8/15(日)にサキイカスルメさん、銀中さんとスペースで女性主人公のライトノベルの紹介をやりましたが、実際に1人3作品ということで3人で持ち寄ってみたら先日作ったエントリのラインアップとはだいぶ違っていたので、もうひとつエントリを作ることにしました。
今回紹介した作品はライトノベルというか、むしろ少女小説とかライト文芸よりでしたかね(苦笑)でもどれもおすすめできる作品だと思うので、気になる本があったらぜひ読んでみてください。
【銀中さんのおすすめ】
転生王女と天才令嬢の魔法革命 (ファンタジア文庫)
転生王女と天才令嬢の魔法革命(1)
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鴉 ぴえろ/きさらぎ ゆり KADOKAWA 2020年01月18日
幼い時に前世の記憶を取り戻してからは、魔法研究に邁進していた王女・アニス。そんな彼女が天才公爵令嬢・ユフィが次期王妃の座から外される場面に遭遇し、彼女をパートナーとしてスカウトするファンタジー。アニスの弟王子がユフィに突然突き付けた婚約破棄。そんな窮地に陥った彼女を颯爽と救ってみせたアニスは破格な存在で、その奇行や斜め上の発想に戸惑い振り回されながらも、彼女の示す道に新たな可能性を見出してゆくユフィは果たして幸せになれるんでしょうか(苦笑)けれど状況的に弟王子とは対立必至で、今後の展開が気になりますね。21年8月に4巻目刊行予定。
竜神さまの生贄になるだけの簡単なお仕事(ビーズログ文庫)
「竜神さまは生贄を受け取るつもりがない?」聖女見習いのルーチェは、目の前の青年――オルフェンにそう告げられ大混乱。人の姿を持つ彼は、間違いなくこの地を守る竜神さまなのに。「俺は絶対に喰わん」「召しあがっていただけるまで、絶対おそばを離れません!!」かくして食べてほしい生贄の聖女VS意地でも食べたくない竜神の謎の同棲生活が始まり!?
茉莉花官吏伝 (ビーズログ文庫)
『物覚えがいい』という特技がある後宮の女官・茉莉花が、名家の子息のお見合い練習を引き受けたら相手はなんと皇帝・珀陽で、彼女の特技を知った縁から科挙に合格して官吏を目指すよう言われる中華ファンタジー。明らかに興味津々の皇帝に、そこまでの意気込みもなく戸惑い気味の茉莉花。そんな状況から太学に編集した彼女には様々な出会いや転機があって、覚悟を決めて危機を乗り切った彼女自身にも思いの変化があって。そんな茉莉花が官吏としてヒロインとしてこれから皇帝と今後どのような関係を築いていくのか、続巻が楽しみなシリーズですね。現在10巻まで刊行。
十三歳の誕生日、皇后になりました。 (ビーズログ文庫)
十三歳の誕生日、赤奏国皇帝に後宮入りを願い出た莉杏。そんな彼女が帝位を簒奪し、新たな皇帝となった暁月と謁見の間で運命の出会いを果たすもう一つの物語。まさかの簒奪帝の皇后に祭り上げられた莉杏が、まだまだ幼くて暁月に子供扱いされながらも、彼の国を何とかしたいという思いにも感化されて彼女なりに健気に頑張って支える姿は応援したくなりますね。なんか人材不足感が凄くてこの国大丈夫なのかちょっと心配になりますが、何だかんだでいい夫婦になっていきそうな微笑ましい二人の今後を見守っていきたいです。続巻にも期待ということで。現在5巻目刊行。
【よっちさんのおすすめ】
サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと (カドカワBOOKS)
サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと(1)
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依空 まつり/藤実 なんな KADOKAWA 2021年06月10日頃
伝説の黒竜を一人で退けた若き英雄〈沈黙の魔女〉モニカ・エヴァレット。才能に無自覚なまま七賢人に選ばれてしまったモニカが、第二王子を護衛する極秘任務を押しつけられるファンタジー。冒頭カッコよく登場したのに、実は気弱で臆病でコミュ障なために無詠唱魔術を使えるようになっただけの数字オタク・モニカ。彼女があまりに可愛い小動物系主人公な感じでギャップ萌えしますが、仕事を押し付けたドSで愛妻家の同僚ルイス、彼女に興味津々の王子たちの生徒会に入ったりで、彼女自身これからどう変わってゆくのかとても楽しみなシリーズですね。
どうも、好きな人に惚れ薬を依頼された魔女です。(女性向けMノベルス)
どうも、好きな人に惚れ薬を依頼された魔女です。1
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六つ花えいこ/Vient 双葉社 2019年10月18日頃
人間と離れてひっそりと暮らす湖の善き魔女・ロゼ。彼女が4年間秘かに片思いをしていた王宮騎士のハリージュから惚れ薬作成を依頼される物語。絶望的な依頼をきっかけに、これまで無自覚だった彼女の孤独な世界を広げ、かけがえのない存在となってゆくハリージュとの日々。彼の方も最初は放っておけない危なっかしいだけの存在だったはずが、いつの間にか自分だけが知っていると思っていた優越感を刺激され、臆病で優しい彼女を意識するようになってゆく姿がとても印象的で、そんな二人が紆余曲折の末に迎えた幸せな結末がとても素敵な物語でした。
竜歌の巫女と二度目の誓い (GA文庫)
かつて竜歌の巫女が幼き騎士ギルバートと誓った約束。それは裏切りから呪いへと変わり、世界を呪った少女と英雄となった騎士、かつて誓い合った二人が輪廻を超えて再び巡り合うファンタジー。人々が飢え苦しむ前領主の悪政を覆した革命。苦しい過去の記憶を持ったまま転生してルゼと名乗った少女とギルバートの邂逅。彼女と呪われたギルバートの関係は複雑で、けれど温かい人達との触れ合いが少しずつその想いを変えていって、過去の苦しみはそう簡単に忘れられなくとも、それでも未来に希望を見出そうとする結末にはぐっと来るものがありましたね。現在2巻まで刊行。
【サキイカスルメさんのおすすめ】
身代わり花嫁の懺悔日記(ルルル文庫)
姉の身代わりで、王太子に嫁ぐことになった令嬢サラー。多くの男性を翻弄して毒花と呼ばれる姉のふりをするために、せいいっぱい魔性の女を演じてみるけれど、もともと生真面目で純情なサラーは演技に四苦八苦。夫になったウィロウ王子をだましているのが申し訳なさすぎて、ついつい、ウィロウが寝ている横で、こっそり懺悔してしまう日々がつづく。一方、噂の悪女がなぜか初心で善良な姫君にしか見えず、不思議に思っていた夫のウィロウ。とある事情で「悪女」に求婚するしかなかったウィロウだが、ツンツンした態度をとりながらも、陰でこっそり夫を気遣うサラーに興味がわき、その必死さが愛おしく思えるように。
ティアムーン帝国物語~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~
ティアムーン帝国物語 〜断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー〜
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餅月望 TOブックス 2019年06月10日頃
崩壊したティアムーン帝国で、わがまま姫と蔑まれた皇女ミーアは処刑された――はずが、目覚めた彼女は12歳に逆戻り??第二の人生でギロチンを回避するため、帝政の建て直しを決意する。手始めに忠義に厚い下っ端メイドと、左遷されたが優秀な文官を味方につけ、失敗した過去をやり直す日々が始まった。けれど、ミーアの本音は「我が身の安全第一」。仇敵を遠ざけ、人脈作りに励むうちに、なぜか周囲の忖度で次々と奇跡が実現!やがて、身勝手なはずの行動は大陸全土の未来を大きく変えていくのだった……。現在8巻まで刊行。
エノク第二部隊の遠征ごはん (GCノベルズ)
「美しき森の妖精」フォレ・エルフに生まれたものの、貧乏・不器量・無魔力の三重苦に苛まれる少女メル・リスリス。可愛い妹たちをせめて貧乏から救い出したいと、王国騎士団エノクに就職することに。四人しかメンバーがいない第二遠征部隊に衛生兵として配属された彼女がそこで見たものは石のように硬いパン、噛み切れない謎の干し肉だった!?こんな食事は許せない! 遠征先でも美味しいごはんを食べるため、森の妖精の知恵を武器にリスリス衛生兵の戦いが、今始まる。全7巻。
【その他おすすめリスト】
傷心公爵令嬢レイラの逃避行 (電撃の新文芸)
不慮の事故で2年間眠りについていた公爵令嬢レイラ。目覚めると婚約者であったはずの王太子ルイスが懐妊した妹ローゼと婚約を結び直していて、限界を迎え家を飛び出した彼女が伝説の魔術師リーンハルトに求婚されるファンタジー。いきなりこれまでの人生全否定な展開に絶望する不憫なレイラでしたけど、リーンハルトやその妹たちに支えられ癒されてゆく幻の王都での生活は微笑ましかっただけに、何とも複雑な運命を知ってしまい、彼女に執着するルイスとの再会もあって、周囲に病んだ人しかいない悲惨な状況ですけど、幸せを見出して欲しいですね。
元婚約者である王太子・ルイスによって塔に監禁されたレイラ。レイラが憔悴し心が壊れる寸前まで追い詰められてゆく中、ルイスから提案された取引の回答期限が迫る第二弾。喧嘩別れになってしまっていたリーンハルトがせっかく救出してくれたのに、妹のことや公爵家、そして元婚約者ときちんとけじめをつけることにこだわるあたりが、なんかとても彼女らしいなと感じる展開で、その決着にはやっぱり…と正直感じましたけど、こうしないと前に進めない不器用な彼女と、ベタ惚れのリーンハルトの甘い結末にはこれまでの苦難が報われる思いがしました。
リーリエ国騎士団とシンデレラの弓音 (集英社オレンジ文庫)
兜にある命石を砕いて勝敗を競う戦闘競技会が国々の命運を決する世界。優秀な騎士を輩出する村で弓しか扱えず周囲にバカにされてきた少女・ニナを、地方競技会を見たという騎士リヒトが騎士団へ勧誘するファンタジー。優秀な兄の片目を事故で失わせてしまい、自身も非力で自信喪失気味なニナの弓に希望を見出したリヒト。勧誘先がまさかの国家騎士団で最初は怯えて逃げ出しそうになりながらも、自分を認めてくれた大切な人たちのため「赤い猛禽」に立ち向かう構図はとても分かりやすいですが、最後まで期待にしっかり応えてくれた素敵な物語でした。現在6巻まで刊行。
王女の遺言 (集英社オレンジ文庫)
政略結婚で異国に嫁ぐことが定められた王女アレクシアと、驚くほどそっくりな顔をした少女ディアナとの一度きりの邂逅。身分も境遇も正反対の二人が、運命のいたずらに翻弄されてゆく物語。隣国の王太子との政略結婚に向かう道中の船上で襲われ、苦難続きでも決して諦めないアレクシア。いざという時の王女の身代わりとして乗船していたディアナの決意。次期王位を巡る複雑な思惑も絡めながら物語が動き出して、二人がどうなってしまうのか気になる結末でしたけど、アレクシアの方は献身的な護衛官ガイウスの頑張りがポイントになってきそうですね。21年9月に3巻目予定。
メイデーア転生物語 (富士見L文庫)
メイデーア転生物語 1 この世界で一番悪い魔女
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友麻碧/雨壱 絵穹 KADOKAWA 2019年10月15日頃
幼馴染に片想いしていた前世を時々夢に見る辺境貴族の令嬢マキア。運命的な出会いを果たした少年トールと魔法を学ぶ楽しい日々を過ごしていた彼女が、引き離されたトールと再会するために奮闘する転生ファンタジー。トールが救世主の守護者に選ばれ引き離されてしまう二人。トールと再会するため王都で最高峰の魔法学校を目指すマキア。学校では個性的な仲間もできて、選ばれていた救世主がまた前世でいろいろと因縁のあった存在で、抗いがたい運命に翻弄されるマキアとトールが大切な絆を守っていけるのか、続巻がとても楽しみな新シリーズですね。現在4巻まで刊行。
死の森の魔女は愛を知らない (富士見L文庫)
偉大な魔女だった祖母の後を継ぎ、使い魔と森で暮らす「死の森の魔女」リコリス。毒薬を求めて彼女のもとにやってきた王兄ゼルクトラの依頼を断るものの、それを機に生活が一変してゆく物語。たびたび訪れてきて、使い魔とも仲良くなってしまったゼルクトラ。リコリスを呼び出した複雑な想いを抱く王と王太后の依頼。そして苦い初恋相手との再会。放っておけなくて首を突っ込む事件も印象深かったんですが、それ以上にゼルクトラや使い魔、そしてめちゃくちゃ歪んでますが初恋相手にもリコリスは愛されてますね…喜んでいいのかはあれですが(苦笑)
後宮の烏 (集英社オレンジ文庫)
後宮奥深くにいる夜伽をしない不思議な力を持つ特別な妃「烏妃」。翡翠の耳飾りに取り憑いた女の幽霊の正体を探るべく訪れた皇帝・高峻が、その不思議な力を目の当たりにする中華風ファンタジー。辛い過去を抱え烏妃として孤独に生きようとする寿雪と、少年時代に生母を皇太后に殺され辛酸を舐めた高峻。後宮で起きる幽鬼絡みの事件を解き明かす過程で二人が関わる機会は増えていって、不器用な彼らの距離感や周囲との関係の変化はとても微笑ましくて、秘密を共有した二人がこれからどう変わってゆくのか、この続きを是非読んでみたいと思いました。21年8月に6巻目刊行。
威風堂々惡女 (集英社オレンジ文庫)
その出自から瑞燕国で虐げられる尹族の少女・玉瑛。皇帝が発した「尹族国外追放」の勅命により屋敷を追われ命を失った彼女が、謀反を起こして虐げられる原因となった皇帝の愛妾・柳雪媛として目覚める中華幻想復讐譚。未来を変えるため柳雪媛として過去をやり直すことになった玉瑛と、その護衛役に任命された生真面目な若き武人・王青嘉の因縁の出会い。お互いの真意を知らずに反発し合っていたはずの二人がいつの間にか奇妙な縁で紡がれていって、二人だけにしか分からない何とも複雑な感情を育んでゆくこの主従の絆に期待したいシリーズですね。現在7巻まで刊行。
神招きの庭 (集英社オレンジ文庫)
豊穣と繁栄を招く反面、ひとたび荒ぶれば恐ろしい災厄を国にもたらす神々を招きもたらす兜坂国の斎庭。親友の謎の死を探るため、地方の郡領の娘・綾芽が上京する和風ファンタジー。偶然、荒ぶる女神を鎮めてみせ、王弟の二藍に斎庭の女官として取り立てられる綾芽。少しずつ育まれてゆく二藍との信頼関係と、明らかになってゆく親友・那緒の死の真相、そして国の存亡を揺るがす危機。誰を信じればいいのかどうすべきか、ギリギリの駆け引きの先にあった関係は何とも複雑でしたけど、あの二人ならきっと乗り越えて幸せを掴んでくれると信じています。現在4巻まで刊行。
以上です。気になる本があったらぜひ読んでみてください。