今回は10月PASH!文庫・角川スニーカー文庫・HJ文庫・講談社ラノベ文庫・9月KADOKAWA新文芸の新刊感想まとめです。内訳はPASH!文庫の新作1点、角川スニーカー文庫の続巻3点、HJ文庫の新作1点、続巻2点、KADOKAWA新文芸の続巻1点の計8点の紹介になります。気になる作品があったらこの機会にぜひ読んでみて下さい。
※紹介作品のタイトルリンクは該当書籍のBookWalkerページに飛びます。
闇纏いの魔女と黎明の騎士(PASH!文庫)
前世で魔王の側近として倒されたルシルが、なぜか見知らぬ少女の体に転生してしまい、敵組織の騎士団で魔法学校時代の幼馴染レナードとバディを組む転生魔法ファンタジー。訳が分からないまま少女アンジェリカに転生してしまい、騎士団で魔王を倒した英雄レナードと再会。バレたら即処刑という状況に正体が露見することを恐れながら、すっかり別人のようになってしまった彼とバディを組み、謎の昏睡事件や心変わり事件などに挑むルシル。いつしか彼女の正体を疑い始めたレナードが抱えてきた想いやルシルの過去の真相も明らかになる中、これまでのエピソードが全て繋がって、もはや執着を隠そうともしなっていくレナードに戸惑いながら、魔王復活阻止に力を合わせて挑む2人の結末はなかなか微笑ましかったです。
クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった8 (角川スニーカー文庫)
たかた/日向 あずり KADOKAWA 2025年10月01日
海と真樹が恋人同士になってもうすぐ一年。クリスマスが近づく中でクリスマスパーティーやスキー合宿に参加したり、幸せに溢れる2人のかけがえのないイブの夜が訪れる第8弾。イブ当日のプランやいかに海をもっと幸せにできるか悩む真樹が、今年も参加したクリスマスパーティーのスタッフ。他校と合同の打ち合わせで思わぬところに食いつかれたり、複雑な状況を恋愛相談したり、スキー合宿を全力で楽しんだりする展開の中で、夕が自らの初恋にどうやって区切りをつけるのかも今回のポイントだったわけですが、難しい状況に向き合ってきちんと決着をつけたことは、彼女にとってもいろいろな意味で新たな一歩だったと感じましたし、真樹と海のバカップルっぷりを取り戻した彼の揺るぎない一途な想いも大きかったですね。
Tier1姉妹3 元カノ■女は僕なしでは進めない (角川スニーカー文庫)
紙城 境介/成海 七海 KADOKAWA 2025年10月01日
怒濤のごときゴリ押しに負け、梅瑠の2ヶ月限定の暫定彼氏になった織見。梅瑠の勝利宣言に、竹奈々もまさかのカミングアウトする第3弾。菊莉もまぜっかえし、蘭香もどこかおかしい様子で、姉妹が織見を取り合う光景は、菊莉曰く7年前に近い状況。それを打開すべく過去を思い出すために理事長を含めた吉城寺家の面々と共に、かつて自身が四姉妹からひとりを選んだ場所でもある伊豆旅行に同行する織見。そこでの姉妹たちとの出来事から次第に思い出していく楽しくも苦々しい記憶があって、思わぬきっかけから桜音の正体に思い至る謎解きには著者さんらしさを感じましたが、過去の因縁にようやく決着をつけて、新しい恋の始まりを予感させてくれたこれからの新展開が楽しみです。
エロ漫画の悪役に転生した俺が、寝取らなくても幸せになる方法2 (角川スニーカー文庫)
みずがめ/ねしあ KADOKAWA 2025年10月01日
エロ漫画の悪役、郷田晃生に転生して初めての夏休み。ヒロインたちと青春を謳歌する彼のもとに年上美女のエリカが家出してくる第2弾。両親から無茶な婚約を迫られ、家族との折り合いも悪く家出してきたエリカと同棲生活をスタートする郷田。それを知れば日葵や羽彩も押しかけてくるのは必然で、濃厚なハーレム生活を脅かすエリカの婚約者の強引なやり口や、日葵の親友・日葵の意外と大胆な一面も明らかになっていく中、エリカの両親や婚約者親子のエロ漫画らしいゲスっぷりはむしろ清々しいくらいで、それを蹴散らしてヒロインたちを守り抜く郷田らしさが光りましたね。しかし郷田ハーレムはどこまで増えるのか…今後の展開も気になるところです。
エレメントエンゲージ 1 精霊王の寵姫たち(HJ文庫)
雨宮ソウスケ/布施龍太 ホビージャパン 2025年10月01日
行く先々で人助けをしながら気ままに旅する青年ライド。想い人の彼を探し求めて旅に出た美少女たちが、再会を目指して探し始める物語。かつて勇者パーティの一員として活躍した後、幼馴染アリスから託された義理の娘リタを育てていたライド。しかし冒険者を志して学園に行きたいリタとケンカ別れしたまま、アリスとの行き違いもあって店を畳んで旅に出てしまう展開で、学園を卒業してそのことを知った超ファザコンのリタや、かつての仲間でライドを恋い慕う妹分の女勇者、元カノエルフも彼を探し始めて、アリスもまた自分の想いに素直になっていって、ライドと彼を慕うヒロインたちは果たして再会できるのか、続きが楽しみな物語でした。
クラスで一番かわいいギャルを餌付けしている話 3(HJ文庫)
白乃友/ぶし ホビージャパン 2025年10月01日
期末テストも終わり、浮かれた教室に流れる驚きの噂。まさかの展開に鳳理が振り回される一方で、彼の母・雛子が突然帰国する第3弾。妹の桜を挟んで交流し、気安くボディタッチする距離感の桜の親友・鵯との噂に困惑する一方で、鳳理と桜の関係を根底から覆しかねない母・雛子の突然の決断。しかも雛子に呼び出された時の2人の姿が目撃されて新たな恋人の噂が流れる展開で、桜の父・良治を通じて雛子の真意やその打開策を探る中、改めて友人たちや桜との関係、家族のあり方に考えさせられた鳳理が、覚悟を決めて気難しい母の真意としっかり向き合ったことで、より深まったかけがえのない家族の絆はなかなか良かったですし、回収された伏線も効いていました。
精霊幻想記27.祈りの断頭台(HJ文庫)
リオとの抱擁に勇気を貰ったクリスティーナの決断。揺るがぬ決意を胸に秘めながら自身のすべてを賭した計画を推し進める第27弾。クリスティーナが垣間見せた弱さにその内に秘めた不安と孤独を感じたものの、翌日には普段の冷静で堂々とした態度を取る姿に、それ以上は強く踏み込むことが出来ずにいたリオ。セリアたちたちとの微笑ましいやり取りも描かれる一方で、ベルトラム内乱の余波や厳しいレストラシオン勢力の動向もあって、密かに自らの命も賭けて悲壮な覚悟で局面の打開を図ろうとする展開はクリスティーナにあまりにも過酷でしたけど、それでも彼女を何とか救おうとするリオに迫るリーナの非情な選択がどうなるのか、早く続きが読みたくなりました。
シャドウ・アサシンズ・ワールド3 ~影は薄いけど、最強忍者やってます~(講談社ラノベ文庫)
空山 トキ/伍長 講談社 2025年10月02日頃
春休み。明美と一緒に約束していた京都旅行に出かけた小夜。その道中でシャドアサの開発者である深鏡リーナに出会う第3弾。楽しみにしていた京都旅行の道中で出会ったリーナから、シャドアサがウイルスに侵入されて消滅の危機に瀕しているという話を聞き、現実の世界さえ崩壊させかねない危険なウイルスを倒す依頼を引き受けるクロたち《リアンシエル》。明らかになってゆくリーナの部下・周防真由美との因縁があって、それが全シャドアサユーザーを巻き込み、彼女たち力も借りる総力戦へと広がっていく展開でしたが、そんな中でヒカリとの絆やシャドアサに対するかけがえのない思いが大きな力となって、とても彼女たちらしい結末もなかなか良かったです。
とくめい/カラスBTK KADOKAWA 2025年09月29日頃
神坂怜がデビューして早10ヶ月。年越し配信を無事に終え、初めて炎上のない月を過ごした矢先に、他箱の炎上に巻き込まれる形で過去の騒動が再燃する第7弾。元後輩の葵陽葵がついにVtuberでデビューしたり、高校生コンビとの初コラボだったり、いろいろ動きはあったものの今回は比較的平穏だな…からの炎上には苦笑いでしたけど、後輩が炎上してしまったことに対して、先手を打ってエンタメとして収束させた朝比奈先輩の行動力と責任感は流石でしたね。そんな先輩の姿から自分を省みる神坂の成長が感じられる一方、炎上中のコラボがミーム化して盛り上がるシリアスと笑いのバランスも絶妙で、雫や虎太郎、いつものメンバーとの微笑ましい絡みや、周囲との確かな絆も感じられて良かったです。

