読書する日々と備忘録

主に読んだ本の紹介や出版関係のことなどについて書いています

2016年1月に読んだおすすめ本

 今回先月読んだ中からオススメ本を選んでみたら、結果的にラノベが1冊だけで、残りはライト文芸中心のラインナップになりました。とはいえ「ウロボロス・レコード」は強烈なインパクトを残す作品ですし、残りの本も自信を持っておすすめできるラインナップです。興味ある方は是非手に取ってみてください。

ウロボロス・レコード1 (ヒーロー文庫)

ウロボロス・レコード1 (ヒーロー文庫)

 

 

ウロボロス・レコード2 (ヒーロー文庫)

ウロボロス・レコード2 (ヒーロー文庫)

 

 現代日本で死の苦痛を味わった主人公が異世界の伯爵家次男トゥリウスとして転生し、メイドのユニとともに不老不死を目指して錬金術に没頭する物語。主人公が死にたくないがために不老不死を求めて試行錯誤を繰り返しつつ邁進するため、目的のために最低限ギリギリ法に触れない配慮はありながらも、周囲との関係性はさして頓着しない割り切ったものだったりで、ここまで突き抜けているとちょっと新鮮です。でもぐいぐい読ませる文章力があって、この奇妙な絆で結ばれた主従がこれからどうなっていくのかが気にせずにはいられない、とてもインパクトのあるシリーズです。

きょうの日はさようなら (集英社オレンジ文庫)

きょうの日はさようなら (集英社オレンジ文庫)

 

 2025年の夏休み。双子の高校生・明日子と日々人は突然いとことの同居を父から告げられ、やって来た今日子が実は長い眠りから目覚めた三十年前の女子高生だったという物語。時代のギャップに戸惑いながら徐々に双子と打ち解けてゆく今日子の存在は、バラバラになっていた家族を繋ぐきっかけにもなって、過去との繋がりを感じるがゆえにもう取り戻せないことを痛感する彼女と、どうにもならない現実に直面した双子の対照的な選択、昔の想い人の回想がとても印象に残りました。懐かしい気持ちと切ない気持ちが入り混じる素敵なひと夏の物語。

カタナなでしこ (講談社タイガ)

カタナなでしこ (講談社タイガ)

 

女子高生の千鶴が駆りだされた祖父の形見分けの蔵整理で、夢に見た一振りの刀身だけの日本刀と出会い、同級生たちと無くなった「刀の拵え」作りに挑戦する物語。4人の女子高生がそれぞれクオーターな外見で日本人であることだったり、しっくりしない家族関係や将来のこと、地味であることなどの悩みを抱えながらも、挑戦を通じて様々な人と出会ったり経験を重ねて、これまで気づいていなかったことに気づいたり、自分らしさを見出したり、複雑な想いを乗り越えて試行錯誤する姿はとても心に響きました。読みやすく読後感も爽やかな青春小説。

マスカレード・オン・アイス (集英社オレンジ文庫)

マスカレード・オン・アイス (集英社オレンジ文庫)

 

 若手フィギュアスケーターとして将来を嘱望されながらも行き詰まっていた女子高生・白井愛が、ふとしたきっかけからかつて約束をした友人・ユーリに会いに行く物語。経済的な事情にも直面してスケートを続けることすら難しくなりつつある中、狭い世界から飛び出して初めて分かったこと、これまで知り得なかったユーリの複雑な事情。多くの出会いやユーリとの再会によってスケートへの想いを再確認し、多くの刺激を受け自分の良さに気づき、自信を取り戻していく展開はとても良かったですね。近い将来の再会を予感させるエピローグも自分好みでした。

千早あやかし派遣会社 (集英社オレンジ文庫)

千早あやかし派遣会社 (集英社オレンジ文庫)

 

 大学教授の父が研究にお金を費やすため超貧乏暮らしな女子大生の由莉が、好待遇過ぎる求人に飛びついてあやかしのための人材派遣会社で奮闘する物語。美しく金持ちだけどやや性格の悪い社長千早と、貧乏だけど真っ直ぐでたくましい庶民派な由莉。感覚が違い過ぎて最初は衝突していた二人が、お互いを知るうちに認め合うようになる関係がいいですね。弁天様が井の頭公園で「リア充なんて爆発すればいいのですわ」とか呪っているのはツボに入りました(苦笑)のんびりと和める雰囲気はとても良かったですし、二人の今後も気になるので続編に期待の物語です。

 

ではまた。