読書する日々と備忘録

主に読んだ本の紹介や出版関係のことなどについて書いています

2020年4月に読んだ本 #読書メーターより

先月半ばからコミック登録を止めたのでこれくらいの冊数になっていますが、こういう状況が続く中でも続巻・新作含めてそれなりの冊数を読めました。シリーズものはどれも安定で、「千歳くんはラムネ瓶のなか」など強烈なインパクトを残した作品もありましたが、一時はどうなるかと思った「一華後宮料理帖」が完結、「小説の神様アンソロジー」も久しぶりの野村美月さんはじめ豪華作家陣のアンソロジーでなかなか興味深かったです。

 

4月の読書メーター
読んだ本の数:70
読んだページ数:20644
ナイス数:5310

蟲愛づる姫君の蜜月 (小学館文庫キャラブン!)蟲愛づる姫君の蜜月 (小学館文庫キャラブン!)感想
少女から女性になり始めたものの相変わらずな玲琳と鍠牙の夫婦関係。そんな二人に気を揉む玲琳に長年仕えてきた侍女の葉歌が突然姿を消してしまう第三弾。いなくなった葉歌を探そうとして、蠱師としての力が失われていることに愕然とする玲琳。彼女を追って斎に向かう展開でしたけど、玲琳の暴走に対する側室の彼女の反応も、夫の鍠牙との奇妙な関係もほんといい感じに壊れてますよね...。今回明らかになった姉帝の夫とか葉歌のエピソードもなかなか興味深かったですが、事件の原因にはさすがにそこなの?とツッコミを入れたくなりました(苦笑)
読了日:04月01日 著者:宮野 美嘉
次期風紀委員長の深見先輩は間違いなく病気次期風紀委員長の深見先輩は間違いなく病気感想
ある秘密を抱えて、家族と離れて暮らす高校生・石崎鏡花。特待生に選ばれるために入った風紀委員会で、眉目秀麗な優等生の深見先輩と衝撃的な出会いを果たす青春小説。他人の心の声が聞こえてしまう過酷な過去を生きてきた鏡花。そんな彼女が風紀委員で出会ってしまった自分への想いがダダ洩れな変態の深見先輩。最初は鏡花センサーでも付いてるの?とか思う先輩の内心にドン引きで、けれどその行動は意外と紳士で、彼女の葛藤もなかなか苦しかったですけど、真摯に気にかけてくれる彼への想いが少しずつ変わってゆく展開はなかなか良かったですね。
読了日:04月01日 著者:稲井田 そう
境内ではお静かに 七夕祭りの事件帖境内ではお静かに 七夕祭りの事件帖感想
雫を姉の死の呪縛から解き放つために、皮肉にも彼女に嘘をつくことになってしまった壮馬。そんな悩ましい状況でかつて付き合っていた先輩・遠野佳奈と再会する第二弾。佳奈に誘われ臨時に講師を務めた学習塾の生徒が辞めたいと言い出した理由。神社に一緒にやってきた父親に不安を抱える娘、勝手に彼のフィギュアを燃やそうとした理由、一連の事件の先に見えてきたとある思惑。存在感のある兄夫婦や新キャラも絡んで、ものの見事にドツボにハマった二人の関係ですが、今一歩踏み込めない壮馬と自覚のない雫の関係はどういう形で決着するかですねえ。
読了日:04月02日 著者:天祢 涼
夢の上-夜を統べる王と六つの輝晶1 (中公文庫)夢の上-夜を統べる王と六つの輝晶1 (中公文庫)感想
六つの輝晶は叶わなかった六人の夢。王に謁見した夢売りによって語られる翠輝晶を巡るファンタジー。夫オープとのささやかな幸せを願いながら死影に憑かれたアイナの物語、数奇な運命の元に生まれ二人の子となったアライス、彼女が繋ぐ女騎士イズガータとアーディンの物語で構成されていて、最初はやや文章が堅いかなと感じましたけど、逆境でも彼と共にあったアイナの幸せ、そしてアーディンたちの報われない想いと、形は違うけれど深い愛を感じるエピソードでしたね。彼女らに育てられたアライスがこれからどんな人生を歩むのか続巻が楽しみです。
読了日:04月02日 著者:多崎 礼
【2020年・第18回「このミステリーがすごい! 大賞」U-NEXT・カンテレ賞受賞作】【テレビドラマ原作】そして、ユリコは一人になった (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)【2020年・第18回「このミステリーがすごい! 大賞」U-NEXT・カンテレ賞受賞作】【テレビドラマ原作】そして、ユリコは一人になった (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
代々、ユリコという名の生徒が「ユリコ様」として絶対的な権力を持ち、逆らう者には必ず不幸が訪れるという私立百合ヶ原高校の奇妙な伝説。なれるのは一人だけというユリコ様を巡り、ユリコが次々と殺されていくミステリ。図らずも候補となった新入生・矢坂百合子がユリコ様を巡る争いに巻き込まれ、次々とユリコが殺されてゆく状況に、探偵役の親友・美月とともに犯人を追う展開でしたけど、ユリコ様の過去と事件の真相、二転三転する構図、そしてそれだけでは終わらない意外な結末が意味するところにはそういうことだったのかと唸らされました。
読了日:04月03日 著者:貴戸 湊太
人間たちの話 (ハヤカワ文庫JA)人間たちの話 (ハヤカワ文庫JA)感想
凍土となってしまった世界を描く「冬の時代」人間が人間を管理する進化型ディストピア「たのしい超監視社会」複雑な境遇だった姉の子との共同生活「人間の話」、陽系外縁部で人間の店主が営業する“消化管があるやつは全員客"「宇宙ラーメン重油味」誕生日に部屋に突然岩が出現する「記念日」透明人間の日々を描く「No reaction」と6つのSF短編集でしたが、どこか掴みどころのない淡々と描かれるストーリーはじわじわ来る感じで印象に残りました。読み終わった後に見て気づいたんですが、表紙の絵は登場人物だったんですね(今更感)
読了日:04月04日 著者:柞刈 湯葉
楽しくない仕事は、なぜ楽しくないのか?楽しくない仕事は、なぜ楽しくないのか?感想
人事組織領域に長年従事してきた2人のプロフェッショナルが『エンゲージメント』を軸に現代の働き方に切り込んだ一冊。個人主義と言われるアメリカも変わりつつあって、日本は個人主義の悪いところだけを受け継いでいると見る著者が、企業と従業員、社会と人という観点からどう仕事を考えていくか説明していて、きちんとした対話から部下の考えていること認識して今の問題点を引き出す、仕事の目的意識を明確にして共有すること、それが結果として個々人の自主性を促す部分には納得感がありました。見つめ合わないで同じ方向を見るのは大切ですね。
読了日:04月05日 著者:土屋 裕介,小屋 一雄
うちの父が運転をやめませんうちの父が運転をやめません感想
最近やたら目にする高齢者ドライバーの事故。ふと高齢者の父に不安を覚えた猪狩雅志が、息子の息吹と帰省した夏に父親に運転をやめるよう説得を試みる家族小説。安い給料のやり甲斐ない研究職、高校生になってから元気のない息子に共稼ぎで忙しい妻。高齢者の運転は危険でもかといって現実はなかなか切実で、通販の利用や都会暮らしのトライアルも失敗。途中までは行き詰った閉塞感が半端ない展開でしたけど、後半の急展開はなかなか興味深く読みました。そうそう上手くは行かないでしょうけど、一つの提案としてこういう生き方もありなんですかね。
読了日:04月05日 著者:垣谷 美雨
金木犀とメテオラ金木犀とメテオラ感想
母を亡くした東京生まれの秀才・佳乃と、家族に問題を抱える美少女・叶の邂逅。北海道に新設されたばかりの中高一貫の女子校を舞台に、やりきれない思春期の焦燥や少女たちの成長を描く青春小説。2歳の頃から英才教育を受けてきたピアノも苛烈な受験勉強も奪われて北海道にやってきた宮田佳乃と、母親に振り回される人生から脱却しようとあがく奥沢叶。何かと比較されてライバル視するようになってゆく二人が、残酷な現実を突きつけられて焦燥を募らせてゆく中、ライバルの意外な素顔を知ったことで垣間見える希望にはぐっと来るものがありました。
読了日:04月05日 著者:安壇 美緒
これより良い物件はございません! 東京広尾・イマディール不動産の営業日誌 (宝島社文庫)これより良い物件はございません! 東京広尾・イマディール不動産の営業日誌 (宝島社文庫)感想
同棲していた彼氏に振られた勢いで不動産会社を辞めた藤堂美雪が、ふとした縁から思いがけず高級住宅地・広尾のイマディール不動産で働き始めるお仕事小説。単身用マンション購入に訪れたキャリアウーマン、社宅を出てファミリーマンションを探すのに低予算物件を希望する父親、物件を売り出したいものの絶対に価格を下げたくない家主といった訳あり客を相手に先輩の助けも借りつつ奮闘する展開で、先輩・桜木との恋模様含めてややありふれた展開ではありましたが、仕事も恋も前向きに取り組んで成長してゆく美雪の頑張りはなかなか良かったです。
読了日:04月06日 著者:三沢 ケイ
幽霊たちの不在証明 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)幽霊たちの不在証明 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
羊毛高校文化祭。二年二組のお化け屋敷で、首吊り幽霊に扮していたクラス委員・旭川明日葉の絞殺死体が発見され、彼女に想いを寄せていた閑寺尚がクラスメイトの甲森瑠璃子とともに調査に乗り出す学園ミステリ。本題に入るまでがやや冗長な感もありましたが、彼とクラスメイトたちとのやり取りは青春していて、登場人物がやたら多く、謎解きに挑む探偵役甲森の動機にはやや感情移入しにくかったりしたものの、テンポよく進む展開と鮮やかな謎解き、その何ともほろ苦く切ない結末はまたこのコンビの謎解きを読んでみたいと思わせるものがありました。
読了日:04月07日 著者:朝永 理人
昨日の僕が僕を殺す 壊された少女たち (角川文庫)昨日の僕が僕を殺す 壊された少女たち (角川文庫)感想
雑多な恐ろしいモノが見えて困惑気味の男子高校生・ルカが、同級生で「狸」の田沼から、友達が「霊魂さま」という降霊術で「殺された」という片思いの女子の悩みを相談される第三弾。戸惑いつつも居候中のパン屋や同級生たちとも関係を築きつつあるルカが直面した、降霊術が絡む同級生の死の真相を描いた中編と、天狗の汐見とともに登った山で怪しいものに遭遇した短編の構成。孤独だったルカも時には衝突したりもしながら、少しずつ確実に同居人たちや同級たちともお互いに理解を深めつつある感じですかね。彼らの今後の成長に期待ということで。
読了日:04月07日 著者:太田 紫織
旺華国後宮の薬師 2 (富士見L文庫)旺華国後宮の薬師 2 (富士見L文庫)感想
皇帝・朱心の専属のお薬係に着任し官女から貴妃に昇格した英鈴。しかし後宮内にて最近身に覚えのない『英鈴特製の安眠茶』が出回り、薬茶を飲んだ嬪が中毒症状を起こしてしまう第二弾。貴妃になったもののどこか実感に乏しい英鈴と、平民出身の彼女を目の敵にする他の貴妃たちの存在、安眠茶による中毒事件で疑われる英鈴。王寂妃のような興味深い新キャラも出てきましたけど、結果的に今回もまた頑張って上手く使われちゃったというか…(苦笑)どうやら冗談で済まなそうな朱心の真意を思うと、思いとは裏腹に今後もいろいろ巻き込まれそうですね。
読了日:04月08日 著者:甲斐田 紫乃
みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史 史上最大のITプロジェクト「3度目の正直」みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史 史上最大のITプロジェクト「3度目の正直」感想
みずほFGが19年に完了した「勘定系システム」の刷新・統合プロジェクト。二度の大きなシステムトラブルの原因と検証、そして8年もの年月と35万人月、4000億円台半ばをつぎ込んだ巨大プロジェクトの苦難を振り返った一冊。そもそも最初の統合段階で妥協の産物としてスタートしたこと、経年による状況の変化に現場も上もしっかり判断できる人材がいなかったことも痛かったのもしれませんが、費用対効果の見えにくいシステムの刷新はなかなか決断が難しいものですけど「経営トップにわかりやすいように伝える」大切さを改めて痛感しました。
読了日:04月08日 著者:日経コンピュータ,山端 宏実,岡部 一詩,中田 敦,大和田 尚孝,谷島 宣之
高校事変 VI (角川文庫)高校事変 VI (角川文庫)感想
高校のクラスメイトからいじめの標的にされ、沖縄への修学旅行中、ついに我慢の限界に達しホテルを飛び出した結衣。そこで遭遇した沖縄の貧困家庭を食いものにする反社会的勢力と、暴走する米軍の民間軍事会社に立ち向かう第六弾。コロナの影響が語られたり話題が早いなとか思いましたけど、沖縄の反社会勢力に乗り込んで壊滅させた上に、米軍の民間軍事会社が管理する基地に潜入して大立ち回りとか今回もまたド派手な展開でしたね。でもそんな結衣の行動の源泉は誰かのためというのがポイントで、凛香との関係もこれでまた変わっていくんですかね。
読了日:04月09日 著者:松岡 圭祐
プリズン・ドクター (幻冬舎文庫)プリズン・ドクター (幻冬舎文庫)感想
奨学金免除のため刑務所の矯正医官になり、患者にナメられ助手に怒られ憂鬱な日々を送る是永史郎。そんなある日の夜、自殺を予告した受刑者が変死する医療ミステリ。矯正医官としての鬱屈に要介護状態の母の世話もあってどうすべきか失いかけていた史郎が、CTで発見されなかった病の解明、獄中で起きた突然死や不審死の真相、仮釈放受刑者の拒否問題などに挑む展開で、大学時代の友人たちや恋人の助けも借りながら公私の問題を解決していく中で、徐々に今ここで働いている意味を見出してゆくほろ苦さ混じりの結末にはぐっと来るものがありました。
読了日:04月09日 著者:岩井 圭也
魔法科高校の劣等生(31) 未来編 (電撃文庫)魔法科高校の劣等生(31) 未来編 (電撃文庫)感想
水波を奪還し、今までの日常に戻りつつあった達也と深雪。しかし焦りを覚えるUSNAのエドワード・クラークと、復讐の機会をうかがう新ソ連のベゾブラゾフが巳焼島にいる達也たちに狙いを定める第三十一弾。最後の悪あがきを企てる二人に、国内反達也的勢力の暗躍も絡めながらの展開でしたけど、四葉バックアップの達也&深雪コンビの活躍は圧倒的でした(苦笑)世界の抑止力になった達也にリーナもきっぱりけじめをつけて、もう少しでいったん区切りをつけるんですかね。いろいろ気になることも多いし魔法科大学編あってもいいような気がします。
読了日:04月10日 著者:佐島 勤
オーバーライト ――ブリストルのゴースト (電撃文庫)オーバーライト ――ブリストルのゴースト (電撃文庫)感想
ブリストルに留学中の大学生ヨシがバイト先の店頭で発見したグラフィティ。何故か絵には詳しい先輩ブーディシアとともに落書きの犯人探しに乗り出す物語。犯人探しをする過程で出会ったグラフィティを競い合う少女ララや仲間たち。グラフィティの聖地を脅かす巨大な陰謀と、かつて「ブリストルのゴースト」と呼ばれたブーディシアが描くのを止めてしまった理由。登場人物たちのグラフィティへの熱く複雑な想いが交錯する展開でしたけど、真相にたどり着く中で明かされる過去と、葛藤を乗り越えて立ち向かうその姿にはぐっと来るものがありました。
読了日:04月10日 著者:池田 明季哉
娘じゃなくて私が好きなの!?(2) (電撃文庫)娘じゃなくて私が好きなの!?(2) (電撃文庫)感想
まさかの母親役の綾子に告白してきた隣のタッくん。紆余曲折の末に返事をいったん保留した綾子にタッくんがデートに誘う第二弾。あれだけ盛り上がった末の初デートのまさかのオチには苦笑いでしたけど、タッくんとは積み重ねてきた日々があって、社長の言葉に対する物言いといい、仕切り直しの遊園地デートもウブでポンコツな綾子さんの可愛さ大爆発で、いろいろ考え過ぎてるだけでタッくんをきちんと大切な相手として意識してますよね。時間は掛かるだろうけど心配ないかなと思った矢先の急展開は…本気なのかしら?ちょっと気になるところです。
読了日:04月11日 著者:望 公太
ピカソになれない私たちピカソになれない私たち感想
選ばれし者だけが集まる、国内唯一の国立美術大学東京美術大学油画科。スパルタで知られる森本ゼミに属することになった望音・詩乃・太郎・和美、それぞれの葛藤を描く青春小説。地方出身で天才的な画風の望音、技術はあるがこれといった特徴のない詩乃、美大生としての自分に迷いをもつ太郎、前衛的で現代的な作風の和美。厳しい森本の下で才能とは何か、過酷な現実を何度も突きつけられ、周囲を妬みぶつかり合う厳しさを痛感しましたが、それぞれが悩んできたことに対する自分なりの解答を見出してゆくその結末にはぐっと来るものがありました。
読了日:04月12日 著者:一色 さゆり
#柚莉愛とかくれんぼ#柚莉愛とかくれんぼ感想
ノルマを達成できず、なかなかデビューできない三人組のアイドルグループ「となりの☆SiSTERs」。センターを務める青山柚莉愛の動画生配信中に行われたドッキリがファンの怒りを買ってしまうミステリ。マネージャーにやらされたドッキリがまさかの炎上。柚莉愛と仲間二人の微妙な関係と、振り回されて怒るファンたち、その炎上を密かに演出したTOKUMEIの存在。柚莉愛とTOKUMEI視点で語られる複雑な心情描写はリアルで、無責任な憶測で炎上してもどこかぱっとしない地下アイドルの悲哀と、まさかの衝撃的な結末が印象的でした。
読了日:04月13日 著者:真下 みこと
お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件2 (GA文庫)お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件2 (GA文庫)感想
ふとしたきっかけから交流が始まり、食事をともにするようになっていった二人の年末年始以降を描く第二弾。年末年始もお互い帰らず一緒に過ごし、周の両親と一緒に初詣、そしてバレンタインとそのお返し。真昼は家族に恵まれてない感じですけど、その分優しい周の両親ともともに過ごしたり、実は頑張ればカッコ良かった周とか真昼の和装姿もまた印象的だったりで、二人で一緒に過ごすことがことがごく当たり前になって、お互いかけがえのない存在に変わりつつあるのを感じますね。あともう一歩踏み込めればというところですけどその辺は続巻に期待。
読了日:04月13日 著者:佐伯さん
きみって私のこと好きなんでしょ? とりあえずお試しで付き合ってみる? (GA文庫)きみって私のこと好きなんでしょ? とりあえずお試しで付き合ってみる? (GA文庫)感想
憧れの文芸同好会の先輩で超絶美少女の白森霞。そんな彼女に自らの想いをあっさり見抜かれた後輩陰キャ高校生・黒矢が、先輩からお試しお付き合いを提案される青春ラブコメ。余裕があってからかってくる白森先輩相手にいっぱいいっぱいで、振り回されっぱなしの黒矢。でもそんな彼女もまた実はわりと不器用で、からかいながら見えないところで赤面する一面もあって可愛かったですね(苦笑)一年間一緒に活動してきて、自分の大切なものをきちんと理解してくれて、そんな日々を積み重ねてきた二人の不器用で甘い関係にはぐっと来るものがありました。
読了日:04月13日 著者:望 公太
カノジョの妹とキスをした。 (GA文庫)カノジョの妹とキスをした。 (GA文庫)感想
人生で初めての恋人晴香と交際一ヵ月。幸せ絶頂の佐藤博道は突然父親が再婚し、家庭の事情で晴香と離ればなれになった双子の妹・時雨と突然同居することになってしまう青春ラブコメ。小学校からの幼馴染で天真爛漫な晴香と、対照的に学校では猫を被っている優等生でことあるごとにからかってくる義妹の時雨。博道の晴香への想いは真っすぐで、けれど同じ顔の義妹との同居は彼女には秘密で、双子姉妹の両親が離婚した経緯や、時雨の複雑な想いも絡めて描かれる三人の関係は波乱必至ですね。突き付けられた衝撃の結末に続巻が気になって仕方ないです。
読了日:04月13日 著者:海空りく
凄くモテる後輩が絡んでくるが、俺は絶対絆されない! (GA文庫)凄くモテる後輩が絡んでくるが、俺は絶対絆されない! (GA文庫)感想
才色兼備と評判の後輩・天音二菜からの突然の告白によって穏やかな日常が一変してしまった少し地味な高校生、藤代一雪。モテる彼女からの告白を詐欺と疑う一雪と猛プッシュする天音の青春ラブコメディ。ぐいぐい来る一途な天音の猛アプローチにたじたじの一雪。一歩間違えばわりと微妙な関係になりそうですけど、周囲も生温かく見守る二人は意外といい感じで、美少女だし料理も美味いし、認めたくはないけど彼女の存在に慣れちゃってますよね(苦笑)親にもしっかり認められて着々と外堀を埋めてゆく天音に一雪がどこまで抵抗できるのか続巻に期待。
読了日:04月13日 著者:yuki
運命の人を見つけた、ら運命の人を見つけた、ら感想
やけ気味に申し込んだ婚活パーティーで出会った運命の人・篠木杏莉。彼女に痛烈な言葉を突き付けられた竹田融が事故に巻き込まれ中学二年生から人生をやりなおし再び彼女と巡り合うボーイミーツガール。うだつの上がらない中年からの華麗なやり直し…というほど、そうそう上手くはいかない波乱万丈だった二度目の人生でしたけど、またもや最悪の形で彼女と出会ってしまうあたり、これもまた運命の出会いとしか言いようがないですね(苦笑)けれど積み上げていったからこそ少しずつ変わっていった三度目の正直とも言える結末はなかなか良かったです。
読了日:04月14日 著者:岡本 貴也
宝の山宝の山感想
十六年前の地震で温泉が涸れ衰退する一方の岐阜県宝幢村。地震で家族を亡くし、伯父夫婦の介護に明け暮れる日々を送る希子が、村で起きた事故死を巡る騒動に巻き込まれてゆくミステリ。典型的な狭い村社会での生き方を当たり前と思う伯父夫婦や村役場の婚約者・竜哉。働き始めた希子が、雇われブロガーの死にから広がる不審点を不気味な隣家長谷川家の長男・耀とともに探る展開でしたけど、真相を掘り起こしてみたらとんでもないものが出てきましたね(苦笑)旧弊に縛られる村と決別し、新たな可能性を見出した彼女たちの姿が印象に残る結末でした。
読了日:04月14日 著者:水生 大海
君がオーロラを見る夜に (角川文庫)君がオーロラを見る夜に (角川文庫)感想
過去に背負った心の傷を抱えたまま、大学卒業までの日々をやり過ごす大学4年生の市橋悠希。そんな彼が大学の講義でオーロラを見たいという少女・空野碧と出会う青春小説。オーロラをきっかけに親しくなってゆく悠希と碧。そして二人で観に行くことになった日本でオーロラが見れるという北海道への旅。並行して大切なヒトを失った悠希によるオーロラを見るためのノルウェーへの旅も描かれるために、途中まではどこか不穏な気配もありましたけど、終わってみればしっかりと過去を乗り越えて未来への希望を見いだせる、良かったなと思えた物語でした。
読了日:04月15日 著者:いぬじゅん
海棠弁護士の事件記録 消えた絵画と死者の声 (角川文庫)海棠弁護士の事件記録 消えた絵画と死者の声 (角川文庫)感想
しがない法律事務所を営み、小さな依頼に振り回されてばかり海棠忍。自らが後見人をつとめ事務所に入り浸るようになってしまった15歳の聡明な少女・黒澤瑞葉と事件解決に挑むミステリ。小学6年生の杉浦涼太によってもたらされた、3年前に事故死した祖父から譲り受けるはずだった絵画が何者かの手によって奪われた事件。暴走気味の瑞葉に振り回されながら、事なかれ主義になりきれない忍が事件の真相に迫る展開で、テンポよく散りばめられてゆく一見関係なさそうな小ネタの数々が、後々いろいろ効いてくるのは上手かったです。シリーズ化に期待。
読了日:04月15日 著者:雨宮 周
茉莉花官吏伝 八 三司の奴は詩をうたう (ビーズログ文庫)茉莉花官吏伝 八 三司の奴は詩をうたう (ビーズログ文庫)感想
叉羅国の客人ラーナシュに、王の証を押し付けられた茉莉花。視察と称して叉羅国に返してくるよう珀陽に頼まれるも、なりゆきでラーナシュと敵対中の家の当主シヴァンに助けられる第八弾。流れでシヴァンの愛人にされかけたり下働きなったりと状況が二転三転する中、それでも周囲を観察して模倣し叉羅国人の思考をまたたくまに理解していったり、シヴァンの危機にとっさの機転を利かせて救ったり、ここに来て茉莉花の成長はとどまるところを知りませんね。でも年齢ネタがここで来るとは思いませんでした(苦笑)ここからどう解決するのか続巻に期待。
読了日:04月15日 著者:石田 リンネ
星名くんは甘くない ~いちごサンドは初恋の味~ (集英社オレンジ文庫)星名くんは甘くない ~いちごサンドは初恋の味~ (集英社オレンジ文庫)感想
野宮小鳥の中学時代の辛い時期、癒やしとなってくれた憧れの『四つ葉カフェ』。高校生になり店のバイト募集の張り紙を見た小鳥が、美形の星名三兄弟が営む『四つ葉カフェ』で働き始める青春小説。長兄・伊織に憧れてバイトに応募した小鳥を、女子のバイトはNGだと拒絶する三男で同級生の新。おためし採用になった小鳥が、苦い過去の原因だった女子と再会したり、伊織ととても仲よさげな幼馴染・雪乃の姿を目の当たりにしながらも、それ以上に好きなカフェのために乗り越えて頑張る姿に、新も認めるようになってゆく展開はなかなか良かったですね。
読了日:04月16日 著者:夜野 せせり
ウォルテニア戦記 XV (HJ NOVELS)ウォルテニア戦記 XV (HJ NOVELS)感想
北部動乱を勝ち抜いた御子柴亮真が、新たに領地とした旧ザルツベルグ伯爵領を着々と拠点にする第十五弾。一方的にやられたそこまで重要人物とも思えないロドニーの描写にこんなにページを割く意味があったのかとか、物語の物語の進行速度の遅さにはいろいろ言いたいこともありますが、北部一帯を支配下におさめた割には得られた人材は少なくて、シグニスと捕虜になったロベルト、伯爵夫人とその実家・ミストール商会くらいでちょっと厳しすぎる印象。ここで王国南部の貴族たちとの戦いになりそうですけど、もう少しさくさく進んでくれることを期待。
読了日:04月16日 著者:保利 亮太
後宮の烏 4 (集英社オレンジ文庫)後宮の烏 4 (集英社オレンジ文庫)感想
今宵も、夜明宮には訪いが絶えない。泊鶴宮の蚕室で、大切な繭がなくなったという宮女……。一方、花娘を通じ城内での謎多き失せ物探しも舞いこみ、烏妃を頼る者は日に日に増えてゆく第四弾。孤独なはずだったはずが周囲にいつの間にか人が増えていて、彼らを守りたいと思うようになっていく寿雪。そんな変化を好ましく感じつつも、どこか複雑に思う高峻が微笑ましいですが、烏漣娘娘の過去や因縁が明かされてゆく中、烏妃の存在を疑問視する沙那賣の長や、暗躍する白雷は不穏な存在で、落ち着かない状況に訪れた変化が何をもたらすのか続巻に期待。
読了日:04月16日 著者:白川 紺子,香魚子
塩対応の佐藤さんが俺にだけ甘い (2) (ガガガ文庫)塩対応の佐藤さんが俺にだけ甘い (2) (ガガガ文庫)感想
いくつもの困難を越え、ついに両想いだと分かった押尾君と佐藤さん。けれどなかなか実感が沸かず、どう接すればいいか分からない二人が、周囲の人たちと海に行く第二弾。あれだけドタバタやってお互いの想いを確認したはずなのに付き合ってないんかい!とツッコミをいれたくなる二人で、周回遅れながら凛香も頑張っていましたけど、佐藤さんが圧倒的に可愛すぎる存在で、押尾君も彼女のことしか見えてなくて、普段はわりと残念なのに、ここぞという場面ではビシッと決めるからズルい(苦笑)新キャラ・円花もまたこれから絡んできそうで楽しみです。
読了日:04月16日 著者:猿渡 かざみ
弱キャラ友崎くん Lv.8.5 (ガガガ文庫)弱キャラ友崎くん Lv.8.5 (ガガガ文庫)感想
文化祭翌日のクリスパーティー兼打ち上げエピ、中学時代の葵エピ、みみみと菊地さんの文也トーク、年上ゲーマーレナの過去エピ、みんなで行くカラオケでの駆け引き、大晦日の菊地さんが回想する葵との会話など、体裁としては短編集ですけど、ひとつひとつのエピソードでそれぞれのやりとりに先に繋がりそうな要素が散りばめられていて、これを踏まえて今後物語がどう展開されてゆくのかますます楽しみになってきますね。想いに正直なみみみも良かったし、葵と菊地さん、葵と文也の関係も改めて気になりました。最後は珍しく不憫な葵が印象的でした。
読了日:04月16日 著者:屋久 ユウキ
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。アンソロジー: 結衣side (3) (ガガガ文庫)やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。アンソロジー: 結衣side (3) (ガガガ文庫)感想
あーしさん・川崎と一緒にサブレに芸を教え込んだり、料理にチャレンジしたり、八幡とラーメンを食べにいったり、髪が伸びすぎた八幡相手にやらかしてしまったり、猫が苦手になってしまった理由、奉仕部でYouTube公式チャンネルを開くエピソードと、ガハマさんメインのアンソロジー第三弾。見てれば何となくできるのではと思ってしまうアバウトというかポジティブなガハマさんらしさが随所に炸裂してましたけど、著者の描くガハマパパもまた悲哀が感じられる存在で、お互い関係を気づかないままあの三人が語り合う姿はなかなか深いですね…。
読了日:04月16日 著者:渡 航,川岸殴魚,境田 吉孝,白鳥 士郎,田中 ロミオ,八目 迷,水沢 夢
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。アンソロジー: オールスターズ (4) (ガガガ文庫)やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。アンソロジー: オールスターズ (4) (ガガガ文庫)感想
俺ガイルを絡めたもうひとつのオリジナルストーリーに、登場人物たちが描く迷走気味なリレー小説、自信喪失した葉山の迷走、八幡と材木座による平塚先生婚活プロデュース、成長した戸塚と材木座の再会、川崎と八幡の誕生日プレゼント選びなどが描かれたアンソロジー第四弾で、冒頭の石川博品先生のは読者目線のちょっと切ないエピソードでなかなか印象的でしたね。最後も駆け引きめいたものが垣間見えるゆきのんとガハマさんがいて、それに絡むいろはすとか小町も意外と大変そうでしたけど、それに振り回される八幡は相変わらずでほっとしました。
読了日:04月17日 著者:渡 航,石川博品,王 雀孫,川岸殴魚,境田 吉孝,さがら 総,天津 向
リーリエ国騎士団とシンデレラの弓音 ― 鳥が遺した勲章 ― (集英社オレンジ文庫)リーリエ国騎士団とシンデレラの弓音 ― 鳥が遺した勲章 ― (集英社オレンジ文庫)感想
国境を接するシュバイン国との間に問題が起き、それを解決するために行われた裁定競技会の会場が因縁のガルム国。競技会自体は何とか終わったものの、終了後にニナが攫われてしまう第三弾。騎士としての自覚に目覚めつつあったニナに突き付けられた裁定競技会のもう一つの側面。動揺したニナが攫われる中で明らかになってゆくガルム国の実情、過酷な状況下でも冷静に判断し諦めないニナの頑張りがあって、そして今回はリヒトも奮闘して男を見せましたね。ややほろ苦い結末でしたけど、物語としての今後の方向性は見えましたかね。続巻期待してます。
読了日:04月17日 著者:瑚池 ことり,六七質
クラスメイトが使い魔になりまして (3) (ガガガ文庫 か)クラスメイトが使い魔になりまして (3) (ガガガ文庫 か)感想
素直になれないなりに想いを伝えあった想太と千影。そこへ師匠の真紀美から宵の明星の残党をおびき出すための囮として二人に婚前旅行が提案される第三弾。少しずつ想太の過去が明かされていく中、想太を巡ってエスカレートしていく千影と茉莉花の険悪なバトルに残党が仕込んだ罠。甘えベタで想太に自分の味方でいてほしいと訴える千影の破壊力が凄まじかったですが、すっかりヤンデレと化して再登場したソフィア、それ以上に悪辣な神様にまで執着される想太の状況はなかなか厳しくて、けれど二人ならきっとここから巻き返してくれると信じています。
読了日:04月17日 著者:鶴城 東
1LDK、そして2JK。II ~この気持ちは、しまっておけない~ (ファンタジア文庫)1LDK、そして2JK。II ~この気持ちは、しまっておけない~ (ファンタジア文庫)感想
二人の女子高生との同居生活に少しずつ慣れてきた頃。賑やかなJKとの日常のなかで、駒村も二人が自分に向ける特別な想いにも気づき始める第二弾。奏音とひまりの衝突、ひまりのバイト先訪問やら、奏音の文化祭訪問などもありましたが、駒村との同居生活は時には危うさを感じさせながらも、これまで家族に恵まれなかった奏音とひまりにはかけがえのないもので、けれどいつかは決断しなければいけない、いつまでも続くものではないということはみんな気づいてるんですよね。二人の恋心の行方だけでなく幼馴染の方もこれはこれで気になるところです。
読了日:04月18日 著者:福山 陽士
キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦9 (ファンタジア文庫)キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦9 (ファンタジア文庫)感想
王家『太陽』の策略で帝国へと拉致されたシスベル。そんな彼女を救うべく燐は、イスカたちを尾行する密偵として帝国へ潜入する第九弾。重要任務を託されるできる女のはずなのに敵地でテンパり、わざとやっているのかと突っ込みたくなる画像報告でアリスをイライラさせる燐のポンコツっぷりが炸裂(苦笑)ここに来て帝国と星庁を巡るこの物語の本質に迫る内容にぐいっと踏み込んできて、今回登場のケルヴィナもいいキャラしてましたけど、天帝も絡めた様々な思惑が絡む中で向かう帝都では八大使徒の決議もあって、次巻で物語も大きく動きそうですね。
読了日:04月18日 著者:細音 啓
きのうの春で、君を待つ (ガガガ文庫)きのうの春で、君を待つ (ガガガ文庫)感想
引っ越した先の東京でうまく行かず、かつて住んでいた離島・袖島に家出してきた船見カナエが、幼馴染だった保科あかりと再会。時間を遡る現象「ロールバック」に巻き込まれる青春小説。カナエが巻き込まれた飛ばされた四日後から夕方6時になると一日ずつ遡るロールバック現象。遡る中で明らかになってゆくあかりの兄・彰二の死とあかりの恋心と兄への複雑な思い。ひたむきに頑張ってきたからこそ、失われたものの喪失感も大きくて、けれど何とかしようと懸命だったカナエの奔走が、未来への希望を引き寄せる展開にはぐっと来るものがありました。
読了日:04月18日 著者:八目 迷
千歳くんはラムネ瓶のなか (3) (ガガガ文庫)千歳くんはラムネ瓶のなか (3) (ガガガ文庫)感想
高校での進路相談会をきっかけに少しずつ関係が変わってゆく朔と明日姉。そんな中、明日姉の進路を巡る逡巡を知る第三弾。大学進学を目指す田舎の高校生なら誰もが直面する問題にままならなさも痛感しつつ、時にはできたヒロインたちに励まされながら、明日姉のために自分のできることを精一杯やろうとする朔の奔走がカッコ良かったです。これまでのどこかふわふわした印象を覆す強烈なインパクトを残してみせた明日姉の正ヒロイン感っぷりは圧巻で、心揺さぶられるものがありましたが、二人が切ない決意を乗り越える未来を期待したいところですね。
読了日:04月18日 著者:裕夢
豚公爵に転生したから、今度は君に好きと言いたい9 (ファンタジア文庫)豚公爵に転生したから、今度は君に好きと言いたい9 (ファンタジア文庫)感想
家の都合により本人たちは知らぬまま、再び婚約の話が持ち上がったスロウとアリシア。二国間同盟が強化されるならと学園では歓迎ムードな一方、二人は婚約を破棄するため大迷宮へと潜る第九弾。友好の証である二属の杖を取り戻すため、アリシアと合流してサーキスタ大迷宮に潜るスロウとシャーロット。謎めいた護衛のブロウやダンジョンのラスボス、再会した意外な人物も魅力的に描かれていましたけど、過去の婚約の経緯が明らかになったアリシアの将来はどういう形で決着させるつもりなんですかね…一難去ってまた一難のスロウは次が正念場ですか。
読了日:04月19日 著者:合田拍子
世界一かんたんなヒロインの攻略しかた (ファンタジア文庫)世界一かんたんなヒロインの攻略しかた (ファンタジア文庫)感想
憧れの美少女・姫野実衣奈の事故に遭遇し、彼女を救った早乙女乙綺。しかし事故の際に実体と分離した彼女の思念体・ミーナに取り憑かれてしまい、彼女を実体に戻すためヒロイン攻略作戦をはじめる青春ラブコメディ。学校での実衣奈は取り繕った姿だというミーナによって暴露される彼女の意外な趣味。試行錯誤するミーナとの日々は乙綺を少しずつ変えていって、けれど有効なはずのアドバイスにはたびたび齟齬が生じて、幼馴染や妹分はやや活かしきれなかった感もありましたけど、そんな彼らが迎える意外で納得感もある結末はなかなか良かったですね。
読了日:04月19日 著者:織笠 遊人
嘘嘘嘘、でも愛してる (ファンタジア文庫)嘘嘘嘘、でも愛してる (ファンタジア文庫)感想
事故で記憶喪失となった少年にアプローチする三人の少女たち。けれど彼を殺そうとしたのは誰なのか。記憶を失う前に深い親交があった少女たちとの関係が明かされる青春ミステリ。クールでセクシーだけれどヤンデレ気味な同級生・色町、快活でアホ可愛い幼馴染・花屋敷、意外とおしゃべりで毒舌な女友達・雪縫。彼女たちはそれぞれが秘密を抱えていて、テンポのよい彼女たちとやりとりから少しずつ記憶が蘇って、複雑な想いが絡み合う先にあった真相は少しほろ苦かったですが、しっかりと真実を見極めた優しい彼の選択がなかなか印象的な物語でした。
読了日:04月20日 著者:川田 戯曲
スパイ教室02 《愛娘》のグレーテ (ファンタジア文庫)スパイ教室02 《愛娘》のグレーテ (ファンタジア文庫)感想
不可能任務を見事達成した新生スパイチーム『灯』。次のミッションは冷酷無惨の暗殺者《屍》の殺害。より過酷な任務に、クラウスは現時点における『灯』最強メンバーを選抜する第二弾。意外なメンバー選出だったリリィ、グレーテ、ジビア、サラの4人で挑んだ不可能任務。働き過ぎなクラウスを休ませるため代わりに指揮を執るグレーテと、もうひとりの実行班・ジビアの物語でもありましたけど、ミッションをどうやって成し遂げるのか、暗殺者側と繰り広げる駆け引きや伏線を鮮やかに回収する手並みは今回も見事でした。最後の結末も気になりますね。
読了日:04月20日 著者:竹町
小説の神様 わたしたちの物語 小説の神様アンソロジー (講談社タイガ)小説の神様 わたしたちの物語 小説の神様アンソロジー (講談社タイガ)感想
降田天さんの小説を書けずに悩む作家、櫻いいよさんの本が読めなくなった読者の葛藤、芹澤正信さんの作家にあこがれる投稿者、手名町紗名さんのマンガ、野村美月さんの文学少女と千谷一也の邂逅、斜線堂有紀さんの水浦しずを応援する二人、相沢紗呼さんの編集者河埜さんのエピソード、紅玉いづきさんのAとのエピソードなど、小説の神様を絡めてそれぞれが思い思いのアプローチでらしさを発揮していましたが、久しぶりの野村美月さんも堪能できましたし、最後に配置されていた紅玉いづきさんの書いた文章がまたいい感じに締めていて良かったですね。
読了日:04月21日 著者:相沢 沙呼,降田 天,櫻 いいよ,芹沢 政信,手名町 紗帆,野村 美月,斜線堂 有紀,紅玉 いづき
香港シェヘラザード 上・蕾の義 (富士見L文庫)香港シェヘラザード 上・蕾の義 (富士見L文庫)感想
誘拐された邦人家族から相談を受けた香港赴任中の新人女性外交官・秋穂。黒幕は香港最大の黒道組織・七海幇と判明したものの、証拠が足りず踏み込めない中、幹部の男・立花と出会う絶望と再生のラブサスペンス。商社マン・笹森が一瞬目を離した隙に誘拐された妻・蓮子の絶望。犯人は明らかなのに安易には手を出せないもどかしさと、危険な匂いのする立花との出会いがあって、急展開後も続く過酷な環境でもかすかな希望を諦めない蓮子と彼女を支える女医の梨令、そして秋穂と立花の因縁がどんな結末を迎えるのか、緊迫感のある展開が面白かったです。
読了日:04月21日 著者:三角 くるみ
香港シェヘラザード 下・花の奸 (富士見L文庫)香港シェヘラザード 下・花の奸 (富士見L文庫)感想
同僚の木内たちと協力して、誘拐された蓮子の行方を追う 新人外交官の秋穂。そんななか、七海幇当主の三男である月龍の屋敷が突然襲撃される下巻。捜査過程で蓮子に繋がる手がかりを得たものの、救出を目前にして彼女を保護しそこなってしまう秋穂たち。事態が急展開を迎える中で、秋穂が立花に会いに行く決断をしたことが事件としても物語としても大きな転機に繋がりましたかね。彼女を取り戻せるのか緊迫した状況での劇的な救出劇でしたけど、救われたから万事解決ではないのがまたほろ苦かったですね…。立花と秋穂の関係も気になるところです。
読了日:04月22日 著者:三角 くるみ
文身文身感想
好色で酒好きで暴力癖のある最後の文士と呼ばれた作家・須賀庸一。作品がすべて私小説だと宣言されていた彼の死後、娘に託された文章でその真相が明らかになってゆく物語。弟・堅次との関係、家を飛び出した経緯、作家となった兄弟が抱えた秘密、妻との出会いからの変化と、弟が書いたことを小説とするために実践する兄の変化、そして兄弟の相克に至るまで、作家であり続けるためにそこまでしなければならないのか、何が虚構で何が現実がなのか、複雑に絡み合う壮絶な展開でしたけど、その娘に届いた手紙の意味を思うとドキッとしてしまいました。
読了日:04月23日 著者:岩井圭也
そして、遺骸が嘶く ―死者たちの手紙― (メディアワークス文庫)そして、遺骸が嘶く ―死者たちの手紙― (メディアワークス文庫)感想
統合歴六四二年、一万五千人以上を犠牲にクゼの丘で終わった戦争。その終戦から二年、兵士たちの最期の言伝を届ける任務を担っていた狙撃兵・キャスケットが陸軍遺品返還部の一人として遺族たちに会いに行く物語。女装して徴兵から逃げた弟、家の事情で娼婦にならざるをえなかった婚約者、精神を病んだことに気づかない息子、蔑まれていることに気づかなかった青年、そして変わってしまった兄官など、戦争が終わっても続く悲哀があって、失われたものの大きさを突き付けられる印象的な物語で、個人的には第二章の金猫さんのエピソードが好きでした。
読了日:04月23日 著者:酒場 御行
現実主義勇者の王国再建記Ⅻ (オーバーラップ文庫)現実主義勇者の王国再建記Ⅻ (オーバーラップ文庫)感想
傭兵国家ゼムから『大武術大会』への招待状を受け取ったソーマ。王国の内乱で反逆者として処分された元陸軍大将ゲオルグの娘・ミオが使者として招待状を届けたことで、その思惑を探るためにゼムに向かう第十二弾。大武術大会を勝ち抜いたミオの願いは真摯なものでしたけど、そんな彼女は武力以外はポンコツな感じで、婿候補としてすっかり目を付けられてしまったコルベールの心労待ったなしですね、これは(苦笑)思わぬ形で初顔合わせしたマリアとの口約束も気になるところですけど、九頭竜諸島連合との衝突がどうなるのか続巻に期待ということで。
読了日:04月23日 著者:どぜう丸
仙文閣の稀書目録 (角川文庫)仙文閣の稀書目録 (角川文庫)感想
そこに干渉した王朝は程なく滅びるという伝説の巨大書庫・仙文閣。帝国春の少女・文杏が、危険思想の持主として粛清された恩師が遺した唯一の書物を届けるべく訪れ、仙文閣の典書・徐麗考と出会う中華ファンタジー。麗考に救われたものの、無事蔵書される心配で住み込むことになった文杏が知る壮大な仙文閣の威容。文杏を持ち込んだ書物を巡って、権力に屈しない図書館めいた仙文閣で必要とされる資質が問われる展開でしたけど、知識云々よりももっと大切なことがあるんですよね。文杏がこれからどう成長してゆくのかまた読んでみたいと思いました。
読了日:04月24日 著者:三川 みり
やがて君になる 佐伯沙弥香について(3) (電撃文庫)やがて君になる 佐伯沙弥香について(3) (電撃文庫)感想
大学二年生となった沙弥香を慕う、一つ年下の後輩・枝元ハル。初めは警戒しながらも、やがて彼女からの気持ちに応えるように、沙弥香は恋の形を模索してゆく第三弾。最初ハルは沙弥香の好みとはちょっと違うのかなと感じましたけど、それ以上に中学時代の苦い思い出や、これまでうまく行ったことがないことも引っ掛かる要因になっていて、でも侑と話す機会が増えたことで、自分に刺激を与えてくれる存在に向き合うこと、変わることを恐れない気持ちになれたのかな。真摯な沙弥香はハルにとても誠実で、上手くいくといいなと応援したくなりました。
読了日:04月24日 著者:入間 人間
宮廷医の娘 (メディアワークス文庫)宮廷医の娘 (メディアワークス文庫)感想
由緒正しい医の家系に生まれ仁の医師を志す陽香蘭。法外な治療費を請求する闇医者・白蓮の施術を見て強引に弟子入りし、衝突しながら真の医療を追い求めていく中華風ファンタジー。白蓮の次元の違う施術に可能性を感じ弟子入りした香蘭が遭遇する、腹痛の商人と木から落ちた少年の識別救急、醜い官吏と火傷を負った娘の整形手術、引きこもりの貴妃と東宮を巡る陰謀。白蓮はどうも出自が現代人っぽい雰囲気ですが、弟子と認めた香蘭の師匠としてまだ若い彼女を教え導き手綱を締めるいいコンビっぷりでした。彼女たちの活躍をまた読んでみたいです。
読了日:04月25日 著者:冬馬 倫
一華後宮料理帖 第十一品 (角川ビーンズ文庫)一華後宮料理帖 第十一品 (角川ビーンズ文庫)感想
龍家と鳳家の崑国を二分する最終決戦。激しさを増す戦いの中で追い込まれつつあったた祥飛の前に飛び去ったはずの五龍が現れる第十一弾。劣勢の中で現れた五龍をきっかけに天意に導かれるように終息した反乱。獄中の朱西によって明かされてゆく真意と、最後に残された反乱の首謀者である鳳朱西の処刑。ここからどう決着をつけるのかと思いましたが、最後もまたこの物語らしい展開でなるほどなと思いました。なんかいい感じに収まった完結でしたけど、雪美たちのその後はまた機会を改めて読んでみたいですね。その辺スピンオフとして期待しています。
読了日:04月25日 著者:三川 みり
夢の上-夜を統べる王と六つの輝晶2 (中公文庫)夢の上-夜を統べる王と六つの輝晶2 (中公文庫)感想
アウニール領を滅ぼされた復讐のため、光神王を暗殺せんと後宮へ入ったハウファ。王を殺せるのは王の子のみと知らされ王の子アライスを産むも、同じ日に第一妃にも王子ツェドカが生まれる第二弾。今回はハウファにより明らかになってゆく過去と、アライスとツェドカを育む複雑な心境の結末、そしてイズガータとアーディーンの関係性に似たアライスとダカールのエピソード。結ばれない身分差の恋は辛いけれど、愛を捧げる彼らは尊い…それでも父に認められたい希望を持ってしまうアライスの愚直っぷりが全然報われてなさげなのが何とも切ないですね。
読了日:04月26日 著者:多崎 礼
カフェ古街のウソつきな魔法使い なくした物語の続き、はじめます (集英社オレンジ文庫)カフェ古街のウソつきな魔法使い なくした物語の続き、はじめます (集英社オレンジ文庫)感想
昔から人のついたウソがわかってしまいなかなか人を信じられない万結。ハーブを使ったカフェ・古街で働く彼女が不登校に悩む小2の姪・実乃里の付き添いで訪れた絵画教室で、過去を抱え絵が描けずにいた講師の和樹と出会う物語。嘘が分かってしまうことで苦い過去を抱えていた万結でしたけど、こうやって子供にきちんと寄り添ってあげられるのは、彼女が気付いてしまう生々しい感情に繊細なだけで、本来はとても優しい人だというのがよく分かりますね。変わるきっかけを得た和樹との関係が変わる予感...もう少し踏み込んでくれても良かったかな。
読了日:04月27日 著者:新樫 樹
朝日奈さんクエスト センパイ、私を一つだけ褒めてみてください (ファミ通文庫)朝日奈さんクエスト センパイ、私を一つだけ褒めてみてください (ファミ通文庫)感想
ネトゲ世界に入り浸り、ぼっちはリア充を凌駕すると信じる大学生・月岡草一。ネトゲでパートナーを組んでいたJK朝日奈舞に人生の攻略方法を教わり、計画的ぼっちリアルライフとどちらがいいか勝負する青春ラブコメ。オフ会で会ったら実はリア充JKだった舞のアドバイスを受けて、放送研に入会して憧れの高嶺先輩にアプローチする展開で、草一の良さに気づいてゆく舞の複雑な想いも絡めつつ、先輩のためにいろいろ努力して頑張る草一はカッコよかったですけど、どこか締まらないその結末もまた彼ららしいのかなと微笑ましく思えて良かったですね。
読了日:04月27日 著者:壱日千次
月50万もらっても生き甲斐のない隣のお姉さんに30万で雇われて「おかえり」って言うお仕事が楽しい 1 (オーバーラップ文庫)月50万もらっても生き甲斐のない隣のお姉さんに30万で雇われて「おかえり」って言うお仕事が楽しい 1 (オーバーラップ文庫)感想
深夜、雨でずぶ濡れのまま家の鍵をなくし途方に暮れていた隣に住むOL早乙女ミオ。そんな彼女を助けた社畜・松友の「おかえり」が心に刺さったミオに月三十万円の「おかえり」係として雇われるラブコメディ。できる女なのに生活力ゼロのポンコツな上、極度の人間不信で孤独だったミオ。突如甘えん坊になったり、雇用関係がないと安心できない彼女の心の闇は深かったですが、松友の毎日のおかえりなさいや美味しい料理があって、彼の元同僚土屋や後輩村崎さんもミオを慕って、少しずつ癒やされてゆくミオと彼らの温かい関係がとても良かったですね。
読了日:04月27日 著者:黄波戸井ショウリ
カノジョに浮気されていた俺が、小悪魔な後輩に懐かれています2 (角川スニーカー文庫)カノジョに浮気されていた俺が、小悪魔な後輩に懐かれています2 (角川スニーカー文庫)感想
悠太の家にからかい好きな後輩・志乃原真由が遊びにくるようになり早二ヶ月。それなりの春休みを過ごす悠太が彩華とバレンタインパーティに参加する第二弾。今回は気の置けない友人でもある彩華との距離感や、今の関係が形成されていった過去が語られていて、彼女にとって悠太が大切な存在なのは間違いないけれど、それ以上に失いたくない気持ちの方が強いのかな。元カノ礼奈再登場の反応を見ると何とも複雑な想いを感じますが、一方で悠太の日常に溶け込みつつある真由の関係がより進展した時に、彩華がどうするのか気になるところではあります。
読了日:04月28日 著者:御宮 ゆう
最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い3 無能を演じるSSランク皇子は皇位継承戦を影から支配する (角川スニーカー文庫)最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い3 無能を演じるSSランク皇子は皇位継承戦を影から支配する (角川スニーカー文庫)感想
外交でも暗躍して弟・レオナルト勢力の評価を高めたアルノルト。今度はレオナルトは南部の流民が攫われている問題の調査を命じられて、アルノルトは皇族最強の将軍・第一皇女リーゼの縁談を取り持つよう皇帝に命令される第三弾。今回は兄弟が二手に分かれての問題解決に挑む展開。豪快な姉リーゼもインパクトありましたけど、彼女を一途に想い続けるユルゲンもまたなかなかの人物で案外お似合いな二人なのかもと思いました(苦笑)やはりシルバーが活躍するお約束的展開になった南部の流民問題をきっかけに、ここからどう物語が動くのか続巻に期待。
読了日:04月28日 著者:タンバ
あなたを諦めきれない元許嫁じゃダメですか? (角川スニーカー文庫)あなたを諦めきれない元許嫁じゃダメですか? (角川スニーカー文庫)感想
七渡が進学した高校で再会した元許嫁の翼。しかしその隣には容姿抜群な今どきギャル麗奈がいて、少女たちの恋の駆け引きが始まる青春ラブコメディ。七渡が引っ越す前はお隣同士の幼馴染で許婚だった翼。七渡との関係を取り戻すために上京したのに、中学時代から七渡と関係を構築してきた麗奈がいる構図で、イメチェンを図って健気にぐいぐい攻める元許婚とかいう強烈なライバル相手に危機感を募らせる麗奈目線も多かったですが、ようやく七渡が想いを自覚し始める中、負けられない二人がコンビを組んでどう動くのか続巻が楽しみな新シリーズですね。
読了日:04月28日 著者:桜目 禅斗
シンデレラは探さない。 (講談社ラノベ文庫)シンデレラは探さない。 (講談社ラノベ文庫)感想
お城のような五十階建てのタワーマンションにはお姫様が住んでいる。自分には関係のない存在と思っていた高校生の荒木陣が、その最上階に住む同級生・真堂礼と出会う青春小説。妹・舞の看病で学校を休んだ陣にプリントを届けに来たことで始まった礼との関係。無自覚系の陣相手にポンコツでチョロインになってしまう礼でしたけど、そんな彼女を応援する友人コンビもなかなか面白くて、陣を見続けてきた彼女だからこそ気づいた彼の想いがあって、不器用な彼女が陣の家族にも温かく迎えられ幸せになってゆく二人の関係をまた読んでみたいと思いました。
読了日:04月28日 著者:天道 源
中古(?)の水守さんと付き合ってみたら、やけに俺に構ってくる (講談社ラノベ文庫)中古(?)の水守さんと付き合ってみたら、やけに俺に構ってくる (講談社ラノベ文庫)感想
女性不信で恋愛に消極的な高校生十神里久が、放課後に探し物をしていた水守結衣を助けたことをきっかけに、学校で有名なビッチとして噂されて孤立する彼女と付き合い始める青春ラブコメディ。水守の告白に恋愛感情はないけれど、彼女にもっと自分を大切にしてほしいからと付き合い始めた十神。二人の交際は十神の評判を気遣って学校では秘密で、そんな二人を応援する風紀委員長のような人もいて、そんな彼女の素顔を知っていった十神が、水守の窮地を救うために立ち上がる王道展開にはぐっと来るものがありました。続巻にも期待の新シリーズですね。
読了日:04月28日 著者:弥生 志郎
読書嫌いのための図書室案内 (ハヤカワ文庫JA)読書嫌いのための図書室案内 (ハヤカワ文庫JA)感想
読書嫌いな高校二年生の荒坂浩二は、図書委員会で廃刊久しい図書新聞の再刊を任され、本好き女子の藤生蛍とともに本も絡めた数々の謎に挑む学園ミステリ。本が絡むと人が変わる藤生と一緒に挑む「舞姫」を絡めた留学生との関係、美術部の先輩から託されたタイトル不明の感想文の意味、生物の樋崎先生が広めた生物室の怪談の真相。感想文回収のために不器用な二人が真相に挑む展開でしたが、クールでやる気がないように見えるのにいざという時にはビシッと決める主人公の不思議な秘密への伏線は鮮やかで、彼らの物語をまた読んでみたいと思いました。
読了日:04月29日 著者:青谷 真未
スーパーカブ6 (角川スニーカー文庫)スーパーカブ6 (角川スニーカー文庫)感想
高校生最後の日、卒業式。小熊、礼子、椎の3人は窮屈な式典の終わりを合図に向かった卒業旅行。自分たちがこれから暮らす街・東京を知るために3人はバイクを走らせる第六弾。小熊は事故のブランク期間の補習を受けつつ、バイクで東京へ行く計画を立てる3人。東京旅行とはいっても名所巡りをするわけでもなく、高級ホテルやネットカフェに特に宿泊したり、小熊の新居でキャンプしたりとJK感があんまり感じられない彼女たちのマイペースっぷりは相変わらずでしたが、それぞれの進む道を前に区切りを付けるお別れのシーンはなかなか印象的でした。
読了日:04月29日 著者:トネ・コーケン
死んでもいい (ハヤカワ文庫JA)死んでもいい (ハヤカワ文庫JA)感想
同級生が刺殺された事件の取り調べで「ぼくが殺しておけばよかった」と告白した少年の真意、幼稚園で起きたママ友の災厄の真相、数十年ぶりに再会した義姉、夫のストーカーに殺された妻の想い、三十年ぶりに訪れた街で明かされる事件の真相、そしに著者自身が登場人物となって描かれる書下ろしの「タイトル未定」を含めた連作短編集で、うまくやったと思ったら終わらない恐怖にぞっとさせられたり、意外なところで繋がっていたり、著者さんらしい作品が多かったですが、最後の「タイトル未定」はこれまでとはまた違ったアプローチで面白かったです。
読了日:04月30日 著者:櫛木理宇
恋に至る病 (メディアワークス文庫)恋に至る病 (メディアワークス文庫)感想
善良だったはずの幼馴染の少女がいかにして化物へと姿を変えたのか。150人以上の被害者を出した自殺教唆ゲームを作り上げた誰からも好かれる女子高生・寄河景と宮嶺の複雑な関係が描かれるミステリ。宮嶺への壮絶ないじめをきっかけに始まった景の変貌…自殺教唆ゲームはどんどんエスカレートして、彼女とともにあろうとする宮嶺はどんどん景のことが分からなくなっていって、そんな危うい状況の先にあった結末と、洗脳だったのか歪んだ純愛だったのか最後に気づいてしまう可能性、それでも変わらない彼女への想いが鮮烈で印象に残る物語でした。
読了日:04月30日 著者:斜線堂 有紀

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