2021年10月MF文庫J・OVL文庫まとめ - 読書する日々と備忘録

今回はMF文庫J・オーバーラップ文庫のまとめです。

内訳はMF文庫Jが新作2点、続刊2点、オーバーラップ文庫は続刊2点になります。

まずMF文庫の新作は日向夏さんによる女難の呪いをかけられた家に生まれた迷探偵による学園ミステリ「迷探偵の条件」、YouTubeで累計7500万再生超えの人気曲が小説になった「グッバイ宣言」、シリーズ続巻では1年ぶりの刊行で一区切りとなった「今はまだ幼馴染の妹ですけど。」4巻目、そしてアニメ化企画が発表になった「聖剣学院の魔剣使い」8巻目をセレクト。

またオーバーラップ文庫は主人公の掘り下げが進む中で二人の絆も深まる「ネトゲの嫁が人気アイドルだった」2巻目、救援に向かったマーデラを覆う悪意に挑む「黒鳶の聖者」3巻目の2冊を読みましたけど、どちらも良かったですね。

各レーベル集中する中でなかなか厳しい状況ですが、どれも面白かったので気になる本があったらぜひ読んでみて下さい。

迷探偵の条件 1 (MF文庫J)

迷探偵の条件　1

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日向夏/magako KADOKAWA 2021年10月25日頃

十八歳までに運命の女性に出会わないと十八歳で必ず死ぬ呪いを抱える真丘家の男子。そんな家系に生まれて十七回目の誕生日を迎えた厄介な体質を持つ真丘陸が、次々と周囲で起こる事件に巻き込まれてゆく学園ミステリ。ヤンデレばかり引き寄せる女難体質で、ちょっと出かけると事件に巻き込まれる探偵体質の陸が、幼馴染の男装女子・ユキたちと一緒に次々と巻き込まれる新入生歓迎会、ビル転落死、副担任自殺未遂、学園祭の事件。陸の卓越した推理力は警察にも認知されて、ミステリとして読んでもなかなか面白いですが、それ以上に傾向と対策を立てて女子を警戒しているのに、それでも女難に巻き込まれずにいられない陸の呪いがあれな感じで、最後まで読むとこれは本格的にヤバいんだなと嫌でも分かりました（苦笑）運命の人は見つかるのか、これからどんな事件に巻き込まれるのか続巻に期待せずにはいられません。

グッバイ宣言 (MF文庫J)

グッバイ宣言（1）

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三月みどり/アルセチカ KADOKAWA 2021年10月25日頃

学校に行くのは最低限で単位さえ落とさなければいい。家に籠ってゴロゴロしながらありきたりな未来を思い描いていた高校生・桐谷翔が、破天荒で天真爛漫で誰よりも夢に向かって真っすぐな七瀬レナと出会う青春小説。トップカーストたちにも言いたいことを言うレナを見て、面倒だなと思っていた翔が目の当たりにする夢に向かって頑張り続けるレナの姿。上手く行かないことがあっても前向きで、本当に大切なことを見失わない彼女に感化されて、翔もまた自分の夢を見出して頑張るようになってゆく、分かりやすい王道でベタな展開ではあるんですが、でもそれがいいと思えるちょっぴり切ないけれどとても素敵な物語でした。

今はまだ「幼馴染の妹」ですけど。4 四度目の流れ星の日が来るからね (MF文庫J)

今はまだ「幼馴染の妹」ですけど。4 四度目の流れ星の日が来るからね

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涼暮　皐/あやみ KADOKAWA 2021年10月25日頃

星の涙の力で伊織を認識できなくなっていた久高陽星。彼女と伊織があの丘で突然光に包まれ、気がつくと七年前の七月七日にいて、七年前の伊織と流希に再会する第四弾。知っている世界と少し違う過去の世界。示唆された元の時間に戻るための「鍵」の存在、そして目を背けてきたふたりの幼馴染。前巻の衝撃的な結末から陽星とともに過ごす日々は何とも複雑だろうなあと思いながら読みましたけど、明らかになってゆくそれぞれの過去があって、背中を押してくれる人がいて、向き合ってわだかまりの残っていた過去を乗り越えた結末を読めて良かったです。今巻は打ち切り同然だった前巻から熱い後押しがあって刊行できたようで、いい感じにまとまっていたとは思いましたけど、できることならそれぞれやる気満々だったヒロインたちとの決着も是非読んでみたいでところです。

聖剣学院の魔剣使い8 (MF文庫J)

聖剣学院の魔剣使い8

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志瑞祐/遠坂　あさぎ KADOKAWA 2021年10月25日頃

ヴェイラと共闘し海王を倒したレオニスの前に現れた、死んだはずのリーセリアの父クリスタリア公爵。しかし彼を追い詰めるも天空城の次元転移に巻き込まれ、リヴァイズ、ヴェイラと共に異世界へ飛ばされてしまう第八弾。帝都に残りレオニスの影武者となった鬼教官シャーリのもと、聖剣剣舞祭に向けて特訓するリーセリア、それぞれの思惑で探りを入れる小隊の面々。レオニスたちが思わぬ強敵と遭遇する一方、リーセリアが確かな成長を見せてくれた聖剣剣舞祭も激動の急展開を迎えましたけど、それぞれの奮闘や見せ場もある中で、これからどうなるのかとハラハラする何ともいいところで終わってしまって、早く続きが読みたくなりました。続刊早めにお願いします（苦笑）

ネトゲの嫁が人気アイドルだった 2　〜クール系の彼女は現実でも嫁のつもりでいる〜（オーバーラップ文庫）

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あボーン/館田ダンオーバーラップ 2021年10月25日頃

同級生兼人気アイドル、兼ネトゲ嫁の水樹凛香の一途すぎる気持ちに応え、晴れて恋人になった綾小路和斗。しかしネトゲでしか会えない日々が続く中、凛香は突然俺の家に泊まりに来る第二弾。今回和斗の置かれているやや特殊な境遇が明らかになったこともあって、お泊りにやってきた凛香のパジャマ姿にドギマギしたり同じベッドで眠ったり、さらには夏休みの間ずっと凛香の家で一緒に暮らす展開にも繋がりましたけど、和斗の友人や奈々との関係も絡めて描かれる二人の関係は、いろいろ認識の齟齬もあってたりで、ややその距離感が定まりきらない感もありますが、そんな中でもお互いをかけがえのない存在だと改めて認識して、育まれてゆく絆がなかなかいいですね。続刊も期待しています。

黒鳶の聖者 3 ～追放された回復術士は、有り余る魔力で闇魔法を極める～（オーバーラップ文庫）

黒鳶の聖者 3　〜追放された回復術士は、有り余る魔力で闇魔法を極める〜

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まさみティー/イコモチオーバーラップ 2021年10月25日頃

ダンジョンの魔王セイリスを討伐したラセル達。次は救援依頼に向かうフレデリカを手助けするため、護衛として一緒に新たな街マデーラへ向かう第三弾。魔物の急増と原因不明の流行病。そしてあちこちで見え隠れする街全体を蝕む『赤い救済の会』の悪意。その解決に乗り出したラセル達が辿り着いた赤会と繋がる新たな魔王、そして魔王をはるかに上回る力を持つ魔神の存在があって、その陰謀を打ち砕くためにどうすべきか難しい判断を迫られましたけど、その苦しい戦いを乗り越えたことで彼らの絆も深まりましたかね。なかなかいい感じにまとまったかなと思ったら、最後に衝撃の展開が待っていて続巻が気になります。