読書する日々と備忘録

主に読んだ本の紹介や出版関係のことなどについて書いています

今週注目のおすすめ15冊(21/4/19)

先週刊行された本を中心に気になった本をピックアップする今週注目おすすめ15冊です。

先週は文芸作品が多めで、堂場瞬一さんの定年間近と若手のホープ、二人の記者が権力の汚穢を暴くため奔走する『沈黙の終わり上・下』、西條奈加さんの直木賞受賞後第一作の書き下ろし長篇『曲亭の家』、夢枕獏さんのジョン万次郎を主人公にした小説『白鯨 MOBY-DICK』、榎田ユウリさんの著者デビュー20周年記念作品『武士とジェントルマン』などが刊行になっています。

またベストセラーとなった「ケーキの切れない非行少年たち」の続編『どうしても頑張れない人たち』(新潮新書)、山田昌弘さんが五大格差を徹底検証した『新型格差社会』 (朝日新書)、黒川伊保子さんのトリセツシリーズ『不機嫌のトリセツ』 (河出新書)を挙げておきます。

 

『沈黙の終わり上・下』

堂場瞬一 角川春樹事務所 各1,870円(税込)

小さな幸せが暮らしの糧になる。当代一の人気作家・曲亭(滝沢)馬琴の息子に嫁いだお路。作家の深い業にふり回されながらも己の道を切り開いていく。直木賞受賞後第一作の渾身の書き下ろし長篇。

 

『白鯨 MOBY-DICK』

夢枕 獏 KADOKAWA 2,640円(税込)

 

2021年上四半期注目のおすすめ文芸単行本20選

当ブログでは、いつも上半期・下半期で新作まとめを作っているのですが、とりあえず上四半期分でもそこそこ新作は読んでいるので、いったんまとめを作ろうと思った第三弾。今回ちょっと遅くなってしまいましたが文芸単行本編20選です。ライトノベル編・文庫編はこちら↓

ちなみに文芸単行本は今年に入ってから83点ほど読んでいます。その中で20作品まで絞り込むのは難儀しましたが、なかなかおもしろい本が多かったので、気になる本があったらぜひ読んでみて下さい。残るライト文芸編は読み損なっていた積読を消化しているのでもう少しお待ち下さい(苦笑)

 

1.正欲

4月GA文庫のおすすめ

今回は4月GA文庫のおすすめを紹介していきます。

今月刊行分からは5点読みました。

何といっても注目はファンタジア文庫で「アサシンズプライド」を観光している天城ケイさんの新シリーズ「蒼と壊羽の楽園少女」ですね。ほとんどの陸地が水に沈んでしまった蒼の世界を舞台としたガール・ミーツ・ガールなファンタジーです。かつては高度な文明を築き、人類を繁栄に導いた魔女と、魔女が遺した遺産・アンティーク。この世界のどこかにあるという魔女が住む《楽園》を目指して二人が旅立つ物語ですね。

またシリーズ続巻では新たな魔女の呪いも登場して新展開を迎える「忘れえぬ魔女の物語」、新キャラ登場に上司もうかうかしていられない「厳しい女上司が高校生に戻ったら俺にデレデレする理由」、進展したかと思ったら意外な展開が待っていた「やたらと察しのいい俺は、毒舌クーデレ美少女の小さなデレも見逃さずにぐいぐいいく」、恋人宣言に嫁がやる気を出す「尽くしたがりなうちの嫁についてデレてもいいか?」もなかなか楽しめる作品でした。

 

蒼と壊羽の楽園少女(アンティーク) (GA文庫)

りこの外出をスクープされ、混乱を収めるために交際を宣言した二人。これを機にりこの態度が急変して、結婚をごまかす偽装工作のはずが猛烈な恋人アピールを湊人に繰り出す第二弾。周囲に恋人として認知されるようになって、俄然張り切りだしたりこ。甘酸っぱい二人のお買い物や初デートのやり直し遠出、そしてふたりきりの温泉旅行。湊人を好きすぎるりこの危うさ、湊人は湊人で上手くやろうとしたり勘違いもあってやや空回り気味な展開もありましたけど、お互い相手への想いは揺るぎなくて、少しずつでも近づきつつある二人のこれからに期待です。