12月に入ってからも気になる作品が目白押しな状態が続きますが、ほんと積むペースに読むペースがなかなか追いつかないですね(白目 とりあえず電撃文庫・GA文庫の読みたい本までは読んだので、暫定的にここまでのおすすめ新作を紹介したいと思います。セレクトの参考になれば幸いです。
1.〆切前には百合が捗る (GA文庫)
とある事情から従姉妹で編集者の白川京のもとに身を寄せた家出少女の白川愛結。そんな彼女が、京の紹介で人気作家・海老ヒカリの世話係&監視役のバイトをする日常系ガールズラブコメディ。学校という狭い社会から排斥された少女と、容姿才能家柄全てに恵まれながら自堕落に生きる小説家。二人で始めた共同生活はヒカリがいろんな意味で斜め上で、刺激的な毎日が続けは監視も緩むよな…と苦笑いでしたけど、ワケアリな彼女たちが一緒に過ごす中でお互い少しずつかけがえのない存在になってゆく、そんな二人の行く末をまた読んでみたいと思いました。
2.お見合いしたくなかったので、無理難題な条件をつけたら同級生が来た件について (角川スニーカー文庫)
お見合いしたくなかったので、無理難題な条件をつけたら同級生が来た件について(1)
posted with ヨメレバ
桜木桜/clear KADOKAWA 2020年11月27日
お見合い話を持ってくる祖父に辟易した高校生・高瀬川由弦が「金髪碧眼色白巨乳美少女なら考える」と無理難題をつきつけたら、お見合いに同級生の雪城愛理沙がやってきてしまう偽装婚約ラブコメディ。十五歳から結婚できるようになった世界。雪城愛理沙もまた家の事情があって利害一致から始まった偽装婚約。家が資産家の由弦はいい感じに落ち着いて余裕もあって、彼をきっかけにいろいろ世界も広がっていって、最初はそんな気が全然なかった彼女も確実に変わりつつありますね…ここからお互いにどう変わってゆくのかとても楽しみな新シリーズです。
3.竜歌の巫女と二度目の誓い (GA文庫)
かつて竜歌の巫女が幼き騎士ギルバートと誓った約束。それは裏切りから呪いへと変わり、世界を呪った少女と英雄となった騎士、かつて誓い合った二人が輪廻を超えて再び巡り合うファンタジー。人々が飢え苦しむ前領主の悪政を覆した革命。苦しい過去の記憶を持ったまま転生してルゼと名乗った少女とギルバートの邂逅。彼女と呪われたギルバートの関係は複雑で、けれど温かい人達との触れ合いが少しずつその想いを変えていって、過去の苦しみはそう簡単に忘れられなくとも、それでも未来に希望を見出そうとする結末にはぐっと来るものがありましたね。
4.隣のクーデレラを甘やかしたら、ウチの合鍵を渡すことになった (電撃文庫)
隣のクーデレラを甘やかしたら、ウチの合鍵を渡すことになった(1)
posted with ヨメレバ
雪仁/かがちさく KADOKAWA 2020年12月10日
一人暮らし二年目の高校生・片桐夏臣の隣室に引っ越してきた黒髪碧眼の美少女・ユイ。学校ではクーデレラでそっけない彼女をふとしたきっかけで助けた夏臣が、彼女を手助けしていくことを決意する青春小説。家に複雑な事情を抱えるイギリスからの留学生で、日本語は堪能でも細かい部分はいろいろ疎いユイ。不器用で不安を抱える彼女をしっかりフォローする彼の優しさに感化されて、少しずつ笑顔を取り戻してゆくユイは可愛くて、いい感じに焦らずしっかり絆を深めてゆく二人の距離感がここからどう変わってゆくのか、とても楽しみな新シリーズです。
5.時間泥棒ちゃんはドキドキさせたい (電撃文庫)
時間泥棒ちゃんはドキドキさせたい 俺の夏休みをかけた恋愛心理戦(1)
posted with ヨメレバ
ミサキナギ/うなさか KADOKAWA 2020年12月10日
一学期最終日。日常に飽きてただ毎日を消化する高校生・加嶋颯。しかしクラスのアイドル・藤ノ宮白雪からまさかの告白をされ、なぜか次の瞬間9月1日へとタイムリープし、夏休みが始まる前に終わってしまうSFラブコメディ。謎の砂時計で相手の時間を奪う時間泥棒・白雪から時間争奪ゲームを持ちかけられる颯。ドキドキした方が時間を奪われるため、ベタな展開からの駆け引きが繰り広げられて、白雪の思わぬ事情が明らかになっていく中でその真意も垣間見えて、彼女に何度も騙されてしまう颯の心境の変化と、二人の今後に期待の新シリーズですね。
6.元スパイ、家政夫に転職する (角川スニーカー文庫)
イケメンすぎて無自覚に敵味方関係なく女性を誑かし、組織崩壊の危機からスパイとして解雇されてしまった野宮クロウが、次の仕事して野宮三姉妹の家政夫になるラブコメディ。これまで散々厳しい面接から、あっさり顔か?と突っ込みたくなる採用でしたけど、偽彼氏周知作戦、友達五人できるかな作戦、一緒に温泉に行くことになったり、三姉妹のために奮闘するクロウはやっぱりどこかズレていて、それでもイケメンで危機に颯爽と駆けつけるから、好感度も上がっちゃうんですよね(苦笑)そんなドタバタっぷりを楽しめる人なら面白い作品で続巻も期待。
7.殺したガールと他殺志願者 (MF文庫J)
『最愛の人に殺されたい』と願う高校生・淀川水面が、『最愛の人を殺したい』願望を持つ少女・浦見みぎりを紹介され、最高のデッドエンドを手に入れるべく協力関係を結ぶ物語。死神を名乗る女から紹介され、互いの望みを叶えるために動き出した二人。救いのない人生を生きてきて、未来に希望もなくて、けれどお互いを知ってゆくうちに自覚してしまう想い。心境の変化が垣間見えて、だからといって軌道修正できない不器用さには苦笑いでしたけど、遠回りしてようやく向き合った彼らがこれからの困難をどう乗り越えるのか、続巻に期待のシリーズです。
8.同い年の先輩が好きな俺は、同じクラスの後輩に懐かれています (MF文庫J)
同い年の先輩が好きな俺は、同じクラスの後輩に懐かれています(1)
posted with ヨメレバ
凪乃 彼方/葛坊 煽 KADOKAWA 2020年11月25日頃
交通事故のせいで高校浪人を余儀なくされた高村颯太。かつての同級生・倉咲千春に告白すべく一年遅れで入学した高校で、陸上部の後輩だった藤本青海に再会する青春ラブコメディ。高校浪人であることを隠しながら、先輩となった倉咲さんに告白しようとして空回りする颯太と、そんな彼にグイグイ懐いてくる同級生・青海。そんなもどかしい状況に過去に事情を抱える周囲のヒロインたちも絡めながら、だんだんと物語の構図が見えてくる展開でしたけど、いろいろ捻れたり隠されている真相をこれからどう使ってくるのか、今後が楽しみな新シリーズですね。
9.雪の名前はカレンシリーズ (講談社ラノベ文庫)
冬時間から転生生物が襲来するオリガ戦没記念都市。過去に失敗し底辺を彷徨う四季オリガミが、心を代償にして迎撃する人工天使の赤朽葉カレンと運命的な出会う終末ファンタジー。心を取り戻したいカレンと付き合うことになったオリガミと、カレンと同じく人工天使としていずれ死ぬ定めにある幼馴染や義妹たちとの関係。彼女たちの想いと覚悟が垣間見えるからこそ、終始ネガティブなオリガミには共感するのが難しかったですが、絶望な状況でも希望を見出そうとした彼女たちの奮闘がもたらしたもうひとつの結末には、どこか救われた気持ちになりましたね。
10.黒鳶の聖者 (オーバーラップ文庫)
黒鳶の聖者 1 〜追放された回復術士は、有り余る魔力で闇魔法を極める〜
posted with ヨメレバ
まさみティー/イコモチ オーバーラップ 2020年11月25日頃
最高クラスの職業・聖者となりながら一人だけレベルが上がらず、お荷物扱いされて幼馴染の勇者にパーティーを追放されたラセル。生まれ故郷に帰った矢先、魔物に襲われていた謎の美女・シビラと出会うファンタジー。ダンジョンや職業に詳しいシビラと出会ってラセルがメキメキと力を付けていく一方で、回復系不在なままの勇者パーティーは不穏な状況。展開としては王道でラセル不在の大きさに気づいてやり直せそうな幼馴染ヒロインとの今後には期待ですけど、ゲスい勇者のパーティーに残されてなかなか厳しい状況にあるもうひとりの幼馴染も救い出してあげてほしいところですね。
以上です。気になる本があったらぜひ読んでみて下さい。