読書する日々と備忘録

主に読んだ本の紹介や出版関係のことなどについて書いています

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3月に読んだ本 #読書メーターより

毎年3月は刊行点数が多くて読む冊数も増えるのですが、今年に入ってからすぐ書棚を圧迫するので読むのを止めていたコミックも電子書籍で手を出すようになって、思ったよりも急激に冊数が増えてしまいました。まあここまでは普通読まないのでたまたまでだと思いますが、コミックのストックがなくなるまでは少し多い状態が続くかもしれないですね。

 

2016年3月の読書メーター
読んだ本の数:94冊
読んだページ数:26142ページ
ナイス数:6328ナイス

終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか?#01 (角川スニーカー文庫)終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか?#01 (角川スニーカー文庫)感想
先輩に憧れ死を望む黄金妖精と嘘つき堕鬼種の青年位官の、葛藤の上に成り立つ儚い日常。次代の黄金妖精たちによる新シリーズ。五年前の事件で多くのものを失った青年位官・フェオドールと獣との戦いに備えて彼の元に配属されたティアットやラキシュたち。その事情を知り、それでも淡々と覚悟しているように見えた彼女たちが語る想いに納得行かないものを感じたフェオドールの言葉は、確かにティアットたちの心を揺さぶったようですね。彼らの関り合いがどう変わってゆくのか、不穏な気配も感じさせながら新たに紡がれてゆく今後の展開が楽しみです。
読了日:3月31日 著者:枯野瑛
終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?#05 (角川スニーカー文庫)終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?#05 (角川スニーカー文庫)感想
ヴィレムは約束を守れず〈月に嘆く最初の獣〉の結界は崩壊、正規勇者の命と引き替えに長い眠りについていた幼い星神が、記憶を封じられたびれむと共に仮初めの平穏な日々を過ごす第五弾。師匠の意外な正体と命と引き換えに星神を封じたリーファ、そして明らかになる妖精少女たちの正体。獣と関わったことでありようが変わってしまったヴィレムとネフレンが、それでも立場が脅かされつつある少女のために奔走する姿がとてもらしくて、世界が終わりに向かう中でも救われた場所があったことにホッとしました。そんな思いが受け継がれた第二部にも期待。
読了日:3月31日 著者:枯野瑛
戦うパン屋と機械じかけの看板娘〈オートマタンウェイトレス〉4 (HJ文庫)戦うパン屋と機械じかけの看板娘〈オートマタンウェイトレス〉4 (HJ文庫)感想
感謝祭用のお菓子作りを依頼されるも、仕事が増えて疲労困憊のルート。その命を狙ってやって来たヒルダと「人狼」にその仕事を手伝わせつつ、一方王都でも親衛隊が動きを見せる第四弾。共に働くうちに明らかになってゆくヒルダの生い立ちや人狼の事情。研究所の重要機密を狙って襲撃してきた親衛隊相手に抵抗するソフィアたち。ルートやスヴェンたちと共に働くうちに心境の変化があった彼らが希望を見出しつつあった分、最後で暗転して突き落とされる展開は厳しかったですね。物語初の前後巻構成の下巻、苦しい状況ですけど巻き返しを期待します。
読了日:3月31日 著者:SOW
ヲタクに恋は難しい (2)ヲタクに恋は難しい (2)感想
楽しみに待っていた2巻目。成海の元カレ登場???と思ってドキドキしてたら、宏嵩の弟(非ヲタ)だった件。華倉と小柳の先輩カップルはいがみ合いながらも何だかんだでお互いを想うような描写がある一方で、わりと自然な距離感の宏嵩と成海の関係性は、大切には想っているけどまだまだこれからというか、何かそれとはちょっと違う感じ。宏嵩がピアスを開けた理由が切ない。デートがいい意味で転機になることを期待ですね。
読了日:3月31日 著者:ふじた
ナイツ&マジック6 (ヒーロー文庫)ナイツ&マジック6 (ヒーロー文庫)感想
西方諸国における戦いの勝利と共に彼らが持ち帰った最新飛空船に対しエルは独自に飛行型幻晶騎士の設計へと着手。それに伴い飛翔騎士のみで構成された紫燕騎士団の設立される第六弾。飛行船実用化で満足せずに飛行型幻晶騎士の実用化に向けて暴走するエルでしたけど、そんな彼に呆れながらも協力する騎士団の面々も相当ですよ(苦笑)飛翔騎士で大きく変わりそうな戦術、中隊長たちの転機、運用上出てきた問題解決に向かったエルたち。思わぬ苦戦はありましたけど新たな発見もあって、エルの好奇心は尽きることがなさそうですね。次巻も楽しみです。
読了日:3月30日 著者:天酒之瓢
ウェブ小説の衝撃: ネット発ヒットコンテンツのしくみ (単行本)ウェブ小説の衝撃: ネット発ヒットコンテンツのしくみ (単行本)感想
スマホなどの登場で読者のありようも大きく変わり、文学賞を受賞しても文芸誌の低迷で連載の単行本化も難しくなっている現状において、台頭してきたウェブ発の小説群について、現状と可能性を考察した一冊。作家を発掘や育成する余裕が出版社にない状況で、評価が可視化されているウェブ小説の書籍化という流れに今後どうきちんと向き合っていくのか、出版社や実際に販売する書店にしても、改めてきちんと考えねばならない時期に来ているのだと感じました。この本はその辺の現状が周辺事情を含めてほどよくまとめられていて、オススメの一冊ですね。
読了日:3月30日 著者:飯田一史
恋は光 4 (ヤングジャンプコミックス)恋は光 4 (ヤングジャンプコミックス)感想
大学生の夏休み。宿木との「お試しの付き合い」を解消した西条は恋の喪に服すことに。宿木は、「恋の光」の正体を調べていく一方、一緒に海へ行った藤本から東雲がアプローチを受ける第四弾。なんか宿木と別れて服喪中だからセンセイに会えなくなってる状態なのに、宿木からいろいろ画策される東雲さん…は悪いことばかりじゃないのかなあ。そんな服喪中なはずなのにものすごく近い距離にいる北代さんの意味合いはいろいろ考えると切ない。想いが報われて欲しいんだけど、なかなかうまくいかないですねえ。告白の結果も気になります。
読了日:3月29日 著者:秋枝
恋は光 3 (ヤングジャンプコミックス)恋は光 3 (ヤングジャンプコミックス)感想
「お試し」で付き合い始めた西条と宿木。しかし東雲への想いが消えない西条は、宿木に恋愛感情を持てないでいた。一方、宿木は本気で西条のことを想い始める第三弾。自分が敵わないなと思ってしまう東雲にいろいろ画策する宿木が、巻き込みながら自爆する辺りがどうにもなあというか、変わりつつはあっても現時点での状況では別れることになったのは当然の帰結というか。北代もいい距離感維持してるがゆえに、これ失うの怖いから一歩踏み出せないんだろうなと思うともどかしい。
読了日:3月29日 著者:秋枝
恋は光 2 (ヤングジャンプコミックス)恋は光 2 (ヤングジャンプコミックス)感想
西条への恋心を自覚し光る東雲。しかし「恋の光」に対して確信が持てなくなった西条は素直に喜べない。一方、東雲と北代が好意を寄せる西条に興味を持った宿木が動き出す第二弾。うーん、なんかセンセイの「恋の光」に対する根拠がグラグラしてる隙をついて、宿木さんがうまくアプローチしちゃった感。東雲と北代を出し抜いてるのに、それでいて宿木さんもいろいろ葛藤してたり、センセイの良いところに気づいたりしてるからこのもやもやの持って行き場がなくて、とりあえず続きがよみたくなりますね…。
読了日:3月29日 著者:秋枝
遠い国のアリス (徳間文庫)遠い国のアリス (徳間文庫)感想
締め切りに追われる日々に疲れ、羽根を伸ばしに知り合いの別荘をひとり訪れた少女漫画家の菊池有栖が、高熱にうなされて朝目覚めると周辺の人間関係が少しずつ違っていることに気づく物語。どこか苦手と感じていたはずなのになぜか婚約したことになっている編集者西田、昨日とは態度が変わっている隣人の博士、そして人間関係を確認するために電話したら無神経と憤る仕事仲間たち。振り返るとわりとシンプルなパラレルワールドでしたが、そうなった理由がまた素直になれない自分の想いだったりで、そんな有栖の今後を応援したくなる青春小説でした。
読了日:3月29日 著者:今野敏
廃皇子と獣姫の軍旗 (ファミ通文庫)廃皇子と獣姫の軍旗 (ファミ通文庫)感想
黒狐と怖れられる帝国皇太子ウィルフレドは、亜人との一戦に勝利しながら凱旋後一転して偽嫡の嫌疑で罪人とされてしまい、自ら捕縛から解放した獣姫に救われ亜人たちの元へ向かうファンタジー戦記。冷静で必ずしも戦いを好まない探究心旺盛なウィルフレドと、帝国と敵対する亜人たちとの邂逅。内乱状態にある国内の政治的理由から侵攻してくる帝国軍と、自らが生きるために亜人に協力するウィルフレド。複雑な立ち位置にありながらも意外と迷わない彼よりも、周囲の方が色々と辛い選択を強いられそうですね。とても面白かったので次巻に期待大です。
読了日:3月29日 著者:田代裕彦
仕事のスピード・質が劇的に上がる すごいメモ。仕事のスピード・質が劇的に上がる すごいメモ。感想
普段は最低限しかメモを残さない方なのですが、効果的な使い方があるのかと思い手に取った一冊。基本的には具体的なメモの取り方というよりは、いかにメモを使うのか、メモからアイデアをどう作るのかという観点から書かれていて、図や矢印を使って優先順位を整理したり、対立軸や逆視点の使い方など全て取り入れようとは思いませんでしたが、実用的で分かりやすくそういう使い方もあるんだなと新鮮な発見もありました。何でもそうなんでしょうけど、あるものをうまく使ってもっとよりよいものを作ろうとか、そういう意識も大事なことなんですよね。
読了日:3月29日 著者:小西利行
月虹戦記アリエル ‐‐七色の瞳を持つ王女II (ファミ通文庫)月虹戦記アリエル ‐‐七色の瞳を持つ王女II (ファミ通文庫)感想
王国が滅びてから一年。直臣のスゼーデルたちと共に「アリーエン商会」を立ち上げ、商人としての成功を収めていた元王女のアリエルが、大望である大陸統一を為すためについに動き出す第二弾。全てを失ってからのリスタートでかなり大変そうだなと思っていましたが、形にこだわらない大胆な着想から財を得て、新しいものを導入して着実に実績を積み上げ、地歩を固めていく展開はとても面白かったです。そう感じただけにここで物語が終わってしまったのは残念。アリエルが部下たちとともにここからどう飛躍していくのか、続きを読んでみたかったです。
読了日:3月28日 著者:舞阪洸
エンデンブルクの花嫁 (ファミ通文庫)エンデンブルクの花嫁 (ファミ通文庫)感想
人魚の海の国、エルフの森の国、強大な帝国に挟まれた小国エンデンブルクの若き国王スレンが、人魚とエルフの姫を政略結婚で娶り、その持参金と商業同盟で状況打開を目指す物語。長年の確執とあからさまな政略結婚にツンツンして張り合う人魚の姫ヴィアとエルフの姫エユラン。しかし優しく働き者のスレンの人柄や、暖かく迎えてくれた国民たちの想いに触れ、姫たちを侮辱した帝国と対決せんとするスレンと共に国民一丸となって立ち向かうストーリーは、分かりやすい王道展開ながら心に響くものがあって、スッキリとした読後感もとても良かったです。
読了日:3月28日 著者:水城みなも
神殺しの英雄と七つの誓約<エルメンヒルデ> 3 (オーバーラップノベルス)神殺しの英雄と七つの誓約<エルメンヒルデ> 3 (オーバーラップノベルス)感想
王都にいる十三人の英雄の一人『賢者』宇多野優子に届け物があるという獣人の少女ムルルと出会った蓮司が、彼女やエルフのフェイロナ、フランシェスカや英雄の一人阿弥らと王都に向かう旅に出る第三弾。旅の途上にある腐霊の森で襲いかかってきた強力な魔族たち。仲間と分断されてかなり苦戦した蓮司でしたけど、一方で想いを寄せていて心配する宇多野さんたちや、蓮司自身にも過去に苦い思い出があるようで、人間関係模様も気になるところですね。開かれる武闘大会を前に十三英雄の仲間も続々と王都に集結しているようで、次巻の展開が楽しみです。
読了日:3月28日 著者:ウメ種
からくさ図書館来客簿 第五集 ~冥官・小野篁と剣鳴る秋~ (メディアワークス文庫)からくさ図書館来客簿 第五集 ~冥官・小野篁と剣鳴る秋~ (メディアワークス文庫)感想
からくさという名前に込められた意味、上村松園美人画を巡る日本画家二人の共同作業、亡くなった刀職人が再現しようとした刀剣、燈籠着に込められた八瀬の人たちの想いなどが綴られる第五弾。道無しとなっていた先達の心残りに、託された人たちがどう応えてゆくかが語られる今回でしたけど、いずれもそのやりとりの記憶を消されてしまうのが惜しいと感じるような、そんなお話ばかりでした。遠い先にいつか冥官としての役割を終えることがあることを知り、時子の身に現れた変化が今後何をもたらすのか。少しばかり次巻が気になる終わり方でしたね。
読了日:3月27日 著者:仲町六絵
DOUBLES!! -ダブルス- 2nd Set (メディアワークス文庫)DOUBLES!! -ダブルス- 2nd Set (メディアワークス文庫)感想
都立戦を経て信頼関係を築きつつある曲野琢磨と進藤駆の二人。しかし曲野と旧知の新海が転校してきたことで、部長命令でまさかのペア解散危機が訪れる第二弾。念願のシングルス登録も納得がいかない駆、実力ある新海とのダブルスにどこかしっくり来ないものを感じる曲野、変わってしまった曲野に苛立つ新海。起こるべくして起こった衝突でしたけど、こういう時はやっぱりテニスで語り合うしかないですよね(苦笑)曲野も感化された駆のテニスに対する熱い想いが、頑なな新海も揺さぶる王道展開でしたがとても良かったです。次巻以降の展開にも期待。
読了日:3月27日 著者:天沢夏月
白蝶記2 (ダッシュエックス文庫)白蝶記2 (ダッシュエックス文庫)感想
施設からの脱走後、謎の少女・矢島朱理と金城司という男と出会い、目的地を同じくすることから共に行動することになった旭。そんな彼を教団幹部の指示によって時任が追跡する第二弾。同じような境遇だった朱理との邂逅と、冷静な時任との駆け引きで二転三転する、外の世界を知らない新鮮な戸惑いを感じながらの逃亡劇。不安になるのをお互い励まし助け合いながら、最後まで諦めなかったからこその樹との再会でしたけど、意外な結末でめでたしめでたしとならないあたりがまた難しいですね。彼女ともまた再会できるといいんですけど、次巻にも期待。
読了日:3月26日 著者:るーすぼーい
女子寮の寮長になった俺は、ご当地女子と青春できるだろうか2 (ダッシュエックス文庫)女子寮の寮長になった俺は、ご当地女子と青春できるだろうか2 (ダッシュエックス文庫)感想
寮長の春人と寮生のご当地女子たちとの距離が縮まりつつある中、幽霊の目撃騒動が起こったり、代打で友人と合コン、女子大生相手にバイトしたり上野に校外学習に行く第二弾。寮生との関係はわりとそれぞれらしさも出てきてしっくりしてきたなという印象でしたが、合コンで遭遇した同じクラスの亜沙子まで広島弁で喋るご当地女子だったんですね(苦笑)瑞貴はキレイというより言動が可愛い感じでお姉ちゃんが偏愛するのも納得(あそこで行くと行き過ぎな感はありましたけどw)。ついに動いたラストからその後が気になるのでまた次巻期待しています。
読了日:3月26日 著者:城崎火也
六花の勇者 archive1 (ダッシュエックス文庫)六花の勇者 archive1 (ダッシュエックス文庫)感想
優秀ながらクセ者揃いの六花の勇者が、選ばれる前の平穏無事とはほど遠い日常を描く短編集。ハンスの謎めいた殺し屋稼業、万天神殿でのモーラやチャモたちの日常、ナッシェタニアに裏で恋人を作るよう画策されるゴルドフの一途な想い、フレミーの家族への想い、少年時代のアドレットの夢など、なるほどなあと思える各キャラの掘り下げだけでなく、当時の彼らを取り巻く状況を知るという観点でわりと納得度の高いエピソードでしたけど、あのモーラの他の人には見せない意外な姿には、読んでいて思わず声が出てしまいました(苦笑)次巻本編にも期待。
読了日:3月26日 著者:山形石雄
恋は光 1 (ヤングジャンプコミックス)恋は光 1 (ヤングジャンプコミックス)感想
「恋の光」が視えてしまう大学生・西条(センセイ)が、恋を探求する女の子・東雲を知り、友人の北代のアドバイスを得ながら交換日記を始める物語。どこか天然で独特な感性の東雲との交換日記。デートもしていい雰囲気なのに「恋の光」が見えないことに悩むセンセイと、彼を応援しながらも複雑な想いを抱える北代との三角関係は萌えますね。。。しかもさらに関係が複雑化みたいな(苦笑)「恋の光」も思っていたのとちょっと違うようですし、今後の展開が気になります。とても良かったので続きも読みたいです。
読了日:3月26日 著者:秋枝
戦華の舞姫〈弐〉 氷華ノ姫君ハ謳ワナイ (オーバーラップ文庫)戦華の舞姫〈弐〉 氷華ノ姫君ハ謳ワナイ (オーバーラップ文庫)感想
エシャンテを滅ぼした帝国のギルに騙されアルを狙う亡国の王子カノンが来襲し、カノンの友人であるフィーナがアルとともにカノンの元に向かう第二弾。魔王封印のために七人の舞姫と【神への反逆】をする必要性を知ったアルが、掴みどころのないフィーナを意識しながらのふたり旅。ストーリーとしては良くも悪くも意外性のない王道展開でしたが、騙されやすい単純でドジっ子なカノンはまあ予想通りの正体でしたね(苦笑)セシリアの度を過ぎたシスコンぶりやツンデレシャロンも相変わらずで、軽く読む分にはなかなか楽しめました。次巻にも期待。
読了日:3月25日 著者:岸根紅華
ホーンテッド・キャンパス  春でおぼろで桜月 (角川ホラー文庫)ホーンテッド・キャンパス 春でおぼろで桜月 (角川ホラー文庫)感想
通常とは逆のこよみからのバレンタインのお返しについて気もそぞろな春休み。そんな森司の思いに関係なくオカ研に次々と依頼が舞い込む第九弾。持ち込まれる事件に振り回される森司ですけど、こよみの危機に対する嗅覚は周囲も認めるところですね(苦笑)依頼の合間に彼女の両親の要請でこよみの成人式でピンチを救い信頼を得ているなあとか、こよみも彼女なりにいろいろ頑張っていたりで、森司ももう一歩踏み込んで二人の関係もついに転機が訪れそうな期待感。卒業した藍さんも顔を出してますし、新入部員も入ったりで次巻がとても楽しみです。
読了日:3月25日 著者:櫛木理宇
神話伝説の英雄の異世界譚 4 (オーバーラップ文庫)神話伝説の英雄の異世界譚 4 (オーバーラップ文庫)感想
第六皇女・リズの敗退、《軍神乙女》アウラの孤立。その知らせを受けて急ぎ帝都へ帰還した比呂が、皇帝から下命を受けてドラール大公国との対決に向かう第四弾。暗躍する皇帝の思惑、捕虜として虐げられ衰弱してゆくリズ、復讐を誓う亡国の皇女・スカアハを相手に落城寸前のアウラ。リズが心配で焦燥を募らせてゆくヒロの気持ちも分かるような状況でしたけど、因縁を曖昧なままにせずにきちんと報いを与え、落とし前をつけてくれるという意味では安心感がありますね。新たに仲間を加え見えてきた敵にこれからどう立ち向かうのか、次巻も楽しみです。
読了日:3月24日 著者:
ダメ魔騎士の英雄煌路(ヘルトシュトラッセ) (2) (MF文庫J)ダメ魔騎士の英雄煌路(ヘルトシュトラッセ) (2) (MF文庫J)感想
新婚旅行との名目で竜翔国家ドラクレアを訪れたアルフとリーネが、到着したドラクレアで英雄アーロンの仲間・フィオナに『翔竜演武』への参加を要請される第二弾。憧憬と現実の差に落胆していたリーネの思わぬ弱点。それを隠したまま『神闘』を仕掛けられた圧倒的不利な状況で『翔竜演武』を戦う展開でしたが、その可能性も想定して事前に準備を進めていたアルフの機転、複雑な葛藤を乗り越えて下されたひとつの決断が勝負の行方を左右してゆく展開はなかなか良かったです。帰国直後に発覚した事件が次の話に繋がりそうで、続巻にも期待しています。
読了日:3月24日 著者:藤木わしろ
ギルド〈白き盾〉の夜明譚 (2) (MF文庫J)ギルド〈白き盾〉の夜明譚 (2) (MF文庫J)感想
レイが奔走するも度重なる浪費で経営が苦しくなっていた〈白き盾〉が思いつきでスポンサーを募集し、応募してきた工房長・ヴァネッサから欠陥品の武器を提供されてしまう第二弾。本末転倒な欠陥品である試供品に大きな不満を感じるランサーたち。今回は砲兵のアメリアが古巣大手ギルドの面々や因縁の相手と再会、その妨害もある中でプライドを賭けて勝負に挑む展開でしたが、想いに応えるべく仲間と力を合わせてその劣勢を挽回し、試供品の特性を活かして勝ち取ってみせた逆転劇はお見事。ギルドを支えてくれる仲間も増えそうで次巻も楽しみですね。
読了日:3月24日 著者:方波見咲
Re:ゼロから始める異世界生活 (8) (MF文庫J)Re:ゼロから始める異世界生活 (8) (MF文庫J)感想
強敵『白鯨』との激戦を乗り越えユリウスとも和解し、一同がついに宿敵大罪司教・ペテルギウス率いる魔女教徒と激突する第八弾。過去の苦い経験からスバルが万全の対策を立てて、序盤は上手く行き過ぎと感じるほど快調な展開でしたが、それは続かず怠惰の謎に振り回される苦しい戦いに。厳しい場面に何度も直面しながら皆で乗り越えてきただけに、まさかの結末はあまりにも苦かったです。ただスバルが抱える因縁は生易しいものでもないでしょうし、皆が悔恨を抱えることになった経験を無駄にしないためにも、次巻での巻き返しに期待したいですね。
読了日:3月24日 著者:長月達平
灰と幻想のグリムガル level.8 そして僕らは明日を待つ (オーバーラップ文庫)灰と幻想のグリムガル level.8 そして僕らは明日を待つ (オーバーラップ文庫)感想
幾多の危機を越えどうにかグリムガルへの帰還を果たしたハルヒロたち。しかし出口は人間族の勢力圏から遠く離れた土地で、ふとしたきっかけから仲間が離れ離れになってしまう八弾。思うにハルヒロたちが暁連隊所属のメンバーに巡り会えたこと、それにクザクたちが合流出来たこと、ランタたちが敵勢力に捕らえられたことはちょっとした運でしかなくて、そんな状況でランタが下した判断は必ずしも間違っていたとも言い切れなかったとは思うんですが、決定的にすれ違ってしまったこの状況が今後どうなってゆくのか、思わぬ展開に次巻が気になりますね。
読了日:3月24日 著者:十文字青
魔弾の王と戦姫(ヴァナディース) (14) (MF文庫J)魔弾の王と戦姫(ヴァナディース) (14) (MF文庫J)感想
ムオジネル王弟クレイシュが十五万の大軍を擁し王都へ迫り、ティグルは王女レギンが呼び集めた兵を預かって月光の騎士軍を再編成しクレイシュとの決戦に挑む第十四弾。じりじりと追い詰められるような厳しい状況が続く攻防戦は運もあって辛くも切り抜けた印象で、クレイシュとはまた再戦する機会がありそうな気がしますね。前後で人間関係にきちんとけじめをつけたティグルでしたけど、思うところある人もたくさんいてまた動きあるのかも?とはいえ火種はあちこちに燻っていて、一息つく間もなくまだ状況が大きく動きそうですね。次巻も楽しみです。
読了日:3月23日 著者:川口士
マツリカ・マジョルカ (角川文庫)マツリカ・マジョルカ (角川文庫)感想
文庫再読。冴えない高校生柴山が雑居ビルで一日中望遠鏡で観察している謎の女子高生マツリカと出会い、徐々に変わっていく物語。マツリカの理不尽な無茶ぶりに振り回されながらも、クールでミステリアスな彼女が気になって仕方ない柴山は、交流を通じて快活な同級生小西さんと絡むようになったり、目を背けていた辛い事実に向きあうようになったり、彼女が不器用なだけで一種のリハビリだったんですよね。上手く話せないのに太腿注視し過ぎとか、妙にリアルな描写は好み分かれそうですが、安楽椅子探偵的な謎解きもあったりで、続巻の文庫化に期待。
読了日:3月23日 著者:相沢沙呼
大正箱娘 見習い記者と謎解き姫 (講談社タイガ)大正箱娘 見習い記者と謎解き姫 (講談社タイガ)感想
新米新聞記者の英田紺が旧家の蔵で見つかった呪いの箱を始末してほしいという依頼を受け、呪いの解明のため神楽坂の箱屋敷に住む箱娘・うららを訪れる物語。大正という世の中が少しずつ変わりつつある時代を舞台に、自らの経験もあって窮屈な生き方をせねばならない女性たちのために奮闘する紺と、自らもワケありの縛られた境遇にありながらも紺を助ける謎の多い箱娘・うららの関係や、登場した女性たちもまた矜持を持って生きる姿が印象的でした。まだうららの境遇含めて謎も多いですし、姿を変えて奮闘する紺の行く末も気になるので続刊に期待。
読了日:3月23日 著者:紅玉いづき
僕と君の大切な話(1) (KC デザート)僕と君の大切な話(1) (KC デザート)感想
同じ学年の東くんに片想いをしてきた相沢のぞみ。ある日、勇気を出して帰りの駅で声をかけて告白し、それをきっかけに駅のベンチで交流がスタートする物語。天然ストーカーだけど美少女な相沢さんと、どこか感性がズレてるけど優しいいい人な東くん。どこか噛み合わないちょっとズレた会話をする二人がいいですね(苦笑)交流を重ねてゆくうちにお互いを意識するようになってゆく、そんなもどかしい距離感の変化や繊細な描写がとてもツボにハマりました。次巻にも期待。
読了日:3月22日 著者:ろびこ
恋は雨上がりのように 4 (ビッグコミックス)恋は雨上がりのように 4 (ビッグコミックス)感想
雨の日に風邪の店長を見舞うあきらのそれぞれの視点からの描写がドキドキする感じでとても良かったですね(しかも風邪が移るとかw)。夏祭り誘ったのか!と思ったらそっちだったか感(苦笑)友情を取り戻すのもなかなか難しいですね。見えているところが違う店長も少しずつ思うところが変わってきてるのかなとも思いましたけど、久しぶりに友人と出会った店長の過去含めて今後どうなってゆくか気になるところですね。
読了日:3月22日 著者:眉月じゅん
恋は雨上がりのように 3 (ビッグコミックス)恋は雨上がりのように 3 (ビッグコミックス)感想
ハムスターをきっかけに冴えないはずの店長に(一時的な)モテ期が来てあきらがヤキモキしたり、店長の文学好きが明らかになったり、まっすぐに店長への想いに胸を焦がしてるのに、あきらにとってはその店長の一言が重いですね。店長が借りた一冊の本とか、怪我をきっかけにうまくいかなくなった友情の今後も気になります。
読了日:3月22日 著者:眉月じゅん
恋は雨上がりのように 2 (ビッグコミックス)恋は雨上がりのように 2 (ビッグコミックス)感想
想いをこらえきれずについに店長に告白してしまうあきらだけれど、店長は女子高生に告白されるとか何かあるんではと勘ぐってしまう状況。でもまあ普通はそう思っちゃうのも分かるような(苦笑)どうにも噛み合わないデートとか、あきらの想いに気づいたバイトの同僚加瀬がちょっかい出してきたりとか、もどかしい展開だけになおのことあきらのまっすぐな想いがとても眩しいです。
読了日:3月22日 著者:眉月じゅん
恋は雨上がりのように 1 (ビッグコミックス)恋は雨上がりのように 1 (ビッグコミックス)感想
橘あきら17歳。高校2年生。片想い相手は冴えないバイト先のファミレス店長。感情表現が少ないクールな彼女が胸に秘めし恋。店長はびっくりするくらい冴えなくて、でも大きな怪我をして絶望的な気分になっていた時にふらりと入ったファミレスで、さりげなく慰めてくれた店長に想いをよせるようになってゆく描写とか、ひたすらまっすぐなあきらとか、なのにゴミを見るような目で見られてると思ってる店長とか、そういう微妙な距離感がいいですよね。
読了日:3月22日 著者:眉月じゅん
シャーロック・ノートII: 試験と古典と探偵殺し (新潮文庫nex)シャーロック・ノートII: 試験と古典と探偵殺し (新潮文庫nex)感想
鷹司高校で起きたカンニング事件。剣峰成と太刀杜からんは疑惑をかけられた時巻暦の調査を開始、新たな証拠が見つかり、真偽は生徒会裁判「将覧仕合」へと委ねられる第二弾。カンニング調査から意外な形で発展していった今回のストーリーでしたけど、今回テンポの良さがだいぶスッキリと改善された印象で、周囲の人物や九哭将絡みの因縁、人間関係の繋がりも掘り下げられて、探偵のありようをテーマにそれぞれの矜持がぶつかり、そして冒頭に繋がってゆく二転三転する展開はなかなか面白かったです。キャラたちの魅力も見えてきて次巻も楽しみです。
読了日:3月22日 著者:円居挽
空戦魔導士候補生の教官 (9) (ファンタジア文庫)空戦魔導士候補生の教官 (9) (ファンタジア文庫)感想
カナタが自分をかばい負傷したことでミソラが精彩を欠いたまま、E601小隊は空戦武踏祭のバトルロワイアルに突入。その裏でゼスの命を受けたベベル代表小隊とリーゼリットが動き出す第九弾。不調なミソラを外すのではなく復活を待つ選択をした小隊。ミソラにとって仲間の存在は大きかったですし、カナタに小隊を託されたミーナも自らが苦境に陥りつつもしっかり存在感見せましたね。苦しい戦いを乗り越えた小隊たちのチームワークとピンチに駆けつけたカナタの戦線復帰。物語もいよいよ終盤に向かって盛り上がってきましたね。次巻も楽しみです。
読了日:3月21日 著者:諸星悠
対魔導学園35試験小隊 (12) 黄昏の呼び声 (ファンタジア文庫)対魔導学園35試験小隊 (12) 黄昏の呼び声 (ファンタジア文庫)感想
オロチと決着もキセキの百鬼夜行が世界を覆い、35試験小隊の面々も飲み込まれてそれぞれキセキと向き合い、タケルはキセキと世界を巻き込んだ兄妹喧嘩を繰り広げる第十二弾。キセキを助けようとするタケルに対し、絶望して共に死んで欲しいと願うキセキ。平行線に思えた喧嘩の行方でしたけど、頑なだったキセキを動かしたのが彼女ときちんと向き合った35試験小隊の仲間たちのやりとりで、仲間と力を合わせた空気を読まないタケルの粘り勝ちが見えかけた分、ラスボスのゲスぶりが際立ってましたね。いよいよ終わりも近づいてますし最終巻に期待。
読了日:3月21日 著者:柳実冬貴
甘々と稲妻(6) (アフタヌーンKC)甘々と稲妻(6) (アフタヌーンKC)感想
捨て猫を保護したり、幼稚園のお友達とキャンプに行ったり、犬塚先生が修学旅行で引率のためつむぎは公平の実家へ行ったりする第六弾。猫拾ったら情が移っちゃいますよね…つむぎはお父さんいないなりに頑張ってるなあとか、修学旅行でわりと恋愛面での現状認識に踏み込んできたなあと。兄貴の描写はアレですけど、こういう人意外といるんじゃないかな感。まだこれからだからこそ、何か環境変わった時この関係どうなるのかなあと考えちゃいますね。
読了日:3月21日 著者:雨隠ギド
甘々と稲妻(5) (アフタヌーンKC)甘々と稲妻(5) (アフタヌーンKC)感想
前巻からの流れで秀くんとつむぎちゃんの仲違い、つむぎちゃんのお誕生日パーティー、コロッケやカルボナーラ挑戦などの第五弾。つむぎちゃんと二人で向き合うだけでなくて、たくさんの人に支えられて生きてるんだなと実感しますが、寂しいのを我慢してたつむぎも、裁縫まで奮闘する犬塚先生はほんと頑張ってますね。八木ちゃんの兄妹みたいなままで終わってしまった関係が、ちょっとだけ切なかったです。
読了日:3月21日 著者:雨隠ギド
ゲーマーズ! (4) 亜玖璃と無自覚クリティカル (ファンタジア文庫)ゲーマーズ! (4) 亜玖璃と無自覚クリティカル (ファンタジア文庫)感想
千秋のネット上の恩人「ヤマさん」の正体が宿敵雨野景太だと気づき、混乱してさらに迷走してゆく第四弾。発覚した事実に動揺しているうちに、思わぬことまでバレそうになった挙句斜め上へ捻じ曲げて、どうにも収拾つかなくなってるんですが(苦笑)こじらせまくりの千秋やナチュラルにのろける天道さんもアレですけど、八方美人な上に言葉足らずで評価が急落してゆく上原と斜め上の解釈で迷走するケータも酷いw 勘違いで関係悪化してるのにツッコミまくりで大笑いする展開が、思わぬところからかなり雲行きが怪しくなってきて、次巻が楽しみです。
読了日:3月20日 著者:葵せきな
デート・ア・ライブ (14) 六喰プラネット (ファンタジア文庫)デート・ア・ライブ (14) 六喰プラネット (ファンタジア文庫)感想
新年、精霊たちとの賑やかな初詣。新学期の日常は、宇宙に漂う第10の精霊、星宮六喰の手による隕石によってまたも壊される第十三弾。ほのぼの初詣だなあとか思ってたら、ついに士道さん宇宙で精霊にアプローチですか(苦笑)DEMの襲撃もあって何だか随分遠回りした感もありましたけど、士道が再び精霊に向き合うためには必要だったんでしょうかね。カレンの想いに深く共感したり、突拍子もないコスプレでドヤ顔の折紙さんには苦笑い。マリアもなんかいい性格になってましたけど、仕切り直しで六喰にどうアプローチするのか、次巻も楽しみです。
読了日:3月20日 著者:橘公司
ロクでなし魔術講師と追想日誌 (ファンタジア文庫)ロクでなし魔術講師と追想日誌 (ファンタジア文庫)感想
学院での日常とか怪異話とか、授業参観でシスティの両親が見に来たり、グレンの師であり育ての親セリカとの出会いが描かれる短編集。グレンがやらかしてシスティが説教する光景はいつも通りな感じでしたけど、システィの妄想作家設定とか、その両親のどこかで見たような馴れ初めの関係性とかニヤニヤ要素もありましたね。そして最後に掲載されていたセリカの過酷で重い過去とグレンとの出会いのエピソードを読んだ後だと、お茶目だったセリカの親バカぶりがまた違った意味合いに見えてきて、その使命というのがいかなるものか気になるところですね。
読了日:3月19日 著者:羊太郎
冴えない彼女の育てかた Girls Side2 (ファンタジア文庫)冴えない彼女の育てかた Girls Side2 (ファンタジア文庫)感想
美智留と詩羽のすれ違い女子トーク、かつての盟友町田と朱音夜の密会、出海と嵯峨野文雄の邂逅。そして加藤と英梨々が下したふたりだけの答え…。新生サークルその後の裏側が描かれた短編集。今回はわりとマイペースな感のある美智留がビシっと存在感出してていいところ持って行きましたね(ダメダメなところは相変わらずだけどw)。どこまでも自分の欲求に貪欲な英梨々と、しょうがないなとなりつつもしっかりポイントは押さえる恵の関係修復。各キャラを掘り下げながら関係を積み上げてゆく短編集の作り方が素晴らしいですね。次巻も楽しみです。
読了日:3月19日 著者:丸戸史明
ネクラ勇者は仲間が欲しい (ファンタジア文庫)ネクラ勇者は仲間が欲しい (ファンタジア文庫)感想
ネクラゆえに上手く声も掛けられないぼっち勇者クラムが、同じくぼっちのロリエルフ・ミーチカたちの助力を得て仲間探しを始める物語。真面目に男臭い仲間を探していたはずなのに、集まるのはツンデレロリエルフ、セクシーな邪教腐女子僧侶、いたずら好きな訳ありビッチ盗賊といった面々で、いつの間にかパーティーができちゃった感(苦笑)オレ様キャラだった光の剣帝のまさかの豹変ぶりにはビックリしましたが、バトルで熱く戦うメリハリもあったりで、各人の思惑が入り乱れるドタバタぶりが面白かったです。残念だけど実力ある面々の今後に期待。
読了日:3月19日 著者:羽根川牧人
筺底のエルピス 3 -狩人のサーカス- (ガガガ文庫)筺底のエルピス 3 -狩人のサーカス- (ガガガ文庫)感想
「門部」が別の巨大ゲート組織「I」の侵攻で陥落し、乾叶と百刈圭をはじめとする数名が辛くも難を逃れ絶望的な逃避行を図る第三弾。国ですら味方でない孤立無援の厳しい状況で、かつての同僚だった狩人たちの追跡、第三勢力の介入。お互いが考えていることを読み合うギリギリの駆け引きが続いて、確実に追い込まれてゆく厳しい状況からの起死回生の逆襲。突然登場した無慈悲で圧倒的な強さを見せる強敵は相手にとって絶望感しか感じない、また多くの因縁も抱えている相手で、この難しい状況からどういう結末に向かうのか、次巻が気になりますね。
読了日:3月19日 著者:オキシタケヒコ
妹さえいればいい。 4 (ガガガ文庫)妹さえいればいい。 4 (ガガガ文庫)感想
「妹のすべて」アニメ化もいきなり現実と直面する伊月。さらにはコミカライズ化決定も担当マンガ家と方向性の違いから騒動に発展する第四弾。アニメ化の難しさは前も取り上げてましたがそれもいろいろな種類があって、コミカライズもまたいろいろ難しいことがあったり、ラノベ作家大変だなあと思わせること多過ぎですね(苦笑)伊月の想いを盗み聞いてしまった那由多は今回いろいろ頑張ってましたけど、ぷりけつと千尋の因縁とか、京の関わり方の変化とかいろいろ気になる要素もあって、最後に立った強烈なフラグがどうなるか、次巻が楽しみですね。
読了日:3月18日 著者:平坂読
甘々と稲妻(4) (アフタヌーンKC)甘々と稲妻(4) (アフタヌーンKC)感想
お遊戯会で友達とケンカしてしまい、ちょっぴり落ち込んでいるつむぎを元気づけるべく、親子&小鳥で挑む、初めてのクレープ作りに挑戦する第四弾。小さい子供同士些細な事ですれ違ってしまうとか、サンタさんはいるか問題とか、ありそうだなあと思いながら読んでましたけど、子供ときちんと向き合ってあげるって大切なことなんですよね。気になる終わり方でしたけど、仲直りできるといいなあ。
読了日:3月18日 著者:雨隠ギド
後宮饗華伝 包丁愛づる花嫁の謎多き食譜 (コバルト文庫)後宮饗華伝 包丁愛づる花嫁の謎多き食譜 (コバルト文庫)感想
都の店で料理人として働いていた鈴霞が、身代わりとして皇太子・圭鷹の正妃の代役を務めることになり、自ら育てた奈落芋だけを口にしている偏食皇太子と出会う物語。政略結婚に期待せず、早い段階から彼女の身代わりにも気づいていた皇太子・圭鷹と、美味しい料理を作って周囲の信頼を得ながら鈴霞が徐々に距離を縮めていく展開は良かったんですが、どう絡んでくるのか期待していた前作の登場人物たちにはなかなか辛い顛末でしたね…でも鈴霞と一緒に幸せになるために押し切った圭鷹、思いを通わせた猟月たちには幸せになって欲しいなと思いました。
読了日:3月17日 著者:はるおかりの
甘々と稲妻(3) (アフタヌーンKC)甘々と稲妻(3) (アフタヌーンKC)感想
テストがあったり、小鳥の母がお店を再開したりの中、亡き妻の「犬塚家のおうちカレー」を再現したり、上級テクニック・魚の3枚おろしにチャレンジする第三弾。一緒にご飯を作って食べる3人の時間は大切なものだと思っていても、今はまだ少し何かが変わると、なくなりかねない関係なんですよね。みんな成長してますし、悲しいことも楽しいこともあるけど、この関係をじっくり育んでいって欲しいなと思いました。
読了日:3月17日 著者:雨隠ギド
図書館ドラゴンは火を吹かない図書館ドラゴンは火を吹かない感想
森に住む骨の魔法使いに拾われて育てられた少年ユカが、魔法使いへの偏見を払拭するための旅に出て、火竜のリエッキと運命的な出会いを果たし共に旅を始める物語。ユカを育てた骨の魔法使いと、お互いをかけがえのない存在と思う二人の旅、ユカの師となった踊り子と彼女の想い人・色の魔法使いの物語。100年後を生きるリエッキが抱える寂しさが切ないですが、それだけ彼らと共に生きた時間がかけがえのないものだったんですよね。物語の雰囲気もなかなかで、ユカたちの旅の続きも気になりますし、リエッキとカルメたちの今後も期待したいですね。
読了日:3月17日 著者:東雲佑
雨の日も神様と相撲を (講談社タイガ)雨の日も神様と相撲を (講談社タイガ)感想
子供の頃から相撲漬けの生活を送ってきた文季が、両親の交通事故死で引き取られた先は相撲好きのカエルの神様が崇められている村で、知恵と知識を見込まれ外来種との相撲勝負を手助けすることになる物語。村を治める一族の娘・真夏と出会い、思いとは裏腹に相撲や村の事情にがっつり関わってゆく文季の洞察力や覚悟には年相応に思えないものもありましたけど、一方でそんな彼の自分に向けられる評価や想いには鈍感だったりするギャップや、相撲勝負にも意外な背景があったことに納得したりで、爽やかな読後感を堪能できる素晴らしい青春小説でした。
読了日:3月16日 著者:城平京
甘々と稲妻(2) (アフタヌーンKC)甘々と稲妻(2) (アフタヌーンKC)感想
ピーマン嫌いのつむぎのために知恵を絞ったり、亡き妻の得意料理・イカと里芋の煮物に挑戦したり、大勢で餃子パーティーをしたり。3人で食べるご飯に新たな登場人物も加わる第二弾。新しいチャレンジへの奮闘ぶりも微笑ましかったですが、犬塚が保育園やその他の場面で自分の細かい至らなさに気づいてしまう辺りが切ないですね。いろいろありますがそんな彼らを支えてくれる友人や、小鳥を応援してくれる友人といった支えてくれる周囲の人たちの存在は大きいですね。
読了日:3月16日 著者:雨隠ギド
甘々と稲妻(1) (アフタヌーンKC)甘々と稲妻(1) (アフタヌーンKC)感想
妻を亡くし、ひとりで娘の子育てに奮戦する数学教師・犬塚。料理が苦手で小食で味オンチな彼がひょんなことから教え子・飯田小鳥と、一緒にごはんを作って娘と3人で食べることになる物語。子供があれくらい小さいと、父一人で子育てするのは相当大変だろうなあと感じましたが、そんな中で出会った小鳥と共に過ごす時間は、それぞれにとってかけがえのないものになっていきそうですね。とても良かったです。
読了日:3月16日 著者:雨隠ギド
小説 秒速5センチメートル (角川文庫)小説 秒速5センチメートル (角川文庫)感想
お互い転勤が多い両親のもとで育ち、小学校で出会った貴樹と明里。中学で離れ離れになった後の貴樹を描く物語。貴樹の傍らにいて片想いする花苗の葛藤と、どこかに向けられた貴樹の想い。すれ違いもあっていろいろ難しいこともあったりしたのだろうとは思いましたが、花苗を諦めさせたそれがまさか明里と繋がっていなかったのにはビックリしてしまいました。様々な経験を経て、変わったところも変わらなかったところもあった二人の再会。お互いに向けた想いを考えれば、自然消滅的に途切れてしまったその過程にもどかしいものを感じてしまいました。
読了日:3月16日 著者:新海誠
探偵の鑑定1 (講談社文庫)探偵の鑑定1 (講談社文庫)感想
秘密交際クラブで超高級バッグをオトリにした連続詐欺事件が発生。一方、探偵を脅かす存在として万能鑑定士・凜田莉子の調査を依頼された紗崎玲奈が莉子の危機を救う、2シリーズのヒロインが共演し完結に向かう物語。明らかになった須崎や桐嶋の過去、そして調べていく過程で明らかになるトランプの存在と、キーパーソンとして危険に晒される莉子。小笠原も巻き込まれた暴力団との駆け引きの顛末は、一転まさかの厳しい状況を突きつけられる結果に終わって、他シーリズのヒロインも登場する次巻で逆境からの反撃に期待ですね。楽しみにしています。
読了日:3月16日 著者:松岡圭祐
なぜ、あなたのExcelは「パッとしない」のか? いまさら聞けない社会人のための再入門なぜ、あなたのExcelは「パッとしない」のか? いまさら聞けない社会人のための再入門感想
部内で未だに使い方を聞かれたり、新入社員がExcelの使い方を知らなかったりで、どこをどう教えればいいのか試しに読んでみた一冊。どんな機能があるかというExcel本はたくさん出ていますが、この本の肝はより実践的にExcelを使うために依頼のどこに注目すべきか、どういう機能を使うべきなのか、実際に入力する前段の部分を重視している点です。ピポットテーブルの説明はやや分かりづらかったかもしれませんが、Excelが苦手な人でもここに書いてあることを意識して実践していけば、確実に作業効率は上がるのではと思いました。
読了日:3月15日 著者:小野眸
ダンジョン飯 2巻 (ビームコミックス)ダンジョン飯 2巻 (ビームコミックス)感想
ダンジョンを進むライオス一行が地下3階で彼らを待っていたのは、ゾンビに幽霊、生ける絵画や、ゴーレムといった食べられないモンスターばかりという第二弾。ゴーレムを耕すのかとか、宝虫食べるのとか聖水の使い方とか、ミミックがヤドカリっぽかったり、だんだんメンバーたちもモンスターを食べる抵抗が薄れてきたなあとか感じたりもしましたが、それぞれでもところどころ衝撃的な話もあったりしましたね(苦笑)それぞれのキャラも掘り下げられてきて次巻も楽しみです。
読了日:3月15日 著者:九井諒子
境界探偵モンストルム (Novel 0)境界探偵モンストルム (Novel 0)感想
男とともに消えた妹の捜索を依頼された探偵・狭間ナルキヤが、男を追う複数の組織によって次々と危険な状況に晒され、異種を巡る事件に巻き込まれてゆく物語。謎めいた依頼人・壇ノ浦紫月と彼女の妹ともに失踪した謎の男・松田の正体。事情が明らかになるたびに様相もまた変わっていきますが、危険な目に遭わされてもあくまで依頼を果たそうとするナルキヤの矜持、何だかんだ言いながら彼を支える仲間たち、奔走した結果がほろ苦いものだったりするあたりに著者さんらしさを感じました。奥行ある世界観ですし、続編出るならまた読んでみたいですね。
読了日:3月15日 著者:十文字青
仮面魔女の解放戦記《レジスタンス》2 (GA文庫)仮面魔女の解放戦記《レジスタンス》2 (GA文庫)感想
抵抗するエティル王族の噂を聞いた秋輔とカティアが真偽を確かめるため会いに行く一方、秋輔の師である樹神亜梨朱が帝国軍の魔術師として再侵攻してくる第二弾。王族としての責務を問われるカティア、力あるものに惹かれる自分のありように迷うマリカ、そして秋輔と亜梨朱の激突。各々が弱さや葛藤と向き合い、それをどう乗り越えてゆくかが描かれた今回でしたけど、大切な人を護るために傍観者とならずに自ら動いたカティアの勇気ある行動が、今後の布石として後々効いてきそうですね。帝国軍の内部にもまたいろいろありそうで、次巻も楽しみです。
読了日:3月14日 著者:すえばしけん
中古でも恋がしたい! 5 (GA文庫)中古でも恋がしたい! 5 (GA文庫)感想
夏休みに入り、部活メンバーたちと夏コミに参加することになった清一。素人である古都子たちを戦力に組み込むため、各自ルート構築、装備買い出しなど準備万端で臨む第五弾。古都子たちに向けてコミケ未経験の自分でもこういう準備や注意が必要なんだなと実感できる詳細な説明があってなるほどなあと思いましたけど、力を合わせて欲しいものをゲットしたり、生徒会長との意外な繋がり、清一の心を揺り動かした古都子のコス、何より女の子の危機に迷わず身体を張れる清一がカッコよかったですね。今回はいい感じにメリハリも効いていて次巻にも期待。
読了日:3月14日 著者:田尾典丈
イレギュラーズ・リベリオン 3.偽りの姫君 (GA文庫)イレギュラーズ・リベリオン 3.偽りの姫君 (GA文庫)感想
聖騎武祭のために海路帝都に向かうハンティスたちが、中継都市のジェノバで今は亡き戦友・リース=リガルジェントと同じ名前を名乗る少年と邂逅する第三弾。リースに繋がるその人物によって明かされたリースの過去とその出自。サヤたちヒロインとの素直になれないラブコメ展開の一方で、訪れた危機に成長したメンバーとの第00部隊の一時再結成。新たな力を得たハンティスに加えてヒロインたちもそれぞれが存在感を発揮して盛り上げてくれましたね。最後にまた話が大きく動きそうな波乱を迎えて、物語がどういう方向に向かうのか次巻も楽しみです。
読了日:3月13日 著者:尾地雫
最弱無敗の神装機竜《バハムート》9 (GA文庫)最弱無敗の神装機竜《バハムート》9 (GA文庫)感想
ルクスへの戸惑いから初の装甲機竜の訓練に挑むアイリ、校医から恋のアドバイスを受けたリーシャ、ルクスと訓練をすることになった悩み多きセリス、フィルフィとの商会視察、三和音と過ごす休息日など、日常が綴られた短編集第九弾。ルクスを想う不器用な少女たちが奮闘する姿と、そんな想いには鈍感なルクスという構図は相変わらずで、ただルクスも彼女たちを大切に想っているのは間違いないから難しいですね(苦笑)短編集ながら今回は終盤今後の展開にも繋がっていて、学園長の謀略で婚前旅行(?)になってしまった秘密任務の行方が楽しみです。
読了日:3月13日 著者:明月千里
北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし 3北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし 3感想
相思相愛を確認してやっと正式な夫婦になった二人が、報告と新婚旅行を兼ねてお互いの両親の住む異国へ旅立つ第三弾。口絵のどうみても貴族のご婦人なジークにだいぶ雰囲気が変わったなあ感がありましたけど、二人がお互いを思いやるような関係になりつつある一方で、勘違いから悲壮な思いでジークを迎えた実家のドタバタや、姪たちに妖精と勘違いされるジーク、テニスの鬼だったお義母さんとのやりとり、そして二人が迎えた転機についにここまできたんだなあとしみじみしてしまいました。幸せな二人の今後が楽しみなので、次巻にも期待しています。
読了日:3月12日 著者:江本マシメサ
サ法使いの師匠ちゃん2 (GA文庫)サ法使いの師匠ちゃん2 (GA文庫)感想
カルト教団に洗脳されたエルフ族を解放するために辺境のミッケリンナ村へとやって来た詩子たちが、村の修道女アルマを教祖に祭り上げて新興宗教パンスト教を興して村人奪還に乗り出す第二弾。師匠ちゃんが帰還に失敗してどうなるかと思った今回でしたが、頑なだった村人たちをしたたかにあざとい手法で懐柔する師匠ちゃんはさすがですね(苦笑)師匠ちゃんの考えることはどう考えても黒いのに、しっかり勧善懲悪になっているあたりがこの物語のポイントで、完全燃焼した感のある著者さんのあとがきでしたけど、続きがあるならまた読んでみたいです。
読了日:3月11日 著者:春原煙
魔導書作家になろう! (3) >それでもみんなで世界を救いますか?(はい/いいえ) (電撃文庫)魔導書作家になろう! (3) >それでもみんなで世界を救いますか?(はい/いいえ) (電撃文庫)感想
世界中でモンスターが大量発生するようになり、街を守るための魔導書作成に奔走していたアジロとルビが、元魔王のルビより原因を聞かされ三人で解決に向け動き出す第三弾。さすがに二人とは格の違いを感じたアジロでしたけど、苦しい戦いでも好きな女の子のために奮闘する姿はカッコ良かったですし、彼らが魔導書を作って事態収集のために世界中に呼びかけ、ハッピーエンドで締められた最終巻はとてもこの作品らしい終わり方でした。最初どうかなと思ったシリーズですが、著者さんらしさも出ていたと思いますし、その良さが出るような次回作に期待。
読了日:3月11日 著者:岬鷺宮
ガーリー・エアフォース (5) (電撃文庫)ガーリー・エアフォース (5) (電撃文庫)感想
ドーター・ラファールを積んだ仏軍空母シャルル・ド・ゴール南シナ海上で消失。フランス軍所属のブーランジェ中尉とともに慧とグリペン空母からのラファール回収が課せられる第五弾。グリペンが今回初チャレンジすることになった他機へのリンクと、マニアに嫌悪感を持つブーランジェ中尉の抱えている秘密、新システムによって登場した可愛いちびファントムたち。ドーターたちの可愛い一面が垣間見える一方で、その秘密の一端にも迫る内容でしたけど、ザイ再集結や意味深な報告書もあってまだまだ難しい状況は続きそうですね。次巻も楽しみです。
読了日:3月11日 著者:夏海公司
血翼王亡命譚 (1) ―祈刀のアルナ― (電撃文庫)血翼王亡命譚 (1) ―祈刀のアルナ― (電撃文庫)感想
言葉を話す事を禁じられた王女・アルナと護舞官ユウファ。密かに想いを交わし合う二人が国を挙げての耀天祭に向かう途中で突如襲われ、放浪娘イルナや軍犬ベオルらと逃避行することになる物語。再会しても結ばれることはない二人が5年前に交わしていた約束。逃避行における不器用で繊細な交流や、育まれていった絆がかけがえのないものに思えたからこそ、いくつもの複雑な想いから引き起こされた事件の顛末はとても残念でした…。作品の世界観や概念はやや独特でしたが、新たに始まる彼らの旅の行方がどうなるのか気になるので、次巻にも期待です。
読了日:3月11日 著者:新八角
いでおろーぐ! (4) (電撃文庫)いでおろーぐ! (4) (電撃文庫)感想
期末テストを乗り越えてついにやってきた夏休み。思い思いに過ごそうとしていた高砂たちが、領家の発案で海へ反恋愛思想の強化合宿に行くことになる第四弾。夏合宿での海水浴やスイカ割りだったり、夏祭りに浴衣で行ったり、やってることはリア充と大して変わらないはずなのに、残念な面々がやるとそうなってしまうのね…という悲哀や、何度もいい雰囲気になるのに、建前のせいで高砂相手に素直になれない領家のもどかしい距離感だったり、彼ららしい残念な展開はとても楽しかったですが、ここまで来るとそろそろ次の展開も期待したいところですね。
読了日:3月11日 著者:椎田十三
エロマンガ先生 (6) 山田エルフちゃんと結婚すべき十の理由 (電撃文庫)エロマンガ先生 (6) 山田エルフちゃんと結婚すべき十の理由 (電撃文庫)感想
担当編集によって仕組まれた禁断の初顔出しから紗霧を守ろうと奮闘する『氷の姫君』京香や、妹一筋のマサムネを攻略せんとするエルフの秘策、作家仲間とめぐみたちとの合コン話、ムラマサ家訪問などが描かれる第六弾。身代わりとして羞恥プレイを耐え切る京香さんとか、厳しい戦いを承知でガンガン攻めるエルフとか、ムラマサの日常生活が明らかになったり、人間関係を掘り下げると同時に絆もまた深まっていってゆく展開はとても良かったです。凄そうな無茶振りリレー小説は読んでみたい(苦笑)転機を迎えて物語がどう動くのか次巻も楽しみですね。
読了日:3月10日 著者:伏見つかさ
魔法科高校の劣等生 (19) 師族会議編 (下) (電撃文庫)魔法科高校の劣等生 (19) 師族会議編 (下) (電撃文庫)感想
人間主義の団体に深雪たちが襲われ、黒幕の魔術師を追う達也たち。顧傑の追跡に証拠を隠滅したいUSNA軍も介入して状況が混沌としてゆく第十八弾。今回も達也は途中までは無駄なく的確に追い詰めていきましたが、手段を選ばないUSNA軍や周囲の大人たちの思惑もあったりで、珍しくすっきりしないほろ苦い結末に。達也でもどうにもできないことはあるという事実がとても印象的でした。そういう展開だったからこそ、巻末の将輝の日記にあるいいように振り回される微笑ましい顛末には少し救われた感。彼なりに頑張ってはいるんですけどね(苦笑)
読了日:3月10日 著者:佐島勤
最弱無敗の神装機竜《バハムート》8 (GA文庫)最弱無敗の神装機竜《バハムート》8 (GA文庫)感想
対話を求め現れた旧時代の皇族『創造主』。七竜騎聖とともに対峙した世界会議の場でルクスは兄フギルとの邂逅を果たし、恐るべき世界滅亡の危機を知る第八弾。今回は何と言ってもルクスへの想いを自覚できないまま、戸惑いつつも気にせずにはいられないセリスがなかなか可愛かったですね。周囲にはバレバレなのに鈍感な二人にはさすがの三和音たちも苦笑いというか。そんなセリスの迷いもあってか、今回は悪辣な手も辞さない相手に後手に回ってしまいましたが、セリスもようやく想いを自覚したようですし(やり過ぎ?w)今後の巻き返しに期待です。
読了日:3月9日 著者:明月千里
最弱無敗の神装機竜《バハムート》7 (GA文庫)最弱無敗の神装機竜《バハムート》7 (GA文庫)感想
緊急の呼び出しに応じたクルルシファーと共にユミル教国へ向かうったルクスが、ユミルの『巡礼祭』にて教皇の護衛を依頼される第七弾。しれっと婚約者の誤解を解かないままにしようとするクルルシファーが抱える家族とのわだかまりや、巡礼祭を襲撃する狡猾な竜匪賊との対決。彼女の独壇場にさせまいと他の女の子たちもかなり頑張っていましたが、効果的なアプローチという点では彼女はやっぱり上手かったですね。今回で家族関係の修復に加えてきちんと重要なポジションも確保した彼女でしたけど、ここで出てきた新展開がどう繋がるのか次巻に期待。
読了日:3月9日 著者:明月千里
最弱無敗の神装機竜《バハムート》6 (GA文庫)最弱無敗の神装機竜《バハムート》6 (GA文庫)感想
ヴァンハイム公国で行われる階層昇格試験の参加を前に、意気込む王立士官学校の少女たち。遺恨が絡んで殺伐とする状況で『蒼の暴君』こと『七竜騎聖』シングレンが現れ、ルクスを覇道へ誘う第六弾。他国の情勢もいろいろ明かされる中、覇道へ邁進しようとするシングレンと各国を荒らす『竜匪賊』の存在がクローズアップされてきましたけど、意外と頑張ってた三和音だったり、兄妹の絆の再確認の先にルクスの今後に影響しそうな決意もあったりで、物語がまた大きく動くことになりそうですね。クルルシファーの事情に踏み込みそうな次巻も楽しみです。
読了日:3月9日 著者:明月千里
スクールライブ・オンライン 8 ラストマン・スタンディング(後) (このライトノベルがすごい! 文庫)スクールライブ・オンライン 8 ラストマン・スタンディング(後) (このライトノベルがすごい! 文庫)感想
たった三名によるレグヌム城陥落を成功させた零央たちに沸き立つ校内。共闘を申し込んでいた《無敵艦隊》からいきなりのヴァストゥーク攻城宣言で事態が動き出すシリーズ完結巻。なるほどなあと思わせるような構図の変化から、主要キャラにもそれぞれ見どころをきっちりと作る攻城戦、そして戦いの中で明かされてゆく真実と因縁ある会堂との最終対決と、最後まで読み応えのある展開はとても素晴らしかったです。エピローグではきっちりとその後の顛末を丁寧に描いてくれていて大円団。終わってしまったのは残念でしたけど、次回作も期待しています。
読了日:3月8日 著者:木野裕喜
最弱無敗の神装機竜《バハムート》5 (GA文庫)最弱無敗の神装機竜《バハムート》5 (GA文庫)感想
ついに王都で始まった全竜戦で新たな強敵が現れる一方、反乱軍による『帝都奪還計画』を阻止すべく、ルクスは執政院から重大な任務を与えられる第五弾。2つの大きな出来事を同時進行させたことで、大きいイベントなはずの全竜戦がわりとあっさりな感じになってしまったり、3人のデートも詰め込まれてたり、もうちょっとじっくりとやっても良かったかな感はありましたけど、ここである程度いろいろ一区切りついて、次は国外に目を向けていく感じなんですかね。掴みどころがなさそうで、案外チョロインっぽい夜架も今後どう絡んでくるか楽しみです。
読了日:3月8日 著者:明月千里
最弱無敗の神装機竜《バハムート》4 (GA文庫)最弱無敗の神装機竜《バハムート》4 (GA文庫)感想
校外対抗戦を控え新王国の離島で強化合宿を敢行するルクスたち代表メンバー。そのもうひとつの隠された目的、浮上した遺跡『方舟』の調査をする中でフィルフィの過去が明かされてゆく第四弾。ちょっと後回しになった感もあったフィルフィ回は、姉の学園長も苦悩してしまう重い過去があったりで、生きていて良かったというべきか、ああいう使い方するヘイズがアレというか…ルクスの助けもあって苦境を乗り越えたフィルフィはいい感じにヒロインしてましたが、今回少しだけ登場した帝国の凶刃がどうにも不気味な存在で、次巻の展開が気になりますね。
読了日:3月8日 著者:明月千里
最弱無敗の神装機竜《バハムート》3 (GA文庫)最弱無敗の神装機竜《バハムート》3 (GA文庫)感想
男嫌いで有名な学園最強の三年セリスが帰還し、ルクスが学園にいることが再び問題化する中、ルクスは終焉神獣の討伐のため、彼女への協力を申し出る第三弾。男嫌いなセリスに接近するためルクスが女装とかいうまたもやよくある展開が来ましたけど、いやほんと本人含めて周囲も何で気づかないんでしょうか?(苦笑)セリスは不器用なだけで優しく可愛いところもあるキャラで、心が折れかけた彼女をルクスが救う展開は、ありがちなんですけどそれがいいんですよね。しかし姿を見せた黒幕の存在とフィルフィの秘密が気になるところ。次巻も楽しみです。
読了日:3月7日 著者:明月千里
最弱無敗の神装機竜《バハムート》2 (GA文庫)最弱無敗の神装機竜《バハムート》2 (GA文庫)感想
女子生徒からの要望を解決すべく行われたルクス争奪戦をきっかけに、一週間ユミル教国からの留学生・クルルシファーの「恋人」役を務めることになる第二弾。デート慣れしていないルクスを手玉に取ったり大人びた印象の一方で特殊な事情も抱えるクルルシファーと、実家の執事が用意した婚約者候補の存在。婚約者候補がとても分かりやすいクズで、そんな相手から彼女を守るべく正体がバレるのも厭わずに駆けつける熱い展開はベタなんですけど良かったですね。今回わりとインパクトありましたけど、他の女の子たちもいろいろありそうですし次巻も期待。
読了日:3月7日 著者:明月千里
最弱無敗の神装機竜《バハムート》 (GA文庫)最弱無敗の神装機竜《バハムート》 (GA文庫)感想
五年前、革命によって滅ぼされた帝国の王子で借金返済のために国民の雑用係となっていたルクスが、誤って乱入した学園で新王国の姫・リーシャと運命的な出会いを果たし、機竜使い育成のための女学園に入学することになる物語。お風呂で誤ってヒロインと運命な出会いってよくあるなあと思いましたが(苦笑)亡国の王子と帝国打倒の英雄という2つの顔を持つルクスと、リーシャにも秘められた過去があったりで、他のヒロインたちも何かしか抱えるものがありそうな予感?不穏な空気もありそうで、そんな物語がどんな方向に向かうのか次巻が楽しみです。
読了日:3月7日 著者:明月千里
ここは神楽坂西洋館 (角川文庫)ここは神楽坂西洋館 (角川文庫)感想
結婚直前に婚約者に浮気された小寺泉が、何もかも放り出して下宿先の「神楽坂西洋館」で大家の青年・藤江陽介や他の個性的な住人たちとともに住むことになる物語。傷つき疲れ果てた泉が下宿先に受け入れられて、住人や関係者たちとのやりとりや遭遇する出来事に関わってゆくうちに癒やされて、今の自分を見つめ直して新たな一歩を踏み出したり、西洋館の危機に大家の陽介を助けるために他の住人たちと共に奔走するようになったり、ちょっとした幸せを大切にできる生活がとてもいいなと思いました。二人の関係も気になるので続刊に期待したいですね。
読了日:3月7日 著者:三川みり
トオチカ (角川文庫)トオチカ (角川文庫)感想
親友と2人で鎌倉の小さなアクセサリー店「トオチカ」を営む里葎子。手痛い恋愛を乗り越えていたと思っていた彼女がバイヤーの千正と出会い、心揺さぶられてゆく不器用な大人の恋の物語。会えば行動の一つ一つが気になって苛立つ里葎子と、なぜかそんな彼女の地雷を踏みまくる千正。優しくされたり雑貨の趣味が似ていても素直になれず、距離感が分からなくなったり言葉の選択を間違えてしまう不器用な関係が、とあるきっかけから戸惑いながらもいい感じにまとまっていって安心しました。巻末の短編もいい感じに幸せ感を補足していて良かったですね。
読了日:3月6日 著者:崎谷はるひ
デス・サイン 死神のいる教室 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)デス・サイン 死神のいる教室 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
三日以内に死ぬ人間がわかってしまう力を持つ不登校の中学生・五十嵐拓也。新しく赴任してきた教師船橋と、転校生の桜木乙女が関わったことから大きく動いていく物語。桜木がどうやって引きこもりだった五十嵐を動かしたのか。五十嵐の示唆する死を目の当たりにしたことで、死を回避すべく奔走する船橋。そして認めざるをえない特異な能力を持ってしまった五十嵐の葛藤と決意。切ない結末ではありましたが、提示されていたいろいろな断片をきちんと丁寧に繋げ、それを最後まできちんと描き切ってくれたことで納得感は高かったです。次回作も期待。
読了日:3月5日 著者:深津十一
研究公正局・二神冴希の査問 幻の論文と消えた研究者 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)研究公正局・二神冴希の査問 幻の論文と消えた研究者 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
2年前に論文捏造で日本中を騒がせたPAX細胞についての論文が再び投稿され、研究所内の内部調査を命じられた研究員・円城寺が、文部科学省・研究公正局から派遣されてきた二神冴希と事件の真相に迫る物語。円城寺視点で語られるストーリーは、二神が登場するまでがやや長かったかな?と思いましたけど、科学者としての高いスキルと熱い想い、そして特異能力も持ちつつ様々な手段で事件解決に貪欲に取り組む彼女が登場してからはぐっとテンポも上がり、物語も大きく動いて面白くなりました。円城寺と二神のコンビで続巻をまた読んでみたいですね。
読了日:3月5日 著者:喜多喜久
電子書籍の正体 (別冊宝島) (別冊宝島  ノンフィクション)電子書籍の正体 (別冊宝島) (別冊宝島 ノンフィクション)感想
電子書籍関連で出版業界の側から書いたほとんどなかったため手に取った1冊。さすがに5年前の本だけあって、業界の構図や端末関連の解説など古いと感じる部分もありましたが、流通コストや電子書籍転用のための製作コストの割合など、ビジネスモデル解説に関してはさほど変わってなさそうな印象。紙媒体の本がある前提で制作していても、そこそこの数売れないと出版社や著者もなかなか収益を見出しにくい構造は厳しいですね。電子書籍化している本で採算が取れている割合や平均的著者の実感、伸びているというコミックの現状も知りたいところです。
読了日:3月4日 著者:
九月の恋と出会うまで (双葉文庫)九月の恋と出会うまで (双葉文庫)感想
とある理由で少しだけ変わったマンションに引っ越した北村詩織は、自室の壁の穴から一年後の世界を生きているという隣人の平野を名乗る男性から話しかけられ、休みの毎週水曜日に平野を尾行するようになる物語。意味も分からないまま尾行を続ける詩織に起こった事件と、平野と共に「シラノ」の目的と正体を解き明かそうとする過程で変わってゆく二人の関係。転機を迎えてからの変化と、タイムパラドックス的な問題が解消され、ようやく正体が明かされた「シラノ」に再会する終盤はなかなかの盛り上がりで、素敵な恋愛小説になっていたと思いました。
読了日:3月4日 著者:松尾由美
からたち童話専門店 ~雪だるまと飛べないストーブ~ (集英社オレンジ文庫)からたち童話専門店 ~雪だるまと飛べないストーブ~ (集英社オレンジ文庫)感想
兄弟五人で倉敷へ引っ越してきた新生活にも慣れてきたある日、零次は自分へ向けられる奇妙な視線に気づき、向かいの童話専門店の店主九十九が雪のように冷たい美貌を持つ少年・ササメと出会う第二弾。零次が小さい頃死にかけた理由と、彼を救うために神が交わした約束が明らかになりますが、まあ確かにそれを知ってしまうと、九十九との仲が険悪になるのも分からなくはないですね(苦笑)でも当事者だったササメの奔走もあって、過去の真相が明らかになり問題も解消され、落ち着くべきところに落ち着いた結末には納得感。次巻があればまた読みます。
読了日:3月3日 著者:希多美咲
かぐら文具店の不可思議な日常 (集英社オレンジ文庫)かぐら文具店の不可思議な日常 (集英社オレンジ文庫)感想
就職先がなかなか決まらず、行方不明になった父が遺した万年筆をきっかけに近所の文具店で働くことになった璃子。そこで知り合った青年・遥人と、見えるようになったあやかしたちを巡る物語。文具店周辺で起こるあやかし絡みの事件や璃子の父の行方を探るストーリーは、物語の軸となる部分がどこにあるのかややぼんやりしていた感もありましたが、謎めいた部分もあった遥人たちと共に過ごすうちにらしさを取り戻していった璃子が、その後押しも得て再び父と向き合うきっかけを得てゆく展開は良かったです。続編出るようならまた読んでみたいですね。
読了日:3月3日 著者:高山ちあき
リア充になれない俺は革命家の同志になりました1 (講談社ラノベ文庫)リア充になれない俺は革命家の同志になりました1 (講談社ラノベ文庫)感想
入学した高校でスクールカースト最下層に身を置く白根与一が、担任から廃部にハンストで抵抗する美少女・黒羽瑞穂の監視役として図書部に入るよう命じられる物語。序盤は既視感を感じる設定やキャラ造形ですが、そこから明らかになってゆく少し学べば何でも人並み以上にこなしてしまう天才少女・瑞穂の境遇や、幼馴染である中禅寺さくらとの複雑な関係。一見こじらせた言動ばかりに思える瑞穂のありようは、それでいて白根も目をそらせないほど真っ直ぐでとても印象的でした。わりとスッキリとした結末ですが、続巻あるなら是非読んでみたいですね。
読了日:3月2日 著者:仙波ユウスケ
きつね王子とひとつ屋根の下 (集英社オレンジ文庫)きつね王子とひとつ屋根の下 (集英社オレンジ文庫)感想
都内の古い洋館で祖母と二人暮らしのアイドル誌新米編集者・流星きららが、亡き祖父の遺言で下宿することになった遠い親戚の美大生・流星桜路と一緒に住む物語。外では地味だと自覚する案外乙女趣味なきららが、きららが大好きと本人に公言する九尾の狐の子で年下の桜路に振り回されるストーリーで、あやかし絡みの事件を解決しつつきららのためならと奔走する桜路と、そんな彼のアプローチに自分に自信を持てず戸惑うきららの、縮まりそうでなかなか縮まらない距離感がなかなか良かったと思いました。続きがありそうな雰囲気ですし、次巻にも期待。
読了日:3月2日 著者:かたやま和華
ゆきうさぎのお品書き 6時20分の肉じゃが (集英社オレンジ文庫)ゆきうさぎのお品書き 6時20分の肉じゃが (集英社オレンジ文庫)感想
貧血で倒れた大学生の碧が、小料理屋「ゆきうさぎ」を営む青年大樹に助けられ、バイトとしてとして働くことになる物語。母を亡くして食が細くなっていた碧や大樹が女将から跡を継ぐ前は常連だった父、お向かいの洋菓子店の兄妹やお店の常連客など、周囲の身近な人たちとの相手を思いやるような交流だったり、美味しそうな料理とらしさを取り戻した大食漢・碧の食べっぷりとか、猫の武蔵も存在感があって、特に目新しさはなかったですけど、心温まるような雰囲気が読んでいてとてもいいなと思いました。もし続刊あるようならまた読んでみたいですね。
読了日:3月2日 著者:小湊悠貴
君と時計と塔の雨 第二幕 (講談社タイガ)君と時計と塔の雨 第二幕 (講談社タイガ)感想
大切な人を救うのに失敗すれば周囲の人々が消えていくことを自覚した綜士が、『時計部』の先輩・草薙千歳や謎めいた同級生・鈴鹿雛美と共に奔走する第二弾。衝撃的な結末で終わった前巻でしたけど、今回それを踏まえての行動もまさかの展開。二周するとは思いませんでした。二周目はそうなのかなーと思って読んではいたんですが、またもや最後でこうきたかという幕引き。これはいろいろこじれ過ぎている上に、引き起こした人しか覚えてなくて、次は誰が消えてしまうのか、思っていた以上に苦難の道程を予想してしまいますよ…次巻が気になりますね。
読了日:3月1日 著者:綾崎隼
図書館の殺人図書館の殺人感想
期末試験中に学校最寄りの風ヶ丘図書館で閉館後の殺人事件が起こり、殺人事件捜査のアドバイザーとなっている裏染天馬が事件解決に挑む第四弾。殺された青年がいかにして侵入したのか、そしてダイイングメッセージの謎は…という事件でしたが、事象の冷静な観察を重ねることで、試行錯誤しながらも論理的観点から緻密な推理を組み立ててゆく天馬の推理は流石ですね。そんな天馬と女の子の絡みがいちいち気になって、いつも通り振り回される柚乃の揺れる想いの行方だったり、少しずつ明らかになってゆく天馬の過去もあったりで今後の展開に期待です。
読了日:3月1日 著者:青崎有吾

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