2022年5月電撃文庫新刊感想まとめ - 読書する日々と備忘録

今回は5月の電撃文庫感想まとめです。

内訳はシリーズ続巻4点、新刊2点の計6点になります。

まずシリーズ続刊は、湊を通じて思わぬ依頼が持ち込まれたことで何とも複雑な状況に陥る「天使は炭酸しか飲まない」2巻目、二人で桐島を共有しようという提案からますます混迷を極めてゆく「わたし、二番目の彼女でいいから。」3巻目、USNAを舞台にレリックを使った事件が起きる「続・魔法科高校の劣等生」4巻目、大切な関係を脅かす脅威に冬季が立ち向かう「今日も生きててえらい!」2巻目をセレクト。

また新作は仲良し過ぎる兄妹の血が繋がっていなかったことが判明する「妹はカノジョにできないのに」、疎遠だったはずの完璧清楚美少女と同居する青春ラブコメ「ひとつ屋根の下で暮らす完璧清楚委員長の秘密を知っているのは俺だけでいい。」もなかなか良かったです。感想を読んで気になる本があったらぜひ読んでみて下さい。

※各作品タイトルのリンクはBOOK☆WALKERのページに飛びます。

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天使は炭酸しか飲まない2 (電撃文庫)

天使は炭酸しか飲まない2

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丸深　まろやか/Nagu KADOKAWA 2022年05月10日

柚月湊の惚れ癖を発端に広まった噂が落ち着き始めた頃、久世高の天使へ届いた手紙。差出人・御影冴華に恋する男子からの相談をすでに受けていた伊緒は、悩んだ末にふたつの相談を引き受ける第二弾。優れた容姿とカリスマ性を兼ね備えた規格外の美少女・御影冴華の願いは遠く離れてしまう予定の幼馴染と結ばれること。板挟みになりながら二人の恋を応援し続ける伊緒が時折感じた違和感。どこか掴みどころのない冴華もなかなか魅力的な新キャラでしたけど、真摯に向き合おうとする伊緒は自分に向けられた想いには鈍感なんですよね（苦笑）でもそんな伊緒だからこそ辿り着けた優しい結末にはぐっと来るものがありました。

わたし、二番目の彼女でいいから。3 (電撃文庫)

わたし、二番目の彼女でいいから。3

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西　条陽/Re岳 KADOKAWA 2022年05月10日

桐島を二人で共有しようという思っても見なかった提案。そんな二人の提案を桐島が受け入れたことで、その歪な三角関係が加速してゆく第三弾。共有のルール。それは互いに抜け駆けしないこと。けれどふとしたことから相手を意識してヒートアップしてゆく危うい二人と、それを受け入れて振り回され続ける桐島、一方で橘を諦めていない柳先輩も動く中で、好きになればなるほど独占したくなるのは当然で、理屈でどうなるものでもなくて、それを考えればある意味必然の結末とも思えましたけど、要は桐島がどうするかなんですよね…そんな三角関係にたびたび巻き込まれる常識人・浜波の心の叫びが今回も効いてました（苦笑）

続・魔法科高校の劣等生メイジアン・カンパニー4 (電撃文庫)

続・魔法科高校の劣等生メイジアン・カンパニー(4)

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佐島　勤/石田　可奈 KADOKAWA 2022年05月10日

過激派組織FAIRの野望を阻止すべく魔法師人権保護団体FEHRと提携のため、達也にUSNAへ派遣された真由美と摩利が、FEHR本部で思わぬ人物と再会する第四弾。レリックが眠るとされる遺跡の発掘を進めるFAIRの魔女ローラ。真由美たちに忍び寄る提携の阻止を目論む勢力、そして西海岸で発生する不可解な事件。今回はUSNAを舞台とすることで渡航事情の変化や魔法行使に対する考え方の違いがあって、向こうのお国事情にも巻き込まれたりしましたけど、不可解な魔法絡みの事件が起きても、さすがに達也が登場するとあっさり解決しますね（苦笑）これからレリックを巡る展開も広がりそうで続巻に期待。

今日も生きててえらい!2~甘々完璧美少女と過ごす3LDK同棲生活~ (電撃文庫)

今日も生きててえらい！2 〜甘々完璧美少女と過ごす3LDK同棲生活〜

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岸本　和葉/阿月　唯 KADOKAWA 2022年05月10日

晴れて東条冬季と特別な関係になった高校生・稲森春幸。しかし冬季が生徒会長・秋元先輩から生徒会加入を迫られ、春幸と一緒にいる時間を守るため体育祭で勝負する第二弾。全て一人で何とかしてしまうかつての冬季のような孤高の存在・秋元先輩。そして二人の関係を知り、冬季が相応しいかどうか見極めようとする春幸の後輩・八雲世良。そんな二人を相手に負けられない戦いを挑む冬季の変化と成長を実感させる展開でしたけど、いやほんと春幸効果はすごいですね（苦笑）大切な関係を脅かす脅威に立ち向かう冬季が勝負を頑張ったご褒美に、二人だけで楽しむ姿もとても楽しそうで良かったです。

妹はカノジョにできないのに (電撃文庫)

妹はカノジョにできないのに（1）

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鏡　遊/三九呂 KADOKAWA 2022年05月10日

甘えてくる可愛い妹・雪季ととても仲良しだった高校生・桜羽春太。しかしある日、二人が実の兄妹ではないという衝撃の事実が明らかになり、別々に暮らすことになる青春ラブコメディ。両親の離婚による別居で離れ離れになってしまう世界一可愛い妹だった雪季。それが当たり前になってゆく状況で雪季のことを必死に諦めまいとする春太。悲壮な決意をする彼と同級生・月夜見晶穂の接近があって、それでも妹のために奔走する激動の展開もありましたけど、最後に突きつけられる彼らの関係の根底を揺るがすような衝撃の事実は、今後の展開でさらなる波乱を呼び起こしそうな期待の新シリーズですね。

ひとつ屋根の下で暮らす完璧清楚委員長の秘密を知っているのは俺だけでいい。 (電撃文庫)

ひとつ屋根の下で暮らす完璧清楚委員長の秘密を知っているのは俺だけでいい。（1）

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西塔　鼎/さとうぽて KADOKAWA 2022年05月10日

品行方正、成績優秀なスーパー委員長で数年ぶりに再会した幼馴染でもあるチカ。そんな疎遠だったはずの完璧清楚委員長(実はビビり)と同居する青春ラブコメ。両親の海外出張で一年間たーくんの家で同居することになった一見完璧に見えるチカ。そんな夜に一人でトイレに行けないほどビビりという弱点を克服するために協力する展開で、響かせる彼女の悲鳴はなかなかヤバかったですが（苦笑）、チカにはビビりを一生懸命克服しようとする理由があって、そんな彼女に向き合ううちに思い出してゆく幼馴染としての距離感がなかなか良かったですし、そんな二人がこれからどう変わってゆくのか今後に期待したいですね。