「月とライカと吸血姫」 (ガガガ文庫)のアニメ化おめでとうございます!好きな作品ですし、アニメ映えしそうな気もするので、これから楽しみですね。これを見てふと最近のアニメ化企画はどうなっているのかと思ってついでに調べたので、読んでいるシリーズでこれからのアニメ化が決まっているライトノベル作品を15作品紹介したいと思います。それにしてもGA文庫は勢いありますね(苦笑)ほかのレーベルも負けずに頑張って欲しいです。
【アニメ化決定作品】
月とライカと吸血姫 (ガガガ文庫)
連合王国より先に人類を宇宙へ到達させるべく、共和国の最高指導者はロケットで人間を軌道上に送り込む計画を発令。実験体として選ばれた吸血鬼の少女・イリナと監視係に任じられた候補生レフの物語。蔑まれる境遇から自由を得るため実験体として志願したイリナ。そんな彼女に最初は戸惑いながらも、共に過ごし訓練するうちに大切な存在として思うようになってゆくレフ。あくまで実験体としてか扱われない彼女の境遇には厳しいものがありましたが、乗り越えて見せた彼女たちの未来が明るいものであることを信じたくなる素敵な物語でした。21年3月6巻目刊行予定。
友達の妹が俺にだけウザい (GA文庫)
青春の一切を非効率とする俺・大星明照が目指す伯父の会社への就職。ウザい親友の妹・彩羽に絡まれつつ、就職の条件として提示された幼馴染従妹・真白の偽彼氏役に挑む青春ラブコメディ。学校では存在感皆無の生活を送る明照と、彼に絡み部屋に入り浸る親友の妹・彩羽、最悪の再会から険悪な雰囲気の真白。親友を含めた周囲の登場人物にはそれぞれ抱える事情があって、陰キャラに甘んじる明照が仲間のためなら頑張る姿を見ると、彼らに慕われているのも納得ですね。気になる関係に投げ込まれた波紋で物語がどう動くのか、今後に期待大のシリーズ。21年3月7巻目刊行。
天才王子の赤字国家再生術~そうだ、売国しよう~ (GA文庫)
天才王子の赤字国家再生術〜そうだ、売国しよう〜
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鳥羽 徹/ファルまろ SBクリエイティブ 2018年05月14日頃
病床の国王に代わり摂政として弱小国家を背負うことになった若き王子ウェイン。文武に秀で臣下からの信頼も厚い彼が、絶望的な状況から密かに売国を志す弱小国家運営譚。状況を正しく認識して先を見通せるからこそ絶望を感じるウェイン。上手く終わらせるための手を打つのに、それがなぜか効果的な一手に繋がる皮肉な状況の変化や展開の連続でしたけど、ウェインが彼なりに最善へ真摯に取り組んだ結果だからこそ納得感がありました。補佐官のニニムに対する想いも気になる彼にいつか心境の変化はあるのか、どこまでやれるのか続巻が楽しみですね。現在9巻まで刊行。
錆喰いビスコ (電撃文庫)
全てを錆つかせる「錆び風」人類を死の脅威に陥れる世界。師匠を救うため霊薬キノコ「錆喰い」を求め旅をする「キノコ守り」赤星ビスコが少年医師・ミロを相棒に、波乱の冒険へ飛び出す冒険ファンタジー。最初世界観に馴染むのに少し時間が必要でしたが、ミロを相棒に旅に出る少年マンガっぽい展開にはワクワクさせるものがあって、黒革という分かりやすい悪役の存在だったり、師匠のジャビや、パウー、チロルといったキャラたちもよく効いていて、王道の最後まで諦めない痛快な物語は読んでいて楽しかったです。21年3月7巻目刊行。
処刑少女の生きる道(バージンロード) (GA文庫)
処刑少女の生きる道(バージンロード)
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佐藤 真登/ニリツ SBクリエイティブ 2019年07月13日頃
過去に起きた人災で異世界からの召喚者は見つけ次第処刑される世界。躊躇なく冷徹に任務を遂行する処刑人の少女・メノウが、迷い人の少女アカリと運命の出会いを果たすファンタジー。不可避に思えた運命をあっさり乗り越えるアカリと、そんな彼女に調子が狂わせながらも決着をつけるべく二人で旅するメノウの距離感がなかなかいい感じで、それに処刑人補佐のモモや王の娘アーシュナといった魅力的なキャラを絡めて展開する物語の安定感には驚かされました。ワケありな二人の旅がこれからどのようなものになるのか、続巻が楽しみな新シリーズですね。現在5巻まで刊行。
【2021年4月放送開始作品!】
86―エイティシックス― (電撃文庫)
帝国の無人兵器レギオンによる侵略を受け、有色人種を差別し戦わせてしのいでいた共和国。そんな若者たちを率いる少年・シンと、後方から彼らの指揮を執るハンドラーとなった少女・レーナが出会う物語。人権を認められない有人の無人機として戦い続ける「エイティシックス」の若者たち。現状に疑問を持つもののその過酷さを本当の意味では分かっていなかったレーナ。次々と仲間が死んでゆく厳しい状況で彼らに突きつけられる指令には絶望的な気持ちになりましたが、因縁にもきちんと決着を付け迎えた意外な結末はとても良かったですね。現在9巻まで刊行。
ひげを剃る。そして女子高生を拾う。 (角川スニーカー文庫)
ひげを剃る。そして女子高生を拾う。(1)
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しめさば/ぶーた KADOKAWA 2018年01月31日頃
5年片想いした上司の後藤さんにバッサリ振られたサラリーマンの吉田。ヤケ酒の帰り道に路上で家出女子高生・沙優を発見し、なし崩し的に同居生活が始まる日常ラブコメディ。自分を大切にしないことを叱る吉田の優しさに戸惑う沙優と、彼女の存在が自分の中で少しずつ大きくなってゆくことを自覚する吉田。そんな何事にも真摯に向き合う彼の変化が気になる後藤さんと後輩の三島柚葉。周囲に振り回されてはいても根幹はブレない、相手を大切にしようとする吉田のありようが素敵で、何とも複雑な関係ですが今後の展開がとても楽しみなシリーズですね。現在4巻+番外編1巻刊行。
スーパーカブ (角川スニーカー文庫)
親を亡くし母親が失踪、友達も趣味も何もない日々を送っていた山梨の高校に通う女子高生・小熊。そんな彼女が中古のスーパーカブに出会い、それをきっかけに世界が広がってゆく物語。奨学金で高校に通う慎ましい生活を送る子熊視点で淡々と綴られる、同じカブに乗る同級生の礼子と知り合ったり、カブを巡る様々な出来事に遭遇したり、これまで目を向けてこなかったものに気づいてゆく展開。著者さんの深いカブ愛を感じつつ、子熊らしい慎重なペースで、けれど確実に世界が広がっていてゆく様子がとてもいいと思いました。21年4月に7巻目刊行。
【2021年7月放送開始作品!】
探偵はもう、死んでいる。 (MF文庫J)
完全無欠に巻き込まれ体質で天使のように美しい探偵・シエスタの助手だった君塚君彦。その探偵と死に別れ高校生になり、日常というぬるま湯に浸っていた彼が一人の少女と出会う物語。ひとを探してほしいという依頼を持ってきた同級生・夏川渚、三十億のサファイアが盗まれるのを防いで欲しいというアイドル・斎川唯、そして探偵のかつての弟子・シャーロット。彼女たちと出会いが探偵の死によって止まっていた君彦の時間を動かし始めて、この一冊自体がまるごとプロローグでしたけど、彼らがこれからどんな活躍を見せてくれるのか今後に期待ですね。現在4巻目まで刊行。
真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました (角川スニーカー文庫)
真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました(1)
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ざっぽん/やすも KADOKAWA 2018年05月31日頃
最前線での戦いについていけなくなり、仲間の賢者により勇者のパーティーから追い出されたレッド。心機一転、辺境の地で薬草屋を開業しようとした彼のもとに、突如かつての仲間だった王女・リットが転がり込む辺境スローライフ。元ツンデレで不器用だったリットとはお互いがいい感じに補い合える存在で、そんな二人が初々しくも甘い関係を築いていく展開はなかなか良かったです。しかし調整役を放逐した勇者パーティーは案の定破綻していて、兄成分必須な妹勇者の状況も考えると、再び彼が必要とされそうな今後の展開も気になるところではあります。21年4月8巻刊行予定。
現実主義勇者の王国再建記 (オーバーラップ文庫)
勇者として突如異世界召喚された相馬一也が、富国強兵の献策からなぜか国王に気に入られて王位を譲られてしまい、国家再建に取り組む物語。率先して社畜のごとく働いて外交や食糧不足の問題に取り組むソーマと、そんな彼を頼もしく思うようになってゆく婚約者になった国王の娘・リーシア、そしてソーマに発掘された人材たち。精一杯取り組むソーマの姿勢が周囲に大きな影響を与えてゆく様子はなかなか面白かったですが、そんな彼に希望を見出す人たちもいれば反発する人たちもいたりで、またいろいろ事態が大きく動きそうな今後の展開が楽しみです。現在13巻まで刊行。
【2121年アニメ化決定作品!】
精霊幻想記 (HJ文庫)
スラム街で生きる孤児の少年リオは七歳の時に突然、かつて日本の大学生・天川春人であったことを思い出し異世界に転生していたと気づく物語。王女誘拐事件の解決に貢献して名門学院に特例で入学するまでどんどん話が進むので、その過程で諍いは起こるもののわりと展開は早かったですね。唯一リオがこれまで人間関係を構築してきたセリア先生との今後は気になるところでしたけど、事件に巻き込まれた形で旅立っても関係が途切れないままでいられるかどうか。冒頭にあった幼馴染との伏線も気になるところですね.21年4月19巻目刊行。
ぼくたちのリメイク (MF文庫J)
ぼくたちのリメイク 十年前に戻ってクリエイターになろう!(1)
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木緒 なち/えれっと KADOKAWA 2017年03月25日頃
しがないゲームディレクターで会社は倒産、企画も頓挫して実家に帰ることになった橋場恭也。輝かしいクリエイターの活躍を横目にふて寝して目覚めると、なぜか十年前の大学入学時に巻き戻っていた青春リメイクストーリー。落ちたはずの大学に受かっていて憧れの芸大ライフ、さらにはシェアハウスで男女四人の共同生活。とはいえ同居人はそれぞれキラリと光るものを持っているのが垣間見えてしまう厳しい現実。今回はこれまでの経験を活かして存在感を出せましたけど、まだまだ試される状況は続きそうで、気になる人間模様も楽しみです。現在8巻+外伝2巻まで刊行
【2022年第四期決定!】
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか (GA文庫)
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか
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大森藤ノ SBクリエイティブ 2013年01月
出会いを求めてダンジョンに身を投じた冒険者ベルの物語。最初は動機が不純だなあと思って読み始めたんですが(苦笑)、カッコ良くて強い女の子に助けられたのにお礼も言うことができず、自分の力不足を痛感して自分も強くなろうと努力する、そんな主人公ベルの真っ直ぐさには好感が持てました。そんな彼と契約する神様ヘスティアもベルが大好きだし、ギルドの担当者エイナやシルといった周囲にも恵まれていて、助けてくれた女の子アイズや他の神様も気に掛けているような状況は、これからいろいろありそうですが、次巻以降も楽しみなシリーズです。21年4月17巻刊行予定。
【第二期制作決定】
ゴブリンスレイヤー (GA文庫)
ゴブリン討伐だけで銀等級まで上り詰めた稀有な存在・ゴブリンスレイヤー。そんな彼が冒険者として初めての依頼でピンチだった女神官を助けるところから始まる物語。冒頭から情け容赦のない展開が待っていて面食らいますが、視点を変えるとゴブリン相手の戦い方も奥が深く、えげつない方法も厭わずにゴブリンの習性や倒し方をひたすら極め、世界を救うことには興味がない変わり者のゴブリンスレイヤーが、直面した危機的状況で身近な人を失うことを繰り返さないために、仲間に助けを求めて立ち上がる展開はなかなか来るものがあって面白かったです。21年3月14巻目刊行。
以上です。気になる本があったらぜひ読んでみて下さい。