彼方 SBクリエイティブ 2024年11月15日頃
ダンジョンをイデアという異能を持った討伐者が攻略する世界で、イデアを持たない桜坂天人が、異世界の大魔導師でだった前世の記憶を活かして無双するファンタジー。前世の賢者のとしての記憶を取り戻してドラゴンを倒してみせた天人。それまで異能を持っていないがゆえに妹と2人極貧生活を送っていた天人が、ダンジョンを攻略する討伐者として活動し始めたことで、生活が激変していく中での妹とのやりとりは微笑ましかったですが、彼がダンジョンで窮地に陥っても普通なら１つの能力しか持たない討伐者の中で、1000種類以上の魔法を使える賢者の力は圧倒的で、紆余曲折を経てコンビを組むことになった神南とこれからどんな活躍を見せてくれるのか、これからの展開に期待ですね。
29.王国を裏から支配する悪役貴族の末っ子に転生しました (GA文庫)
ラチム/ろこ SBクリエイティブ 2025年03月15日頃
ゲーム内の王国の裏の支配者として君臨する悪役バルフォント家の末弟アルフィスに転生してしまった主人公が、世界最強を目指す無双ファンタジー。強くなる可能性を秘めていたアルフィスのポテンシャルに、やり込んだゲームの知識も活用しながら、実は裏ボスの天使族ルーシェルを助けて従者とし、魔剣を手に入れ世界最強を目指して学園に入学する展開で、しかし本来であれば彼を倒す主人公で正義感の強い王女レティシアにはなぜか好かれてしまい、二大貴族のプレッシャーがありアルフィスをライバル視してくるリリーシャたちにも向き合いながら、危機にも逃げずに立ち向かう熱い展開と、周囲に慕われてゆくその結末はなかなか良かったですね。
30.最近雇った独占欲の強い美少女メイドが、実は王女様だった。 (GA文庫)
神月/とうち SBクリエイティブ 2025年06月14日頃
とある王国の伯爵家嫡男ルクス。最近雇った優秀なメイド・シアナ（実は王女）に慕われる彼が貴族学校に入学する身分差ラブコメディ。メイドとして優秀なのに、妙に心配性で時々挙動が怪しいシアナ。実は第三王女でもある彼女がルクスと婚約するために、王女として会う機会を設けたり、ライバル視するようになっていく公爵令嬢フローリアの存在にやきもきしてながら、それぞれのやり方で優しいルクスに悪意を持つ貴族たちを排除しつつ、メイドとしては大切にされているシアナが、いかに王女としての自分を好きになってもらうのかという構図で、彼に好意を抱く従者バイオレットとの複雑な主従関係や、油断ならない第二王女も今後絡んできそうで、これから面白くなりそうですね。
