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読書する日々と備忘録

主に読んだ本の紹介や出版関係のことなどについて書いています

8月に読んだ本 #読書メーターより

8月も終盤失速しましたが、まずまずの冊数を読めました。とはいえ調子に乗って積み過ぎてしまった感もあって、読んでも読んでも積読が全然減った気がしないので、9月もまた読書に邁進しないといけないようです(苦笑)

 

2015年8月の読書メーター
読んだ本の数:56冊
読んだページ数:17445ページ
ナイス数:6533ナイス

謎好き乙女と壊れた正義 (新潮文庫 せ 17-2 nex)謎好き乙女と壊れた正義 (新潮文庫 せ 17-2 nex)感想
賭けに負け藤ヶ崎高校の学園祭「紫風祭」を早伊原樹里と一緒に回ることになった春一。その道中で相次いで“謎”に遭遇する切なくほろ苦い青春ミステリ第ニ弾。前巻で早伊原に縛られていた過去に解放してもらったかに見えた春一ですが、今回もどこか煮え切らないもやもやっぷりでしたね(苦笑)ミスリードにより謎解きが混迷していく仕掛けは健在で、キッパリとした言動で春一を叱咤?する早伊原や姉はむしろ清々しい。ようやく迷える春一も不器用なりに変わるきっかけを得られましたかね。今度は早伊原側のルーツ掘り下げに期待。次巻も楽しみです。
読了日:8月31日 著者:瀬川コウ
バリ3探偵 圏内ちゃん: 忌女板小町殺人事件 (新潮文庫 な 87-2)バリ3探偵 圏内ちゃん: 忌女板小町殺人事件 (新潮文庫 な 87-2)感想
掲示板「忌女板小町」で大炎上した身勝手な投稿とある殺人事件の関連が疑われ、並行して発生していく殺人事件が意外なところで繋がっていく第二弾。今回は刑事側にも超肉食女子刑事・小鞠やドS刑事・黒井マヤといったインパクトのある女性キャラたちが登場。いくつもの情報を繋ぎ合わせていって、一見関係無いように見えた事件を繋げてしまう圏内ちゃんの手腕は相変わらず見事でしたが、ぐいぐい来る小鞠に触発されて捜査に参加した圏内ちゃんにも少しずつ変化の兆しがあるんでしょうかね。これからどんな展開になっていくのか、次巻も楽しみです。
読了日:8月31日 著者:七尾与史
この素晴らしい世界に祝福を! (7) 億千万の花嫁 (角川スニーカー文庫)この素晴らしい世界に祝福を! (7) 億千万の花嫁 (角川スニーカー文庫)感想
魔王軍幹部の討伐報酬として大金を手にしたカズマたち。そんな中一人浮かない様子のダクネスは、大物賞金首のモンスターを倒しに行こうと言い出したり、突然姿を消してしまう第七弾。今回はこれまでの借金の代わりに領主と結婚させられそうになるダクネスを、カズマたちが救いに行くストーリーでしたが、ヒロイン役のダクネスがかなり魅力的に描かれていたのに、颯爽と救いに行ったはずのカズマたち共々どんどん貶められていって、ドタバタしながらも最後は良かったなあで終わる、ある意味いつも通りのらしい展開でしたね(苦笑)次巻も楽しみです。
読了日:8月30日 著者:暁なつめ
東京侵域:クローズドエデン 02.Enemy of Mankind (下) (角川スニーカー文庫)東京侵域:クローズドエデン 02.Enemy of Mankind (下) (角川スニーカー文庫)感想
臨界区域に戻ってきて早々に教務庁に待ちぶせされた蓮次と叶方が、さらに蓮次を狙う金色の糸に襲撃される第二弾。区域内はEOMだけでなく、教務庁や金色の糸といったそれぞれの思惑が入り乱れていて、それらをかいくぐりながら宿敵ハーメルンを目指すギリギリな展開はとても熱かったですね。最後に蓮次が自分を見失わなかったのは取り戻す存在だけでなく、叶方との絆も大きかったというのは自分好み。状況が厳しくなる一方でかすかな希望も見えて、今後の展開が気になりますし、キリのいい感じのラストではありましたが次巻出ることを期待します。
読了日:8月29日 著者:岩井恭平
スフィアの死天使: 天久鷹央の事件カルテ (新潮文庫nex)スフィアの死天使: 天久鷹央の事件カルテ (新潮文庫nex)感想
外科医を辞め内科医としての修業を積むべく、天医会総合病院の門を叩いた小鳥遊優と天久鷹央の出会いを描く第四弾。今回はコミュニケーションに難がありながら最高峰の頭脳を持つ天才女医・鷹央の背景が明かされ、宇宙人に命令されたとする患者による院内で発生した殺人事件。出会ったばかりでお互いまだまだ理解の足りない中、小鳥が鷹央にどんどん巻き込まれることに反発しながらも、いつの間にかその行動や想いに共感を覚えていく変化の過程が丁寧に描写されていて良かったですね。台風は目の中に入ってしまえばいいは至言だと思いました(苦笑)
読了日:8月28日 著者:知念実希人
黒鋼の魔紋修復士13 (ファミ通文庫)黒鋼の魔紋修復士13 (ファミ通文庫)感想
ヴァレリアのために覚悟を決めたディー。カリンと決着をつけようと願うダンテと、ルオーマに直接攻撃をかける用意を整えたルキウスとオルヴィエト。それぞれが最後の戦いに挑む最終巻。これまでの因縁に決着をつけるべく各々がついに動き出した今巻でしたが、丁寧に描かれた対決でひとつひとつのエピソードを回収していきながら、終わりに向かう物語としてまとめていく上手さはさすがベテラン作家さんですね。最後までヴァレリアとディーのやりとりも十分堪能出来て、気になる部分もきちんと補足してくれた大満足の完結。次回作にも期待しています。
読了日:8月28日 著者:嬉野秋彦
吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる(5) (ファミ通文庫)吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる(5) (ファミ通文庫)感想
バレンタイン公演は『ロミオとジュリエット』恋人同士になった綾音と詩也にいち子からまさかの交際NG宣言!そんな二人と周囲の人々が織りなす第五弾。質問には「付き合ってません」と答える二人がプライベートや公演で見せる甘い描写の数々。一方で自分の想いを再確認し覚悟を決める少女たちやほのめかされる雫との因縁、初詣やバレンタイン・ホワイトデー・卒業式など数々のイベントエピソードも盛り込まれた濃厚な一冊でしたが、あとがきを読んで残念な気持ちになりました。いきいきと動く登場人物たちの精一杯の想い、是非読んであげて下さい。
読了日:8月27日 著者:野村美月
武士道ジェネレーション武士道ジェネレーション感想
インターハイ後、大学生になった香織と浪人した早苗。そんな二人と彼女らを取り巻く人たちのその後が描かれる第四弾。久しぶりの刊行で過去の内容を思い出しながら読みました。それぞれの立場が変わって背負うものも増えていきますが、ある意味どちらもマイペースな二人の関係は相変わらずな感じで、何だかんだありながらもいいコンビが続きそうな未来が予感できて安心しました。香織も収まるところに収まったというか。予想してなかったあれには驚きましたけどね(苦笑)とてもいい感じにまとまった結末に、読んでよかったなと改めて思いました。
読了日:8月27日 著者:誉田哲也
君が電話をかけていた場所 (メディアワークス文庫)君が電話をかけていた場所 (メディアワークス文庫)感想
公衆電話への謎の電話をきっかけに、高校生の陽介が顔にある大きな痣を消して初恋の人初鹿野の心を射止められるか賭けることになった物語。痣が消えて大きく変わっていく周囲の環境に戸惑う陽介と、久しぶりに再会して別人のようになっていた初鹿野。充実した生活を送るくうちに見失いかけた本当に大切なものは何とか思い出すことができたようですが、初鹿野側の隠されている事情も気になるところですね。二ヶ月連続刊行ということで翌月刊行になる下巻、この物語がどのような結末に向かっていくのか、次巻が今から待ち遠しいです。期待しています。
読了日:8月26日 著者:三秋縋
僕は友達が少ない (11) (MF文庫J)僕は友達が少ない (11) (MF文庫J)感想
残念系青春ラブコメの1巻丸々使ったエピローグ。前の巻からまた刊行が少し空いて、前巻最後の衝撃的な告白があったこと以外は思い出しながら読むような感じで、わりと淡々と進む展開は激動でこそなかったですが、たくさんのエピソードを積み重ねて行く中で、きちんとひとつひとつの想いに決着をつけていこうとする著者さんの姿勢は伺えました。自分がどうしたいかということ、行動することは大切なことで、なるようにしかならないし、思うようにいかない、どうにもならないこともあるんですよね。これはこれで納得の最終巻。長い間お疲れ様でした。
読了日:8月25日 著者:平坂読
君の色に耳をすまして (メディアワークス文庫)君の色に耳をすまして (メディアワークス文庫)感想
「声の色」で見たくもない人の感情や嘘が見えてしまう芸大生・杉野誠一が、暑苦しい留年生の我妻と一緒に映像制作する過程で、声を失った女の子・真冬と出会う物語。自己嫌悪を抱えるからこそ、惹かれていくメモ帳や携帯で会話する真冬とのやりとり。彼女の願いも込められた映像制作や、彼女と一緒に過ごす時間が誠一にとってかけがえのないものになっていく分、どうしても終盤の展開にはほろ苦いものを感じてしまいましたが、それでも自らの想いを自覚した二人の相手と向き合いたいと思う姿勢に、これからの希望を見出すことができて良かったです。
読了日:8月25日 著者:小川晴央
ハイカラ工房来客簿 (2) 神崎時宗と巡るご縁 (メディアワークス文庫)ハイカラ工房来客簿 (2) 神崎時宗と巡るご縁 (メディアワークス文庫)感想
大正時代に店ごとタイムスリップした革工房『ハイカラ工房』。仕事も増えてきて、工房に弟子を雇ったことでちょっとした一騒動があったり、相変わらず向けられる気持ちに疎く椛をやきもきさせたりするものの、今回もきちんと依頼人や身に付ける人と向き合って、真摯に作品作りに取り組む時宗の姿勢が良かったですね。困難に直面し自覚する自分の気持ちと、明かされる過去との繋がり、タイムスリップの真実。最後はやや上手く行きすぎかなとも感じましたが、周囲の人々との温かい繋がりが描かれた読後感が心地よい物語でした。次回作にも期待します。
読了日:8月25日 著者:つるみ犬丸
サクラ×サク03  (ダッシュエックス文庫)サクラ×サク03  (ダッシュエックス文庫)感想
父ドリアン公の命でサクラがカバラ大王国の王太子に嫁ぐことになり、道中を護衛することになったハイジたち随行員の命が次々と狙われてゆく第三弾。道中暗殺者に狙われながらも、結局は公女殿下のことしか頭にないハイジと、万事諦めた心境の中でそんなハイジがなぜか気になるサクラ。因縁や策謀が絡んだ茶番劇的な展開でしたけど、葛藤していたハイジは何か吹っ切れて、迷いもなくなって良かったんじゃないでしょうか(苦笑)窮地はまだ続きそうですが、そんなハイジのサクラを想う真っ直ぐな気持ちがどんな展開をもたらすか、次巻も楽しみですね。
読了日:8月24日 著者:十文字青
リーングラードの学び舎より 2 (オーバーラップ文庫)リーングラードの学び舎より 2 (オーバーラップ文庫)感想
何者かの妨害工作により、前代未聞の計画「義務教育」を進めるリーングラード学園でまさかの予算不足が判明し、対策を検討し始める第二弾。やんちゃな生徒向けに登場したオシオキ術式には苦笑いしましたが、生徒を頭から押さえつけるのではなく、その自発性を尊重しようと教師陣が試行錯誤するところは好感が持てますね。模擬戦としてヨシュアンとジルたち冒険者のバトルには躍動感がありましたが、全体的には次巻に向けた準備巻といった印象。個人的に地の文とどうも相性良くない感じではあるんですが、今回の伏線が次巻でどう繋がるか期待ですね。
読了日:8月24日 著者:いえこけい
明日、今日の君に逢えなくても (MF文庫J)明日、今日の君に逢えなくても (MF文庫J)感想
一つの身体に複数の人格が生まれるシノニムという多重人格に似た病気が珍しくなくない世界。複雑な想いを抱える藍理・茜・蘭香の人格を抱えた少女と友人たち、彼女を支える兄が織りなす青春群像劇。人格が入れ替わっていく自分の知らない世界がある日常。それでも彼女たちにも大切なもの、大切な存在がいる。自分という人格が消えるかもしれないと思いながらも向き合おうとする覚悟があまりにも切なくて、紆余曲折の末に彼女たちの想いが少しだけ報われたように感じたエピローグもまたとても素晴らしかったです。是非読んでみて欲しい一冊ですね。
読了日:8月23日 著者:弥生志郎
魔剣の軍師と虹の兵団(アルクス・レギオン) (III) (MF文庫J)魔剣の軍師と虹の兵団(アルクス・レギオン) (III) (MF文庫J)感想
トレントの地から敵勢力を駆逐した魔剣の軍師ジュリオとアウトな仲間たち。だがロンバルディア弱体化で南国ホルムの内乱の勝利者となった簒奪王アレクサンドルが、教皇国の力を借りてロンバルディア侵略を画策する第二弾。余勢をかってそのままロンバルディアまで侵攻するかと思ったんですがなるほどな展開。しかし相変わらずロンバルディアの新王にしろ敵にしろ、フェチというか変態しか出てきませんね(苦笑)ジュリオと愉快な仲間たちのやりとりも相変わらずですが、拉致され操られているファウスタの今後が気になるところ。次巻も楽しみです。
読了日:8月22日 著者:壱日千次
フレイム王国興亡記 4 (オーバーラップ文庫)フレイム王国興亡記 4 (オーバーラップ文庫)感想
テラを思うが故のソニアの裏切りにより、暗礁に乗り上げるテラ港湾整備事業。最悪の状況を覆すべく奔走する第四弾。今回は誰もが予想もしなかったまさかのノエル大活躍...天然って恐ろしい。強制的に休暇を取らされたパルセナでのヒロインたちとのやりとりが素晴らしかったですが、特に魔王が覚醒したエミリとの甘いエピソードは思わず何度も読み返しました(苦笑)見事な大逆転でしたが、そのやり方に思うところがある人たちもいたようで...ほのかに感じられた、このままで終わらなそうな危うげな予兆が気になりますね。次巻も楽しみです。
読了日:8月22日 著者:疎陀陽
鎌倉香房メモリーズ 2 (集英社オレンジ文庫)鎌倉香房メモリーズ 2 (集英社オレンジ文庫)感想
香乃と雪弥が小学生の頃近くに住んでいたマチ子さん、香乃の再従姉妹イツキさん、雪弥の叔父和馬さん、近くに住む元宮大工貞臣さんらのエピソードが綴られる第二弾。今回はこれまで語られなかった二人の周辺にいる人物たちが登場。二人の置かれている状況が浮き彫りになっていくと同時に、第三者から見た二人の関係という面も伺えて興味深かったですね。各話わりと切ない展開でしたが、それでも真相を知ったり向き合えるようになって良かったです。なかなか進展しない二人の関係も少しずつ距離も縮まっていると思いますし、次巻にも期待してます。
読了日:8月21日 著者:阿部暁子
放浪勇者は金貨と踊る (2) (富士見ファンタジア文庫)放浪勇者は金貨と踊る (2) (富士見ファンタジア文庫)感想
素性を隠して詐欺師から金を取り戻した元勇者が、今度は売買契約で詐欺にあってしまった子爵の部下の依頼を受けたり、モンスターの大群を突如出現させた昔の仲間・シャノワールと対決する第二弾。元勇者のヨルでもさすがに容易に解決できないように思えた今回の事件でしたが、不器用なシャノワールツンデレっぷりがとても良かったですね。テンポ良く進むストーリー展開に、レイチェルやユニスといった魅力的な女性キャラたちもよく動いていて、大きなポテンシャルを感じていたシリーズだけに今巻で完結してしまうのは残念。次回作に期待してます。
読了日:8月21日 著者:むらさきゆきや
対魔導学園35試験小隊 (11).魔女狩り戦争 (下) (富士見ファンタジア文庫)対魔導学園35試験小隊 (11).魔女狩り戦争 (下) (富士見ファンタジア文庫)感想
タケルたちは峰城和眞のレポートで鳳颯月の正体を知った一方、学園周辺は『幻想教団』の急襲を受けて壊滅状態。世界に終焉をもたらさんとする魔女マザーグース、タケルの師オロチと対決する第十一弾。戦うべき相手の強大さが明らかになる状況で、それでも諦めずに挑む35小隊と異端同盟。マザーグースvs桜花・マリ、それでもタケルvsオロチの師弟対決は厳しい戦いでしたが、35小隊の面々もまたどんどん強くなっていってますね(苦笑)ようやく現れたキセキもさらにパワーアップしていて、戦いがどういう結末を迎えるのか、次巻も楽しみです。
読了日:8月21日 著者:柳実冬貴
スカイ・ワールド (11) (富士見ファンタジア文庫)スカイ・ワールド (11) (富士見ファンタジア文庫)感想
ついに第一軌道島『アイオーン』に到達、サクヤ復活と地球帰還を叶えるべく邁進するジュンたちが、各地に侵攻する帝国・クネッティと手を組む『神秘の座』と最終対決する第十一弾。出会った管理者コノハから語られるスカイ・ワールドの現状、サクヤのこと、そして帰還するか悩む冒険者たち、神秘の座との最終決戦。テンポ良く進むこの物語らしさ全開の展開で走り抜けた最終巻、スッキリと終わらせてくれて最後までとても楽しめました。ただもう少しエピソードを読んでみたい気持ちもあるので、短編集でも出てくれると嬉しいですね。期待しています。
読了日:8月20日 著者:瀬尾つかさ
恋の話を、しようか (ガガガ文庫)恋の話を、しようか (ガガガ文庫)感想
高校生の桧山ミツルが予備校で顔も知らない同級生三人と停電トラブルをきっかけに出会い、惹かれ合ってゆく物語。来年に受験を控えて、敷かれたレール通りの人生に疑問を感じたり、進路に迷ったり、最後の親善試合に賭けていたりと各々が悩む状況で、特筆すべきことが特にないミツルが悩める仲間たちを変えるきっかけになっていく展開は良かったですね。それぞれの想いがなかなかうまく噛み合わない、思うようにはいかない人間模様は切なかったですが、著者さんらしい読みやすい筆致で描かれる誰かのために奔走する姿がとても良かったと思いました。
読了日:8月19日 著者:三上康明
魔法医師の診療記録 (ガガガ文庫)魔法医師の診療記録 (ガガガ文庫)感想
魔法医師として医療に従事しながら、重大な妖病を患った幼馴染ヴィクターを治療するため、共に旅を続けるクリミアたちの物語。吸血鬼病に侵された教会の腐敗に立ち向かう神父サミュエルの事情に巻き込まれ、わりと情け容赦なく登場人物たちが死んでゆくストーリー展開ですが、そんな状況でも救える命は何とか救おうとするクリミアと、その正義感に振り回されつつも想いに応えようとするヴィクターの奮闘ぶりが肝なのかなと。二人がやり遂げた末に訪れたのはあまり報われないシリアスな現実でしたが、これはこれでこの物語らしい結末だと思いました。
読了日:8月19日 著者:手代木正太郎
筺底のエルピス 2 -夏の終わり- (ガガガ文庫)筺底のエルピス 2 -夏の終わり- (ガガガ文庫)感想
「門部」が保護する白鬼を憑依させた結を巡り、鬼狩の第三勢力「THE EYE」が引き渡しを要求。彼女を守るべく迎え撃つことになる第二弾。組織同士はもとより門部の内部も一枚岩ではなくて、そんな状況下で決戦前の束の間を楽しもうとする水着回でしたが、急襲され後手に回った防衛戦はそんなことも吹き飛んでしまうくらい熱く苦しい戦いでした。打つべき手は打っておいたことで、何とか免れた最悪の事態。とはいえ状況は依然として厳しい上に過去の因縁もまた出てきそうで、今度は早めに続きが出てくれることを期待します。次巻も楽しみです。
読了日:8月18日 著者:オキシタケヒコ
我がヒーローのための絶対悪 2 (ガガガ文庫)我がヒーローのための絶対悪 2 (ガガガ文庫)感想
正義と悪との激闘から二代目ヘルヴェノム卿の存在を重く見たリヴァイアサン元幹部たちは邪魔な卿の抹殺を画策。一方で味方のはずの財団の思惑でガイムーンも思わぬピンチに晒される第二弾。スポンサーにとっては換えの効く駒の一つでしかなくて、結託して嵌められた罠に陥るミウと、手段を選ばずに彼女を何とか救おうとする武尊。想い合っているはずなのにそのそばにいられない、そんな関係がとてももどかしく切なかったです。そんな二人を何とかしたいと願う花音も。ミウのために武尊が覚悟して進む茨の道に救いがあって欲しい…次巻も楽しみです。
読了日:8月17日 著者:大泉貴
リーングラードの学び舎より 1 (オーバーラップ文庫)リーングラードの学び舎より 1 (オーバーラップ文庫)感想
内乱から立ち直りつつある王国で始まった、貴族も平民も同じ学び舎で教育を行う「義務教育推進計画」。王の勅命で学園の教師に任命されたヨシュアンと教え子たちの物語。丁寧な口調ながらわりとひねくれた感じのヨシュアンと、身分の違う5人の教え子たちと衝突したり、そのフォローをしたりで彼らとともに成長していく姿や、特徴のある教師たちとのテンポの良いやりとりだったりを楽しめました。地の文がやや冗長な感もありましたが、世界観や術式などの説明が必要だったからとも思うので、次巻はもう少しスッキリしていることを期待ということで。
読了日:8月17日 著者:いえこけい
空戦魔導士候補生の教官 (7) (富士見ファンタジア文庫)空戦魔導士候補生の教官 (7) (富士見ファンタジア文庫)感想
ユーリのサプライズ歓迎会、レクティとガルーダ雛騒動、ミソラ実家の喫茶店で職場体験、ブレアの料理事件、リコが指導するサバゲー、カップル作りの鬼ごっこ行事化している全校交渉権獲得会など短篇集。書き下ろしの全校交渉権獲得会以外は雑誌連載をまとめたもののようですが、それぞれがらしい感じを出していた短編でした。カナタの捕まえたら何でも言うこと聞く宣言に小隊の面々が色めき立った全校交渉権獲得会で、ピーチパイ食べたさに頑張るクロエさんはヒロイン候補にはならないんですかね。本編の続きが気になるので次巻早めにお願いします。
読了日:8月16日 著者:諸星悠
空戦魔導士候補生の教官 (6) (富士見ファンタジア文庫)空戦魔導士候補生の教官 (6) (富士見ファンタジア文庫)感想
様々な思惑も絡んだりで無事空戦武踏祭出場の切符を手にしたE601小隊。しかし現時点で出場するであろう強敵たちとの力の差を感じるカナタが教え子たちに必要なことを伝えようとする第六弾。今回から第二部スタートということで新人物も多数登場し、ベベルでの権力闘争に巻き込まれたらしいカナタたちですが、教え子たちに大切なことを教えるためにカナタがあえて一人で小隊に挑む戦いは熱かったです。しかしその後の戦いで負傷したカナタには意外な遭遇もあったりで、空戦武踏会の行方とともに今後の展開が気になりますね。次巻も楽しみです。
読了日:8月15日 著者:諸星悠
空戦魔導士候補生の教官 (5) (富士見ファンタジア文庫)空戦魔導士候補生の教官 (5) (富士見ファンタジア文庫)感想
教皇都市ベベルで数年ぶりに空戦武踏祭が開催されることになり、ミストガン代表小隊を目指しE601小隊も学内選抜戦に出場することになる第五弾。格上の小隊を相手に苦しい戦いを強いられる状況でクロエが教官補佐を名乗り出るという展開でしたが、今回でようやく幼馴染としてのクロエも登場して来ましたね。自らの意志で出場を決めた小隊の面々も実はカナタをどうにかしたいという思いで動いていて、各々がひとつ壁を乗り越えることで、クロエにカナタを託すに足ると認めさせる成長を見せる描写は良かったです。次からはベベル編、楽しみですね。
読了日:8月15日 著者:諸星悠
空戦魔導士候補生の教官 (4) (富士見ファンタジア文庫)空戦魔導士候補生の教官 (4) (富士見ファンタジア文庫)感想
ブレアも新加入したE601小隊。しかし正確無比の射撃を誇るリコがありえないミスで敗北。さらにC333小隊からリコにスカウトが舞い込む第四弾。なぜリコが誤射したのかという疑問から始まるストーリーでしたが、ミソラとリコとの行き違いから行き着くところまで行きかけた小隊の危機、そしてリコが抱えていた姉との確執も、一緒になってピンチを乗り越えたことで解消に向かう展開がとても良かったです。しかし強敵を倒すにあたって使ったカナタの崩力に感づいた謎の少女が救出されて、これが今後どういう展開に繋がるのか、次巻が楽しみです。
読了日:8月14日 著者:諸星悠
生物学者山田博士の聖域 (角川文庫)生物学者山田博士の聖域 (角川文庫)感想
男性とのやりとりが面倒で恋愛から遠ざかっていた沙夜梨が、同僚の結婚式で隣の席にいたどこか浮世離れした研究者山田博士と出会う物語。いかにも女性と縁なさそうな研究者風の山田でしたが、そんな彼と付き合うことになった沙夜梨もまた少しばかり変わった感性の持ち主でした(苦笑)そんな2人の恋愛模様は何ともうまく言葉に出来ない感じで、長らく山田の恋人代わりで沙夜梨さんも恋敵扱いする枕さんが意外に存在感あってビックリ。枕擬人化というかファンタジーっぽい要素もあって、こじらせた者同士どこかのんびりとした感じの恋愛模様でした。
読了日:8月13日 著者:松尾佑一
彼女を愛した遺伝子彼女を愛した遺伝子感想
遺伝子研究者で女性に縁のない柴山と松永。しかし柴山がオノダハルカという女性と恋に落ちたと知り「恋人はDNAが決定する」という仮説にとり憑かれ、独断で実験に邁進してゆく物語。遺伝子レベルで高い確率で恋に落ちる関係と判定され、それでいいのかと逡巡する柴山、一卵性双生児研究のため行動するオノダハルカの思惑も絡んで、物語の雲行きもだんだん怪しくなっていきましたが、終盤は結構急展開ながらも、何となく納得できる結末だったかなと。理系研究者の発想はこんな感じにわりと独特だったりするのかなとか、ちょっと思ったりしました。
読了日:8月13日 著者:松尾佑一
ぼくの嘘 (角川文庫)ぼくの嘘 (角川文庫)感想
親友龍樹の恋人森さんに恋心を抱いてしまった笹川勇太。そんな気持ちを学内一の美少女あおいに知られてしまって、彼女の企みに協力させられることになる物語。「わたしの恋人」から続くお話で、勇太の想いにはやはりと納得しましたが、そんな勇太を振り回しながら物語をぐいぐい引っ張っていく存在感があったあおいの恋の顛末。気持ちは分かるけれど、やっちゃいけないことってあるんですよね...。なかなか気持ちを切り替えられないあおいをずっと待っていた、勇太の粘り強さには脱帽。ほんと良かったなあと思えるラストで爽やかな読後感でした。
読了日:8月12日 著者:藤野恵美
わたしの恋人 (角川文庫)わたしの恋人 (角川文庫)感想
彼女いない歴=年齢の高校1年生・龍樹が、保健室で出会った女の子・森せつなのくしゃみに恋をする。恋を知らなかった龍樹が、一目惚れから不器用な映画デートへの誘い、そして告白。自らの抱く思いに戸惑ったり不安に感じながらも、まっすぐな龍樹の想いに触れて、頑なだったせつなの気持ちも変わっていく繊細な描写がとても良かったです。せつながずっと抱いていた不安も、龍樹に話せば何とかなってしまいそうな無敵感、そういうのありますね(苦笑)素直なストーリー展開でしたが、二人の初々しいやりとりが見ていてくすぐったくなる物語でした。
読了日:8月12日 著者:藤野恵美
季節はうつる、メリーゴーランドのように季節はうつる、メリーゴーランドのように感想
奇妙な出来事に説明をつける「キセツ」を趣味とする夏樹と冬子は、高校時代には唯一無二で、しかし夏樹の恋心を封印した上で成り立っていた微妙な関係。そんな二人が久々に再会し交流を重ねてゆく物語。天真爛漫でロマンチストだけど鈍感な冬子、彼女への想いを秘めたまま大人になった夏樹。出会うたびに「キセツ」を解く二人の息はピッタリなのに、季節は巡っても恋愛の謎は解けないまま。いろいろなことが変わっていくのに、それでも冬眠していた想いに決着を付けようとする気持ちはどうしようもなかったのかな。不器用な結末に切なくなりました。
読了日:8月11日 著者:岡崎琢磨
神さまのいる書店 まほろばの夏 (ダ・ヴィンチBOOKS)神さまのいる書店 まほろばの夏 (ダ・ヴィンチBOOKS)感想
本好きの高校2年生・紙山ヨミが、夏休みのバイト先として魂の宿る生きた本「まほろ本」を扱う不思議な書店「まほろば屋書店」を紹介される一夏の物語。孤独で辛かった時期を本のおかげで乗り切れた不器用なヨミが、司書を通じて店主やまほろ本の中の人サクヤと出会い、サクヤといがみ合いながらもようやく自分の居場所を得て、傷ついた彼のために奔走するストーリーはテンポも良くて分かりやすく、最後でホッと出来るような物語でした。全体の構成としてはあっさりめですが、ファンタジーな書店の雰囲気やその世界観はわりと良かったと思いますね。
読了日:8月11日 著者:三萩せんや
聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 13 (GA文庫)聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 13 (GA文庫)感想
亜鐘学園にも卒業式の日が訪れ、実戦部隊の次期隊長も決まり、敬愛する先輩たちが旅立っていく朝に諸葉が思い出す記憶を綴る短編集。表紙から飛ばすセクハラぶりで最後まで駆け抜ける神崎先輩と、そんな先輩を相手にマイペースな諸葉という基本構図で語られてゆく先輩たちとのお話は、やや肌色成分多めながらもいい話もあったりで、繋ぎの日常エピソード集としてわりと面白かったですね。とはいえ一方で状況的に六翼会議に連れ去られた万里や、同じく急襲されたロシア支部の方はなかなか厳しい状況のようで、次巻以降の展開がどうなるか楽しみです。
読了日:8月11日 著者:あわむら赤光
聖剣士VSブラック企業 ~ラノベ作家、社畜エルフを救う!?~ (電撃文庫)聖剣士VSブラック企業 ~ラノベ作家、社畜エルフを救う!?~ (電撃文庫)感想
エルフの国ヤーパンランドで問題になっていたのはブラック企業の存在。ブラック企業から聖剣士によって救われた社畜体質なエルフの少女カレナの物語。いかにも気が付くとブラック企業に巻き込まれていそうなカレナと、そんな彼女をたびたび救う聖剣士にしてラノベ作家マゴル、彼のことには平静でいられない幼馴染編集者フィンら、個性的なキャラによる結果的三角関係と、雷撃編集部やミノ牛など身体を張った(?)ブラック企業的時事ネタによる分かりやすいストーリーが何とも楽しかったです。たまにはこういうのもいいかなーと思える作品でした。
読了日:8月10日 著者:弘前龍
ゼロから始める魔法の書 (4) ―黒竜島の魔姫― (電撃文庫)ゼロから始める魔法の書 (4) ―黒竜島の魔姫― (電撃文庫)感想
〈不完全なる数字〉の情報を得るためにゼロの故郷に向かう貨物船が難破し、神聖な竜が住まうと伝えられる魔法が普及した黒竜島という名の火山島に辿り着く第四弾。島では魔法が日常的に運用されていくと将来どうなるか、そんな未来の一端が提示されるわけですが、ここでも〈不完全なる数字〉が絡んでいて、ゼロや傭兵だけでなく、写本を持ち込んだ魔術師や、竜を巡る島の事情、意外と早めな再登場の神父など、それぞれの正義が交錯しながら進められていく展開が面白かったです。王女もわりと良いキャラだったのでまた復活を期待。次巻も楽しみです。
読了日:8月10日 著者:虎走かける
ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? Lv.8 (電撃文庫)ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? Lv.8 (電撃文庫)感想
ようやくプレイヤースキルが低すぎな自分を自覚したアコが、バレンタイン限定イベントをクリアするため一念発起して特訓に取り組む第八弾。相変わらずだったアコも、アレイキャッツ全面バックアップによる特訓もあって結構頑張っちゃってましたね(正直こんな日が来るとは思ってなかったw)。猫姫先生の廃人ぶりだったり、すでに完全体と化してるアコママが斜め上過ぎて(苦笑)リアルの料理では逆転するアコと茜の関係...何か一見するとみんなポテンシャル高そうなのになぜか残念な感じ。メンバーそれぞれのチョコのあげ方が興味深かったです。
読了日:8月9日 著者:聴猫芝居
なれる!SE (13) 徹底指南?新人研修 (電撃文庫)なれる!SE (13) 徹底指南?新人研修 (電撃文庫)感想
工兵の社会人二年目がスタート。大量十人の新卒社員を迎えたスルガシステムで、工兵が新卒教育担当をすることになる第十三弾。お話としてはとても新卒あるあるばかりで、そうだよなーと思うエピソードも多かったですが、周囲の女性陣の適切なフォローがあったり、工兵自身も成長を感じさせる部分もあったりで、最後はいい感じにまとまって良かったなと。相変わらずできる女なのに斜め上の梢さんとか、クールビューティな橋本課長のギャップ萌え。最後に落とされた爆弾がどうなるかですね。特に立華がどう反応見せるのかが見もの。次巻も楽しみです。
読了日:8月8日 著者:夏海公司
魔法科高校の劣等生 (17) 師族会議編 (上) (電撃文庫)魔法科高校の劣等生 (17) 師族会議編 (上) (電撃文庫)感想
司波深雪が次期四葉家当主・達也と深雪の婚約が公表され、開催される十師族会議を自爆テロが狙う第十七弾。学校であったゴタゴタもいかにもな描写でしたが、一条家七草家の思惑も絡むとても興味深い師族会議により彼らとの交際自体は否定されなかったことで、達也一筋の深雪の方は出遅れ気味な一条だけですが、達也を気にかける女性陣は婚約決まった後も皆肝が据わってそうな様子で、そのうち何か凄いことになりそうな予感が(苦笑)でもわりと魔法師としてのあり方の嫌なところを突いてくる動きも多くて、これをどう解決するのか中・下巻に期待。
読了日:8月8日 著者:佐島勤
仮面魔女の解放戦記《レジスタンス》 (GA文庫)仮面魔女の解放戦記《レジスタンス》 (GA文庫)感想
異世界に飛ばされた魔術師・秋輔が傭兵に殺されそうになっていた王孫・カティアに出会い、彼女に常識を覆す意外な作を授け共に戦うことを約束する物語。魔術師である秋輔は突出した力の持ち主で、そんな彼に師事し助けてもらうちに、秋輔に一緒にいて欲しいと望むだけだった善良で非力な姫が、現状を打開するために自ら仮面の魔導師として立ち上がろうと決意する展開は、王道ながらなかなか良かったです。主要キャラたちはそれぞれが因縁を抱えていて、こちらの世界の事情と異世界から飛ばされてきた魔術師たちの思惑が交錯する今後の展開が楽しみ。
読了日:8月7日 著者:すえばしけん
幻葬神話のドレッドノート (GA文庫)幻葬神話のドレッドノート (GA文庫)感想
一族を神話級幻獣に滅ぼされ、全ての神話級幻獣を滅ぼす方法を探るために養成校に入学した御霊志雄とその嫁・日輪の物語。入学式早々新婚宣言したり惚気けたりとバカップル全開の二人でしたが、一方で二人は血の滲むような特訓で突出した存在でもあり、志雄は一族の仇を討つため、傍らに立つことを選んだ日輪も一族のしがらみを乗り越えてきていたりで、イチャイチャだけで終わらずに適度な緊張感もあるバランス感覚がよかったです。因縁の再会を果たしたバトル面も強敵相手に二人で力を合わせて討滅するならではの展開に大満足。続編に期待大です。
読了日:8月7日 著者:鳥羽徹
真贋事件簿-京都寺町三条のホームズ(2) (双葉文庫)真贋事件簿-京都寺町三条のホームズ(2) (双葉文庫)感想
一見客が『蔵』を訪れ、鑑定を頼まれた骨董の茶碗が贋作だとあっさり見抜いたホームズの元へ、円生と名乗る若い僧侶が現れる第二弾。精巧な贋作を巡っていくつかの事件が続く中で現れたホームズのライバル。負けず嫌いで鑑定に誇りを持つホームズのこだわりや矜持を感じられた巻でしたが、葵もバイトの成果か何気にものを見る目が養われていってるんですね。文中に出てくる京都案内は丁寧で好感。前の恋は吹っ切れたものの、次の恋に向かえるほどは立ち直れていないことを自覚する二人にもようやく変化の兆し?そのあたりも含めて次巻に期待ですね。
読了日:8月7日 著者:望月麻衣
君にさよならを言わない (宝島社文庫)君にさよならを言わない (宝島社文庫)感想
普通の高校生だった須玉明が、交通事故で亡くした幼馴染の霊が見えるようになったことをきっかけに、未練を残した幽霊の女の子たちに協力してゆく物語。特殊な力こそ持たないものの、きちんと向き合ってその想いに応えようとする明の姿勢は、なかなか気づいてもらえない霊たちにとってかけがえのないものでしたね。彼女たちの心残りを解消するとともに、これからを生きる人たちの背中も押す、そんな切なくも心が温かくなる物語でした。一途な想いになかなか気づいてもらえない健気な義妹ちゃんの恋の行方がとても気になるので、続巻に是非期待です。
読了日:8月6日 著者:七月隆文
空戦魔導士候補生の教官3 (富士見ファンタジア文庫)空戦魔導士候補生の教官3 (富士見ファンタジア文庫)感想
ミストガンとメルキアの交流学校において、メルキアの空戦魔導士候補生ブレア・アイゼナッハとレクティの因縁から交流試合で対戦することになる第三弾。今回は安定して力を出し切れないレクティが、アイゼナッハ流と自らの過去を乗り越えるべく奮闘するお話でした。若干相対的な強さとかバランスが気になりましたが、展開としてはわりとベタながら話としてはだいぶ安定してきた印象。毎巻小隊のメンバーが増えていってますが、そろそろ打ち止めですかね(苦笑)読みやすさもこの作品の魅力だと思うので、メンバーも増えてきた次巻以降の展開に期待。
読了日:8月6日 著者:諸星悠
空戦魔導士候補生の教官2 (富士見ファンタジア文庫)空戦魔導士候補生の教官2 (富士見ファンタジア文庫)感想
変異種との戦闘で自信をつけるもランキング戦では勝ち星ゼロ。更迭を申し渡す空戦魔導士科長に、カナタは進退とある条件を賭け、ユーリ率いるチームとE601小隊の模擬戦を提案する第二弾。課題の多い小隊の底上げのため、普段と違うポジションで戦わせてみる特訓は、わりと理に適っているように思えて納得感。カナタへのわだかまりが解消しつつあるユーリの小隊加入は、ちょうどいいアクセント的な存在になりそうですね。前巻に比べると多少読みやすさも改善して、著者さんがこの作品でこういうものが書きたいんだというのはとても感じました。
読了日:8月5日 著者:諸星悠
空戦魔導士候補生の教官1 (富士見ファンタジア文庫)空戦魔導士候補生の教官1 (富士見ファンタジア文庫)感想
魔甲蟲によって地上を奪われ、天空の浮遊都市に人類が住まう世界。魔甲蟲に対抗する空戦魔導士育成機関であるミストガンで、裏切り者と嫌われるカナタが落ちこぼれ小隊の教官に任命される物語。ポテンシャルはあってもその力を活かしきれない少女たちを、訳あり教官が率いるストーリー自体はさして目新しいものではなかったですが、わりと多めなヒロインたちのエピソードをうまく引き出しつつ、どう見せ場を作っていくかがカギになりそうですね。序盤はあまりページが進まなかったですが、これから良くなりそうな予感はあるので次巻以降に期待です。
読了日:8月5日 著者:諸星悠
花酔いロジック  坂月蝶子の恋と酔察花酔いロジック 坂月蝶子の恋と酔察感想
進級し三島が新幹事長に、証子先輩や大山先輩はスーツ姿で就活活動を始めた<スイ研>こと酔理研究会の面々。後輩に思わぬ恋のライバル・凛子も登場する第二弾。相変わらず飲んでばかりで就職活動にまで影響が出ているスイ研の面々でしたが、三島と証子先輩の切ない恋の行方だったり、神酒島を想う後輩・凛子や、蝶子にアタックするフラスコなどの新キャラが登場したり、描かれていく新たな出会いと別れと転機が印象的でした。自らの夢に向け新たな一歩を踏み出すことになった神酒島先輩の想いに、これから蝶子がどう応えるのか次巻が楽しみです。
読了日:8月4日 著者:森晶麿
チェインドッグ (ハヤカワ・ミステリワールド)チェインドッグ (ハヤカワ・ミステリワールド)感想
鬱屈した日々を送る大学生・筧井雅也の元に、連続殺人鬼・榛村大和から唯一の冤罪を訴える手紙が届き、彼の生い立ちや事件の再調査を進めていくことを決意する物語。榛村と面会し調査を進めていくうちに、周囲から明るくなった、変わったと言われる一方で、昔をよく知る灯里には違和感を指摘される雅也。調べていくうちに意外なところで繋がっていく過去の負の連鎖と、榛村という恐ろしい存在にいつの間にか魅入られていく恐怖。決別してようやく平穏を取り戻せたかと思われた描写の裏で、まだまだ終わらない連鎖が示唆されるエピローグは秀逸です。
読了日:8月4日 著者:櫛木理宇
黒猫の小夜曲(セレナーデ)黒猫の小夜曲(セレナーデ)感想
「優しい死神の飼い方」のレオの同僚が黒猫の姿で地上に派遣されることになり、昏睡状態の女性に入った記憶喪失の魂とともに街の魂を救ってゆくうちに、とある研究を巡る事件に巻き込まれてゆくシリーズ第二弾。クロと記憶喪失の魂だった麻矢とのコンビはどこかレオと菜穂を思わせる関係で、お話自体も前作とリンクしていますが、新たな構図が見えるたびに二転三転する連続殺人事件の捜査は、事件に関わった憂いを残す関係者たちの心を癒していくことにも繋がっていました。優しいけれど切ない結末でしたが、また続きが出るのを楽しみにしています。
読了日:8月3日 著者:知念実希人
ハロー・ワールド2 ――Hello World 2―― (講談社ラノベ文庫)ハロー・ワールド2 ――Hello World 2―― (講談社ラノベ文庫)感想
朋生や伊織たちと女子高生として普通の生活を取り戻そうとしつつある麗奈、一方で一命を取り留めた純が仕事仲間の元狙撃手の凜子からある情報を入手する第二弾。麗奈は未だ不器用で無防備ですが、朋生を気にしている感じがとても可愛かったですね。麗奈に生きていることを伏せたままの純は、妹の危機となれば奮闘するいいお姉さんぶり。朋生にもまたこれまで明かされていなかった過去が判明したりで、繋がっていく因縁や失われつつある関係がどんな未来を紡いでいくのか、次巻が楽しみです。物語の落ち着いた雰囲気にイラストもよく合っていました。
読了日:8月2日 著者:仙波ユウスケ
彼女がフラグをおられたら ここは修学旅行生に任せて、早く枕投げに行くのよ (講談社ラノベ文庫)彼女がフラグをおられたら ここは修学旅行生に任せて、早く枕投げに行くのよ (講談社ラノベ文庫)感想
七徳院の新No.0となりながらも密かに颯太の身を案じる大名侍鳴とも再会し、京都・パリの修学旅行に向かうクエスト寮メンバー、そしてそこで意外な人物たちと出会う第十二弾。思わせぶりな再会をした鳴も安定のチョロインぶりで、どんどん増殖していくクエスト寮メンバーは相変わらずのカオスぶり。一学期で同じクラスに七人も転校してくるとかどう考えてもおかしい(苦笑)例の重い彼女も加わって、全体の構図も会話に頭がぐるぐるしているうちに訳が分からなくなってきますが、著者さんがこれをどうまとめるのか気になるところではありますね。
読了日:8月2日 著者:竹井10日
たま高社交ダンス部へようこそ (角川スニーカー文庫)たま高社交ダンス部へようこそ (角川スニーカー文庫)感想
何をやっても三日坊主だった雪也がうっかり入部した社交ダンス部で、部の存続を賭けて競技大会に出場することになる物語。最初は望んで入ったわけでもなく、何事にも腰が引け気味の雪也でしたが、社交ダンスの楽しさを知ったり、部活の居心地の良さを感じたりするうちに、真摯に取り組む璃子や、部長の想いに応えようと前向きに取り組もうと決意し、パートナーになった璃子と心を通わせていく王道なストーリーがとても良かったです。とてもいい終わり方でしたが、まだまだ面白い話を続けられそうなポテンシャルはあるので、是非続編を期待してます。
読了日:8月2日 著者:三萩せんや
横浜ダンジョン  大魔術師の記憶 (角川スニーカー文庫)横浜ダンジョン 大魔術師の記憶 (角川スニーカー文庫)感想
ダンジョンが出現した現世で前世の白き賢者の記憶を覚醒させながら、妹のために戦うことを避けていた黒鉄響が、魔物から救ったことをきっかけに春菜たちとダンジョン攻略を目指す物語。響は魔法や魔道具作りが得意なタイプで、将来性を感じた春菜や相棒の彩を育てつつ、前世の大切な人を救いにダンジョン攻略を目指すわけですが、響は鈍感だけどヒロインのピンチには颯爽と現れてカッコ良く救い、ヒロインたちにもきちんと見せ場を用意するとても著者さんらしいお話でした。若干要素多めかなとも感じましたが、わりと整理されてきたので次巻に期待。
読了日:8月1日 著者:瀬尾つかさ

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