読書する日々と備忘録

主に読んだ本の紹介や出版関係のことなどについて書いています

9月に読んだ本 #読書メーターより

9月は既刊を調子に乗って買い過ぎて、積読がなかなか減らずに苦しんだりもしましたが、泊まりの旅行があったりシルバーウィークがあった割には結構読めた一ヶ月でした。読める時はさくさく読めたので結果的に冊数としては積み上がりましたけど、これは巡り合わせというか、たまたまですね(苦笑)

 

2015年9月の読書メーター
読んだ本の数:60冊
読んだページ数:18981ページ
ナイス数:6279ナイス

宝石吐きのおんなのこ(2) ~めぐる記憶とはじめての冒険~ (ぽにきゃんBOOKSライトノベルシリーズ)宝石吐きのおんなのこ(2) ~めぐる記憶とはじめての冒険~ (ぽにきゃんBOOKSライトノベルシリーズ)感想
まだ街を出歩くのがこわかった、幼き日のクリューが、店主スプートニクに一人での『おつかい』を命じられたりする第二弾。スプートニクの彼女を大切に思う気持ちは間違いなくて、だけど今の居場所の心地よさを痛感してるからこそ、クリューもふとした時に漠然とした彼との関係性や将来に不安になっちゃうんですよね。ただスプートニクもいろいろ考えてはいるし、周囲には暖かく見守る人たちもいて、そんな二人が今後どんな関係になっていくのか楽しみではありますね。ソアランと元婚約者やイラージャを巡るお話もまた読んでみたいかもと思いました。
読了日:9月30日 著者:なみあと
グラウスタンディア皇国物語0 (HJ文庫)グラウスタンディア皇国物語0 (HJ文庫)感想
両親や妹と共に山で暮らしていた七歳の少年クロムがたった十日ですべてを失い、やがて皇国の軍師に拾われて数多の戦場を駆け抜け、その才能を開花させていく本編の前日譚。自らではどうしようもなかった悲劇に直面し、その才能の片鱗を感じさせながらも、人としての感情をなかなか取り戻せなかったクロムが多くの人たちと出会い、彼を想う優しさに触れることで立ち直って成長していく姿がよく伝わってきたエピソードでした。悲劇的展開も多かった分、ほっこりとした気分になれたフィフニスの意外な出会いが描かれた巻末の短編はとても良かったです。
読了日:9月30日 著者:内堀優一
薬屋のひとりごと 4 (ヒーロー文庫)薬屋のひとりごと 4 (ヒーロー文庫)感想
懐妊した玉葉妃の逆子が判明する中、里樹妃の幽霊騒ぎなどを調べるうちに、これまで後宮内で起こった事件の法則に気づき調査しようとした猫猫が拉致される第四弾。なかなか興味深い後宮事情でしたが、拉致されたと知った翡翠宮の面々や壬氏、羅漢たちの反応がとてもらしかったですね。猫猫の機転によって悲劇的状況の中にもまだ救いを見出だせた顛末でしたが、ついに立ち上がった壬氏の想いはそろそろ報われてもいいんじゃないかな…とは正直思いました(苦笑)でも今回で身軽になれた部分もありますし、これからですよね。その辺も次巻に期待です。
読了日:9月29日 著者:日向夏
偉大なる大元帥の転身 出直し召喚士は落第中 (ファミ通文庫)偉大なる大元帥の転身 出直し召喚士は落第中 (ファミ通文庫)感想
異世界召喚された先で魔王に助けられ、腹心の大元帥として名を馳せていた平凡な中学生・ケータが、人と魔族の和睦後に今度は元の世界に戻る方法を探すために召喚学院に通う物語。与えられた強大な魔力は封じていて精霊召喚術はうまく使えないケータが、その正体を隠しながら人類や魔王軍の思惑に巻き込まれていくストーリーになりそうで、最初は仲違いしていたヒロインたち同級生との絆を深めていった今後、どういう展開が待っているのか楽しみですね。人に変身するミケも可愛くて、今回は冒頭登場しただけの美しい魔王の思惑や再登場にも期待です。
読了日:9月29日 著者:竹岡葉月
ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件8 (ファミ通文庫)ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件8 (ファミ通文庫)感想
子供たちに胸を張れる立派な大人になるためエーレンを去って外交官になる勉強を始めたシャールが、ことあるごとに押しかけてくる聖羅に振り回される日々を送る最終巻。歳を重ねて大人になっていく聖羅が特別な存在であることは認めているものの、先生と生徒という立場に頑ななシャール。そんな状況を変えるきっかけとなってゆくのが、これまで出会った人たちとの再会やその言葉で、まっすぐな気持ちをぶつけ続けた聖羅の想いに気づいてからのシャールの変化は必見。積み上げてきたものが花開くような素晴らしい結末でした。次回作も期待しています。
読了日:9月28日 著者:野村美月
デート・ア・ライブ(3)狂三キラー (富士見ファンタジア文庫)デート・ア・ライブ(3)狂三キラー (富士見ファンタジア文庫)感想
突然やって来た転校生時崎狂三の衝撃的な自己紹介「わたくし、精霊ですのよ」そしてその精霊を殺す少女真那。人を殺す少女と精霊を殺す少女。悪夢を断ち切るため士道が奔走する第三弾。思わせぶりな態度を取るミステリアスな狂三に加え、士道の実妹・真那も登場して義妹と妹対決があったりする中で、まさかのデートのトリプルブッキングとか(苦笑)必然のドタバタ劇でしたけど、そこからは狂三に周囲が振り回されての危機的状況に、わりと物語のキーになりそうなラストに登場した人物。だんだん伏線も回収されてきたんですかね。次巻も楽しみです。
読了日:9月28日 著者:橘公司
デート・ア・ライブ(2)四糸乃パペット (富士見ファンタジア文庫)デート・ア・ライブ(2)四糸乃パペット (富士見ファンタジア文庫)感想
高校に転校してきて折紙と毎日のように喧嘩をする十香とそれを止める士道。そんな日常に人見知りの優しい第二の精霊四糸乃が現れる第二弾。四糸乃を何とかしないといけない中、よく分からないまま面白くない気持ちを持て余し不満を溜めていく十香、表情は乏しいのにやることが斜め上な折紙が絡んで状況が混沌としていきましたが、この二人を周囲に置いたまま封印したり、この調子で士道の周りに精霊がさらに増えていったら大変なことになりそうな予感も。最後にまた面白そうな存在が登場して、新たな火種もありそうですね(苦笑)次巻も楽しみです。
読了日:9月28日 著者:橘公司
デート・ア・ライブ 十香デッドエンド (富士見ファンタジア文庫)デート・ア・ライブ 十香デッドエンド (富士見ファンタジア文庫)感想
世界を殺す災厄・正体不明の怪物と、世界から否定される少女を止める方法は二つ。殱滅か対話。名前もない精霊を十香と名付けた五河士道が、精霊をデレさせるべく奮闘するボーイ・ミーツ・ガール。人類の敵をデレさせろという突拍子もないテーマで、十香は精霊だけれど一人の可愛い女の子でもあって、士道を支える機関が義妹含めて変な選択肢ばかり選ぶ変人揃いと、士道や精霊の背景など現時点では不明な点も多いですが、テンポ良く進む展開とシーンごとの印象的な描写が素晴らしくて、シリアスなはずなのにシリアスを感じさせない楽しい物語でした。
読了日:9月27日 著者:橘公司
戦艦学園のグラムリッター 問題児な魔道士と愚劣な指導官 (ファンタジア文庫)戦艦学園のグラムリッター 問題児な魔道士と愚劣な指導官 (ファンタジア文庫)感想
竜という脅威に人類が地上から空飛ぶ戦艦へと移住した世界。「愚劣な敗者」の汚名を着せられ軍を退役した最強の魔道士・小鳥遊蒼真が、グラムリッター候補生の指導官を務めることになる物語。訳ありの指導官と実力はありながらもそれを出し切れていない3人担当生徒たちが揃って、教官ものとして王道というかよくある設定ではありましたが、イラストも良かったヒロインたちは魅力的だったと思いますし、なぜ蒼真が汚名を甘受しなければならないのか、その理由もなかなか良かったです。ヒロインたちの伏線も今後どう活かされていくのか次巻に期待。
読了日:9月26日 著者:手島史詞
りゅうおうのおしごと! (GA文庫)りゅうおうのおしごと! (GA文庫)感想
16歳で将棋界の最強タイトル『竜王』となった九頭竜八一の自宅に、小学三年生の雛鶴あいが弟子にしてもらうため押しかける物語。姉弟子の銀子とともに将棋漬けの生活を送ってきた八一と、驚異的な博覧強記と負けず嫌いな気持ちの強さで急速に成長していくあい。冒頭にインパクトのある師弟関係が描写されていた分、お互い刺激を受けて成長していく二人の関係がとても好ましく思えました。熱い想いを乗せた勝負もありとても面白かったですが、終盤あいの母親との話し合いでこの歳で早くも人生詰んだような気も?次巻では銀子の反撃にも期待です。
読了日:9月26日 著者:白鳥士郎
からくさ図書館来客簿 第四集 ~冥官・小野篁と夏のからくり~ (メディアワークス文庫)からくさ図書館来客簿 第四集 ~冥官・小野篁と夏のからくり~ (メディアワークス文庫)感想
冥官・小野篁が上官の安倍晴明から、今後のありようを決めた時子の修行についてや、「京の夏の祭礼を守れ」と指令を受ける第四弾。相変わらず時子に対しては過保護な篁ですが、今回正体が明らかになった茜を苦手とする理由や、時子への複雑な心情が明らかになったりと、なかなか興味深かったですね。今回も京都周辺の情緒や登場人物たちの繊細な心情描写だったり、からくさ図書館を通じて繋がり広がっていく縁が描かれていて、個人的には和菓子職人の雅也と金魚屋の沙央里のその後の様子が少し描かれていて良かったです。次巻も楽しみにしています。
読了日:9月25日 著者:仲町六絵
WEB小説家になろうよ。 (ダッシュエックス文庫)WEB小説家になろうよ。 (ダッシュエックス文庫)感想
Web投稿サイトの作品が書籍化したもののスランプで更新停止中の高校生東山静司が、アカウントを乗っ取り続きを書いてみせたクラスメイトの西園海玲とコンビを組み一緒に小説を書く物語。なし崩し的に引きずり込まれたネット文芸部で、抜群の構想力がありながら文章が壊滅的な海玲と共にコンビ存続を賭けランキング一位を目指す日々。チョロイン気味な海玲やヒロインたちとのラブコメはベタでしたが、創作へのこだわりや熱量も感じられたりしてなかなか良かったですね。キリの良い所で終わりましたが、もし続刊出るようならまた読んでみたいです。
読了日:9月25日 著者:早矢塚かつや
3月のライオン 11 (ジェッツコミックス)3月のライオン 11 (ジェッツコミックス)感想
零の衝撃的なプロポーズからのその後と、対局をこなしながら川本家に自分勝手な提案をする彼女たちの父親・誠二郎と決着をつけるために奔走する第十一弾。いやいきなりのプロポーズにもビックリしましたが、一度こうと決めると迷いませんね(苦笑)少しばかり突っ走っちゃった感はありましたけど、それはひなたやその家族たちのため以外の何物でもなくて、そんな零のことを周囲も認めてるんですよね。ひなたには零がいて、零にはひなたがいる。そんな二人で良かったと思いました。その道のりはまだまだ遠そうですけどめげずに頑張って欲しいですね。
読了日:9月25日 著者:羽海野チカ
文句の付けようがないラブコメ  4 (ダッシュエックス文庫)文句の付けようがないラブコメ 4 (ダッシュエックス文庫)感想
またしてもセカイを救えずに次に改変された世界でのユウキの立ち位置は、なんと九十九機関側のセカイの管理役。相容れないはずの立ち位置から二人の関係が始まる第四弾。ユウキの仕事はセカイをお務めに従事させる為に酒盛りに付き合う事。敵役になったことで遠回りこそしましたが、セカイは相変わらずで二人の本質的な部分も変わらないんですね(苦笑)とはいえその立ち位置がこれまでと違うがゆえか、ユウキがこれまでとは異なる選択をした今回。最後のセカイの表情やつぶやきは気がかりですが、それがどういう結末に繋がるのか次巻が楽しみです。
読了日:9月24日 著者:鈴木大輔
僕が電話をかけていた場所 (メディアワークス文庫)僕が電話をかけていた場所 (メディアワークス文庫)感想
初鹿野を立ち直らせるために始めた、初鹿野と檜原、千草、深町の4人による深夜の天体観測。それぞれすれ違うもどかしい想いと再び起こった事件、そこから終わりに向かう物語。天体観測での自分の想いがどこに向かっているのかは分かりきってるのに、どうしようもできないもどかしさ、大切な人が窮地にある時に自分を信じられない臆病な気持ち。それでも大切な人と向き合い続けたからこそ思いが伝わったのかもしれないですね。著者さんにしてはやや意外な終わらせ方とも感じましたが、個人的には満足できた結末です。次回作も楽しみにしています。
読了日:9月24日 著者:三秋縋
烏は主を選ばない (文春文庫)烏は主を選ばない (文春文庫)感想
兄宮を退け日嗣の御子の座に就いた若宮に仕えることになった雪哉。周囲が敵だらけで命も狙われる若宮にいろいろ振り回される第二弾。前巻の状況下で最後に登場しただけの若宮がその裏でどう動いたかが描かれていましたが、傍若無人に振舞っているかのように見える若宮の自覚と、若宮の無茶振りに振り回されて散々な目に遭いながらもいい主従関係を築いていく雪哉。今回も丁寧に張っていった伏線を回収しつつの急展開で、終盤状況がガラリと変わる仕掛けは見事。すれ違ってしまったのは残念なので、また二人が再会するような展開を期待したいですね。
読了日:9月23日 著者:阿部智里
烏に単は似合わない (文春文庫)烏に単は似合わない (文春文庫)感想
人間の代わりに八咫烏の一族が支配する世界「山内」ではじまった世継ぎの后選び。いわくありげな立太子の若宮に、それぞれ思うところを秘めた4人の后候補たち。そんな候補たちを相手に候補の一人である箱入り娘のあせびが、若宮への想いを成就すべく奮闘するお話かと思って読んでいたのですが。。。次々と明らかになる后候補たちの事情、そして最後登場した若宮によって明かされるまさかの真相。意地悪に見えた后候補たちも実は悪い人じゃないのねとか思いながら読んでいたので、最後のどんでん返しにはびっくり。ここからどう続いていくのか期待。
読了日:9月23日 著者:阿部智里
海の見える街 (講談社文庫)海の見える街 (講談社文庫)感想
海の見える市立図書館で司書として働く31歳の本田。十年も片想いだった相手に失恋した七月、一年契約で派遣されてきた春香がやってきて変わっていく日常。最初は印象があまり良くなかった春香でしたが、少しずつ周囲の影響を受けて変わり、周囲もまたその影響で変わっていく。不器用な登場人物たちゆえになかなかうまくいかないところがもどかしくて、何があったのか気になったままの部分もありましたが、揺れ動く心のありようが淡々と綴られていく描写はとても良くて、すれ違ったまま終わらないで良かったなと思える結末にどこかほっとしました。
読了日:9月22日 著者:畑野智美
北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし感想
北欧の雪国貧乏伯爵リツハルドが、退役することになった男前の女性軍人ジークリンデに夜会で一目惚れし告白、一年のお試し婚を条件に一緒に暮らし始める物語。読んでみて表紙を見比べてあれ?と思ったのは私だけじゃなかったみたいで(苦笑)率直で飾らないジークとの一緒の生活を楽しいと思うリツと、きちんと女の子扱いしてくれて対等に見てくれるリツの優しさを好ましく思うようになっていくジーク。不器用な二人がお互いの様子を伺いながら少しずつ距離を縮めていく奥ゆかしさがとてもいいですね。大変そうな生活ですが今後の展開が楽しみです。
読了日:9月22日 著者:江本マシメサ
ある朝目覚めたらぼくは ~千の知恵・万の理解~ (集英社オレンジ文庫)ある朝目覚めたらぼくは ~千の知恵・万の理解~ (集英社オレンジ文庫)感想
エデンでの新生活にも慣れてきた遼が、挨拶しそびれていた占い師おんバァさん宅へ行こうとする途上で不思議な双子と出会う第二弾。今回はいろいろ過去がありそうな凄腕占い師おんバァさんを巡るお話で、遼の過去が少し明らかになったりもしましたが、エデン内部で起こった事件を住人たちと力を合わせて事件を解決していく部分が今後も物語のメインになりそうですね。今回登場した名前がなかなかいい感じの双子もレギュラー化しそうで、きらさんの天然ぶりも健在。こういう穏やかで暖かい雰囲気はいいですね。これから二人の進展も含めて次巻に期待。
読了日:9月21日 著者:要はる
バーガント反英雄譚 (9) 曝かれた伝説と最弱英雄 (下) (ファンタジア文庫)バーガント反英雄譚 (9) 曝かれた伝説と最弱英雄 (下) (ファンタジア文庫)感想
家族や友人、世界を救うため姉妹たちを繋ぎ止めようとするシュンによってバラバラだった終末姉妹がひとつになり、リュリシアの身体を乗っ取り十一の滅神咒具を装備したバルドスに挑む最終巻。絶体絶命の状況なはずなのに、姉妹を繋ぎ止めるために奔走するシュンとのやりとりは、結局みんなシュンが大好きなのねという話で、どこか緊迫感に欠けた感もありましたが、これまで未解明だった部分も回収しつつ、家族一丸でバルドスに挑む展開はこの物語ならではでしたね。後日譚もきちんと描かれていて、最後まで楽しく読めて良かったです。次回作に期待。
読了日:9月21日 著者:八街歩
うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。2 (HJ NOVELS)うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。2 (HJ NOVELS)感想
デイルが拾った魔族少女ラティナの保護者となって二年。実家のある故郷ティスロウへラティナを連れて帰省する第二弾。相変わらず親バカ全開なデイルですが、順調に成長したラティナもますますいい娘に育っていて、行く先々でいい意味で驚きの連続でしたが、道中で聞いた魔人族の事情、特殊ながら温かいデイルの故郷と複雑な彼の立ち位置など、いろいろなことも明らかになりましたね。デイルとラティナはお互いの存在の大きさを再確認しましたが、それだけにこれから二人の関係性はどう変わっていくのか、少しだけ気になりました。次巻も楽しみです。
読了日:9月20日 著者:CHIROLU
彼女が捕手になった理由 (一迅社文庫)彼女が捕手になった理由 (一迅社文庫)感想
ポテンシャルはあるのにどこかちぐはぐで万年二回戦止まりの白倉柏シニアに、名門シニアにいたキャッチャーの女の子が入部し全国を目指す青春野球小説。ストーリーとしては最初は各ポジションのコンバートを始めチームを良くしようとする沙月と衝突したり反発したりしながら、その采配と情熱に引っ張られ徐々にまとまって成長するチーム、沙月の古巣対決と王道展開ですが、頑張り抜いた沙月のために皆が優勝をプレゼントしようと一丸となる姿はベタでもいいですね。沙月がだんだんヒロインっぽくなっていく展開がこの物語の肝なのかなと思いました。
読了日:9月19日 著者:明日崎幸
銀炎の七ツ姫と七禍の王子 (一迅社文庫)銀炎の七ツ姫と七禍の王子 (一迅社文庫)感想
王国第二王子シオンが王国を支える魔術師「七ツ姫」の一人・七歌と婚約を果たした日、七歌から突如七日後に死ぬ呪いを掛けられ、その呪いを解くために七歌を追う物語。しっかり者の侍女カティに支えられつつも放蕩王子と呼ばれ庶民に慕われるシオンと、彼を倒すためだけに育てられた真っ直ぐで不器用な七歌。命を賭けた戦いを重ねながらお互いを知り、心を通わせていく悲劇的な運命の二人でしたが、紆余曲折の末に迎えたこの物語らしい決着はとても良かったです。これから他の七ツ姫も登場しそうで、どのような形で絡んでくるのか次巻が楽しみです。
読了日:9月19日 著者:手島史詞
Re:ゼロから始める異世界生活 (7) (MF文庫J)Re:ゼロから始める異世界生活 (7) (MF文庫J)感想
レムの言葉に度重なる死を乗り越えたナツキ・スバルが、ミリアを救うためクルシュやアナスタシアを巻き込んで魔獣『白鯨』の討伐に打って出る第七弾。妻テレジアへの想いを胸に復讐に燃えるヴィルヘルムの執念、綱渡りの交渉を成し遂げ討伐に繋げたスバルも、できることをやることに徹して大活躍。レムもとてもいい感じにヒロインしてました。前巻まではどうにもならない状況であがく描写が続いた分、今まで溜めてきたものをぶつけた今回は素晴らしかったです。とはいえ本当に大事なのはここからですし、次巻で苦境をひっくり返せるか楽しみですね。
読了日:9月18日 著者:長月達平
神話伝説の英雄の異世界譚 2 (オーバーラップ文庫)神話伝説の英雄の異世界譚 2 (オーバーラップ文庫)感想
軍神としての記憶を取り戻したヒロが王都で皇帝と謁見、功績を積み上げるべくリヒタイン公国との戦線へ参加を命じられる第二弾。今回も個人の武力だけでなく、軍略でも敵国の歴戦の強者を圧倒するレベルで、千年前の異世界に一度召喚された経験があるとはいえ、必要とあれば非情な手段も逡巡しない、とても少年とは思えない大活躍でしたね(苦笑)勢力拡大に向けて後援となりそうな存在も得て仲間も増えそうですが、冷静で的確な判断力と、個でも軍略でも清々しいくらいの圧倒的な力を併せ持つヒロがどこまで突っ走るのか、次巻に期待ということで。
読了日:9月18日 著者:
七日の喰い神 (ガガガ文庫 か 8-7)七日の喰い神 (ガガガ文庫 か 8-7)感想
人間に害を為す禍々しい神々マガツガミと祈祷師が戦う世界。元祈祷師の古川七日と喰い神の少女ラティメリアが、依頼を受けて神々を葬っていくダークファンタジー。目的のため彼女の力を必要とする七日と、彼が死んだら喰らう約束をするラティメリア。相棒と呼ぶには微妙な関係の二人ですが、その繊細な距離感の描写がとてもいいですね。世界観や登場人物たちも魅力的で、特に可愛らしさと残酷さを兼ね備えたラティメリアがよく動き、素晴らしいイラストともマッチして存在感がありました。二人と宿敵の因縁も明らかになって次巻がとても楽しみです。
読了日:9月18日 著者:カミツキレイニー
手芸女 (TO文庫)手芸女 (TO文庫)感想
指導教諭の入院によって、急遽手芸部の顧問代理を務めることになったボスゴリラ風の新米体育教師・大山、文化祭の出し物で分裂する手芸部員たちの熱い青春部活小説。事情や手芸のことも分からないまま暴走して失敗する大山に、熱い想いはあるのに和解するきっかけを見い出せない手芸部員たち。彼女たちが一丸となるきっかけは切ない出来事でしたが、彼女たちのために奔走したり、理解するために手芸に挑戦する大山の奮闘やそのほのかな恋模様には、不器用だなあと思いつつもつい共感して応援したくなりました。読むと温かい気持ちになれる一冊です。
読了日:9月17日 著者:野坂律子
雲は湧き、光あふれて (集英社オレンジ文庫)雲は湧き、光あふれて (集英社オレンジ文庫)感想
最後の甲子園を前に故障した屈指のスラッガー専用代走に指名される話/新人スポーツ記者と強豪校と対戦する弱小校のピッチャーの出会い/戦火が拡大する中で甲子園を目指す少年たちの話と、高校野球を題材とする中編三編。今の自分に自信を持てない主人公たちが野球への熱い想いに感化され、今やるべきことに奮闘する姿には心を動かさずにはいられません。いずれも良かったですが、個人的には新人新聞記者と弱小校ピッチャーの出会いを描いた「甲子園への道」が特に好きでした。読むと高校野球につい思いを馳せてしまう是非オススメしたい一冊です。
読了日:9月16日 著者:須賀しのぶ
ライトノベルから見た少女/少年小説史: 現代日本の物語文化を見直すためにライトノベルから見た少女/少年小説史: 現代日本の物語文化を見直すために感想
ラノベ作家でもある著者が、ライトノベルを起点に「少女小説」「少年小説」という観点から日本の物語文化を見直し論じた一冊。明治から現代に至るまでの少年小説や少女小説の解説はやや難解にも感じましたが、その源流に当たる部分がどこにあるのかという模索や少女小説の位置づけ、これまであったサブカルチャー論を文学研究の視点から論じた試みは興味深く、一読の価値はあると感じました。読んでみてしみじみ思ったのは、自分が読み始める以前の流れは実感するのが難しいということ。皆が納得するように定義するのはなかなか大変なんでしょうね。
読了日:9月16日 著者:大橋崇行
がらくた屋と月の夜話がらくた屋と月の夜話感想
仕事も恋も上手くいかないつき子が、数合わせの合コン帰りに道に迷い、ガラクタに秘められた物語を売る河嶋骨董店に辿り着き、河嶋老人やその息子・天地たちと関わっていく連作短編集。一見ガラクタばかりの骨董品から生まれる物語と、それに魅入られた人たちの転機。一つ一つのお話も良かったですが、河嶋老人とのわだかまりを抱えたままの天地や、不器用で騙されてばかりいたつき子が、周囲の人たちも含めた関り合いの中で、手探りでお互いの信頼関係を育んでいくもどかしい展開がとても良かったです。今後の進展が楽しみなので続刊に期待します。
読了日:9月16日 著者:谷瑞恵
僕はもう憑かれたよ (『このミス』大賞シリーズ)僕はもう憑かれたよ (『このミス』大賞シリーズ)感想
一人寂しく迎えた二十五歳の誕生日も終わろうとする二十三時半。本好きなブックカフェ店員・八木沼真知の部屋を、真知の昔からのあだ名や好物を知る見知らぬ男・美門が訪れる物語。自分の記憶にない行動の形跡に気づいた美門と再会した真知が、半年前に転落死事故で亡くした本好きの恋人が残した謎を追ううちに、1冊の本を鍵に繋がってゆくいくつもの事件、そして明らかになる美門に取り憑いていた正体。すれ違ったままの悔恨を抱えた関係者たちのわだかまりを精算し、前を向くきっかけにもなってゆく、哀しいけれど優しい気持ちになる物語でした。
読了日:9月15日 著者:七尾与史
中古でも恋がしたい! 3 (GA文庫)中古でも恋がしたい! 3 (GA文庫)感想
イブとは和解したものの、今度は綾女の百合の噂や新宮の悪評だったりと、新たな噂に悩まされる第三弾。生徒会長が怪しい動きを見せる一方で、みんなで真面目に期末対策をしたり、水着を買いに行ったり、綾女とのデートイベントが発生したりな3巻でしたが、悪評に振り回されず自分の気持ちに真っ直ぐであろうとする綾女が可愛くて、彼女にドキドキしてる新宮はいちいち言い訳考えてないで素直に認めればいいのにと思いました(苦笑)黒幕の正体は相変わらず分からないままですが、少しずつ変わりつつあるようにも見える二人の距離感の変化にも期待。
読了日:9月14日 著者:田尾典丈
世界は終わらない (幻冬舎文庫)世界は終わらない (幻冬舎文庫)感想
真面目に働く一人暮らしの書店員・土田新二32歳が、仕事、結婚、将来、一回きりの人生の幸せについて考えを巡らす四コマ漫画。誰かと比較したり、近しい人を亡くしたり、日常の小さなことに気づいたり、幸せを見出したり。やっても給料が変わらないと言われながら児童書コーナーの充実のために試行錯誤してみたり。折に触れて自分の人生って何なんだろうなあと思いながら、日々コツコツと頑張っている土田には好感。巻末に本書で紹介されていた本の紹介もあり、読みやすく素直に応援したくなるような、自分も励まされるような、そんな一冊でした。
読了日:9月14日 著者:益田ミリ
かくりよの宿飯 二 あやかしお宿で食事処はじめます。 (富士見L文庫)かくりよの宿飯 二 あやかしお宿で食事処はじめます。 (富士見L文庫)感想
大旦那に食事処「夕がお」の開店を認めさせた葵。しかし快く思わないあやかしの妨害に遭ったり、予算を削られそうになったり、攫われたりと相変わらず困難が続く第二弾。楽観できる状況ではなくても、持ち前の逆境にもめげない不屈の精神やその優しさ、美味しいご飯で徐々に葵に共感する仲間が増えていく展開はいいですね。大旦那の包容力やデレが垣間見えたり、ピンチに駆けつけるカッコ良さだったり、今回歓待した高貴なお二方とのお話を聞いたりもして、葵の心境も徐々に変わりつつあるのかな。いろいろ気になることも出てきて次巻も楽しみです。
読了日:9月14日 著者:友麻碧
魔導書作家になろう! >ではダンジョンへ取材に行きますか?(はい/いいえ) (電撃文庫)魔導書作家になろう! >ではダンジョンへ取材に行きますか?(はい/いいえ) (電撃文庫)感想
勇者討伐後に魔導書がブームになった世界。魔導書作家としてデビューしたアジロと実は元勇者で出版社担当編集のルビが、周囲を人々を巻き込みつつ魔導書作りに邁進する物語。肝心の「魔導書」の具体的なイメージがあまりピンとこなかったですが、思索派のアジロの考えた魔法を超現場主義のルビや周囲の人々の協力(?)を得ながら実践的なものに仕上げていくような各話構成で、作品にうまく落とし込んだ作家生活あるあるや、アジロに関わってゆく魅力的な女性キャラたちは良かったと思うので、すでに書いているという次巻でより良くなることを期待。
読了日:9月13日 著者:岬鷺宮
夜桜ヴァンパネルラ (電撃文庫)夜桜ヴァンパネルラ (電撃文庫)感想
吸血鬼が科学的に認められた近未来。人々を吸血種から護る『捜査第九課』に所属する真祖の少女・櫻夜倫子と、何も知らされないまま配属された新人・桐崎紅朗がコンビを組んで吸血鬼に挑む物語。業を背負って孤独に戦い続けてきた倫子と、辛い過去がありながら底抜けにバカで前向きな紅朗。どうしても凄惨なバトルに繋がりがちな展開で、著者さんらしい二人のボケツッコミが癒やしになっていましたね。敵味方の多くに忌避される倫子の終わりの見えない戦いがどこに向かうのか、紅朗の存在が重要なキーマンになっていきそうな予感。次巻も楽しみです。
読了日:9月12日 著者:杉井光
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか9 (GA文庫)ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか9 (GA文庫)感想
新ダンジョン階層域『大樹の迷宮』に進出したベルたちが、人語を話し人からも怪物からも襲われる孤独な竜の少女ウィーネと出会い、保護する第九弾。最初は助けてくれたベルにだけ懐いていたものの、徐々に心を開いてゆくウィーネがいちいち可愛くて、それに対するファミリアの面々の反応の変化に彼女たちらしさがとてもよく出ていたと思いました。ギルドの真の主の思惑も絡んでいたりで、ヘスティアに明かされたりもしましたが、ベルたちが今回知った状況が今後どのような形で物語に絡んでいくか、一方で暗躍する動きもあったりで次巻が楽しみです。
読了日:9月12日 著者:大森藤ノ
レオ・アッティール伝 (2) 首なし公の肖像 (電撃文庫)レオ・アッティール伝 (2) 首なし公の肖像 (電撃文庫)感想
大国アリオンの因縁の相手ヘイデンに宣戦布告を叩きつけた公子レオ・アッティール。しかし手勢を持たないレオが獲得を目指す一方、もう一つの大国・聖ディティアーヌ連盟が動き出す第二弾。算段もなく宣戦布告してあまり余裕もない中で、方策を考えながら突っ走る感があったレオでしたが、ギリギリの綱渡りが続く中で関わる人たちを何とか説得して回って、自らも陣頭に立ってヘイデンとも決着を付け、苦しい局面もどうにか乗り切ったというところですか。ただ新たな因縁や禍根も生まれて、これからも難しい局面は続きそうですね。次巻が楽しみです。
読了日:9月11日 著者:杉原智則
マグダラで眠れ (7) (電撃文庫)マグダラで眠れ (7) (電撃文庫)感想
『太陽の欠片』の調査のため北方のアッバスの町を訪れたクースラたちが、調査を進めていくうちに思わぬ事態に巻き込まれていく第七弾。今回「少女は書架の海で眠る」のフィルが、成長した姿で鍵を握るキーマンとして登場。クースラが言動の端々に心境の変化を感じさせる中、信頼できる仲間たちと試行錯誤の末についに見出した新発見。しかしそこから状況の変化もあっての暗転、最後まで諦めなかったがゆえの逆転劇と、今回も著者さんらしいカタルシス溢れる展開でした。クースラとフェネシスの関係もなかなかいい感じになってきて次巻も楽しみです。
読了日:9月11日 著者:支倉凍砂
エロマンガ先生 (5) 和泉紗霧の初登校 (電撃文庫)エロマンガ先生 (5) 和泉紗霧の初登校 (電撃文庫)感想
「クリスマス」「バレンタインデー」にそわそわするマサムネたちと、兄妹の保護者である父の妹・京香から抜き打ちテストを課される第五弾。定番イベントへ向け、お目当ての相手に探りを入れようとしてそれぞれの思惑が交錯し、その回答からネタや誤解がいろいろ生じてましたね(苦笑)正宗の鈍感主人公ぶりは相変わらずで、意味深な智恵のつぶやきも気になりましたが、ドタバタ劇の一方で正宗と一緒に住み続けるため健気に頑張る紗霧、危機に陥った彼女を助けようとする友人たちの温かさがこの物語のいいところだと思いました。次巻も楽しみです。
読了日:9月10日 著者:伏見つかさ
青春ブタ野郎はおるすばん妹の夢を見ない (電撃文庫)青春ブタ野郎はおるすばん妹の夢を見ない (電撃文庫)感想
初恋の相手・翔子から手紙が届き、波乱の予感を感じさせる状況で、おうち大好き妹・かえでが一念発起、最終的に「学校に行く」という最終目標を掲げ、咲太や麻衣さんたちも達成に向け協力する第五弾。今回改めて説明されるかえでの症状と現状。そこから脱却すべく少しずつでも前に進もうとするかえでと、それを支える咲太たちの頑張りと優しさはとても良かったんですが、待っていたのは喜ぶべきなのに素直に喜べない、何とも複雑な喪失感でしたね。翔子登場がまた絶妙なタイミングで、修麻衣さんとの羅場めいた雰囲気がどうなるか次巻が楽しみです。
読了日:9月10日 著者:鴨志田一
はたらく魔王さま! (14) (電撃文庫)はたらく魔王さま! (14) (電撃文庫)感想
東京で彷徨っていたエミリアが永福町に住むきっかけや、恵美とその仲間千穂がお寿司を食べながら友情を深めたり、木崎の幼馴染や過去が明かされたり、魔王の破けたズボンなど書き下ろし中編を含む短編集。今回は恵美が地球に来た当初の苦労話や名前の由来、木崎店長の明かされた幼馴染や過去と夢のことなど、これまでの短編もうまく絡めながら終盤に向けて個々のエピソードを積み上げていった印象ですね。これまでいろいろなことがありましたが、この物語は最終的にどういう終わらせ方するのかなと、読んでいてそんなことをふと思った短編集でした。
読了日:9月10日 著者:和ヶ原聡司
となりの魔王 襲来編 (ビーズログ文庫アリス)となりの魔王 襲来編 (ビーズログ文庫アリス)感想
おかしな魔王様とツッコミ女子高校生夏織が過ごす町にまさかの勇者襲来!2人目の魔王まで登場し、単身赴任していた夏織の父親まで帰省する第二弾。やって来た勇者は無賃乗車やトマト泥棒もするし居丈高で、慎ましく暮らしてる魔王の方がまともに見えてしまう不思議。衝撃の事実で次々に崩壊させられていく勇者のアイデンティティ。常識人の父親は周囲がみんなズレてるから理解されなくてちょっと同情しました(苦笑)今回もまたあっさりテイストでテンポ良く進むストーリーで、シュールなじわじわくる感じがとてもいいですよね。次巻も楽しみです。
読了日:9月9日 著者:雪乃下ナチ
となりの魔王 到来編 (ビーズログ文庫アリス)となりの魔王 到来編 (ビーズログ文庫アリス)感想
平凡な田舎町に暮らす平凡な女子高校生の瀬野夏織。お隣に引っ越してきたのは全身黒いベール、肩にカラス、引っ越し蕎麦を持って引っ越し挨拶にやってくるような魔王だった。なぜか周囲の人々にはあっさりと受け入れられて町内会にもきちんと参加、趣味はスーパーのチラシチェック。生真面目だけれど大人げない庶民派、ナチュラルに言動がちょっとずつズレている魔王と、彼に配下扱いされながらもその言動に突っ込まずにいられない夏織のゆるいやりとりがじわじわ来ますね。田舎ネタと魔王の組み合わせが絶妙でとても面白かったです。次巻も楽しみ。
読了日:9月9日 著者:雪乃下ナチ
遺跡発掘師は笑わない  まだれいなの十字架 (角川文庫)遺跡発掘師は笑わない まだれいなの十字架 (角川文庫)感想
西原無量が手がけることになった長崎県南島原市日野江城下のキリシタン遺跡から、天正遣欧少年使節団ゆかりとみられる黄金の十字架が出土する第三弾。今回も発掘に過去の因縁やら様々な思惑が絡んで、話がきな臭くなってゆくいつもの流れ。どうしても壮大な重いテーマになりがちで、三人揃った時の雰囲気はいいなあと思うわけなんですが、無量には避けて通れない過去があって、忍もしがらみに巻き込まれているようで、萌絵の明るさに救われている気がしますね。最後の無量と萌絵のやりとりにはあれれ?と思いましたけど、次巻を楽しみに待ちます。
読了日:9月8日 著者:桑原水菜
白月の挽歌: ハイスクール・オーラバスター・リファインド  the confessor (TOKUMA NOVELS ハイスクール・オーラバスター・リファインド)白月の挽歌: ハイスクール・オーラバスター・リファインド the confessor (TOKUMA NOVELS ハイスクール・オーラバスター・リファインド)感想
中空に築かれた『鏡』によって空者方への恩恵がとぎれつづけているなか、術力を失った里見十九郎が幻将・皓と手を組む動きを見せる第二弾。前巻から四年数ヶ月ぶりの刊行で、これまでの内容が若干怪しげなまま読みましたが、十九郎の裏切りに見える行動に術者側は動揺したものの、そこから一歩踏み出したあたりに成長が伺えた感じですかね。長らく続いてきた十九郎と幻将・皓との因縁もようやく決着、物語としても終盤に向けて動き出しているのを感じますね。大変だとは思いますが、次回はもう少し間を空けずに刊行してくれるといいんですが(苦笑)
読了日:9月8日 著者:若木未生
書店男子と猫店主の長閑なる午後 (集英社オレンジ文庫)書店男子と猫店主の長閑なる午後 (集英社オレンジ文庫)感想
横浜元町の裏通りにある古い洋館を改装した『ママレード書店』でアルバイトする駆け出しの絵本作家・賢人が、ちょっと変わった猫のミカンやオーナーの篠宮、その親戚美紅たちとお客さんたちの悩みを解決してゆく物語。ミカンが夢を食べたり見せたりする獏みたいな存在だったり、賢人がお店のサービスメニューとしてお客さんに本を作っていたり、新刊書店というよりわりとのんびりとした風情のお店の雰囲気が、登場人物やストーリーともうまくマッチしていて、物語全体としていい感じにまとまっていました。次巻あるようならまた読んでみたいですね。
読了日:9月7日 著者:ひずき優
レオ・アッティール伝 (1) 首なし公の肖像 (電撃文庫)レオ・アッティール伝 (1) 首なし公の肖像 (電撃文庫)感想
大国アリオンへ人質同然で送り出されていたアトール公国の第二公子レオが、時代の転換期に三人の仲間と運命の出会いを果たし、自ら一歩を踏み出す物語。1巻目はレオと運命の出会いを果たす三人と、鬱屈した想いを抱えていた宿敵との邂逅と因縁が中心に描かれていて、レオ自身の出番は決して多くなかったですが、ここまで積み上げられていったエピソードが結実して、物語が最後に大きく動き出してゆく展開を見たらこれはもう期待せざるをえません。運命の出会いを果たしたレオたちがどのような物語を紡いでいくのか、近く刊行の2巻目が楽しみです。
読了日:9月7日 著者:杉原智則
ご近所美術館 (創元推理文庫)ご近所美術館 (創元推理文庫)感想
職場近くの私設マンガ美術館の常連客だった会社員・海老野が後任の美人館長・薫子さんに一目惚れし、彼女を振り向かせるべく彼女の妹・あかねと協力しつつ来館者が持ち込む謎を解決する連作ミステリ。恋を巡るライバルも登場して、美術館専属の探偵として奮闘する割には、恋のアプローチはさっぱりな海老野。事件はわりと殺伐としてましたが、憩いの場と化している美術館を舞台とした、そののんびりとした雰囲気は結構自分好みだったかも。これで終わるといろいろ消化不良感もあって、理解はできるけどそうなるかと思った結末だったので続巻を期待。
読了日:9月6日 著者:森福都
お任せ! 数学屋さん2 (一般書)お任せ! 数学屋さん2 (一般書)感想
宙のアメリカ留学によって一人で「数学屋」を引き継ぐことになった遥が、一年に一度の文化祭〈鴫立祭〉を迎え、その準備に奔走したり、仲間たちの協力も得ながら事件を解決する第二弾。宙不在ということで同じやり方はできないものの、手探りで仲間や周囲の人たちとも協力しながら、前向きに取り組もうとするその姿勢がいい結果に繋がっていたのかなと。アメリカに行っても知っていること、やっていることがアンバランスな宙は相変わらずでしたが、一緒に参加するイベントでらしさを発揮して存在感ありましたね。次巻もありそうなので期待してます。
読了日:9月5日 著者:向井湘吾
お任せ!  数学屋さん (一般書)お任せ! 数学屋さん (一般書)感想
数学の苦手な中学生・遥の前に「数学で世界を救うこと」が将来の夢だと語る不思議な転校生・宙が現れ、二人で悩み事を解決する「数学屋」を放課後の教室で開く物語。数学の豊富な知識を持つもののどこか世間知らずな宙と、そんな宙に興味を持って突っ込みながらも協力することになった普通の女の子・遥。持ち込まれる悩みも中学生らしい話で、でもうまく数学を使ったなかなか面白い解決でしたね。最後の恋愛不等式に込められた真相と顛末にはちょっぴり切ない気持ちになりました。遥たちの関係や数学屋の今後に期待ということで、次巻も楽しみです。
読了日:9月5日 著者:向井湘吾
水族館ガール2 (実業之日本社文庫)水族館ガール2 (実業之日本社文庫)感想
飼育員の先輩と後輩という立場から恋人の関係になった由香と梶。しかし梶は関西の老舗水族館へ出向するもなかなか馴染めず、由香は新入りの男の子とイルカの飼育やショーに試行錯誤する第二弾。今回は二人とも前巻とは立ち位置も変わって悪戦苦闘することになったり、不安な遠距離恋愛で誤解が生じたりもしましたが、それぞれに転機となる出会いがあったり、周囲に支えられてお互いの存在もいい刺激になって、またひとつ成長できましたね。悩みながらも最後まで諦めず、前向きに頑張ろうとする姿勢には好感。また続編あるようなら期待したいですね。
読了日:9月4日 著者:木宮条太郎
中古でも恋がしたい! 2 (GA文庫)中古でも恋がしたい! 2 (GA文庫)感想
清一にトラウマを与えた初恋相手・諏訪間天女が転校してきて、対立した古都子の悪い噂が再び広がるようになり、新宮と仲間たちがその噂を撲滅すべく奔走する第二弾。不良娘に続いてゆるふわギャルという、いかにもオタクと相性悪そうな典型的キャラが新たに登場しましたが、最近あまり見ないベタな展開だからこそ、逆に新鮮なのかもしれないですね。古都子のためにあれこれ奮闘する新宮は、無自覚ながら少しリアルな女性に対する意識に変化の兆し?依然として不明な噂の元凶もですが、二人の恋の行方もまた気になるところですね。次巻も楽しみです。
読了日:9月4日 著者:田尾典丈
ドッグカフェ・ワンノアール 凛とシルビーの謎解き幽霊譚 (宝島社文庫 『日本ラブストーリー』大賞シリーズ)ドッグカフェ・ワンノアール 凛とシルビーの謎解き幽霊譚 (宝島社文庫 『日本ラブストーリー』大賞シリーズ)感想
幽霊の姿が見えたり会話できる森川凛が、勤めている人気のドッグカフェの前に捨てられていた幽霊が見える仔犬シルビーを飼うことになり、一緒に事件を解決していくライトミステリ。ルームメイトやお店を訪れるお客さん・関係者など、彼女の周辺で起こる飼い犬や想いを抱える幽霊が関わる事件は、殺人などやや重めのテーマがメインなものの、飼い犬絡みの薀蓄も交えながらあっさりとしたテイストで描かれていて読みやすかったですね。終盤まで明かされなかった真相は、言われてみればそうだったかと納得。続刊があるようならまた読んでみたいですね。
読了日:9月3日 著者:石田祥
中古でも恋がしたい! (GA文庫)中古でも恋がしたい! (GA文庫)感想
二次元にしか興味がない処女厨エロゲオタクの新宮清一が、襲われていた校内一の不良・綾女古都子を偶然救い、新宮に運命を感じてしまう綾女。不良少女とオタク、普通なら交わらない2人の物語。わりと現実的なオタクな新宮やいかにも不良っぽい綾女といったキャラ自体に格段目新しさはなかったですが、なぜ綾女が新宮に惹かれていったのか、健気に好かれようと頑張ったのか、きちんとその背景を丁寧に描いて積み重ねていったことで、説得力のある物語になっていたと思いました。そんな綾女のために奔走する新宮も良かったですね。次巻も楽しみです。
読了日:9月3日 著者:田尾典丈
太陽のチャンネル2 smile (講談社ラノベ文庫)太陽のチャンネル2 smile (講談社ラノベ文庫)感想
裏の世界で魔物と相対する中で最強から最弱へ転じてしまった一式と、突如姿を消した舞香。追っていたはずの舞香に杏樹が攫われ、さらに杏樹に仕えていたメイドも現れる第二弾。捜索を続けながら過去を調べていくうちに明らかになっていく燐太郎と杏樹、舞香や一式たちの過去。一式が今まで知らなかった事実を突き付けられるたびに大きく形を変えていく、物語の構図の変化はとても良かったです。魅力的なキャラたちと重厚な雰囲気は保ちつつも読みやすさはだいぶ改善されて、この決別と再会がどのような結末に繋がるのか、次巻刊行を期待しています。
読了日:9月3日 著者:漆原雪人
現代魔法のいらない魔術師 下僕と生きる第二の伝説 (講談社ラノベ文庫)現代魔法のいらない魔術師 下僕と生きる第二の伝説 (講談社ラノベ文庫)感想
現代魔法が普及する世界に召喚された最強の古代魔術師ロウエンが、彼を召喚した現代魔法学院の少女マリアたちとともに、現代に復活した因縁ある吸血鬼と戦う物語。わりと朴念仁キャラのロウエンと、彼を召喚したのに手違いで下僕になってしまったツンデレキャラのマリア、妹に瓜二つの生徒会長やマリアを付け狙う吸血鬼の真祖など、際立った目新しさはないですがはっきりしたキャラの個性と分かりやすいストーリー展開で、安心して読めますね。吸血鬼と戦う学院側も一枚岩ではなさそうで、いろいろ謎も出てきてこれからどうなるか次巻が楽しみです。
読了日:9月2日 著者:三河ごーすと
異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術3 (講談社ラノベ文庫)異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術3 (講談社ラノベ文庫)感想
魔族エデルガルトに持ちかけられ、協力して懸案のレムの中に封じられていた魔王クレブスクルムを復活させることになる第三弾。ついに復活した意外な姿の魔王(本物)を巡って聖騎士や魔族も絡む騒動劇でしたが、コミュ障なためにロールプレイで動くしかないディアヴロが奮闘した結果、今回は収まるところに収まった感じですかね。日常パートのほのぼのした雰囲気がある一方で、仲間の危機には我が身の危険を顧みずに奮闘するメリハリがあって、暗躍していた訳ありっぽいアリシアと魔族エデルガルトの今後も気になるところですね。次巻も楽しみです。
読了日:9月2日 著者:むらさきゆきや
オークブリッジ邸の笑わない貴婦人: 新人メイドと秘密の写真 (新潮文庫nex)オークブリッジ邸の笑わない貴婦人: 新人メイドと秘密の写真 (新潮文庫nex)感想
親が作った借金を抱える派遣家政婦・愛川鈴佳に舞い込んだ老婦人の夢のお手伝い。十九世紀英国を再現したお屋敷で、鈴佳は「メイドのアイリーン」になる物語。いったいどんな事情でこんな風になったのかと思いましたが、実際当時の状況を再現するということは、思っていた以上になかなか大変そうでしたね。でも時には失敗しながらも、奥様や執事役のユーリ、スミス夫人たちと一緒に過ごしていくうちに、その交流が彼女にとってかけがえのないものになってゆく、厳しくもあたたかいやりとりの数々がとても好ましかったです。続編にも期待しています。
読了日:9月1日 著者:太田紫織

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ではまた。