というわけで今年もやってきました『好きラノ』2020年上期。
毎回ここでは該当期間中に新作を投票していましたが、この企画はTwitterでの投票多くてわりと票が分散しそうな感じで、さらに考えてみたら別に新作の上半期オススメ企画を作っていますし、この先ラノもあるので、もうここは新作既刊関係なく個人的に上半期でインパクトのあった10作品を選ぶことにしました。
1.継母の連れ子が元カノだった4 (角川スニーカー文庫)
継母の連れ子が元カノだった4 ファースト・キスが布告する
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夏休みも半ば父方の実家に帰省する伊理戸一家。そこで再会した親戚の清楚風陽キャお姉さん・種里円香に従順な水斗の姿に結女が動揺する第四弾。確かアナタこの前振られましたよね?と突っ込みたくなるいさなのマイペースっぷりには苦笑いでしたけど、それ以上に帰省した先でこれまで知らなかった水斗の姿に複雑な想いを隠せない結女に凄まじい破壊力があって、いろんな意味で存在感抜群だった新キャラ・円香お姉さんが物語を大きく動かす役割を果たしましたね。吹っ切れた彼女の逆襲に期待が高まりますが、最後の対照的な二人の想いがめちゃくちゃ効いてました。
【20上ラノベ投票/9784041091647】
2. 千歳くんはラムネ瓶のなか3 (ガガガ文庫)
千歳くんはラムネ瓶のなか(3)
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裕夢/raemz 小学館 2020年04月17日
高校での進路相談会をきっかけに少しずつ関係が変わってゆく朔と明日姉。そんな中、明日姉の進路を巡る逡巡を知る第三弾。大学進学を目指す田舎の高校生なら誰もが直面する問題にままならなさも痛感しつつ、時にはできたヒロインたちに励まされながら、明日姉のために自分のできることを精一杯やろうとする朔の奔走がカッコ良かったです。これまでのどこかふわふわした印象を覆す強烈なインパクトを残してみせた明日姉の正ヒロイン感っぷりは圧巻で、心揺さぶられるものがありましたが、二人が切ない決意を乗り越える未来を期待したいところですね。
【20上ラノベ投票/9784094518412】
3.楽園ノイズ (電撃文庫)
杉井 光/春夏冬 ゆう KADOKAWA 2020年05月09日
女装して演奏動画をネットにアップし(男だけど)謎の女子高生ネットミュージシャンとして一躍有名になってしまった村瀬真琴。音楽教師・華園先生に正体を知られ、その弱みからこき使われる羽目に陥った彼が、三人の少女と巡り合うボーイ・ミーツ・ガールズ。不真面目な教師・華園を通じて巡り逢うひねた天才ピアニストの凛子、華道お姫様ドラマーの詩月、不登校座敷童ヴォーカリストの朱音。いかにも著者さんらしい主人公にヒロインたちがいて、そのテンポの良いやり取りは癖になって、熱く盛り上がってゆくストーリーは控えめに言って最高でした。
【20上ラノベ投票/9784049131574】
4.Unnamed Memory V 祈りへと至る沈黙 (電撃の新文芸)
Unnamed Memory V 祈りへと至る沈黙(5)
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古宮 九時/chibi KADOKAWA 2020年06月17日
オスカーの呪いを解いて魔法大国・トゥルダールの女王として即位したティナーシャ。そして呪いの元凶たる『沈黙の魔女』がついに二人の前に現れ、オスカーにかけられた呪いの真実が明らかになる第五弾。王としての立場を忘れない前途多難な二人の即位後の展開にはおおっ!ってなりましたけど、とはいえあの二人があっさり幸せになれるはずもなく、次々と襲い掛かる災厄に立ち向かう怒涛の展開を乗り越えて、ともにあろうとする二人の最凶カップルっぷりが際立っていましたね(苦笑)いろんな意味で規格外な二人がどんな結末を迎えるのか続巻に期待。
【20上ラノベ投票/9784049128048】
5.今はまだ「幼馴染の妹」ですけど。 (MF文庫J)
今はまだ「幼馴染の妹」ですけど。 せんぱい、ひとつお願いがあります(1)
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涼暮 皐/あやみ KADOKAWA 2020年01月24日
丘の上の七河公園で再会した幼馴染の妹・双原灯火。「流宮の氷点下男」と呼ばれる冬月伊織と、「自称・先輩を慕う美少女」の灯火の大切な人を取り戻そうと願う不器用な二人の物語。住む町に伝わる星の涙の都市伝説と、翌日からあざとく伊織に付きまとうようになった灯火の真意。幼馴染の妹とのあざといラブコメ展開はものの見事に裏切られて、伊織の苦い過去を絡めながら明らかになる不穏な状況があって、大切なものを諦められない灯火に真正面からぶつかってみせた伊織の想いと、二人で乗り越えた先に迎えた結末にはぐっと来るものがありました。
【20上ラノベ投票/9784040643236】
オーバーライト --ブリストルのゴースト(1)
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池田 明季哉/みれあ KADOKAWA 2020年04月10日
ブリストルに留学中の大学生ヨシがバイト先の店頭で発見したグラフィティ。何故か絵には詳しい先輩ブーディシアとともに落書きの犯人探しに乗り出す物語。犯人探しをする過程で出会ったグラフィティを競い合う少女ララや仲間たち。グラフィティの聖地を脅かす巨大な陰謀と、かつて「ブリストルのゴースト」と呼ばれたブーディシアが描くのを止めてしまった理由。登場人物たちのグラフィティへの熱く複雑な想いが交錯する展開でしたけど、真相にたどり着く中で明かされる過去と、葛藤を乗り越えて立ち向かうその姿にはぐっと来るものがありました。
【20上ラノベ投票/9784049130188】
7.俺の女友達が最高に可愛い。 (GA文庫)
俺の女友達が最高に可愛い。
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高校入学時に知り合った趣味ピッタリ相性バッチリな中村カイと学年一の美少女・御屋川ジュン。ゲームに漫画トーク、アニソンカラオケ、楽しすぎていくらでも一緒に遊んでいられる二人の関係を描くピュアフレンド・ラブコメ。放課後はカイの家に入り浸って多趣味を全力で楽しむとか、傍から見たらイチャイチャしてるようにしか見えなくても、堂々と友達宣言しちゃう二人の強固な関係には誰も入り込めなくて、けれど何かあるとお互い真っ赤になってしまう二人の関係は一体何なのか?(苦笑)そんな盤石な二人に波紋を投げかけそうな最後の展開に期待のシリーズです。
【20上ラノベ投票/9784815604691】
結婚が前提のラブコメ(2)
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栗ノ原 草介/吉田 ばな 小学館 2020年06月18日
とあるイベント婚活で気になる相手がバッティングしてしまう結衣とカレン。しかし明らかに自分に不利となる申し出をするカレンに疑問を持ち、彼女にとっての婚活を考え始める第二弾。自分で婚活したいとは思うけれど、何もかもが初めての結衣が理想とするデートにはドン引きでしたけど(苦笑)結衣とのドキドキデートも、カレンの婚活の理由を突き詰める旅にも、しっかりと向き合う縁太郎のらしさがうかがえる展開で、2巻目で物語としてだいぶ面白くなってきました。なるべくしてなった必然の結末からどう展開するのか、これは続巻が楽しみですね。
【20上ラノベ投票/9784094518528】
異世界迷宮の最深部を目指そう 13
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割内タリサ/鵜飼沙樹 オーバーラップ 2020年01月25日
ラスティアラの密命を受け、魔石人間に流れる『ティアラ様の血』の回収に励むジークの騎士・ライナー。そんな彼の前にティアラを名乗る人物が現れ、『ティアラ様の血』を全て受け取って欲しいと言われる第十三弾。『ティアラ様の血』を巡る様々な思惑に巻き込まれてゆくライナー大変だな…と思いながら読んでましたけど、英雄のはずなのになぜか恥ずかしい過去の暴露大会じみた告白で打ちのめされるカナミには思わず爆笑してしまいました。何というか千年前の行いがアレだったというか仕方ないような気もしましたけど、業が深いですね…これは(苦笑)
【20上ラノベ投票/9784865546026】
10.やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。アンソロジー2オンパレード(ガガガ文庫)
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。アンソロジー(2)
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渡 航/ぽんかん8 小学館 2020年03月18日
白戸士郎氏によるジェフサポ葉山が八幡・戸塚と行く熱いフクアリレポート、伊達康氏による材木座と八幡の関係、田中ロミオ氏による八幡の中学生受験指導、天津向氏による平塚静と八幡のある休日の過ごし方、丸戸史郎氏「ぼくのかんがえたけんぜんなはやはち」そしてわたりんの描く奉仕部のその後など、個性豊かなキャラクターに焦点を当てた短編とイラストを集めたアンソロジー。冒頭白戸士郎氏の短編も濃いですが、注目の丸戸史郎氏が熱く描くはやはちが絶品です...各キャラの個性もよく出ていて、小町加入後の奉仕部の変化も興味深かったです。
【20上ラノベ投票/9784094518368】
以上です。好きラノは年々投票者が増えているうえに分散して、上位が読みづらくなってきていているので、今年もどんなランキングになるのか楽しみです。受付は7月18日(土)24時までなので皆さんも投票しましょう。