読書する日々と備忘録

主に読んだ本の紹介や出版関係のことなどについて書いています

ライトノベルレーベルの発売協定について

 今月の俺ガイル11巻発売が通常の18日発売から24日頃の発売に延期と発表されましたが、取次協会の協定商品連絡表によると今回は単発で積込協定型の発売協定品として24日発売に決定したようです。おそらく影響力の大きい商品ということでこのような措置になったのだろうと思いますが、今回いい機会なので、ライトノベルを含む発売協定についてざっと書いてみたいと思います。

 


まず雑誌コミックを含む雑誌は「同一地区同日発売」という原則があり、首都圏を基準発売日として遠隔地から逆算して先に出荷し、できるだけズレないよう発売日を定めています。一方書籍の発売日は取次協会での協議を経て取次が定める発売協定品を除くと、基本的には書店が入荷した日が発売日となります。

 

割合としては明確な発売日が定められている書籍の方が圧倒的に少なく、発売日が定められている商品の多くは一部の人気商品と、文庫・書籍扱いコミックなどがメインです。取次が協定品として定めているものには大きく分けると「積込商品」「東京出荷協定」の2種類があって、それ以外が入荷次第発売開始となる俗に言う「搬入発売」扱いとなるわけです。


ちなみに主要ライトノベルレーベルの発売協定振り分けは以下のようになっています(取次協会の協定品一覧より抽出)。

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1.積込型
取次協会で特定銘柄の出荷日を地区別に定め、公式発売日を各取次間で統一する出荷方法。出版社が3日ないし2日で分割搬入し、取次搬入日~積込日当日の朝までに遠隔地から順次商品は出荷されるが、発売日前に書店入荷しないよう出荷日を調整する。※発売が告知されるような人気作品の作品は、多くがこの積込型で発売日を揃えています。

 

該当レーベル
KADOKAWA
電撃文庫
富士見ファンタジア文庫/ドラゴンブック
メディアワークス文庫
スニーカー文庫/ビーンズ文庫

集英社
ダッシュエックス文庫
オレンジ文庫/コバルト文庫/シフォン文庫

講談社ラノベ文庫
小学館ガガガ文庫/ルルル文庫
白泉社】招き猫文庫

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2.東京出荷協定型
取次協会で出荷日を都内は協定日(だいたい取次搬入日の翌日)に、翌日より全国順次発売するよう各取次間で統一する出荷方法。公式発売日表記はだいたい東京出荷協定の翌日。

 

該当レーベル
KADOKAWAMF文庫J・MFブックス
【オーバーラップ】オーバーラップ文庫
ホビージャパン】HJ文庫
双葉社】モンスター文庫
【新潮社】新潮文庫nex

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3.状況によって積込・東京出荷協定併用型


該当レーベル
一迅社一迅社文庫/アイリス

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4.搬入発売型
協会による事前の発売日協定が存在しない商品。取次協会によって定められた発売協定がある一部商品を除く、大部分の書籍がこれに該当する。多くのケースでは公式発売日前日が取次搬入で、搬入日午後に都内、翌日より全国順次発売であることが多い。

 

該当レーベル
KADOKAWAファミ通文庫/富士見L文庫
【SBクリエイティブ】GA文庫
主婦の友社】ヒーロー文庫
【宝島社】このライトノベルがすごい!文庫など

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基本的に積込型>東京出荷協定>搬入発売の順で発売日のブレは少なくなります。ただ東京から遠隔地であればあるほど、物理的な輸送時間が発生するため店頭に並ぶ日はどうしても遅くなります。また書店によって取次の午後便があるかどうかでも違いますし、月曜日発売は日曜日に取次配送がないため、土曜日発売日設定の場合はこれも書店によって取次の書籍配送があったりなかったりするため、ブレが生じやすいといえます。

 

積込型を使っている旧角川系は昔から発売協定を特に厳密に適用しているレーベル群です(特に電撃文庫はその辺り敏感です)。特に積込は出版社側も出荷に合わせて何日かに分けて取次に搬入していたりと、通常より経費を余計に掛けています。また取次さんに直接事実を確認したわけではありませんが曖昧な部分もあった積込を使用する大手出版社のレーベルは、きちんと地域ごとの協定日を適用する方向に取次の運用が変わりつつあるようです。

 

最近はTwitterなどのSNSでも著者と読者が直接交流できるようになっていますし、著者さんからすると自分の本が発売すれば読者に向けて発売告知などをしていきたいと思うのは当然なわけですが、公式で言われている発売日と実際の入手できるタイミングがずれていたり、地域によってまちまちだったりな状況であるために、実際のところどのタイミングで 告知するのがベストなのかというと、とても悩ましいところなのかもしれません。

 

以上ざっと書いてみましたが、ご参考になれば。