読書する日々と備忘録

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ラノベ読み以外にもオススメしたい最近のラノベ恋愛小説20選

最近、いろいろ最近のラノベが紹介されていましたが、その中でここ数年のラノベがあまり紹介されていないことがずっと気になっていました。そこで自分もあまり網羅的に読んでいるわけではありませんが、その中でも比較的カバーしているであろう恋愛ものについて、今回紹介してみようと思い書いました。

 

過去の作品についてはこれまでも何度も紹介されていますので、今回はここ3年ほどの間に刊行されたライトノベルの中で自分が読んだものの中から、ラノベ読み以外にもオススメしたい定番シリーズもの4作品、単巻もの13作品、今後注目の作家さんや恋愛小説3作品を独断と偏見で紹介したいと思います。


まずシリーズものとして4作品。

 自分がラノベを読むようになったきっかけは「文学少女シリーズ (ファミ通文庫)」ですが、その著者野村美月さんが現在書かれているのが「吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる」シリーズです。

 

死にかけたところを吸血鬼の雫に救われ、吸血鬼になってしまった詩也が、転入先で魔性の聖女・綾音先輩と運命的な出会いを果たし、彼女の所属する演劇部でパートナーを演じることになる物語。吸血鬼となってしまったことに悩む詩也と、そんな詩也が気になって仕方ない綾音先輩のやりとりがとても切なくなるお話ですね。現在3巻まで刊行になっており、4巻が4月末に発売になることが決まっています。

 

著者さんは昨年4月に完結した「ヒカルが地球にいたころ……(ファミ通文庫)」だけでなく、並行して「ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件 (ファミ通文庫)」シリーズ、「アルジャン・カレール -革命の英雄、或いは女王の菓子職人 (ファミ通文庫)」、そして「陸と千星~世界を配る少年と別荘の少女 (ファミ通文庫)」、「親友の彼女を好きになった向井弘凪の、罪と罰。 (ダッシュエックス文庫)」といった一巻完結作品も精力的に作品を発表されていますね。

 

昨年12月に腫瘍の摘出手術されたとあとがきにあって驚愕しましたが、お身体に気をつけて末永く活躍していただきたい作家さんの一人です。

 

 

  代表作というと「東雲侑子は短編小説をあいしている (ファミ通文庫)」 のシリーズがまず浮かぶ森橋ビンゴさんですが、現在執筆されているのが「この恋と、その未来。」。性同一障害の複雑な事情を抱えたルームメイト・未来。彼女に出会った四郎が未来を意識するようになり、その想いにどう向き合うべきか苦悩する物語です。

 

難しいテーマを扱っているがゆえに今後の行方がとても気になるところですが、この著者さんが以前書かれた「三月、七日。 (ファミ通文庫)」は生き別れになった兄妹が知らずして出会い、惹かれていく物語。本作と比較して読んでみるとその対比がなかなか興味深いかもしれません。なお「この恋と、その未来。」は「東雲侑子シリーズ」と世界観が繋がっていて、主役二人も登場します。そんな彼らの今後も伺える本作は現在2巻まで刊行されています(以下続巻)。

 

 

 「さくら荘のペットな彼女 (電撃文庫)」の鴨志田一さんが現在書かれているのは「青春ブタ野郎シリーズ」です。海と空に囲まれた町で、思春期症候群によって周囲に存在を認識されなくなっていく麻衣先輩に出会った咲太が、彼女に協力して共にその謎に挑む物語ですね。

 

現在3巻まで刊行になっていますが、各巻ごとにそれぞれメインとなるヒロインが登場しています。ヒロインたちのために真剣に向き合う咲太の奮闘と、それでも変わらない麻衣先との関係がわりとツボです。5月に4巻目が刊行予定です。

 

 

明日、ボクは死ぬ。キミは生き返る。 (電撃文庫)

明日、ボクは死ぬ。キミは生き返る。 (電撃文庫)

 

 自分は本作をリアルタイムで追っていなかったのですが、後追いで完結してから何となく読んでみて衝撃を受けたシリーズ。女子高生・夢前光の交通事故に遭遇し、自分の寿命の半分と引き換えにその生命を救った坂本秋月が、なぜか1日おきに光の人格と入れ替わる身体になってしまった物語。

 

可愛い感じなのに残念な光に垣間見える真摯な思い、そんな彼女共に奮闘する秋月、周囲を振り回す泣き笑いの絶妙なバランスがとても素晴らしいです。著者さんは本作がデビュー作で、次回作にも期待したい作家さんです。全3巻、番外編1巻。

 

 

次に単巻ものとして13作品。

意気投合したと思っていた燐が亡くなる間際に告白した結果、すれ違ったまま失うことになった智。そんな後悔から引きこもってしまった彼が、タイムループによって精一杯生きる彼女と出会いからやり直す機会を得て悩みながらも奮闘する物語。

 

夏の終わりとリセット彼女 (ガガガ文庫)

夏の終わりとリセット彼女 (ガガガ文庫)

 

 事故で記憶を失ってしまった杓子定規な風紀委員桜間さんと、ちょっと臆病で嫌なことがあるとサボる癖のある峰康。かつて付き合っていたはずなのに、いつの間にか距離ができてしまった不器用な二人が関係を再構築してゆく物語。

 

ボンクラーズ、ドントクライ (ガガガ文庫)

ボンクラーズ、ドントクライ (ガガガ文庫)

 

 何となくヒーローごっこにかまけていた映研二人の元に男装美少女桐香が現れ、三人で一本の映画を撮るお話。三角関係から生じる葛藤描写が注目の青春小説。

 昼を人間、夜を吸血鬼が支配する世界で、夏休みをきっかけに同じ高校に通う吸血鬼の少女と出会ってしまった高校生との種族を超えた恋。奇作の多い著者の意欲が感じられる純愛作品。

とある事情から引きこもっていた少年・朗が、生き別れた父が住む愛媛の小さな港町を訪れ、廃線を裸足で歩く少女アリスと出会う。父やアリスの秘密を知り、迷いながらも逃げ出さずに自ら行動を起こすようになる朗の成長を描いた物語。

 

 「桜の木の伝説」と「幼馴染」という同じテーマにそれぞれの著者さんが執筆した対となる作品。幼馴染ものとしても貴重な作品。ご利益でモテモテ体質になった春彦と未来予知という能力に目覚めた桃子の物語を描いた七月隆文さんはアニメ化も決まった「俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」として拉致られた件(一迅社文庫)」そして

ぼくは明日、昨日のきみとデートする (宝島社文庫)」でも注目されていますね。

 

王女コクランと願いの悪魔 (富士見L文庫)

王女コクランと願いの悪魔 (富士見L文庫)

 

 孤独な王女・コクランのもとに現れた、なんでもひとつだけ願いを叶えてくれるという伝説のランプの悪魔。二人だけが知る密かに続いてゆく交流と、いつの間にか変わっていったお互いへの想いの結末を描く物語。 

ひとしずくの星 (富士見L文庫)

ひとしずくの星 (富士見L文庫)

 

神官を目指す少年・ラッカウスが、星の災禍のことを調べるうちに禁忌の森に忍び込み無垢なる少女・シースティと出会う。彼女を思い続ける困難を乗り越えて、不器用ながらも純粋な想いを貫いてみせた哀しくも美しい物語。

サクラコ・アトミカ (星海社文庫)
 

とある飛空士への誓約 (ガガガ文庫)」シリーズの著者さんが描く純愛小説。兵器としてその美しさを利用するために囚われている姫君サクラコと、その護衛役となった少年ナギ。ともに過ごす日々を過ごすうちに育まれていくお互いへの想い、揺るぎない信頼から生まれた奇跡を描いた物語。

 長年一緒に過ごした幼馴染みへの告白で見事玉砕しながら、どこか実感を持てないままでいた少女が失恋探偵助手見習いとして失恋探偵とともに依頼者の悩みを解決してゆく物語。「失恋探偵ももせ (電撃文庫)」の主人公、千代田ももせも成長した姿で登場しますね。

 生きたまま学校の七不思議に登録されてしまった中崎君と学校の七不思議の仲間たち、そして中崎君が気にかけている朝倉さんとその過去を巡る物語。

終わる世界のアルバム (メディアワークス文庫)

終わる世界のアルバム (メディアワークス文庫)

 

 どんどん消えていく周囲のひとたち、そして忽然と現れた奈月。カメラを通じて自分だけ覚えているマコとなかなか素直になれなかった奈月の出会いと別れの物語。

 


あと上記とは別枠で個人的に今後に期待の作家さん、作品を3つ紹介しておきます。

 ひねくれぼっち慶人が文通相手の美少女千紗に請われ、文化祭のために二人で漫才コンビを結成する物語。漫才はすべりまくりですが、彼女に感化されてどんどん成長していく慶人を前向きに応援したくなる、そんな物語。全2巻。デビュー作で今後に期待。

 「すべての恋愛感情は幻想である! 」というクラスメイト領家薫の言説に同調した高砂が「反恋愛主義青年同盟部」の活動に参加してゆく物語。リア充撲滅活動といいながらどう見てもリア充にしか見えない仲間たちや、二人の不器用なラブコメにしか見えない騒動の結末を描いた物語。第21回電撃小説大賞銀賞受賞作。

 典型的なモブキャラ雄馬が、衝撃的に美味いコーヒーを入れる美人店長にスカウトされ、バイトとして喫茶店での料理作りや恋に奮闘する物語。いつもつるんでいる三人組の複雑な関係と、終盤で提示された布石が新たな恋を予感させてくれるこれからの展開に期待の作品です。

 

以上、読んでいる方からするとあまり意外性のないラインナップになってしまいましたが、少しでも参考になれば幸いです。

 

このエントリを書くきっかけとなったTwitterの流れと関連エントリ
#ラノベクラスタがオススメしたい恋愛作品 - Togetterまとめ
http://togetter.com/li/801159
当ブログ管理人がオススメしたい恋愛作品|晴れたら読書を
http://haretarabook.com/2015/03/31/3477

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