読書する日々と備忘録

主に読んだ本の紹介や出版関係のことなどについて書いています

好きなライトノベルを投票しよう!! - 2017年上期投票します。

突如いろいろ忙しくなって、予定していた17年上半期注目のオススメ新作ライト文芸編・一般文庫編がまだアップできていなかったりしますが、とりあえず告知があったのでこのラノ17年上期の投票を先にエントリ作っておこうと思います。

好きラノ - 2017年上期に発売されたライトノベルリスト

ちなみに今回対象とされた1196点のうち読んでいたのは193冊です。多いのか少ないのか分かりませんが、だいたい6冊に1冊程度読んでいた計算になりますね。少女小説ライト文芸なども含まれていますが、今回は新作から10点選びました。

86―エイティシックス― (電撃文庫)

86―エイティシックス― (電撃文庫)

 

 帝国の無人兵器レギオンによる侵略を受け、有色人種を差別し戦わせてしのいでいた共和国。そんな若者たちを率いる少年・シンと、後方から彼らの指揮を執るハンドラーとなった少女・レーナが出会う物語。人権を認められない有人の無人機として戦い続ける「エイティシックス」の若者たち。現状に疑問を持つもののその過酷さを本当の意味では分かっていなかったレーナ。次々と仲間が死んでゆく厳しい状況で彼らに突きつけられる指令には絶望的な気持ちになりましたが、因縁にもきちんと決着を付け迎えた意外な結末はとても良かったですね。現在2巻まで刊行。
【17上期ラノベ投票/9784048926669】

 いなり寿司しか食べられない呪いを祓うため神々の住む島・白結木島を訪れた高校生春秋。そんな彼が神様との縁を切ることで怪異を祓う花人の後継者の少女・空と出会い、怪異解決に挑む沖縄青春ファンタジー。天真爛漫でどこまでもフリーダムだけれど島想いな空たちに翻弄されながら、徐々に変わってゆく春秋の心境。師匠を亡くし未熟を自覚しつつも、事情を知って春秋のために呪いを解こうとする空の決意。のびやかな舞台で繰り広げられる物語の結末はちょっぴり切なくて、けれどそれを乗り越える爽快な読後感は著者さんらしい魅力に溢れていました。
【17上期ラノベ投票/9784041056776】

読者と主人公と二人のこれから (電撃文庫)

読者と主人公と二人のこれから (電撃文庫)

 

 期待もない新学年のホームルーム。高校生・細野亮の前に愛してやまない物語の中にいた「トキコ」そのままの少女・柊時子が現れる出会うはずがなかった読者と主人公の物語。見れば見るほどそのままの時子との出会い。一緒に過ごしてゆくうちに想いが少しずつ積もってゆく一方で、自分の中で湧き上がってくる違和感。主人公の周辺を切り取ったようなクローズな世界観で、あまりにも不器用な二人の距離感にもどかしくもなりましたが、物語をきっかけに知り合った二人が物語で心を通わせて、これからの二人の世界の広がりを予感させる素敵な物語でした。
【17上期ラノベ投票/9784048926034】

豚公爵に転生したから、今度は君に好きと言いたい (ファンタジア文庫)

豚公爵に転生したから、今度は君に好きと言いたい (ファンタジア文庫)

 

 大人気アニメの嫌われ豚公爵に転生した主人公が、身分を秘した亡国の王女で今は自分の従者・シャーロットに告白するため、熟知するバットエンドを回避するべく奮闘する物語。才能に溢れて将来を嘱望された存在だったはずの豚公爵が、それを投げ捨ててしまった密かな理由。どこか悪徳令嬢ものっぽい雰囲気がある展開でしたが、落ちぶれていた豚公爵の決意とひたむきな想いは素直に応援したいと思えましたし、その評価を覆す奮闘ぶりはとても良かったですね。途中からやや物語に置いて行かれた感もあったメインヒロインでしたけど、今後の活躍に期待。3巻が8月に発売予定
【17上期ラノベ投票/9784040722283】

緋色の玉座 (角川スニーカー文庫)

緋色の玉座 (角川スニーカー文庫)

 

 かつての栄光を失い虚栄と退廃に堕ちた東ローマ帝国。国の危機を憂う生真面目な騎士ベリスが、型破りな書記官プロックスと運命的な出会いを果たす戦記ファンタジー。ブロックスとの邂逅によって窮地を脱し、次期皇帝と目されるユスティンの元で頭角を現してゆくベリス。シリアスな展開続きでも脇を固めるキャラたちがよく動いて、その力が高く評価されることになったベリスとブロックスが、一方で皇妃となったテオドラと相容れない確執もあったりで面白かったです。それがいろいろな形で影響しそうな複雑な関係も絡めた今後の展開に期待大ですね。
【17上期ラノベ投票/9784041056837】

佐伯さんと、ひとつ屋根の下 I'll have Sherbet! 1 (ファミ通文庫)

佐伯さんと、ひとつ屋根の下 I'll have Sherbet! 1 (ファミ通文庫)

 

 高校二年生の春、ひとり暮らしを始めるはずだった弓月恭嗣が、不動産屋の手違いでひとつ年下の帰国子女・佐伯貴理華と同居するはめになってしまう物語。無防備な距離感で接してきて家の中と外とでは印象が違う佐伯さんと、苦い過去を持つがゆえに家の外では一定の距離を置こうとささやかな抵抗を続ける弓月くん。表情豊かでキャラとしてもよく動いている佐伯さんとの同居生活が弓月くんを少しずつ変えていって、その変化がクールな弓月くんの元カノ宝龍さんや周囲の友人たちにもまた影響を及ぼしてゆく展開はとても良かったです。現在2巻まで刊行。
【17上期ラノベ投票/9784047344990】

リンドウにさよならを (ファミ通文庫)

リンドウにさよならを (ファミ通文庫)

 

 想いを寄せていた少女・襟仁遥人と共に屋上から落下し死んでしまったらしい神田幸久。二年後地縛霊として目覚めた彼はクラスでいじめに遭う穂積美咲に存在を気づかれ彼女と友達になる青春小説。自分の存在に気づいてくれた少女・美咲の優しい一面を知って現状を変えようとアドバイスをし、美咲が勇気を持って踏み出した一歩から少しずつつ変わってゆくその境遇。繊細な描写を積み重ねて作り上げられた伏線を回収してゆくことで意外な事実も明らかになっていって、爽やかで納得感のある結末まで組み上げたその構成力は今後に期待の作家さんですね。
【17上期ラノベ投票/9784047344969】

漂海のレクキール (ガガガ文庫)

漂海のレクキール (ガガガ文庫)

 

 万能の源エルが消失し陸地のほとんどが水没した世界。唯一の陸地リエスを治める聖王家を追われた少女サリューと、陸地を追われた人々の船団国家にも属さない船乗り・カーシュが出会う物語。サリューを救い依頼を手伝うことになった船長・カーシュたち。共に過ごすうちに絆が育まれ、彼女の抱える秘密を知ったことで彼らも巻き込まれてゆく王道展開でしたが、諦めずに船団国家相手の駆け引きで協力を引き出し、救出に向かう彼らの戦いはなかなか痛快でした。すっきりとした結末でしたけど、新天地に向かう旅の続編があるならまた読んでみたいですね。
【17上期ラノベ投票/9784094516807】

白翼のポラリス (講談社ラノベ文庫)

白翼のポラリス (講談社ラノベ文庫)

 

 人々が陸地のほとんどを失い、いくつかの巨大な船に都市国家を作ってわずかな資源を争う世界。船国を行き来して荷物を運ぶスワローの少年・シエルが、無人島に流れ着いた謎の少女・ステラと巡り合うボーイミーツガール。空を飛ぶことにしか生きる意味を見出だせないシエル。理由を明かさないまま自分を荷物として運んで欲しいと依頼するステラ。その飛行は息苦しかった彼らにとって新鮮だけれど危険の連続でもあって、たびたび衝突しすれ違った彼らが力を合わせて乗り越えようと挑んだそのとても爽やかな結末は、次回作も期待したくなるものがありました。
【17上期ラノベ投票/9784063815788】

自殺するには向かない季節 (講談社ラノベ文庫)

自殺するには向かない季節 (講談社ラノベ文庫)

 

 ある朝、同級生の雨宮翼が列車へ飛び込み自殺を図るのに関与してしまった永瀬。その自殺が忘れられない彼が友人の深井から過去に戻れるカプセルを手渡され、やり直すために過去へ遡る物語。最初は彼女に関わらないと決意したはずなのに、逆に雨宮に関わる機会が増えてしまう永瀬。そんな彼に改めて突きつけられる「蝶は羽ばたかない」という事実。それでも当事者の変えようとする意志によって変わることもあって、多くの人にとってはさほど変わらない、けれど確実に変わったその結末に、一抹のほろ苦さを感じながらもどこか救われる思いがしました。
【17上期ラノベ投票/9784063815962】

 

以上です。上半期注目のオススメ新作ライト文芸編・一般文庫編は時間見つけて近いうちに更新しようと思いますのでしばしお待ち下さい。