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読書する日々と備忘録

主に読んだ本の紹介や出版関係のことなどについて書いています

12月に読んだ本 #読書メーターより

あけましておめでとうございます。

先月はちょっとペースが落ちましたが(それなりの冊数になっているのはマンガを読んだせい)、今年も同じくらい読めるといいなと思っています。更新頻度はさほど変わらないと思いますが、このブログを訪れてくださっている皆さん、今年も一年よろしくお願いします。

 

2015年12月の読書メーター
読んだ本の数:69冊
読んだページ数:19926ページ
ナイス数:6014ナイス

作家彼女。 九条春華の「八坂が恋に落ちるまで」作家彼女。 九条春華の「八坂が恋に落ちるまで」感想
中学3年の時に出会った女の子が忘れられなかった八坂が、密かに恋しているネット小説を書く美術部の先輩・春華から「あなたを題材に八坂を恋に落とす小説を書くわ!」と宣言される物語。美少女ながらも破天荒な春華先輩が小説を書いている姿を八坂がスケッチブックに描く日々。そして振り回されながらも春華先輩にますます惹かれていく八坂が、二人きりの京都旅行でようやく気づいた彼女の真意。そこからの急展開でしたが、それでも諦めずに頑張った八坂の粘り勝ちですかね。良かったなあと思える結末はとても自分好みでした。とても良かったです。
読了日:12月31日 著者:ぺんたぶ
セブンス 1 (ヒーロー文庫)セブンス 1 (ヒーロー文庫)感想
領主貴族の嫡男として生まれながら妹のセレスに敗北したため15歳で家を追い出されることになったライエルが、祖父から受け継いだ青い宝石を持って元婚約者のノウェムと旅に出る物語。旅に出てからはノウェムのしっかり者な面と対比するようにライエルの世間知らずぶりが際立ち、何より青い宝石を通じて口を出してくるライエルの先祖たちが無駄にやかましい(苦笑)ただなかなか上手く行かない展開も縁のあったアリアを助けに行くあたりから物語のテンポも上がっていって、最終的にはなかなか面白かったと思いました。次巻以降の展開に期待です。
読了日:12月31日 著者:三嶋与夢
冴えない彼女の育てかた 恋するメトロノーム(5) (ビッグガンガンコミックス)冴えない彼女の育てかた 恋するメトロノーム(5) (ビッグガンガンコミックス)感想
『純情ヘクトパスカル』のアニメ化企画が始動したものの、関係者は曲者揃いなのにものの見事に巻き込まれた倫也。アニメ化を成功させるため真由とともにあまり乗り気でない詩羽先輩説得に動き出す第五弾。町田さんや倫也や真由たちがいてくれればいいと考える詩羽に対し、詩羽の作品をもっと多くの人に知ってもらいたい、そのために何とかアニメ化を実現しようと説得に動く倫也でしたけど、二人だけでなく真由は真由でアニメ化実現のために一生懸命頑張ってたんですよね。最後にあった気になる描写が今後何かに繋がってくるのか次巻が気になります。
読了日:12月30日 著者:丸戸史明,武者サブ
冴えない彼女の育てかた 恋するメトロノーム(4) (ビッグガンガンコミックス)冴えない彼女の育てかた 恋するメトロノーム(4) (ビッグガンガンコミックス)感想
ついに2作目『純情ヘクトパスカル』が完成したもののまだまだやることは盛りだくさん。そんな詩羽先輩と倫也との日々が綴られる第四弾。インタビューでぼそりと呟くだけの詩羽先輩の想いを捏造する倫也とか、詩羽先輩の服装に言及されて好みドストライクとか言ってしまう倫也とか、2巻目で主人公とキスするのはどのヒロインか?先輩から倫也が課題を突き付けられたりとか、二人のやりとりがとてもいいですね。三人で発売日当日の秋葉原探索に行ったりとか、真由もなんかいい感じに二人に絡んできていて良い関係になっていきそうな予感がしました。
読了日:12月30日 著者:丸戸史明,武者サブ,深崎暮人
冴えない彼女の育てかた 恋するメトロノーム(3) (ビッグガンガンコミックス)冴えない彼女の育てかた 恋するメトロノーム(3) (ビッグガンガンコミックス)感想
詩羽の新作イラストレーター候補は「恋するメトロノーム」のヒロイン真唯そっくりで 素直になれない詩羽先輩に「顔で選んだでしょう倫理君」とか言われる第三弾。真由は倫也と同じ消費型オタで趣味も丸被りなのに、なぜか「恋するメトロノーム」のストーリーに関しては全否定。ここからはある意味良くも悪くもとても倫也らしい展開だったりするわけですが(苦笑)、あの熱い想いをぶつけられたら揺り動かされますよね。しかしもう一度読み込んだ真由も、あの作品に込められた詩羽の真意にきちんと気づくあたり、これから面白い存在になりそうです。
読了日:12月30日 著者:丸戸史明(ファンタジア文庫/富士見書房)
冴えない彼女の育てかた 恋するメトロノーム(2) (ビッグガンガンコミックス)冴えない彼女の育てかた 恋するメトロノーム(2) (ビッグガンガンコミックス)感想
霞詩子のデビュー作「恋するメトロノーム」誕生と挫折、そこからの思わぬ転機と先輩と倫也の出会いが振り返られる書き下ろしコミカライズ第二弾。いきなり残酷な現実を突き付けられた詩羽先輩のショックは、作家デビューしたら誰もが感じることなんじゃないだろうかと感じるお話でしたが、そんな詩羽先輩の心境や倫也との出会いとその後が丁寧に綴られていてとても良かったです。しかし新作のイラストレーターとして起用したい相手が真唯そっくり?というあたり、本作は詩羽先輩のための物語と思って読んでいたのにガンガン攻めてきますねえ(苦笑)
読了日:12月30日 著者:丸戸史明(ファンタジア文庫/富士見書房)
冴えない彼女の育てかた 恋するメトロノーム(1) (ビッグガンガンコミックス)冴えない彼女の育てかた 恋するメトロノーム(1) (ビッグガンガンコミックス)感想
秀才で美人な先輩・霞ヶ丘詩羽の正体は、女子高生人気ラノベ作家の霞詩子だった。霞詩子の大ファンだった安芸倫也が突然詩羽の編集担当(バイト)に任命されるコミカライズ。原作の流れとは一線を画して物語としては完全に分岐する、詩羽先輩メインの書き下ろしオリジナルストーリーになっているんですね。立場や視点が変われば同じ人物でも印象が変わったりで、コミカライズならではの良さを活かして、詩羽先輩の魅力的な部分を上手く引き出した作品に仕上がっていると感じました。面白そうだとは思っていましたがもう少し早く読めばよかったです。
読了日:12月30日 著者:丸戸史明,武者サブ
RAIL WARS! <12>日本國有鉄道公安隊 (クリア文庫)RAIL WARS! <12>日本國有鉄道公安隊 (クリア文庫)感想
事情によりアメリカに向かうことになった桜井を冬休み直前の成田空港で見送る一方、クリスマスイブを小海さんと過ごすことになった高山。そんな二人が思わぬ事態に巻き込まれていく第十二弾。毎巻何か国営のままじゃダメなのでは?と思うような國鉄事情が語られるわけなんですが、地下深くに存在する駅で助けを待つ状況の中、関係者が次々と消えていった真相は、思ったよりもいろいろ根が深そうな問題ですね。今回小海さんはわりと積極的で、体調不良ながらも健気に頑張っていたように感じましたが、高山たちの三角関係の行方も気になるところです。
読了日:12月29日 著者:豊田巧
ポーション、わが身を助ける 2 (ヒーロー文庫)ポーション、わが身を助ける 2 (ヒーロー文庫)感想
イノシシに襲われていた三兄弟を助け、一緒に妖精の泉へ行かないかと誘われて向かった先で、カエデが自分と同じく異世界から来た男性がいると知る第二弾。生活基盤を得て安定しつつある状況になって、レシピ本の新メニューに挑戦したり、図書館の利用権を得て今いる世界について調べてみるカエデでしたが、この世界の常識を未だよく知らないがゆえに、どこか脇の甘い彼女と他者との関わり方の難しさを感じました。奴隷のカルデノと信頼関係を築きつつあるのはいいことですけど、これから面倒な事態に巻き込まれていきそうですね。次巻も楽しみです。
読了日:12月29日 著者:岩船晶
クロックワーク・プラネット4 (講談社ラノベ文庫)クロックワーク・プラネット4 (講談社ラノベ文庫)感想
ナオトたちが訪れたのは世界最悪の犯罪都市、区画・シャングリラ。だがそこで待っていたのは裏切りと陰謀と、新たなInitial-Yだった第四弾。些細なきっかけから都市を牛耳るキウに脅かされたハルターの選択。才能があって突っ走るナオトとマリーは怖いもの知らずだけれど脇も甘く、老獪な年長者たちならではの選択と奔走によって、彼らにとって今回の事件がいい経験になったんじゃないかなと。新しいInitial-Yはツンデレでチョロインでしたが、今巻でリズム感のある展開も戻って厚さもあまり気になりませんでした。次巻にも期待。
読了日:12月28日 著者:榎宮祐,暇奈椿
されど僕らの幕は上がる。Scene.2 (角川スニーカー文庫)されど僕らの幕は上がる。Scene.2 (角川スニーカー文庫)感想
リアリティー番組『シェアハウス』に隠された過去の事件。杏の描いた絵を手がかりに諦めず調査へ乗り出す涼太に、キャストたちがようやく本音を明かしはじめるも、すれ違いもまた起こってしまう第二弾。以前の記憶を覚えていたキャストとそうでなかったキャスト。新幹線で起こった事件の謎を追いつつ、覚えていなかったことでできた溝を少しずつ埋めていく展開で、2巻でまとめたこともあってか多少強引なところもありましたが、わだかまりがあっても踏み込むことを恐れず、みんなで絆を取り戻そうとする姿勢はとても良かったです。次回作にも期待。
読了日:12月28日 著者:喜多見かなた
漂流王国 難民勇者と目指すトップアイドル (角川スニーカー文庫)漂流王国 難民勇者と目指すトップアイドル (角川スニーカー文庫)感想
滅亡寸前の異世界から転移してきた漂流王国メヘンと融合した十六門市。そんな不思議な街の市長を務める母に会いに来た高校生鵐目翌が、メヘンの巫女王から英雄育成を依頼される物語。前半は英雄の現在の状況となぜ英雄の成長が必要なのかという部分に費やされたため、準備期間が少なかったアイドルユニットのデビューはカオスな方向に向かうしかなくて、どこか盛り上がりきれずにもったいないというか、ポテンシャルを活かしきれなかった印象。次巻でテーマが変わって人間関係がもっとこなれてきたら、少し印象が変わってくるかも?巻き返しに期待。
読了日:12月27日 著者:玩具堂
終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? (4) (角川スニーカー文庫)終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? (4) (角川スニーカー文庫)感想
妖精兵クトリは消滅し、ヴィレムとネフレンと共に闇に呑まれた。しかしヴィレムは見覚えのある部屋で目覚めてアルマリアと再会し、かつての仲間ナヴルテリより真界再想聖歌隊の真実を伝えられる第四弾。本来はヴィレムが知ることがなかった、五百年前の終末直前の世界でのアルマリアや故郷の街で起こった出来事の追体験。新しい事実が判明していくたびに切なくなっていく展開でしたか、迎えたラストがあれですか。何らかの動きも打開に繋がるヒントもあったようですし、次巻では悲しいだけで終わらない、何がしかの明るい希望が見えて欲しいですね。
読了日:12月27日 著者:枯野瑛
この素晴らしい世界に祝福を! (8) アクシズ教団VSエリス教団 (角川スニーカー文庫)この素晴らしい世界に祝福を! (8) アクシズ教団VSエリス教団 (角川スニーカー文庫)感想
エリス祭りだけがあるのは不公平だとして突然アクア祭りをやると宣言、渋々協力するカズマだけでなく、なぜかクリスまで駆り出されてしまう第八弾。こういうところで嫌々手伝うだけではなくて、いつのまにかアイデア出したり悪巧みしちゃうのもカズマさんらしいけど、めぐみんやダクネスさんといい感じになりかけてドキドキしたり、裏で神器を取り戻すために奔走するクリスを手伝ったりするのも彼なんですよね。アクアは相変わらず残念な女神でしたけど、ドタバタ劇の中で積み重ねられていく彼らの人間関係がとても面白いですね。次巻も楽しみです。
読了日:12月26日 著者:暁なつめ
不動産男子のワケあり物件 (メディアワークス文庫)不動産男子のワケあり物件 (メディアワークス文庫)感想
就職活動がうまくいかない五流大学生が、ふとしたきっかけから身元を偽って不動産屋の面接を受け、三ヶ月間の研修を兼ねたバイトを経験する物語。帝都大生「須藤」として潜り込んだ主人公が、平気で客を事故物件や悪条件の部屋にぶち込もうとする社長や、うまくフォローしてくれるミステリアスな杏奈さんたちと、衝突しながらも仕事を学んでいくストーリーで、苦悩しながら成長する主人公の物語だけではなく、実際の物件探しにも役立ちそうな知識も紹介。疑問が腑に落ちた結末や、気になる杏奈さんとの関係も意外な展開でなかなか面白く読めました。
読了日:12月26日 著者:成田名璃子
竜殺しの軍師 ~とある詐欺師の英雄譚~ (ファミ通文庫)竜殺しの軍師 ~とある詐欺師の英雄譚~ (ファミ通文庫)感想
天秤評議会一の軍師白銀のエシルを騙っていた詐欺師の少年カイルが、辺境の砦を守る王女フェリスと運命的な出会いを果たし、彼女の軍師となって奮闘する物語。口が達者で面倒なことがあるとすぐ逃げ出したくなるカイルでしたが、本物のエシルに見込まれ王女フェリスの人柄に触れるうちに、身動きない状況に見捨てられようとしていた人々を守るため、自ら身体を張って奮闘する姿には好感。テンポよく進むストーリーにフェリスやエシルといった魅力的なヒロインや登場人物たちもよく動いていて、正統派の本格ファンタジー戦記として次巻に期待ですね。
読了日:12月25日 著者:羽田遼亮
神様の御用人 (5) (メディアワークス文庫)神様の御用人 (5) (メディアワークス文庫)感想
晴れて御用人に本採用となった良彦。しかしやっぱり交通費はゼロのままなのに、今回はついに九州遠征までさせられてとある夫婦神の板挟みになってしまう第五弾。今回は九州・大阪などを舞台に、わりと有名で個性豊かな神々たちが登場しましたが、相変わらず食いしん坊なモフモフ狐神・黄金に加えて、良彦が気になる穂乃香もより積極的に御用人の仕事に関わるようになって、その発言が良彦の依頼解決に貢献したりと、頑張る彼女を素直に応援したくなりました。御用人として認められつつある良彦にまた何やら試練がありそうですが、次巻も楽しみです。
読了日:12月25日 著者:浅葉なつ
神話伝説の英雄の異世界譚 3 (オーバーラップ文庫)神話伝説の英雄の異世界譚 3 (オーバーラップ文庫)感想
リヒタイン公国との戦いを制して王都に凱旋した比呂が、今度はレベリング王国王女クラウディアの成人を祝う特使として派遣され、クーデターに巻き込まれる第三弾。着々と地盤固めをしつつあった状況から、一転隣国でのクーデターに巻き込まれた展開。各陣営の思惑や動きを見ながらの王女クラウディアを助力する戦いは一見難しい局面にも思えましたけど、むしろ比呂の前で意外な素顔を見せたクラウディアという存在が今回の肝だったのかなと。不穏な動きが増えていく中、不安を抱かせる報告から今後どういう展開になっていくのか、次巻も楽しみです。
読了日:12月24日 著者:
ダメ魔騎士の英雄煌路(ヘルトシュトラッセ) (MF文庫J)ダメ魔騎士の英雄煌路(ヘルトシュトラッセ) (MF文庫J)感想
魔力が全く無く仕事に怠惰で、日常生活も妹アンリに世話される状態の下級魔騎士アルフが、亡き両親の思い出が詰まった大切な自宅焼失を機に騎士祭典優勝を目指す物語。わりとよくある設定やストーリー展開という意味では特に目新しさはなかったですが、勝ち抜くためには罵倒されようが卑怯な手段も厭わない主人公アルフの奮闘と、兄を甘やかす妹、ダメダメな主人公の更生に燃える幼馴染の王姫リーネらとのやりとりはなかなか良かったです。アルフを気にかけるリーネとの関係は安心して楽しめそうですし、続きがあるようならまた読んでみたいですね。
読了日:12月24日 著者:藤木わしろ
汚れた赤を恋と呼ぶんだ (新潮文庫nex)汚れた赤を恋と呼ぶんだ (新潮文庫nex)感想
現実世界での夏休みの終わり。真辺由宇と運命的な再会を果たした七草が、彼女のメールをきっかけに引き算の魔女の噂を追い始める第三弾。再会した真辺が誰にも明かさないまま行動する秘密。彼女が気にかける引き算の魔女を追う七草。以前は行動する真辺を七草をフォローすることが当たり前だったからこそ、二年間の空白で自覚して苦悩する真辺と、一見変わらない風を装う七草、それぞれの魔女への願いが印象的でした。同じく魔女を追う謎の女子高生・安達の動向、階段島側の動きもまた気になりますね。二人の想いの行方も合わせて次巻が楽しみです。
読了日:12月23日 著者:河野裕
灰と幻想のグリムガル level.7 彼方の虹 (オーバーラップ文庫)灰と幻想のグリムガル level.7 彼方の虹 (オーバーラップ文庫)感想
「黄昏世界」から脱出したハルヒロたちが「太陽の昇らない世界」へ足を踏み入れ、何の情報もないまま過酷な環境で生き延びるため試行錯誤する第七弾。言葉も通じない未知の領域。危険な場面にも遭遇しましたが、それでも何とか生き延びることができたのは、失敗があっても仲間たちから確かな信頼を勝ち得ていたハルヒロの的確な判断やリーダーシップによるところが大きかったですね。ハルヒロがメンバーや状況をよく観察している描写が印象的でした。絶望的な状況をどうにか乗り越えて、ここからどういう新展開になっていくのか、次巻が楽しみです。
読了日:12月23日 著者:十文字青
Re:ゼロから始める異世界生活Ex (2) 剣鬼恋歌 (MF文庫J)Re:ゼロから始める異世界生活Ex (2) 剣鬼恋歌 (MF文庫J)感想
竜王国ルグニカを揺るがす王国内戦『亜人戦争』。今も詠われる剣鬼と剣聖の男と女の出会いと別れの激動と剣戟の外伝。剣に生きることしか知らなかった『剣鬼』ヴィルヘルム・トリアスが、花を愛する少女テレジアと出会った転機。一人で戦っていると思っていた彼がいつの間にか多くの人に支えられていたことに気づき、自らの行動をきっかけに突きつけられた悲劇と残酷な現実。過酷な戦場描写が多くを占めますが、一度は喪われかけた想いを諦めず、絶望的だった状況を覆して取り戻さんとするヴィルヘルムの行動が強く心に響いた素晴らしい物語でした
読了日:12月22日 著者:長月達平
孤高の精霊術士 ―強運無双な王都奪還物語― (ダッシュエックス文庫)孤高の精霊術士 ―強運無双な王都奪還物語― (ダッシュエックス文庫)感想
父の知り合いを頼って王都を目指す道中、偶然助けた魔獣が実は皇魔の女の子で、城では魔導師長が国王を幽閉し国家転覆の大ピンチ。そんな状況に誰よりツイてる皇子が立ち上がる物語。危機を脱したり運命的な出会いがあったり、幸運を自覚しどこか自信を持てないハルキでしたが、自分の本当の立場が明らかになって危機に直面すると、何とかしようと頑張っちゃうんですよね。天然なハルキにあっさり陥落したチョロインたちも魅力的でいい感じに動けていましたし、自らの真の力を自覚したハルキがこれからどこに向かうのか、今後に期待したいですね。
読了日:12月22日 著者:華散里
文句の付けようがないラブコメ5 (ダッシュエックス文庫)文句の付けようがないラブコメ5 (ダッシュエックス文庫)感想
セカイの命は限界に近づき、いずれにせよ近いうちに世界は終わる。自分の役割と愛する人を想う気持ちとの狭間で苦悩するユウキが、最終的に新婚旅行という答えを導き出す第五弾。今回九十九機関全面バックアップの下、ハルコ・クルミ・おチヨさんも含めた5人で向かうことになった新婚旅行。皆が本音でぶつかり合い、豪快に無謀に過ごしてそれぞれの距離もぐっと縮まったように思えたんですけどね。繰り返される無理ゲーにも思えるこの状況を打破するために何が必要なのか。今度はユウキとセカイの過去へのアプローチになりそうで次巻も楽しみです。
読了日:12月22日 著者:鈴木大輔
クロニクル・レギオン4 (ダッシュエックス文庫)クロニクル・レギオン4 (ダッシュエックス文庫)感想
箱根を制し存在感を増す征継たち新東海道軍とそれを好ましく思わない現女皇陣営。志緒理・立夏が学祭のミスコンに参加し、征継不在の隙をついて大英帝国軍が箱根奪還に乗り出す第四弾。各陣営の思惑を見据えつつ箱根実効支配に向け着々と手を打つ新東海道軍という構図で、補給のためという名目で女性陣と逢瀬を重ねつつ、趣味にしか思えないミスコン参加も実現させるべく作戦実行を決断する征継たち(苦笑)今回は初音が頑張っていて存在感ありましたね。英雄や各陣営もそれぞれ思惑があったり、女皇もまたアレなのを召喚したりで次巻が楽しみです。
読了日:12月21日 著者:丈月城
面白ければなんでもあり 発行累計6000万部――とある編集の仕事目録面白ければなんでもあり 発行累計6000万部――とある編集の仕事目録感想
とある魔術の禁書目録ソードアート・オンライン灼眼のシャナ魔法科高校の劣等生など、電撃文庫の大ヒットタイトルを生み出してきた編集者・三木一馬さんの考え方が綴られたお仕事本。これまで担当した作品・作家さんのエピソードを交えつつ、著者さんの面白い本を作るための考え方や姿勢を語った内容で、いいものを作るためにできることはないか、突き詰めていく情熱が感じられた一冊でした。何事も突き抜けるにはこれくらいやらないといけないんでしょうね。中でも鎌池伝説はほんとかよと思うくらいで、ちょっとおかしいと思いました(苦笑)
読了日:12月21日 著者:三木一馬
まちの本屋 知を編み、血を継ぎ、地を耕すまちの本屋 知を編み、血を継ぎ、地を耕す感想
岩手・盛岡のさわや書店・田口さんによる「まちの本屋」の活路を語った一冊。状況が大きく変わっていく中であり方が難しくなってきている地方の書店がどうあるべきか。本を売ることに妥協せず、常日頃から地域の読者とコミュニケーションを取って耕していく姿勢や、立ち位置をきちんと見極めた上で、自分ができること・やるべきことを地に足を着けて実践する著者さんの考え方は心に響きました。お名前は以前から存じ上げている方でしたし、覚悟を持って取り組み書店を通じて地域を盛り上げようとする田口さんの話を読んで、大いに刺激を受けました。
読了日:12月20日 著者:田口幹人
魔法医師の診療記録 2 (ガガガ文庫)魔法医師の診療記録 2 (ガガガ文庫)感想
旅を続ける魔法医師クリミアとヴィクターが「もう一人の自分」と会話する少女と出会う第二弾。今回は臓器売買組織を率いるデュラハンの元から逃げてきたドッペルゲンガーの少女を巡る騒動に二人が巻き込まれ、それに解剖医キャスパーや教会の「鉄槌」四人組も介入するカオスな展開。それぞれを追う展開の中、遭遇するたびに発生するバトルで登場人物が次々と退場するのに、テーマが意外な方向に向かってシリアスな感じがしない不思議。命を救おうと奮闘するクリミアとそれを支えるヴィクターの絆は良かったですし、面白くなってきたので次巻も期待。
読了日:12月20日 著者:手代木正太郎
はみ出し妖精旅団征戦記 (ファンタジア文庫)はみ出し妖精旅団征戦記 (ファンタジア文庫)感想
隆盛を極めながら滅びた王国の遺産を狙う者を次々と襲う謎の妖精旅団と、母国の世界装置悪用を止めようとするキラリア皇女レッチが出会ったことで動き出す物語。個性豊かなキャラクター揃いで圧倒的な力を持つ六人の妖精たち。あまり人と交流する立場でなかったレッチが彼らと出会って楽しいという感情を覚え、そんな彼女がピンチに陥った時に迷わず救いにゆく旅団の面々がカッコ良かったです。ハートフルな雰囲気の物語でしたが遺産を狙う六大国の思惑もあり、今回で新たな因縁も生まれて野心も明らかになったりで、ここからの展開が楽しみですね。
読了日:12月19日 著者:田口仙年堂
折れた聖剣と帝冠の剣姫(1) (一迅社文庫)折れた聖剣と帝冠の剣姫(1) (一迅社文庫)感想
国同士が険悪になって激突した幼馴染のルシード王子とファルシェーラ王女が、時を同じくして両国で政変が発生して帰るべき祖国を失い、居場所を求め旅立つことになる物語。ルシードと異母妹のコンスタンスル王女、ファルの3人で真の聖剣を得て新たに国を興そうとするストーリーでしたが、魔術や魔物も存在する世界観の中で各キャラそれぞれに持ち味があってよく動けていると思いました。ただ建国の具体的なビジョンはこれからで、今回なかなか重い負債も抱え道のりは遠そう。壮大な物語になりそうですが最後まで描き切ってくれることを期待します。
読了日:12月19日 著者:川口士
グランクレスト戦記 (6) システィナの解放者(下) (ファンタジア文庫)グランクレスト戦記 (6) システィナの解放者(下) (ファンタジア文庫)感想
三男・サルヴァドルを討ったことで綻びが生じ始めたロッシーニ家の強固な圧政。反乱の芽となりうるテオを討つべく動き出す危機に、シルーカが起死回生の策を提案する第六弾。ロッシーニ家と対決する構図が明確になってゆく中、流れを変える一手が迂遠なようで実は的確だったりするのはよくありますね。戦いの中で執事アーヴィンや人狼双子姉妹とボルツやヤーナの因縁の対決があったり、テオとシルーカの信頼関係が伺えたり、ページ数の少なさを微塵も感じさせない充実感は流石の一言。今回の決着と転機でまた新展開に向かいそうで次巻も楽しみです。
読了日:12月18日 著者:水野良
下鴨アンティーク 祖母の恋文 (集英社オレンジ文庫)下鴨アンティーク 祖母の恋文 (集英社オレンジ文庫)感想
鹿乃が骨董店の店主から祖母が祖父に宛てて書いた恋文を渡され、兄の良鷹が野々宮家の別邸に毎年この時期だけ訪れる謎が明かされる第三弾。京都・下鴨を舞台とするゆったりとした情緒ある雰囲気がこの物語の良さですが、鹿乃と梨々子と奈緒の友情についてや、祖父母の過去や良鷹が気にかけていたことだったりと、今回エピソードを積み重ねてゆく中で鹿乃の成長が感じられたり、いくつかの出会いや転機となりそうな出来事もあったりで、少しずつ関係が変わってゆきそうな兆しを感じました。そんな物語が今後どう紡がれてゆくのか、次巻が楽しみです。
読了日:12月18日 著者:白川紺子
宝石商リチャード氏の謎鑑定 (集英社オレンジ文庫)宝石商リチャード氏の謎鑑定 (集英社オレンジ文庫)感想
酔っ払いに絡まれた美貌の敏腕宝石商・リチャードを助けた大学生中田正義が、その縁から密かに持っていた指輪の鑑別を依頼する連作短編集。リチャードの顧客や店を訪れる人々の宝石にまつわる問題を二人で解決するストーリーで、宝石を扱う仕事に誇りを持ち優れた観察眼を持つリチャードと、彼に人物を評価されてバイトに誘われ、宝石に興味を持つようになってゆく真っ直ぐな正義のコンビがとても良かったです。正義を気にかけるリチャードの想いと、正義が片思いする少し変わった谷本さんとの恋の行方がとても気になるので続編を期待しています。
読了日:12月18日 著者:辻村七子
七星のスバル 2 (ガガガ文庫)七星のスバル 2 (ガガガ文庫)感想
「無垢なる闇」を打ち倒し不完全ながら復活を遂げた陽翔とスバル。「ブリルソシエティ」や「サザンクロス」が旭姫を狙って動き出し、貴法率いる「イルミナテ」を交えた超位ギルドの争いに巻き込まれてゆく第二弾。旭姫ばかりを気にする陽翔に苛立ちを覚える咲月と旭姫を望む貴法。複雑な想いを抱えているがゆえに陽翔たちとすれ違ってしまう二人でしたが、葛藤を乗り越えた咲月がその想う気持ちを新たな力に昇華させて、仲間と絶体絶命の局面を打開していく展開はとても良かったです。まだまだ謎も多く密かに動く人物もいるようで続巻が楽しみです。
読了日:12月17日 著者:田尾典丈
アンデッドガール・マーダーファルス 1 (講談社タイガ)アンデッドガール・マーダーファルス 1 (講談社タイガ)感想
異形が蠢く十九世紀末ヨーロッパ。怪異絡みの凄惨な事件解決のために呼ばれた怪物事件専門の探偵輪堂鴉夜と鳥籠を持つ男・真打津軽が、残された手がかりや怪物故の特性から推理を導き出すミステリ。シリアスな状況下でも変わらない、どこか道化めいた津軽と誰もが驚く見た目の鴉夜の軽妙なトークのギャップと、事件に繋がってゆく二人の因縁や怪異同士の迫力のあるバトル。ダークというだけでは言い表せないこの作品独特の世界観はとても興味深かったですね。著者さんの作風からやや意外な感もありましたが、これはこれで面白かったので続巻に期待。
読了日:12月17日 著者:青崎有吾
赤と白 (集英社文庫)赤と白 (集英社文庫)感想
文庫で再読。地方の豪雪地帯の閉塞感を日々感じながら、親との関係があまりうまくいっていない女子高生4人が、些細な選択の積み重ねからどんな結末を迎えることになったのかという物語。この年頃は理不尽な親の物言いにどうしようもない無力感を感じるものですが、それでも決断すべき時に決断することで変わることもあるし、その時流されることでより悪くなることもある。最初に起こった事件記事が書かれているのですが、物語として描かれていた過程は思っていた以上の女の子たちのリアルなやりとりで、その生々しい感情にドキッとさせられました。
読了日:12月17日 著者:櫛木理宇
ヲタクに恋は難しい (1)ヲタクに恋は難しい (1)感想
隠れ腐女子のOL・成海と、ルックスよく有能だが重度のゲーヲタ宏嵩とのヲタク同士の不器用な恋を描いたラブコメディ。幼馴染で気を使わなくてもいい関係であったがゆえに今まで付き合うことがなかった二人が、付き合い始めて相手を意識するようになって、恥ずかしくてどうしたらいいか分からなくなったりとか、初々しかったり戸惑ったりするのが良かったです。こういう関係はある意味理想なんですが、お互い相手に歩み寄る姿勢がないとわりと難しいですね。4人で絡む雰囲気は何かいいなあと思ったので続きがあるようならまた読んでみたいですね。
読了日:12月16日 著者:ふじた
絵本作家・百灯瀬七姫のおとぎ事件ノート (宝島社文庫)絵本作家・百灯瀬七姫のおとぎ事件ノート (宝島社文庫)感想
クラス委員である園川智三が、事件を起こしてから不登校を続ける絵本作家で引きこもりの不思議少女・百灯瀬七姫の家を訪れたことから始まる青春ミステリ。智三や彼が通う学校周辺で次々に起こる事件を童話マニアの七姫が童話から事件解決に至るヒントを示唆し、それを元に智三が事件解決に奔走するストーリーでしたが、事件を解決してもあまり報われた感のない、違和感を感じながら謎めいた七姫の秘密に迫っていく物語の結末は、予想外なようでいてなるほどと納得した解答でもあって、これからうまくいいなあと思えたラストに少しだけ救われました。
読了日:12月16日 著者:喜多南
遙か凍土のカナン6 さらば、愛しき姫君 (星海社FICTIONS)遙か凍土のカナン6 さらば、愛しき姫君 (星海社FICTIONS)感想
身重の妻オレーナを救うため、中央アジアを再訪した良造を待ち受けていたのは、銃口を向けてくるジニと、見る影もなくやつれ果てたジブリールだった第六弾。オレーナの嘘から起こった事態に今更ながらに直面した良造でしたけど、どうにかできたかというとどうにもならなくて、ジブリールと生きて再会できて連れ帰れたのはせめてもの救いだったのかなと。それでも不器用なまでに変わらぬ想いを貫こうとする良造が切ないですが、ロシア周辺の情勢も大きく変わりつつある中で、良造たちがどのように巻き込まれてゆくのか、今後の展開が気になりますね。
読了日:12月15日 著者:芝村裕吏,しずまよしのり
ゆうべはお楽しみでしたね(1) (ヤングガンガンコミックス)ゆうべはお楽しみでしたね(1) (ヤングガンガンコミックス)感想
オンラインゲーム「ドラゴンクエストX」内で仲良くなったゴローさんとシェアハウスすることになったゲーム内ではネカマのたくみが、待ち合わせ先でまさかのギャル系女子に遭遇する物語。ネカマネタはわりと話としてはよくありますが、ネカマやネナベも普通に信頼できるいい人だったりすることはあるわけで、曖昧さから勘違いがあった二人の同居生活も、お互い相手のに配慮したり、見た目だけでは分からない新たな一面を発揮したりで、ほのぼのした雰囲気をベースにどこか気になる二人の距離感がとても良かったです。続刊出たらまた読みたいですね。
読了日:12月15日 著者:金田一蓮十郎
サ法使いの師匠ちゃん (GA文庫)サ法使いの師匠ちゃん (GA文庫)感想
落ちこぼれ魔法使いジェラールが伝説の救世主『サ法使い』として召喚したのは胡散臭い女子高生・鷺坂詩子だった?!わりとテキトーな女子高生が魅せる異世界ファンタジーコメディ型詐欺。召喚されたものの勇者のような力も魔力もない普通の女子高生・詩子が、落ちこぼれの魔法使いジェラールやゴブリン娘をテキトーな修行で鍛えつつ、おばあちゃん譲りの詐術を駆使して大活躍するストーリーで、魅力的なキャラがよく動いて、テンポの良い話を組み立ててゆくセンスを感じました。続きがあるかどうかはわかりませんが、今後が楽しみな著者さんですね。
読了日:12月15日 著者:春原煙
僕と死神の黒い糸 (講談社タイガ)僕と死神の黒い糸 (講談社タイガ)感想
大富豪の家に生まれながら、幼い頃に父母を亡くし孤独に生きる少年・海堂凜が、新しいボディーガードとして元警察官の永瀬と出会い、自らの運命に抗おうとする物語。危険な目に遭うのが日常でボディーガードも頻繁に替わることも当たり前だった醒めた凜が、特殊な力を持った永瀬と出会ったことを転機として、自らの身を危うくする存在と対決していくストーリーでしたが、読みやすくはあったものの物語が唐突に始まった感もあって、読んでいて物語の背景や各々の登場人物といった部分は、もう少し掘り下げて丁寧に書いても良かったように思いました。
読了日:12月14日 著者:天野頌子
ヴィヴィアンの読書会 (PHP文芸文庫)ヴィヴィアンの読書会 (PHP文芸文庫)感想
人気作家ヴィヴィアンすみれの死から1年。染谷公太郎たちが彼女を偲ぶ読書会に招待され、参加者の中から彼女を殺した犯人を突き止めるべく毒入り紅茶を飲まされるミステリ。参加者は自称人気俳優や女装男など何かしら怪しい人物ばかりでしたが、各々の登場人物像とヴィヴィアンの関係、殺人を犯しうる動機を語るところに大部分のページが費やされていて、ドローン、ルンバ、スマホアプリなど最新機器を使った犯罪の可能性はなかなか興味深かったですけど、緊張感があるはずなのにどこかゆるい謎解きは読む人によって好みが分かれそうな印象でした。
読了日:12月14日 著者:七尾与史
俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる 10 (GA文庫)俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる 10 (GA文庫)感想
医学部推薦のため生徒会長に立候補した鋭太に対し、公約に「恋愛禁止」を掲げ真涼も立候補する第十弾。真涼をハーレムに取り込もうと目論む鋭太に、恋愛アンチの本性を剥き出しにした真涼が一対一の公開討論を仕掛けた生徒会長選。素直になれない真涼の迷走に周囲が振り回された感もあった今回でしたが、本音でぶつかり合う鋭太と真涼のジョジョネタ語りは無駄に熱かったですね(苦笑)紆余曲折あって結果的にみんなで一つの目的に向かって協力するような雰囲気になりましたけど、パチレモン危機がこういう形で話に絡んでくるとは思わなかったです。
読了日:12月13日 著者:裕時悠示
中古でも恋がしたい! 4 (GA文庫)中古でも恋がしたい! 4 (GA文庫)感想
夏休み突入直後に宿題も一気に終わらせて、新発売のエロゲを満喫したり、同好会が初芝が持つ超高級旅館で夏合宿する第四弾。今回夏合宿に海で水着、山で二人で遭難と夏休み定番イベントを一緒に体験し、周囲からはまだ付き合わないのかと見られるくらいなのに、縮まりそうでなかなか縮まらない清一と古都子の関係。ドキドキしてるのにその歩み寄りはもどかしくて、古都子のもやもやこそ解消されたものの、清一はもういい加減彼女のことを認めてもいいんじゃないかなと思いました(苦笑)噂の出処についても次辺りでそろそろ進展あるんでしょうかね。
読了日:12月13日 著者:田尾典丈
東京異界のバリスタ (GA文庫)東京異界のバリスタ (GA文庫)感想
三年前に異世界に繋がり魔法使いが跋扈する「東京異界」。珈琲専門店「ストラーダ」で何でも屋を兼業するバリスタの燈志郎が、探していた少女と瓜二つなフリッカと出会う物語。兄を探していると依頼を持ち込んで、住み込みで働くことになった少女・フリッカ。可愛いけれどどこか感情に乏しい醒めたフリッカが、燈志郎たちと過ごすうちに少しずついろいろなものを取り戻し、そんな彼女に燈志郎も惹かれてゆくストーリーはとても良かったですね。まだ明かされないままの謎も残っていて、今後の展開にも期待できそうですし、次巻も楽しみにしています。
読了日:12月12日 著者:手島史詞
幻葬神話のドレッドノート2 (GA文庫)幻葬神話のドレッドノート2 (GA文庫)感想
つかの間の休息に日輪とデートすることになった志雄が街中で西方の戦技魔装士・雅楽と遭遇し、幻海からは新たな脅威が来襲し志雄たちの前に姿を現す第二弾。相変わらずふとしたことに相手への想いや、強い絆を感じる夫婦二人の信頼関係をとても好ましく感じますが、そうして強さを身に着けてきた二人と対極的な存在として今回登場したのが雅楽。そのありように疑問を感じていた彼が、強敵蚩尤との戦いの中で二人の強さを目の当たりにし、かけがえのない存在を自覚して思うところを変えていく展開はとても良かったですね。次巻も楽しみにしています。
読了日:12月12日 著者:鳥羽徹
落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)9 (GA文庫)落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)9 (GA文庫)感想
かつて交わした約束が現実のものとなった七星剣武祭決勝戦。一輝は最愛の恋人にして最強のライバルでもあるステラの大会史上最も苛烈で過酷で美しく、泥沼のような戦いが幕を開ける第九弾。序盤は序盤で熱い展開でしたが、それすら霞むような決勝戦は二人でどこまでも進化していく凄まじい熱戦。成長し続けるステラの隣にあり続けるために、自分の限界をぶち破ってしまった一輝はいろんな意味で頑張っちゃいましたね。今回行き着くところまで行ってしまった感もありますが、次のステージへの予感とヴァーミリオン公国編が今からとても楽しみです。
読了日:12月11日 著者:海空りく
黄昏街の殺さない暗殺者 (電撃文庫)黄昏街の殺さない暗殺者 (電撃文庫)感想
相棒を殺した仇を追う手負いの暗殺者レヴンが、貴族文化であるおいしいお菓子を庶民にも広めようとする貴族令嬢のカーミリアに助けられ、傍にいて誰も殺すなという奇妙な依頼を受ける物語。これまで全く別の生き方をしてきた二人が出会い、クッキー馬鹿で真っ直ぐなリアの美味しいクッキーを食べてみんなに幸せになって欲しいと願う想いに徐々に影響を受けてゆくレヴン。困難に直面しても最後まで諦めず奔走する彼らの姿にはどこか心に響くものがありましたね。一冊でいい感じにまとまった物語は読後感も良かったですし、次回作にも期待しています。
読了日:12月11日 著者:寺田海月
機動執事 ―とある軍事ロボットの再就職― (電撃文庫)機動執事 ―とある軍事ロボットの再就職― (電撃文庫)感想
お嬢様リーゼの初恋は元軍事ロボットの執事ベル。少女漫画大好きな親友フローラにも煽られ懸命にアプローチするのに、その気持ちに気付かないベルに心配されるすれ違いの日々。上官だったリーゼの父に娘を託され、背景を知らないままロボット軍縮を目指し狙われる彼女というシリアスなストーリーながら、周囲にはバレバレなのにベルが朴念仁ですれ違うドタバタラブコメが楽しかったです。お互い大切に思う気持ちはあるのに、それが伝わらないのはもどかしい(苦笑)依然として不穏な状況は続きますが、禁断の恋の行方がどうなるか次巻も楽しみです。
読了日:12月11日 著者:松山剛
ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? Lv.9 (電撃文庫)ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? Lv.9 (電撃文庫)感想
春休みに秋山さんの発案で雪山にやってきたネトゲ部一同が、スノボに温泉に雪に閉ざされたロッジ、次々と起こる不可思議な事態に巻き込まれてゆく第九弾。うっかりゲームとリアルを混同してしまうスノボや料理だったり、ルシアンラブ全開なアコだったりと相変わらずなネトゲ部の面々でしたが、今のメンバーでネトゲ部をることに絆や愛着を感じてたんですね(ツッコミ役はセッテさん)。ネトゲでも美味い話にはオチがあったりで、ネトゲネタを交えながらのいつも通りのドタバタ劇を楽しめました。次は新メンバー加入もあるのかな?次巻も楽しみです。
読了日:12月10日 著者:聴猫芝居
ゼロから始める魔法の書 (5) ―楽園の墓守― (電撃文庫)ゼロから始める魔法の書 (5) ―楽園の墓守― (電撃文庫)感想
ゼロの書拡散を目論む「不完全なる数字」調査のため、海運国家テルゼムを訪れたゼロたちが、ゼロの名を騙り村々を襲う銀髪の魔女の噂に巻き込まれる第五弾。今回はゼロたちに同行していた「隠匿」の他にも、「背徳」の罪状を持つ残虐な裁定官が新たに登場。いかにも相容れない雰囲気の隠匿と傭兵が仲違いしながらも騒動の沈静化に向けて奔走したり、少しずつでも彼らの関係が変わってきてるんでしょうかね(苦笑)とはいえ魔女と教会の関係が不穏なもののになりつつある状況で、新たに仲間を加えたゼロたちの旅がどうなるのか、次巻が楽しみです。
読了日:12月10日 著者:虎走かける
京都寺町三条のホームズ3 浮世に秘めた想い (双葉文庫)京都寺町三条のホームズ3 浮世に秘めた想い (双葉文庫)感想
これまでのお礼として清貴から京都南座の「顔見世」に誘われた葵。バイト先の骨董店「蔵」で知己となった人気歌舞伎役者・市片喜助の元に、「襲名を辞退しろ」という脅迫状が届く第三弾。喜助を巡るスキャンダルに巻き込まれたり、清貴の元カノと婚約者を巡る騒動だったり、オーナーの誕生会で謎解きが催されたりと、各々の恋愛観が語られることが多かった今回ですが、葵に対して思うところがありそうな言動の多かった清貴の真意が気になりますね。これまで曖昧な距離感が続いていた二人の関係もそろそろ動きがありそうな予感で、次巻が楽しみです。
読了日:12月9日 著者:望月麻衣
三宮ワケあり不動産調査簿 賃貸マンション、怪談つき (富士見L文庫)三宮ワケあり不動産調査簿 賃貸マンション、怪談つき (富士見L文庫)感想
神戸三宮を舞台に、不動産鑑定士と神主の二足草鞋な兄・陸が所長の特殊な不動産鑑定事務所でバイトを始めた茅夏が、同じ事務所の颯や陰陽師の尊らとともに持ち込まれた訳あり物件の謎を解読するオカルトコメディ。僅かながら霊感を持つ女子大生の茅夏と、ロジカルに問題を解消する颯、悪い霊を祓う力を持つ尊のトリオは賑やかながらもなかなかバランスが良く、オカルトだけに留まらないわかりやすくてテンポ良く進むストーリー展開、いい感じにギャップがあるキャラたちを組みあせたお話はなかなか面白かったです。続巻に期待したいシリーズですね。
読了日:12月9日 著者:秋田みやび
(P[か]5-3)五龍世界 WOOLONG WORLD III: 天鏡に映る龍 (ポプラ文庫ピュアフル)(P[か]5-3)五龍世界 WOOLONG WORLD III: 天鏡に映る龍 (ポプラ文庫ピュアフル)感想
師匠の死後ひとりで廟を継ぎ守っていたユギは、ある日不審な輩に師匠の棺を奪われ、戻ってきた左慈とともに手がかりを追って霊峰・八華山の護楽院を訪ねる第三弾。ここで思わぬ存在と会ったことで、過去に対するわだかまりや自分の弱さを突きつけられたユギがきちんと向き合い、それを乗り越えて前を向くための物語でしたね。左慈も意地を見せましたし、イルラックの使命がどういう結末をもたらすのかとても気になりますが、迷ったところでビシっと言ってくれるからユギも気になりますよね。仲間も増えた都への旅がどうなるのか、次巻も楽しみです。
読了日:12月8日 著者:壁井ユカコ
(P[か]5-2)五龍世界 WOOLONG WORLD II: 雲谷を駈ける龍 (ポプラ文庫ピュアフル)(P[か]5-2)五龍世界 WOOLONG WORLD II: 雲谷を駈ける龍 (ポプラ文庫ピュアフル)感想
ユギの親友で妓楼の碧耀が都の良人に落籍され、迎えの護衛とともに都に向かう途中山賊に襲われ、辿り着いた山村で意外な思いがけない人物と再会する第二弾。今回の話は碧耀が主人公。シン国進出を狙う極東勢力や西域、都との思惑が複雑に絡み合う状況の中で、これまで流されるまま自らの意志を持たずに生きてきた彼女も、ようやく自らの意志を持って行動し運命が動き出しましたね。相変わらず不憫なイルラックの今後が気になりますが、ルーインも再登場して物語としてもここから大きく展開されていきそうで面白くなってきました。次巻も楽しみです。
読了日:12月8日 著者:壁井ユカコ
五龍世界 WOOLONG WORLD: I霧廟に臥す龍 (ポプラ文庫ピュアフル)五龍世界 WOOLONG WORLD: I霧廟に臥す龍 (ポプラ文庫ピュアフル)感想
龍大陸で不良中年道士に拾われて師事する少女ユギが、追われている幼い少女をかくまったことから日常が変わり始める中華風ファンタジー。口ではいろいろ言いながらも育ててくれた師匠を慕うユギ。このまま変わらず続けばいいと思っていた師匠と兄弟子左慈の三人で過ごす日常が大きく変わっていく中、何とか師匠を助けたいと願うユギの想いと、ユギが無事でいて欲しいと願う師匠のやりとりはとても切なかったです。まだ物語としても始まったばかりでルーインを追うイルラックなど様々な因縁もあり、ユギの今後が気になりますね。次巻も楽しみです。
読了日:12月7日 著者:壁井ユカコ
人魚の眠る家人魚の眠る家感想
娘の小学校受験が終わったら離婚する。そう約束した仮面夫婦二人の娘がプールで溺れ、脳死状態となってしまってからの過酷な運命が描かれる物語。再び目覚める可能性がほとんどない中、親としてどう考えるべきなのか、誰がその生死を決めるのか。娘が生きていることに妄執する母親のありようが様々な歪みを生み出していきますが、彼女自身もまた深く苦悩していたんですね。自分がその立場に置かれたらと深く考えされられましたが、突然憑き物が落ちたようにあっさりと様相を変えてゆく終盤の展開と、それがもたらした奇妙な縁にどこか救われました。
読了日:12月6日 著者:東野圭吾
建築士・音無薫子の設計ノート 謎(ワケ)あり物件、リノベーションします。 (宝島社文庫)建築士・音無薫子の設計ノート 謎(ワケ)あり物件、リノベーションします。 (宝島社文庫)感想
挫折から建築を学ぶ情熱を失った今西が、教授の紹介による建築事務所インターンで奇抜な発想を持つ音無薫子と出会い、ワケあり物件の依頼に応えていく物語。最初強引に持論を展開しているように見えた薫子も、裏では天才的な観察眼と見聞を厭わない行動力があって、その積み重ねで顧客が真に望んでいるものを見抜いていたんですね。そんな彼女に触発されて今西もまた失っていた自信や自分らしさを取り戻していくストーリーはとても面白かったです。今西の想いの行く末やいわくありげな登場人物たちも気になりますし、是非続編が読みたい作品ですね。
読了日:12月6日 著者:逢上央士
終わりのセラフ 吸血鬼ミカエラの物語 1 (JUMP j BOOKS)終わりのセラフ 吸血鬼ミカエラの物語 1 (JUMP j BOOKS)感想
ウィルスによって世界が崩壊した直後。百夜孤児院に暮らすミカエラが自らの出自に疑問を抱き始めて吸血鬼フェリドに接近を図る、吸血鬼の真実と起源に迫る新シリーズ。プロローグ的な位置づけてミカエラが登場したものの、今回のメインは昔十字軍の騎士だった頃のクローリーの死闘と、フェリドの出会いについて。いかにも怪しい立ち位置のフェリドと、凄惨な過去を経験して騎士としての信念が揺らぎつつあったクローリーが出会い、いかにして吸血鬼になったかというところからのスタートですかね。これはこれで面白いので、次巻にも期待しています。
読了日:12月5日 著者:鏡貴也
北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし 2北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし 2感想
極寒の地でのお試し婚がもうすぐ1年になろうとするリツとジークの元に、リツの祖父アーダルベルトが突然訪れる第二弾。北欧の暮らしぶりの描写もなかなか興味深かったですが、一緒に過ごしていく中で相手を好ましく思う気持ちは着実に育まれてきているのに、なかなか距離が縮まらない二人の関係に周囲も読者もやきもきする展開で、ようやくどうにか一歩前進できて良かったです。今回はもう一組の異文化カップル、アイナとエメリヒの恋の行方もあったりで、もどかしい展開からの良かったなあを十分に満喫できました。次巻もまた楽しみにしています。
読了日:12月5日 著者:江本マシメサ
ドクター・ホワイトドクター・ホワイト感想
編集者の狩岡将貴が早朝の公園で出会った白衣のみを纏った謎の美少女・白夜。素性が全く分からない彼女が病院で見過ごされていた数多くの誤診を次々に指摘していく物語。世間知らずで感情も乏しいのに、患者の診断にはずば抜けた冴えを見せる白夜が、誤診続きで経営不振の高森総合病院で診断協議チームに加入するストーリーで、様々な思惑が渦巻く状況の中で、原因不明で危険な患者たちを最後まで諦めずに救おうとする展開はテンポも良くて面白かったです。病院や白夜を取り巻く状況は依然として不穏でまだ謎も残っていますし、続編が楽しみですね。
読了日:12月4日 著者:樹林伸
後宮詞華伝 笑わぬ花嫁の筆は謎を語りき (コバルト文庫)後宮詞華伝 笑わぬ花嫁の筆は謎を語りき (コバルト文庫)感想
継母から冷遇され亡き母に教えられた能書の才さえも継母に奪われてしまった李淑葉に、皇帝の兄・夕遼との結婚の勅命が下る物語。実は夕遼が望んでいたのは淑葉の妹・香蝶との結婚で、いきなりしばらくしたら離婚と突きつけられる展開でしたが、真っ直ぐだけれど笑顔も能書の才能も奪われ、悲惨な境遇に自信を無くしていた淑葉が、書を好き過ぎという共通点から夕遼とも徐々に交流を深め、様々なものを取り戻していく展開は良かったです。むしろいつの間にかラブラブになっていて、周囲が呆れてましたね(苦笑)続編あるならまた読んでみたいですね。
読了日:12月3日 著者:はるおかりの
心霊コンサルタント 青山群青の憂愁 (幻冬舎文庫)心霊コンサルタント 青山群青の憂愁 (幻冬舎文庫)感想
アパートの怪異現象に悩む貧乏女子大生・花が、藍染めの袴姿でブルーのカラコンをした心霊コンサルタント・群青に解決を依頼し、助手として手伝うようになるオカルトミステリー。依頼された怪異現象の解決に降霊術という形を採るものの、事件のほとんどは幽霊よりもいつの間にか歪んでしまった人間関係が主たる原因で、優れた洞察力で事件を解決するストーリーはテンポも良く読みやすかったです。群青のことを気にかける花の想い、そして冒頭に提示された群青と兄一翠の過酷な運命の行く末が気になりますね。続きが出たらまた読んでみたい一冊です。
読了日:12月3日 著者:入江夏野
今すぐ読みたい!  10代のための  YAブックガイド150!今すぐ読みたい! 10代のための YAブックガイド150!感想
2009年~15年に刊行された作品の中から、翻訳家・金原瑞人さん監修の下いろいろな立場の「本のプロ」25人が10代に読んでもらいたい本を集めたブックガイド。10代の読書初心者向けというよりはもっと本を読みたい人向けで、10代だけでなく大人世代でも読めるような本もテーマ別にたくさん紹介されていました。金原瑞人さん監修ということもあってか、翻訳ものもわりと紹介されていましたね。名著というよりは選者の方々が面白いと感じた本を紹介したことが感じられる、多様なジャンルをカバーしたなかなか興味深いブックガイドでした。
読了日:12月2日 著者:
レトリカ・クロニクル 香油の盟約 (メディアワークス文庫)レトリカ・クロニクル 香油の盟約 (メディアワークス文庫)感想
アシミア教会が勢力を持つヴァルト王国の国境付近で獣人の娘フィーネと出会った話術士シンと狐の師匠カズラが、赤犬の獣人の部族と二十年もの間管理下に置いていた人間の村、修道院の問題に巻き込まれてゆく第二弾。複雑に絡み合う因縁と思惑に何度も戦いが起きそうになりますが、まだまだ未熟な面もあるものの、自らが傷つくことを恐れず真摯に訴えるシンの言葉が人々の心に響きましたね。今回の騒動で大きく成長したフィーネの想いは切なかったですが、理想を目指すシンと師匠の間にある確かな絆が感じられた素敵な物語でした。次巻も楽しみです。
読了日:12月2日 著者:森日向
創薬探偵から祝福を (新潮文庫nex)創薬探偵から祝福を (新潮文庫nex)感想
原因不明の難病奇病に苦しむ者の最後の望み、創薬チーム。調査担当薬師寺千佳と創薬担当遠藤宗史が数々の難題に挑む物語。目覚めないままの千佳の姉で遠藤の婚約者でもある姫子をいつか救うため、限られた時間内に病のメカニズムを解明し、新薬を創造して患者を助けるべく奮闘する二人。患者それぞれに人間模様があり、創薬チームの二人や以前姫子の治療に携わった旧創薬チームにもそれぞれ複雑な思いがあったりで、患者を救うためにそんな葛藤や困難を乗り越えて創薬を作り上げていく描写がとても良かったですね。シリーズ化を期待したい一冊です。
読了日:12月2日 著者:喜多喜久
雛菊こころのブレイクタイム1 (講談社ラノベ文庫)雛菊こころのブレイクタイム1 (講談社ラノベ文庫)感想
三年前に実家の喫茶店で出会って以来気になっていた雛菊こころに高校で偶然再会した伊莉也が、「お雛様」と呼ばれ生徒指導室で悩み相談を引き受ける彼女を手伝うようになる物語。こころ先輩とタロットを占う桃花の三人でバレー部の部長や恋に悩む上級生、生徒会長たちの悩みを解決していくストーリーでしたが、相談相手に真摯に接しようとするこころの姿勢や、相談者や密かに自身も悩みを抱えていたこころのために懸命に奔走する伊莉也たちの姿には心地よさを感じました。恋の行方も気になりますし、もし続きが出るようならまた読んでみたいですね。
読了日:12月1日 著者:ひなた華月
恋よりブタカン!: 池谷美咲の演劇部日誌 (新潮文庫nex)恋よりブタカン!: 池谷美咲の演劇部日誌 (新潮文庫nex)感想
文化祭公演を終えて引退する予定だった先輩たちと演劇地区大会出場を決意した都立駒川台高校演劇部。しかし次々起こる事件に西野先輩とも急接近する第二弾。今回は他校の演劇部との交流もあったりで、美咲も舞台監督のあり方を学んでらしくなっていくのを感じた連作短編で、美咲が内心ドキドキしまくりだった恋愛模様は意外な顛末で苦笑い。三年生の引退で演劇部もいろいろ変わっていきそうですが、美咲の入部と入れ替わるように入院したまま安楽椅子探偵として活躍していたナナコも、ようやく部活に復帰することになりそうで新展開に期待ですね。
読了日:12月1日 著者:青柳碧人

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