ついに平成も終わりということで、何かそれにちなんだ企画を…とうーん、とずっと考えていたんですが、今から平成30年分も振り返るのは無謀だし(終わらないw)、かなり昔のラノベ書いてもあんまりピンとこないだろうし、そもそも90年代はともかくゼロ年代は作品の傾向変わった時期でラノベから離れていたこともあって、考えた末に自分がまたラノベを読むようになってから好み的に影響を受けたなと感じたルーツとも言うべき15作品を挙げてみることにしました。
セレクト自体はそんなに迷わなかったです。選んでみると他の人と比較してないのであれですけど、自分の好みみたいなのが少しは出たのかなと?ただこれだと過去を振り返って終わるだけになってしまうので、令和になったら改めて「令和になっても期待したいシリーズ」みたいな今後に向けて期待するシリーズ企画でも何かもう一本作ろうかなと思っています。
1.“文学少女”シリーズ (ファミ通文庫)
どんなものを食べても味がしなくて、代わりに物語を美味しそうに食べる遠子さん。そんな遠子さんに文芸部に引っ張り込まれて、毎日三題噺を書いている心葉の物語。21世紀に入ってしばらくの間ライトノベルから離れていた自分が、再び読むきっかけとなった一冊。ほんとたまたまだったんですが、これを読んでいなかったらたぶん今の自分はありませんでした。
2.やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 (ガガガ文庫)
当初から面白いとは思っていましたが、衝撃を受けた6巻の展開は未だに忘れられないです。そこから雪乃だけでなく結衣やいろはといったヒロインも存在感を増してきて、毎巻出るたびに物語の解釈を巡って激論がかわされていたのは良い思い出。予想以上に完結まで長引いていますが、それでも思い入れのある一冊です。ちなみに自分は八雪派(誰も聞いてない)
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 (6) (ガガガ文庫)
- 作者: 渡航,ぽんかん(8)
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2012/11/20
- メディア: 文庫
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物語としてはあざといテンプレキャラ詰め込み過ぎでベタな展開のはずなのに、読ませる構成と衝撃的な挿絵の使い方にガッツリハートを掴まれたシリーズ。お姉さんヒロイン詩羽先輩を始めとする数多のヒロインたちはことごとく濃いキャラで魅力的なのに、そんな中をフラットな恵さんがどんどん存在感を増して制圧してゆく展開が素敵です。
人と吸血鬼が昼と夜を分け合う世界、ヨリマサと吸血鬼の少女・冴原との出会いという、ファンタジーと禁断の青春小説を絡めた作風がこれも好みどストライクでハマった作品。けれどこれで石川博品作品を知って他の作品に手を出したら、あまりの作風の違いにことごとく玉砕したのも今ではいい思い出…。
5.とある飛空士への誓約 (ガガガ文庫)
同盟関係を結んだセントヴォルト、秋津連邦から集まった士官候補生の七人の数奇な運命。飛空士シリーズは既刊もなかなか好みでしたけど、ガッツリはまったのはここから。 運命に翻弄されるヒロインたちを見たくないような、それでもぐいぐい読んでしまう中毒性の高い作品で、衝撃的な展開もありましたけど、飛空士シリーズの締めくくりとしてきっちりとまとめてあげる手腕は流石です。
6.覇剣の皇姫アルティーナ (ファミ通文庫)
辺境に飛ばされた皇女と、読書好きな軍師が出会うことで始まるファンタジー戦記。魔法や特殊要素がほぼなく、本で得た知識をベースに戦略を組み立てる軍師の組み合わせに若干危うさも感じなくはなかったですが、読み始めた時ここまで伸びるとは思いませんでした。今ではライトノベルのファンタジー戦記の代表作のひとつですね。
- 作者: むらさきゆきや,himesuz
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2012/10/29
- メディア: 文庫
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国立図書館司書のポストを狙っていたはずが皇女を救ってしまい、強引に軍人への道を進まされることになったイタクと仲間たちの物語がここまで壮大な展開になっていくとは…インパクトも相当なものでしたけど、七巻の衝撃的な展開が物語の方向性を劇的に変えてしまったのは間違いなくて、それが良かったのか悪かったのか、今でも時々考えることがあります。
8.ストライク・ザ・ブラッド (電撃文庫)
一見怠惰な生活を送る普通の高校生で実は世界最強の吸血鬼“第四真祖”暁古城に、獅子王機関から見習い剣巫の姫柊雪菜が監視役として派遣されることで始まるファンタジーですが、毎回魅力的なヒロインが出てきて、大筋としては同じような水戸黄門的展開なのにきちんと話が進んで面白いのに衝撃を受けた作品。でもこの作品何だかんだで自分は大好きです。
- 作者: 三雲岳斗,マニャ子
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2011/05/10
- メディア: 文庫
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9.デート・ア・ライブ (富士見ファンタジア文庫)
世界を殺す災厄・正体不明の怪物と、世界から否定される少女を止める方法は二つ。殱滅か対話。名前もない精霊を十香と名付けた五河士道が、精霊をデレさせるべく奮闘するボーイ・ミーツ・ガールな作品ですが、これも毎回同じ展開ながらもお他の追随を許さないやたらと濃い精霊ヒロインたちがクセになるほど魅力的でハマって一気読みした作品でした。
デート・ア・ライブ 十香デッドエンド (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 橘公司,つなこ
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/富士見書房
- 発売日: 2011/03/19
- メディア: 文庫
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10.生徒会探偵キリカ (講談社ラノベ文庫)
ふとしたきっかけから、巨大一貫校の莫大な予算を扱う生徒会に巻き込まれ、生徒会会計兼探偵のキリカと一緒に解決する学園探偵もの。個人的に初杉井光作品でここからその作風にハマって、神様のメモ帳や既刊作品を掘り下げていきました。しかし杉井光作品にはありがちですが、この作品も面白いのに完結してないのが惜しい。
- 作者: 杉井光,ぽんかん(8)
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/12/02
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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11.WORLD END ECONOMiCA (電撃文庫)
夢を叶えるため株式市場に活路を見出す月生まれ月育ちの家出少年ハルが、ふとしたきっかけから数学の天才少女ハガナと出会い、コンテスト優勝と周囲の人々の危機打開を目指す壮大なスケールのボーイミーツガール。支倉凍砂さんは劇的な展開と作品ごとにタイプの違う魅力的なヒロインとのやりとりがとても好みで、「狼と香辛料」「マグダラで眠れ」なんかも捨てがたいですけどあえてこちらを推したいです。
WORLD END ECONOMiCA (1) (電撃文庫)
- 作者: 支倉凍砂,上月一式
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2014/12/10
- メディア: 文庫
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神巫になったばかりの少女・ヴァレリアと、実力はあるものの性格に難のある紋章官ディミタールが主人公のファンタジー。各国も絡む激動の展開が続く中で、最初の反発することの多かった二人の変わってゆく関係がとても好みだったシリーズで、これも後追いで一気読みした作品。ちなみにこの作品をきっかけにミユキルリアさんが挿絵描いてる作品が気になるようになりました(苦笑)
一般に計測可能な尺度では劣等生でも、実戦では図抜けた力を持っているという、ある意味タイトル詐欺的な作品だったりもするわけなんですが、若干凝り過ぎな感もある作品設定さえ乗り越えれば普通に面白かったシリーズ。個人的に分かりやすい構図が大好きというのもあるんですが、読んでみれば売れているのも納得のシリーズなんじゃないかと。
- 作者: 佐島勤,石田可奈
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2011/07/08
- メディア: 文庫
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花街の薬師だったのをさらわれて後宮で下働き中の娘・猫猫が、薬師としての能力を美形の宦官・壬氏に見込まれ、後宮の事件や噂を解決する中華風ファンタジー。中華風の後宮にいるものの特に出世を目指すわけでもないわりとさっぱりとした性格の猫猫も印象的ですが、ライトノベルを再び読むようになる前から元々中国小説好きだった自分が、少女小説やライト文芸などで最近流行りつつある後宮小説に手を出すようになるきっかけになった作品でもありました。
15.クロックワーク・プラネット (講談社ラノベ文庫)
いったん現代の地球が死に絶えて全てが時計・歯車で再構成された世界で、偶然出会った眠り姫のような毒舌ツンデレオートマタ・リューズと、凄まじい聴力の良さを活かして200年ぶりに彼女を復活させたナオト、そしてもう一人の天才技師マリーの2人の天才の出会いから始まる物語。著者さんの代表作といえば「ノーゲーム・ノーライフ」ですけど、個人的にはこちらの方が断然好み…なんですがこれも完結してないんですよね。また続巻出るといいんですけど。
以上15作品の紹介でした。こういう切り口ならいろんな個性が出て面白いと思うんですよね。他の人のも読んでみたいので、自分ならこれという方は是非企画記事よろしくお願いします(笑)